※この作品はR-18です。

宇宙戦艦ナガト ―TS戦士たち、その勇気と淫欲の冒険記―   作:えぴっくにごつ

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航路8:「その「敵」」

 ――『ゲティスオン』。

 

 広大な宇宙へ繰り出した地球人類が、邂逅した種族、惑星文明の一つ。その名称。

 

 この広大な宇宙で奇跡的に遭遇できた、別文明である彼らから。しかし間もなく寄越されたのは、『攻撃』の手であった。

 

 喜ぶべきものとなることを期待した、己たち以外との宇宙文明との遭遇が。しかし敵意と害意を向けられるものとなったことに、地球人類がショックに包まれたのも束の間。

 地球人類は己たちの母なる地球を守るため、防衛戦争へと突入した。

 

 国連主導の下、地球の各国から艦隊艦船が結集して国連宇宙艦隊が結成。

 それによる、強固な防衛線が太陽系外周にて敷かれ、ゲティスオンの艦隊を迎え撃った。

 

 戦いは巨大で、そして苛烈で厳しいものとなった。

 質、量ともに潤沢なゲティスオンの艦隊を相手に、国連宇宙艦隊は苦戦を強いられた。

 

 しかし、母なる地球を守るために一丸となり、国連宇宙艦隊は必死の抵抗線を繰り広げ。

 多くの犠牲の果てに、ゲティスオンに地球侵攻を諦めさせるだけの出血を強い。

 辛くもこれを退け、太陽系を、地球を守ることを成し遂げたのであった。

 

 後、わずかに捕獲回収されたゲティスオン艦艇残骸からの情報や。

 それからまた後に、また別に宇宙にて邂逅を果たした、大変に喜ばしいことに友好を望む宇宙文明種族からより、もたらされた情報などによって。

 始めてゲティスオンが、遥かな宇宙の向こうに存在する、高度な文明技術を持つ野心的な侵略国家であるらしいことと。

 他、多くは無いいくつかの情報、事実が判明したのであった。

 

 

「っ……ゲティスオン……!」

 

 カナタたちも、寝物語から学校での授業、巷での噂に至るまで。

 その関わる数々を聞かされてきた、人類の敵たる存在。

 

 そのゲティスオンの艦隊が、目の前の向こうに出現したことに。カナタ始め皆は一様に、肩を強張らせてその顔を険しくする。

 

「バーナード星系軌道の向こうまで後退したと聞いていたが……ッ!」

 

 カナタの隣でケイが、またスクリーンに映される艦隊隊形を見て苦い声で零す。

 

「また、ワザワザ痛い目を見るために出張って来たかッ?」

 

 そして次には戦闘分隊長のツルギが。緊張の浮かんでいたその美麗な顔に、無理やり不敵な色を作ってそんな言葉を上げる。

 

「艦長、入られました!」

 

 そこへ、誰かの伝える声が響いた。

 数名が振り向けば、隔壁ドアを潜って艦橋へ、艦長のオウカが到着する姿が見えた。

 

「――状況はッ?」

 

 幼女姿特有の愛らしく響く声色で、しかし真剣に染められた言葉で尋ねるオウカ。

 同時にその背後周りでは、現在鳴り響く警報音をBGMに。完全配置態勢となった環境に、要員の乗組員たちが集まって来ている様子も見える。

 

「方位050、高度差上方3000、進路同一。敵性艦艇5、視認およびレーダーにて追跡中ッ」

 

 それにすかさず答えたのはカナタ。

 カナタにとっては初めての人類の敵との遭遇に、大きな緊張が走る中でも。宇宙防衛隊の艦艇クルーとして、敵の同行は抜かり無く追っていた。

 

「データ解析完了、敵艦艦種判別でましたッ」

 

 続けて響いたのはサクの声。やはり抜かり無く己の役目をこなしていたのは、彼女も同じだ。

 

「ゲ軍、G級駆逐艦、2!M級フリゲート、3!いずれも既知の艦級!」

 

 続け発し伝え上サク。

 向こうに隊形を組んで姿を見せる、禍々しくも一種完成された造形・線形のゲティスオンの艦艇。

 その詳細を伝える言葉。

 

「第1艦橋各員、戦闘配置よし!」

「艦内各部署より配置完了の報告です、全て配置完了!」

 

 続けて艦橋要員の各員より。ここ第1艦橋内に、そしてナガト艦内の各部署、それぞれが完全戦闘配置を完了したことを知らせる報告が次々に上がる。

 

「艦橋指揮所の戦闘分隊長より各主砲部署へ。装填完了次第、各砲ごと照準初めてヨシッ」

 

 同時進行で戦闘分隊長のツルギは、ナガトの備える各主砲砲塔に艦内通信にて指示を送っている。

 

「!――ゲ軍駆逐艦、発砲!」

 

 サクから、急き知らせる声が上がったのは直後。

 向こうの敵艦隊形の先頭を行く駆逐艦が。その艦体に備える光線砲塔をこちらに向け、その砲火である光線を撃ち放って来たのだ。

 

「さらに後続G級駆逐艦、M級フリゲートも発砲!」

 

 さらに知らせるサク。

 そして直後には、敵艦隊形の寄越した光線砲火の群れが立て続けにナガトを掠め。少数はナガトの艦隊に直撃、そのナガトの巨体を微かに揺らして焦がした

 

「ッ……!舐めるな、ナガトはこれまでの船とは一味違うぞ!」

 

 その衝撃に微かに顔を顰めながらも、零したのはカナタ。

 防衛戦争以降。ゲティスオンの技術の回収からの研究や、友好種族からもたらされた数々によって、地球の技術の「力」も向上していた。

 ナガトは、それに基づいて生まれた艦。

 今や強力なゲティスオンの主力艦にも、しかし遅れは取らず。多少の攻撃で揺るぎはしなかった。

 

「各主砲、照準開始!」

「照準完了後は艦橋指揮所の指示を待つとのこと!」

 

 また艦橋内で飛び交う各員の声。

 そして、艦橋より気密窓越しに望める眼下。ナガトの前甲板上に動きが見える。

 

 ナガトの主砲配置、配列は、かつての日本海軍の戦艦長門型に倣うもの。

 前甲板に備わる、二基の連装の主砲砲塔――「ストライクカノン」、「打撃砲」と呼ばれる新型の砲を備えるそれが。

 順次、敵艦を捕らえるべく旋回から仰角の動きを見せる。

 

「一番、続いて二番、照準完了――」

 

 カナタが視線を落とすコンソール画面に、表示が点滅して知らせを寄越す。

 それこそ、眼下の前甲板上で動いた砲塔が、それぞれ照準を完了したことを知らせるもの。

 カナタはそれを、艦橋内の他要員にも知らせるように言葉に零し。

 

「――撃ちーかーた、始めェーッ!」

 

 そして、戦闘分隊にて「射撃開始」の指示権限を与えられ担うカナタは。

 その射撃開始の号令を、響く声で発し上げ。

 

 直後。眼下の一番砲塔が――唸り響く如きの咆哮を上げた。




ガミラスとガトランティスをごっちゃにしたようなの。
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