※この作品はR-18です。

『実の妹の「性欲ステータス」が見えるようになったので、毎晩こっそり処理してあげることにした』   作:七草七

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第3話 クローゼットの秘密兵器

 その「事件」が起きたのは、週末の昼下がりのことだった。

 

 連日の「深夜メンテナンス」のおかげで、結衣の性欲暴走はなんとか食い止められていた。  

 だが、俺には一つの懸念があった。  

 それは、俺のテクニック(というか指)だけでは、数値の減少幅が徐々に鈍くなってきていることだ。  

 

 人間の体は慣れる。刺激に耐性がつく。  

 昨夜も、手と口を総動員して一時間かけてようやく安全圏まで下げたのだ。これでは俺の身が持たない。

 

「何か、効率的なアイテムでもあれば……」

 

 そんなことを考えながら、俺はリビングの掃除をしていた。  

 ふと、結衣の部屋から物音がしたような気がして、様子を見に行く。  

 結衣は部活の会合で出かけているはずだ。

 

 部屋に入ると、誰もいない。  

 だが、半開きになったクローゼットの奥に、俺の能力(ステータスアイ)が反応した。

 

【 アイテム反応あり 】

 

「ん? なんだ?」

 

 普段は人物にしか出ないウィンドウが、クローゼットの奥にある「紙袋」を指し示している。  俺は何かに引き寄せられるように、その紙袋を取り出した。  

 厳重に梱包された中身。  

 それを取り出した瞬間、俺は言葉を失った。

 

【 アイテム名:電動バイブレーター(初心者向け・ピンク) 】

【 所有者:春日野 結衣 】

【 状態:未開封(使用をためらっている) 】

 

「……マジかよ」

 

 手の中に収まる、ピンク色のシリコン製デバイス。  

 あの堅物な結衣が。生徒会長が。  

 こんなものを通販で購入し、隠し持っていたなんて。

 

(……そこまで追い詰められていたのか)

 

 俺は胸が締め付けられる思いだった(勘違い)。  

 買ってみたものの、怖くて使えずにいる妹。  

 毎晩ムラムラしながら、この箱を眺めてため息をついていたに違いない。

 

「……可哀想に。使い方がわからないなら、兄ちゃんが教えてやるのが道理ってもんだろ」

 

 俺はその箱を懐に入れた。  

 これは没収ではない。今夜の実習で使う「教材」として一時的に借りるだけだ。  

 指では限界が来ていた俺たち兄妹にとって、これはまさに救世主(メシア)となる神器かもしれない。

 

 俺の心の中で、今夜のミッションプランが更新された。  

 作戦名『文明の利器による強制排熱』。  

 俺は武者震いしながら、夜の帳が下りるのを待った。

 

 時刻は丑三つ時。  

 俺は「借りてきた」例のブツを手に、三度目の戦場(妹の部屋)へと足を踏み入れた。

 

 部屋の中は静まり返っているが、俺の目にはハッキリと見えている。  

 ベッドの上の結衣から立ち上る、禍々しいほどのピンク色のオーラが。

 

【 名前:春日野 結衣 】

【 性欲:95/100(危険・爆発待機) 】

【 状態:睡眠・悶々 】

 

(……やっぱりな。道具を買うほど追い詰められていたんだ、当然か)

 

 俺は小さく頷くと、布団をまくり上げた。  

 今日の結衣は、少し乱れた格好で寝ていた。パジャマのボタンが一つ外れ、はだけた胸元からは鎖骨が覗いている。無意識に暑がっているのかもしれない。

 

 俺はポケットから、昼間「確保」しておいたピンク色のシリコンデバイスを取り出した。  

 スイッチを入れる。    

 

 ──ブブブブ……。

 

 静音設計とはいえ、深夜の静寂の中では羽虫が飛ぶような振動音が響く。  

 俺はごくりと唾を飲んだ。  こ

 れは医療行為だ。文明の利器を使って、患部(クリトリス)に適切な処置を施すだけだ。

 

「……いくぞ、結衣」

 

 俺はパジャマのズボンを強引に引き下げると、ショーツのクロッチ部分に、振動する先端を押し当てた。

 

「ッ──!?」

 

 その威力は絶大だった。  

 当てた瞬間、結衣の体がビクン! と大きく跳ね、喉の奥から空気が漏れるような声が出た。

 

「ひぐっ、ぅ、ぁ……ああああッ!?」

 

 やばい、声がでかい!  

 俺は慌てて片手で彼女の口を塞いだ。  

 しかし、もう片方の手は止めない。いや、止めるわけにはいかない。  

 頭上のステータスウィンドウが、かつてない勢いで回転し始めているからだ。

 

【 性欲:95 → 80 → 75 】

【 快感値:急上昇中(計測不能) 】

【 アイテムボーナス発生中! 】

 

(すげえ……! これが機械の力か!)

 

 俺の指では数十分かかっていた工程が、秒単位で消化されていく。  

 結衣の腰が、モーターの振動に合わせてガクガクと痙攣している。  

 俺の手の下で、彼女の唇がパクパクと何かを訴えるように動くが、俺は心を鬼にして振動を強めた。

 

「ん──ーっ! んっ、んぅぅぅッ!!」

 

 ショーツがみるみるうちに濡れていく。  

 俺は焦れったくなり、湿りきった布地をずらして、振動する先端を直接、愛らしい突起に直撃させた。

 

「!?!? んぐぅぅぅ──ーッ!!」

 

 結衣の目が、カッと見開かれた──ように見えた。  

 白目をむく寸前のような、焦点の合わない瞳。  

 全身を弓なりに反らせ、シーツを鷲掴みにする妹。  

 そのあまりの反応の激しさに、俺自身の下腹部も限界を超えて硬直する。

 

 その時だった。  

 俺の手を振りほどき、結衣が喘ぐように言葉を漏らした。

 

「あ、あぁ……お兄、ちゃん……っ! すごい、お兄ちゃん、すごいぃ……っ!」

 

 心臓が止まるかと思った。  

 名前を呼ばれた。起きているのか? 

 バレたのか?  

 俺は戦慄して動きを止めそうになったが、彼女の頭上に浮かんだウィンドウが、俺を現実に引き戻した。

 

【 状態:レム睡眠(深い夢の中) 】

【 夢の内容:兄に玩具でイタズラされる夢 】

【 幸福度:MAX 】

 

(……夢かよ!!)

 

 俺は安堵の息を吐くと同時に、妙な興奮がこみ上げてくるのを抑えきれなかった。  

 夢の中で、俺にこんなことをされて喜んでいるのか?  

 あの潔癖な妹が?

 

「……なんだよ。お前も、期待してたんじゃないか」

 

 恐怖心が消え去り、代わりに嗜虐心が頭をもたげる。  

 夢だと思っているなら、遠慮はいらない。  

 俺は「治療」という名目を盾に、さらに深く踏み込むことにした。

 

 震えるピンクの先端を、クリトリスからずらし、溢れ出る愛液で濡れた蜜壺の入り口へと宛がう。

 

「夢の続きだ。もっといいこと、してやるよ」

 

 先端を、ぐぷり、と少しだけ押し込む。

 

「ひぁっ♥ はいっちゃ、う……お兄ちゃんの、はいってくるぅ……♥」

 

 甘い。甘すぎる声だ。  

 普段の冷たい声からは想像もできない、蕩けきった嬌声。  

 システム表示によれば、彼女の性欲数値は既に『30』を切っている。  

 だが、俺の数値は、逆に限界を突破しようとしていた。

 

【 春日野 湊 性欲:120/100(リミットブレイク) 】

 

(くそっ、妹を助けるはずが、俺が死にそうだ……!)

 

 だが、ここで理性を飛ばして本番行為に及ぶわけにはいかない。まだ早い。  

 俺は歯を食いしばりながら、彼女を絶頂へと導くべく、玩具を細かく出し入れした。

 

「いくっ、いくぅ! お兄ちゃん、だしてぇぇぇッ!!」

 

 ビクンビクンと、結衣の体が大きく跳ねる。  

 大量の潮が噴き出し、シーツと俺の手を汚した。    

 その後、数分間の痙攣を経て、彼女はようやく脱力した。  

 

 頭上の数値は『0/100(完全燃焼)』。

 表示がキラキラと輝いている。

 

 俺は荒い息を整えながら、手についた愛液をティッシュで拭い、そっと部屋を出た。  

 ……今日も、守り抜いた。  

 だが、一つだけ誤算があった。

 

 部屋に戻った俺は、自分の股間を見下ろして頭を抱えた。  

 妹はスッキリしたが、俺のマグマは行き場を失ってパンパンに膨れ上がっている。

 

「……責任取ってくれよな、結衣」

 

 俺は一人、寂しく自分の手で処理するしかなかった。  

 だが、この関係もそう長くは続かないだろう。  

 なぜなら、システムウィンドウの端に、不穏な警告文が表示され始めていたからだ。

 

『 警告:耐性が上昇しています 』

『 次回以降、玩具による処理効果が半減します 』

『 推奨:直接的な性交(インサート) 』

 

 ……マジか。  

 

(続く)

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