貞操逆転世界のエロゲに転生したけど、ラスボスの女帝(処女)が「開発してくれ」と頼んでくる 作:七草七
その変化は、城の誰もが気づくほど劇的だった。
ここ数日、鉄の女帝と呼ばれたベアトリス陛下の様子が明らかにおかしい。
謁見の間では、報告を聞きながら上の空で頬を赤らめたり、玉座の肘掛けを爪が白くなるほど握りしめていたりする。
時折、何もない空中でビクッ! と体を震わせ、訝しむ大臣たちを「な、なんでもない! 続けよ!」と怒鳴りつける姿も目撃されていた。
宮廷医師団は「原因不明の熱病」を疑っていたが、その病原菌(原因)である俺だけは真実を知っていた。
あれは単なる、極度の「欲求不満」だ。
先日のローターによる開発以降、俺はあえて彼女との接触を断っていた。
いわゆる「おあずけ」期間である。
一度強烈な味を覚えさせた後、供給を断つ。そうすることで、彼女の中の渇望感は限界まで膨れ上がっているはずだ。
◆
そして、三日ぶりの夜。
俺が重厚な扉を開けて寝室に入ると、そこには既に「準備万端」な女帝陛下の姿があった。
広い寝室には甘い香が焚き込められている。
天蓋付きのベッドに腰掛けていたベアトリスは、俺の顔を見るなり、バッと立ち上がった。
その姿に、俺は息を呑んだ。
普段の重厚な鎧のようなドレスではない。身に纏っているのは、肌が透けるほど薄い、最高級シルクのネグリジェ一枚。
豊かな胸の膨らみも、腰のくびれも、薄布越しにありありと見て取れる。
「……遅いぞ、アレン」
彼女の声は震えていた。
怒りではない。待ちきれないという焦燥と、媚びるような色が混ざっている。
「申し訳ありません。残業でして」
「言い訳などよい! 三日だぞ……? 貴様、余を三日も放置したのだぞ! 不敬にも程がある!」
ベアトリスが詰め寄ってくる。
その瞳は潤み、目元はほんのりと赤い。
この三日間、彼女がどんな思いで夜を過ごしていたのか、想像するだけで背筋がゾクゾクする。
「それで……持ってきたのだろうな?」
彼女は俺の手元を凝視しながら、期待に満ちた声で尋ねた。
「例の、『震える石』を……」
完全に中毒だ。
最強の女帝が、たかがマッサージ用の魔石にここまで執着するとは。
だが、今日の俺のプランはもっと残酷で、甘美なものだった。
「いいえ、陛下。今日は道具は使いません」
俺は両手を広げて、何も持っていないことを示した。
「……は?」
ベアトリスの動きが止まる。
絶望の色が、その美貌に広がっていく。
「な、なぜだ……? あれがないと……余は……指だけではもう……」
「陛下。道具に頼りすぎては、本来の身体のポテンシャルを引き出せません。今日は『復習』です。ご自身の力で感じていただきます」
俺はゆっくりとベッドに近づき、腰掛けるよう促した。
ベアトリスは呆然としながらも、糸が切れた人形のように素直に従う。
俺はその前に跪き、薄いネグリジェの裾を、足首からゆっくりと捲り上げていった。
白く、滑らかなふくらはぎ。引き締まった太もも。
そして、隠しきれないほどの愛液で濡れそぼった、レースのショーツ。
「……随分と、準備がいいですね」
「っ……! み、見るな……!」
俺の指摘に、ベアトリスが顔を覆う。耳まで真っ赤だ。
「余だって、なりたくてこうなったわけではない……! 身体が勝手に……貴様が来ると思っただけで、熱くなって……」
「素直でいい身体です」
俺はショーツには触れず、太ももの内側を、指の腹でツー……となぞり上げた。
「ひゃうっ!」
たったそれだけで、彼女の身体が大きく跳ねる。
敏感になりすぎている。これなら、道具なんて必要ない。
「アレン……頼む、触ってくれ……そこを……」
「どこですか?」
「わかっているだろう……! 余の……弱いところを……」
「言葉にしてください。陛下が何を望んでいるのか、臣下である私に明確な命令を」
俺は意地悪く手を止めた。
焦らし。
世界最高権力者に対して、一介の下働きが主導権を握る瞬間。
ベアトリスは涙目で俺を睨みつけた。プライドと快楽の天秤が激しく揺れているのがわかる。
数秒の沈黙の後、彼女はガクリと首を垂れた。
「……触って……ほしい……」
「どこを?」
「……クリトリスを……いじめて、ほしい……」
「どうしてほしいんですか?」
「……イき、たい……。貴様の指で……余を、めちゃくちゃにしてほしい……!」
絞り出すような懇願。
その言葉を聞いた瞬間、俺のリミッターも外れかけた。
だが、まだだ。
「よくできました」
俺はご褒美として、濡れきったショーツの中に手を滑り込ませた。
そして、充血して硬くなっている突起を、親指と人差指で強めに摘んだ。
「あギッ!? ぁあぁぁぁ──っ!!」
声にならない絶叫。
ベアトリスが俺の肩を掴み、爪を立てる。
痛みにも似た快感が脳髄を駆け抜けたのだろう。彼女の腰が、俺の手から逃れようとするように、あるいは押し付けるように、無茶苦茶に暴れだす。
「どうですか、道具がなくても、こんなに感じるじゃないですか」
「あっ、あっ、んぁっ! すごい、指、すごいっ! アレン、アレンっ!」
「陛下、可愛いですよ。……もっとイジめますね」
俺はもう片方の手も使い、胸の先端をネグリジェ越しにコリコリと刺激した。
上下からの同時攻撃。
「ひぐっ、いやぁっ! 頭、おかしくなるぅっ! 許して、もう許し……ア゛ッ♥」
彼女の思考能力が溶けていくのが手に取るようにわかる。
俺の肩にしがみつく力が強くなる。
そして、彼女は荒い息の下で、本能のままに呟いた。
「……アレン……もう、やだ……」
「嫌ですか?」
「指じゃ……足りない……」
ベアトリスが、潤んだ瞳で俺を見上げてくる。
そこには、女帝の威厳など欠片も残っていなかった。
「……欲しい。お前の……アレが、欲しい……ッ!」
「……本気ですか? 入れてしまったら、もう元には戻れませんよ」
「構わん! 余はもう、これ無しでは生きられんのだ……! 早く、早く余の中に……その、熱いのを埋めてくれっ!」
ついに、言った。
それは完全なる降伏宣言。
俺は立ち上がり、ベルトに手をかけた。
(続く)