禪院甚爾を殺した俺は鹵獲した格納型呪霊を肩に乗せて校舎へと向かった。
そして二年生の教室で傑達と合流したのだが、どうにも雰囲気が変だ。
妙に気圧されている、と言えば良いのか。
そんな中で俺は禪院甚爾の奇襲とその結末、何故罠を張っていたのかを説明していた。
「─って訳で禪院甚爾は元々警戒してたんだけど…皆どうかした?さっきから変だよ?」
「…寧ろ変なのは悟の方だよ」
「へ?」
俺は予想外の言葉に素っ頓狂な声を上げた。
変なのが俺の方?
何も変化なんて………いや、あるか。
呪術師として新たなステージへと至った俺の気配は尋常でない圧を放っているのだろう。
それは無意識に垂れ流されていて、皆を怯えさせてしまった。
強者との戦闘で張り詰めていた感覚をフラットな状態に戻す。
そうすれば理子も黒井さんも硝子も傑すらも時間が動き出したように息を吐き出した。
理子がポカポカ俺を殴ってくる。
それを甘んじて受け入れる。
「はぁー…ビビったぁー…脅かさないでよ!」
「ごめん。意識の切り替えが出来てなかった」
「普段どれだけ気配を抑えてるかよく分かるね」
硝子が安堵した顔でそう口にする。
「まぁビビリなもんで。息を殺すのは得意分野なんだ」
卑屈故に隠れ潜もうとする。
臆病であるが故に想定外を想定して恐れる。
それが俺の生き方だ。
忘れてはいけない。
どんなに強くなっても上には上がいる可能性は常に頭に入れておかなければいけない。
自分は塵芥であると思い込み、存在感すら失わなければならない。
そうでなければ前世のようにあっさりと殺されてしまうから。
「まあ兎に角、これで侵入者は返り討ち。ついでに便利な呪霊と呪具をごっそり頂いた。後は理子の処遇だね」
「そうだな……悟」
神妙な様子で名前を呼ばれて俺は傑と視線を合わせた。
その表情には思い詰めたような感情が浮かんでいた。
「すまない……」
「何謝ってんだよ?全部上手く行ったろ。刺されたことなら態とだから気に病むなよ」
「…そうだな」
傑はそれだけ言って表情を切り替える。
そしてまるで貼り付けたような笑みを浮かべた。
その意図が俺には分からない。
親友の筈なのに何処か壁があるような、そんな気がしてならない。
それが妙に不安で声を掛けようとしたところで横槍が入る。
「集まっているな」
そう言って教室に入って来たのは夜蛾先生だった。
神妙な面持ちで俺達を見据えている。
しかしそこに敵意や害意はないので一先ず安心して良いだろう。
夜蛾先生は教壇に立つと教卓に手を付いて話し始めた。
「総監部からの通達だ。天内理子の同化拒否は星槳体からの要望として、天元様の御命令通りに受諾するとのことだ」
「ほーん?こっちが用意してたカードを先に切られたか」
事前に言い訳の一つとして用意していた内容を先んじて総監部から出されたことに違和感を覚える。
総監部はどいつもこいつも保守的な奴等だ。
なのに天元様の同化という一大イベントをあっさりと見逃すのは妙だ。
何か裏の意図がある。
それが何かは分からないが、決して良い方向ではないだろう。
嫌な予感がする。
天元様が同化しないことで何のメリットがある?
少なくとも総監部にはない。
なら総監部とは別の意思が介入していると見ていい。
総監部を裏から操る謎の人物がいる可能性。
そしてそいつが天元様の進化を望んでいる可能性。
どれも有り得なくはない。
寧ろ現状で納得できる理由はこれしかない。
しかし天元様が進化して相手は何をするつもりだ?
Qみたく呪術界の転覆か、進化した天元様自体が目的か。
どちらにせよ碌なことにはならなさそうだ。
一度天元様と接触して直に話を聞いた方が良さそうだ。
念の為の確認として夜蛾先生に聞く。
「先生。天元様との接触って禁止されてませんよね?」
「ああ……一応聞くが何するつもりだ?」
「単に情報収集ですよ。何となーく嫌な予感がするので」
「そうか。なら良い。兎に角、天元様との同化はなくなった。今後の星槳体達の扱いだが─」
「それについては俺の方で預かりますよ」
夜蛾先生が言い切る前に口を挟む。
「確かに五条家の庇護下に入るのなら頼もしいが……良いのか?」
「最後まで責任は取りますよ」
そう言えば夜蛾先生は納得したように頷いた。
理子は何故か顔を赤くして俺を見た。
その意味が分からず俺は首を傾げた。
硝子は呆れたように溜め息を吐いた。
気まずくなった俺は誤魔化すように言葉を紡いだ。
「これで理子達の話は終わりだよな。なら俺は早速天元様と話してくるよ。理子達は五条家行きの迎えを呼ぶから待機しててくれ。それとこの肩の呪霊の呪力の登録も先生よろしくね」
俺は矢継ぎ早にそう告げて夜蛾先生に格納型呪霊を預けて教室を出て行った。
薨星宮に向かう道中で迎えを呼びながら俺は歩いて行ったのだった。
◇
薨星宮本殿に到着した。
本殿は中心に巨大な樹木を据え、周りを囲むように日本家屋を建てた造りになっている。
本殿の中心に向けて歩き出し、天元様を探す。
確か本人は本殿の中心で鎮座している筈だが……。
「ようこそ、六眼」
そう言って目の前に現れたのは正に探していた天元様だった。
長く白い髪を靡かせて和服に身を包んだ妙齢の女性だ。
「用件は分かっている。羂索についてだろう」
「羂索?」
「総監部を裏から操っている術師の名だ」
やはり裏の支配者がいたらしい。
いや、そんなことよりも重要なことがある。
それは─。
「そんなことより一発ヤりませんか」
「は?」
呆気に取られた声が返ってきた。
いきなり言われれば当然だろう。
しかし俺の股間は熱く訴えている。
目の前の雌と交尾したいと。
「一目見て惚れました。どうか私と熱い夜を過ごして下さい!」
「いや、え?」
俺は土下座して懇願した。
天元様の困惑した声が頭上から聞こえてくる。
「いきなりそんな……まぁでもそこまで言うなら…」
天元様は割と押しに弱いようだ。
これは行ける、と確信を得て俺は畳み掛ける。
「貴女のような美女と夜を過ごしたい!一度だけでも!」
地に頭を擦り付けての懇願に天元様は狼狽え、そして渋々といった様子で受け入れた。
「分かったから頭を上げてくれ…全く。そんなこと言われたのは初めてだ」
「皆の見る目がなかっただけですよ。天元様のような美女はそうはいませんよ」
「そうか?そんなにか…」
天元様は満更でもなさそうな顔をする。
実際天元様の美貌は凄まじい。
モデルでもやれそうなくらいに美しい。
これは信者が出るのも頷ける。
「しかしそうなるとこの場所ではヤり難いな」
天元様はそう言って薨星宮の景色を変えた。
一瞬で和室へと様変わりして布団やらが敷かれる。
結界中の応用だろう。
心象風景を具現化する要領で和室を実体化させたのだ。
その腕前はやはり千年生きた術師らしく圧倒的な技量だ。
俺も閉じない領域を使えるが、結界術という一点に於いてはまだまだ並べないな。
「さて、これで準備は良いな」
天元様は布団の上に座り込んで顔を赤くしながら俺に視線を向ける。
俺は興奮に血液が陰茎に集中するのを感じながら対面に座った。
「じゃあ失礼しますね」
「楽にして良いぞ。君のような実力者相手に驕れる程私は強くない」
「なら気楽に行くね」
「切り替え早いな」
天元様に半目で見られながらも俺は丁寧な手付きで天元様の服を脱がしていく。
するすると服が脱げ、綺麗な柔肌が露わになる。
俺は優しく胸を揉んで感触を確かめる。
「あっ♡…ふっ♡ぅっ♡」
誰かに触れられたことすらないのか天元様は敏感に反応する。
綺麗な乳首を指で弾けば可愛らしい声が漏れた。
「ああっ♡はっ…♡」
濡れた瞳を向ける天元様にムラムラして俺は思わず唇を奪った。
唇を割って舌を入れる。
生暖かい舌と舌が触れ合い体温を伝える。
絡めて粘れば天元様も真似るように動いた。
「ん♡んむっ♡…むぢゅる♡…レロッ♡はぁ…♡」
キスをしたまま下を脱がして天元様を全裸にする。
そして生え揃った陰毛に触れる。
すると恥ずかしそうに天元様が身を捩った。
「ぷはっ♡…陰毛が好きなのか♡?」
「あってもなくても良いけど、生えてる方が興奮する」
「変態め♡」
天元様は耳まで顔を赤くしてそう口にする。
俺はその返礼として陰唇を軽く撫でた。
「あっ♡!」
「おや、随分濡れてるね。ほら、よく見て」
俺は糸を引く愛液を天元様に見せる。
天元様はやはり恥ずかしそうに顔を伏せた。
「見せるな♡」
「ハハッ。可愛いですね」
可愛いと言われて天元様は更に愛液を出した。
褒められ慣れていないのだろう。
俺はぐしょ濡れになった膣に人差し指を入れる。
キツキツの中が締め付けて来るのを感じながら指を動かす。
「あぅっ♡!はぁっ…あ♡!」
Gスポットを刺激しながら、もう片方の手で乳首を弄る。
そうすれば天元様は可愛らしく喘いだ。
「ああっっ♡♡!あん♡!あ♡♡!」
天元様の弱いところを的確に探し出して刺激する。
そして膣に更に指を挿入してぐちぐちと愛撫する。
天元様はガクガクと足を震えさせて俺にがっしりと掴まった。
「イクッッ♡♡♡!」
ぷしっと天元様は潮を吹いて絶頂した。
俺は分泌された愛液を舐めて味を確かめる。
「無味…」
「何を期待してたんだ…それより君も脱げ」
天元様は俺のズボンを強引に剥いで陰茎を露出させた。
屹立する陰茎に天元様は息を呑んだ。
「これを入れるのか」
「しっかり見てて」
俺は態と見えるように陰茎を膣に宛てがう。
そしてゆっくりと痛くないように挿入していく。
処女膜を突き破って奥まで入れると天井にザラついた感触があるのが分かった。
数の子天井という奴だろう。
無駄に多い俺のエロ知識も役に立つものだ。
天元様は脳に伝わる快楽に目を蕩けさせながら何とか口を開く。
「ふぅっ♡うっ♡…動いて♡」
「じゃ遠慮なく」
俺は腰を前後させてピストンする。
腰をガッチリ掴んで陰茎を抽送し、快楽を高めていく。
「おおっ♡♡!!おっ♡!んぅぅ♡♡!」
天元様が恥も外聞もなく喘ぐ。
それを聞いて興奮した俺は腰の動きを早める。
「お゛っ♡!おおおっっっ♡♡♡!!!イグッ♡!」
軽く絶頂したらしく天元様が再度潮を吹く。
俺は亀頭に感じるザラつきが気持ち良くて更に動きを早めた。
パンパンと軽快な音が部屋に響く。
「お゛お゛っっ♡♡♡!おっ♡んおおお♡♡♡」
「そろそろ出すよ。中で良いよね?」
「中、中が良い♡!」
天元様は俺の肩を抱いてそう口にする。
許可を頂いた俺は遠慮なく中に射精することにした。
「イグイグイグ♡♡♡!イグゥッッッ♡♡♡!」
ビュルルルル!!!
天元様は派手に潮を吹いて絶頂し、俺は子宮の中へと射精する。
大量の精液が膣内までも埋め尽くし、天元様はその感覚に浸る。
俺は陰茎を抜いて天元様に軽く口付けをした。
◇
一発抜いた頭で状況を整理する。
薨星宮本殿に来た俺は羂索という術師について聞き、そして天元様に向かって土下座で一発ヤらせて欲しいと懇願した。
そうして現在、セックスも終えて静かに二人で寝ている訳だ。
改めて性欲という人類の壁について考える。
このままでは俺は手当たり次第に可愛い子に手を出す猿に成り果ててしまう。
自制心を鍛えようと誓ったのにこれだ。
俺は所詮性欲に敗北した男である。
そんな自己嫌悪に陥っていると天元様が俺に声を掛ける。
「羂索についてだが、私も目的は知らない」
「ふむ。つまりどう出るかは分からないと」
「その通り。しかし羂索と旧知の仲だからこそ言える。奴は必ず良からぬことを企んでいる」
「断言できる程か。相当邪悪な奴として記憶しておくよ」
「ああ。くれぐれも気を付けてくれ」
それだけ言って天元様は目を瞑り寝息を立て始めた。
それを見て俺も軽く眠るかと目を閉じるのであった。
懸念は多く、疑問は尽きない。
どうしようもない不安だけが胸に残った。
・オリ主
天元様が美人で思わず股間に従ってしまった。
・天元
オリ主から散々可愛いだの美人だのと言われて好意を持ったチョロい人。
・羂索
貴重なサンプルが手に入って天元も同化しないことになってウキウキしている。
今日も楽しいことを企んでいるぞ!