放課後のお好み焼き屋「うっちゃん」。客の引いた店内で、久遠寺右京は手際よく鉄板を磨いていた。乱馬が店を訪れると、彼女はいつもの関西弁で、快活に迎え入れた。
「よう来たな、乱馬! 今日はウチの特製、焼いてやるさかい、座りな」
右京は乱馬にとって、幼馴染であり、父・玄馬の勝手な約束が生んだ「もう一人の許婚」だ。男装し、大きなヘラを背負う彼女の姿は、乱馬にとって最も気心の知れた戦友のようでもあった。しかし、最近の乱馬の様子――他の女たちとの奇妙な距離感――を、右京の鋭い勘は見逃していなかった。
「なぁ、乱馬。あんた、最近あかねや他の女らと、妙なことしてへんか?」
右京はヘラを置き、真剣な眼差しで乱馬を見つめた。その瞳には、かつて置き去りにされた悲しみと、それでも乱馬を想い続ける一途な情熱が混ざり合っていた。
「……別に、そんなんじゃねぇよ。ただ、いろいろあってな」
「嘘や。ウチにはわかる。あんた、誰にでも優しいから、結局みんなを振り回しとるんや。……なぁ乱馬。ウチのこと、本当に『許婚』やと思ってるん?」
右京はカウンター越しに乱馬の手を握った。その手は調理で鍛えられつつも、驚くほど細く、柔らかい「女の子」の手だった。
「右京……」
「ウチ、あんたのために女を捨てた。でも、心までは捨てられへんかったんや。……今夜は店、もう閉めるわ。あんたに、ウチの『本当の姿』、全部見てほしいんや」
右京は店の暖簾を仕舞い、鍵をかけると、乱馬を奥の居住スペースへと誘った。お好み焼きの香ばしい匂いが漂う室内で、二人の間の空気は一気に熱を帯び始めた。
奥の部屋、小さな電球の下で、右京は背中の大きなヘラをゆっくりと下ろした。そして、いつも学ランの下に固く巻きつけている「さらし」に手をかける。
「乱馬……見ててな。これが、あんたが捨てたはずの……ウチの本当の姿や」
さらしがハラリと床に落ちる。そこには、男装の下に隠されていた、豊かで柔らかな膨らみがあらわになった。圧迫から解放された乳房は、恥じらうようにツンと上を向き、乱馬の視線を釘付けにする。
「右京、お前……こんなに……」
「……黙って。ウチ、恥ずかしいんや。でも、あんたにだけは知っててほしい」
右京は自分から乱馬に抱きついた。お好み焼きの熱気とは違う、少女特有の甘い香りと高い体温。乱馬の男としての本能が、一気に突き動かされる。
「乱馬……ウチを、女の子にして。あんたの本当の『嫁』にしてや……」
潤んだ瞳で懇願され、乱馬は彼女の細い腰を引き寄せた。
ちゅっ……れろり……
重なる唇からは、彼女がずっと飲み込んできた孤独と愛の味がした。右京は不器用ながらも必死に舌を絡め、乱馬のリードを求める。
布団の上、右京は仰向けになり、乱馬を迎え入れた。
「あぁっ……乱馬、そこっ……!」
鍛えられた腹筋のすぐ下、秘められた蕾を乱馬の指がなぞると、右京は大きな声を漏らした。普段の快活な口調は消え、甘えた、蕩けるような関西弁が耳元を震わせる。
「んぅ……ウチ、こんなん初めてや……。乱馬ぁ、壊れるくらい抱きしめてぇ……!」
乱馬が自身の熱い楔を入り口に宛がうと、右京の身体がビクンと跳ねた。
「……入るで」
「ええよ……乱馬となら、どこまでも行ける……」
ずぷっ……ぬちゅり……
「あ、あぁぁああーーっ!?」
窄まりを割り進む衝撃に、右京は乱馬の背中に爪を立てた。苦痛はすぐに、脳を焼くような快楽へと書き換えられていく。
ごちゅん……ごちゅん……
鉄板を叩くヘラのようなリズムではなく、愛を確かめ合う肉体のぶつかり合い。
「すご……乱馬……奥まで来とる……! ウチ、もう、あんた無しじゃ生きられへんっ!」
抽送を繰り返すたび、右京の膣壁が貪欲に乱馬を締め付ける。
じゅぷっ、ぬちゅっ、ちゅぷぷっ!
「あ、あかん! 乱馬、そこアカン! イク、イクぅぅっ!!」
初めて知る絶頂の波に、右京は白目を剥き、激しく痙攣した。接合部からは愛液が鉄板のソースのように溢れ出し、卑猥な音を奏でる。
乱馬もまた、右京の一途な愛に応えるように腰の振りを加速させた。
「右京っ……出すぞ……!」
「ええっ! 全部注いでぇ! ウチを、あんたの印で染めてぇな!」
どぴゅっ! びゅるるるっ!!
「ひぁあああーーっ!!」
子宮の奥深くに熱い精液が叩きつけられる。右京は腰を高く浮かせ、最後の一滴まで自らの中に吸い込むように乱馬を強く抱きしめ続けた。
一途な愛と特別な居場所
荒い息が落ち着く中、右京は乱馬の胸に顔を埋めていた。学ランを脱ぎ捨てた彼女の肌は、汗で光り、満足感に上気している。
「乱馬……。ウチ、決めたわ。あかねやシャンプーに負けへん。あんたの『一番の嫁』になるためなら、何度だってこうしてあんたを癒やしてやる」
右京はいたずらっぽく、しかし確かな独占欲を込めて微笑んだ。
「右京、お前……。……ああ、わかったよ。お前のこと、ちゃんと見てるからな」
乱馬は彼女の肩を抱き寄せた。右京との関係は、これまでの背徳や依存とはまた違う、「一途な献身」という名の熱い絆に変わっていた。
翌朝、学ランをきっちり着こなして登校する右京。しかし、その足取りは以前よりも軽く、乱馬に向ける笑顔には、二人だけが知る秘密の夜の甘い余韻が隠されていた。
第八話予告
第八話:早乙女のどか - 秘密の共有
次は、乱馬の母、のどか。乱馬が「男らしくない」場合、親子共々切腹するという重い約束を交わしている彼女が、帰宅する。乱馬は、男の姿で、母の厳しい愛と、切腹の約束という最も重いタブーに挑む。母の愛と命の秘密が、乱馬の男の精気によって共有される。