※この作品はR-18です。

『実の妹の「性欲ステータス」が見えるようになったので、毎晩こっそり処理してあげることにした』   作:七草七

1 / 5
第1話 才色兼備な妹の「裏ステータス」

「……なんだこれ」

 

 朝、目を覚まして一番最初に口をついて出たのは、そんな間抜けな声だった。  

 カーテンの隙間から差し込む朝日。見慣れた自分の部屋。だが、決定的に違うことが一つだけある。

 

 鏡に映った俺──春日野 湊の頭の上に、半透明のウィンドウが浮かんでいるのだ。

 

【 名前:春日野 湊 】

【 性欲:35/100(賢者タイム) 】

【 状態:混乱 】

 

「……は?」

 

 ゲームのUIのような青いプレート。俺が顔を動かすと、それに追従してフワフワと動く。  

 まじまじと見つめてみる。「性欲:35」?  

 確かに昨夜、寝る前に一発抜いてスッキリして寝た記憶があるから、賢者タイムというのはあながち間違いではないが……いや、そういう問題じゃない。

 

「幻覚……か?」

 

 目をこすっても、頬をつねっても消えない。  

 とりあえず顔を洗おうとリビングへ降りると、キッチンで朝食を作っている母親の背中が見えた。

 

【 名前:春日野 母 】

【 性欲:12/100(凪) 】

 

 ……見たくなかった。親のそんなパラメーター、金輪際見たくなかった。  

 だが、これで確信した。どうやら俺は、他人の「秘められた数値」を視覚化する能力を手に入れてしまったらしい。  

 なんだその無駄な能力。どうせならもっと「金運」とか「好感度」とか、役立つものにしてくれよ。

 

 ため息交じりに席につき、トーストをかじる。  

 その時だった。リビングのドアが開き、我が家が誇る「完璧超人」が入ってきたのは。

 

「──おはよう、お兄ちゃん。またダラダラしてるの?」

 

 春日野 結衣。俺の実の妹であり、進学校の生徒会長を務める才女だ。  

 長い黒髪はサラサラと流れ、着崩すことなくピシッと着た制服が、彼女の潔癖さを表している。  外では男子生徒の憧れの的であり、家でも俺のような怠惰な兄を軽蔑……いや、厳しく指導してくれるしっかり者だ。

 

「……おはよう、結衣。お前こそ、朝から随分と身だしなみに気合が入ってるな」

「当たり前でしょ。今日は全校集会があるの。お兄ちゃんと違って、私は忙しいんだから」

 

 ツンとした態度で冷蔵庫から麦茶を取り出す結衣。  

 その冷ややかな視線には、いつものように微塵の隙もない。……はずだった。

 

 俺が、彼女の頭上を見るまでは。

 

【 名前:春日野 結衣 】

【 性欲:99/100(限界突破寸前・危険!) 】

【 状態:発情・ムラムラ 】

 

「ぶっ!!??」

 

 俺は盛大に麦茶を吹き出した。

 

「ちょっ、汚い! 何やってるのお兄ちゃん!」

「ご、ごめん……いや、むせただけだ」

 

 慌てて口元を拭いながら、俺は二度見、いや三度見した。  

 見間違いじゃない。  あの清楚で、男嫌いで有名な結衣の頭上で、『99』という数字が真っ赤に点滅している。しかも(危険!)ってなんだ。アラートまで出てるじゃないか。

 

(うそだろ……? あの結衣が?)

 

 結衣は眉をひそめて、俺をゴミを見るような目で見下ろしている。

 

「はぁ……朝から信じられない。そのだらしない顔、学校じゃ絶対に見せないでよね。私の品位に関わるから」

「あ、ああ。気をつけるよ……」

 

 口ではいつものように罵倒してくる。だが、システムは嘘をつかない。  

 彼女の中のタンクは、今にも決壊しそうになっているのだ。

 

(待てよ。99ってことは、あと1で100……つまり暴発するってことか?)

 

 俺は戦慄した。  

 このまま学校に行かせていいのか?  

 もし全校集会の最中に、何かの拍子で「100」になったら?  

 あるいは、そのあふれ出るフェロモンを嗅ぎつけた悪い虫が、結衣に近づいたら?  

 今の彼女は、いわば火薬庫だ。ちょっとした火種で爆発しかねない。

 

「……行ってきます」

「お、おう。気をつけてな」

 

 何も知らない結衣は、カバンを持って玄関を出て行った。  

 残された俺は、トーストを持ったまま冷や汗を流していた。

 

 ──兄として、この非常事態を見過ごすわけにはいかない。  

 これは決して、俺がエロいことをしたいとか、そういう邪な理由ではない。  

 そう、これは『家族愛』だ。  

 可愛い妹が、性欲を持て余して変な男に騙されたり、学校で醜態をさらしたりするのを防ぐための、緊急避難的措置が必要なのだ。

 

 俺は強く拳を握りしめた。  

 今夜だ。今夜、彼女が寝静まったあと、俺がその「あふれそうなタンク」を少しだけ抜いてやらなければならない。

 

 ◆

 

 深夜二時。  

 家族全員が寝静まった廊下を、俺は音を立てずに移動していた。  

 目指すは結衣の部屋。

 

 そっとドアノブを回す。鍵はかかっていない。不用心なやつだ、と心の中で叱りつつ、俺は侵入に成功した。  

 部屋の中は、ほのかに甘い香りがした。  

 ベッドの上で、結衣が規則正しい寝息を立てている。

 

 俺は慎重に近づき、まず例のモノを確認する。

 

【 名前:春日野 結衣 】

【 性欲:98/100(極限) 】

【 状態:睡眠・欲求不満 】

 

「……減ってない」

 

 学校で何かあったのか、あるいは自力で処理できなかったのか。数値は朝と変わらず危険水域だ。  寝顔は天使のように安らかだが、布団からはみ出した足が、時折もぞもぞとシーツを擦っている。無意識に求めている証拠だ。

 

「よし……兄ちゃんが助けてやるからな」

 

 誰にともなく言い訳を呟き、俺は結衣の布団をゆっくりと捲った。  

 薄手のパジャマ越しでもわかる、柔らかな曲線。  

 俺はゴクリと唾を飲み込み、震える手を、彼女の太ももへと伸ばした。

 

「……んっ……」

 

 手が触れた瞬間、結衣の唇から甘い吐息が漏れた。  

 ビクリと肩を跳ねさせて手を止める。  ……起きない。大丈夫だ。

 

 俺は視線を頭上のウィンドウに固定したまま、パジャマのズボンに手をかけ、ゆっくりと引き下ろしていく。  

 露わになる白い肌。そして、コットンのショーツ。  

 その中心部分が、じわりと湿っているのが見て取れた。

 

(やっぱり、限界なんじゃないか……)

 

 俺は意を決して、ショーツ越しに彼女の秘所に指を這わせた。  

 クリトリスの位置を探るように、優しく、円を描くように撫でる。

 

「あ……ぅ……ん……」

 

 反応は劇的だった。  

 寝ているはずの結衣が、腰を小さく浮かせて俺の指に押し付けてくる。  

 同時に、頭上の数値が動き出した。

 

【 性欲:98 → 97 → 96 】

 

(下がってる……!)

 

 俺の仮説は正しかった。  

 外部からの刺激によって、彼女の溜まりに溜まったゲージを消費させることができるのだ。  

 これは「処理」だ。あくまで兄としての義務的なメンテナンス。

 

 そう自分に言い聞かせながら、俺は指の動きを少しずつ早めていった。  

 ショーツの中に指を滑り込ませ、直接、その愛らしい突起を刺激する。  

 濡れそぼった愛肉が、俺の指に絡みつく。

 

「んぅっ……! あ、ぁ……っ」

 

 結衣の声が少し大きくなる。  

 普段の冷徹な生徒会長からは想像もできない、甘く蕩けた声。  

 そのギャップに、俺自身の「性欲ゲージ」も危険なほど跳ね上がっていくのを感じたが、今は我慢だ。まずは彼女を救わなければ。

 

 俺は、妹の秘密の夜に、深く深く踏み込んでいった。

 

(続く)

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。