マクロスΔ オペレーション・スィートプリズナー 作:夜叉五郎
アルテミシア・グランドホテル ロイヤルスィート「ルビー・プリズン」
唇が離れた瞬間、銀色の糸が艶やかに伸びて切れた。
カナメは自分の吐息が熱すぎることに気づき、必死に平静を装いながらゆっくりと膝を折った。
もう逃げられない。
深紅のドレスの裾を広げ、絨毯の上に跪く。
両手の赤いロンググローブを外し、白く細い指を晒した。
胸元は乳房の半分以上がこぼれそうに揺れ、深い谷間が息をするたびに淫らに波打つ。
スリットは腰骨を越え、太ももの付け根まで割れ、Tバックの金の紐が秘唇に食い込み、蜜で濡れた布がルビーを押し上げて光っていた。
オリッシュは目の前の光景に息を呑み、頭が真っ白になった。
「……おい……マジかよ……カナメさんが俺の前で跪いて……胸も股間も丸見えで……」
カナメは震える指でジャージの紐に触れた。
熱い。脈打ってる。
これが今夜、私の中に入るもの。
紐を解き、ジャージを下ろすと、限界まで勃起した肉棒がビクンと跳ね上がり、先端から透明な汁が糸を引いて垂れた。
「……うわ……すごい……こんなに大きいなんて……」
(これが……私の中に入るの……?)
両手で包み込むと、熱さと硬さに指先が震えた。
研修で握ったディルドとサイズは一緒だが触感が全然違う。
脈打つ血管が掌に伝わり、先走りが指の間をねっとりと這う。
「……すごいわ……熱くて、硬くて……ビクビクしてる……♡」
(ここだけ別の生き物みたい……)
研修の記憶を必死に呼び起こしながら、ぎこちないながらもゆっくりと上下にしごき始める。
右手で竿を包み、左手でカリを優しく撫で上げ、ぬるぬるの先走りをローション代わりにして、ねっとりとしたストロークを繰り返す。
「……おおっ……! カナメさんの手……すげえ柔らかくて……気持ち良すぎる……!」
オリッシュは腰を震わせ、脂ぎった腹を波打たせながら喘いだ。
「やべえ……普段はマイク握ってるカナメさんの手で……俺のチンポがしごかれてる……!こんなの……一生に一度の夢だろ……!」
カナメは内心で(下手、絶対下手。でも満足させなきゃ世界が終わる)と必死に手を動かし続けた。
そして研修で習ったとおり、己の手コキの拙さを愛嬌で埋めようと頑張る。
上目遣いでオリッシュを見上げ、甘く囁くカナメ。
「すごいわ……こんなに硬くなってる……ドキドキしちゃうわね……♡」
オリッシュは脂ぎった顔を真っ赤にしながら、腰を小刻みに震わせる。
「お、おい……カナメさんがその声でそんなこと言うなんて……エロすぎぃ……!」
カナメはさらに手を速め、右手で竿を強く握りしめ、左手でカリをくるくると回すように刺激しながら、艶やかな声で煽った。
「もっと気持ちよくなって……? 私、頑張ってるから……♡」
「うおおっ……! もう……出ちまう……!カナメさん……顔に……胸に……ぶっかけさせてくれ……!俺のザーメン……全部受け止めてくれよ……!」
オリッシュの望み通り、乳房を寄せて深い谷間を作り、唇を半開きにして舌を少し出すカナメ。
(来る!……熱いのが……顔に。胸に。……受け止めてみせる!……今の私は娼婦。彼専用の娼婦なんだからっ!)
ドクン!
ドクン!
ドクドクドクドクッ!!!
熱い、ねばねばした白濁が、カナメの頬、鼻、唇、舌、そしてドレスの谷間に大量にぶちまけられた。
一撃目は勢いよく額まで飛び、二撃目は舌に直撃、三撃目以降は胸の谷間を埋め尽くし、乳首にまでねっとりと絡みついて垂れていく。
(……これが……男の味……顔も胸も……精液まみれ……これが任務……私に課せられた使命……)
カナメは白濁に塗れた顔で、立ち上る精液の生々しい匂いと熱さに頭がクラクラしながらも、微笑みを崩さなかった。
「……うおおおおっ……! 出た……溜まってたのもすっげぇ出た……!カナメさんの顔に……胸に……俺のザーメンぶっかけて……受け止めてくれてる……!すげえエロい……最高すぎる……!」
激しく脈打つ肉棒から熱い吐息と飛沫を浴びせ終えたオリッシュは、肩で荒い息をつきながら、目の前の光景を食い入るように凝視した。
深紅のドレスの胸元、ボビー・マルゴの手によって完璧に仕立てられた美しい顔立ち、その陶器のような白い肌の上に、自分が放った白濁がべっとりと絡みつき、滴り落ちている。
至高の歌姫が、自分の体液にまみれて瞳を潤ませている――そのあまりに淫靡で背徳的な視覚刺激に、オリッシュの脳髄は狂乱するほどの征服感と興奮に焼き切られそうになっていた。
だが、荒い呼吸を繰り返しながらその姿をマジマジと見つめ続けるうち、オリッシュの頭の中で急速に何かが反転した。
(……え? 俺……いま……何を……?)
熱狂の霧が引いていくにつれ、信じがたい現実が冷水を浴びせられたように脳裏を突き刺す。
目の前にいるのは、何億人もの人々を救い、自分にとっても手が届かない絶対的な信仰の対象だったカナメ・バッカニアその人だ。
その尊く気高い女神の顔に、胸に、あろうことか自分のような薄汚く太ったオタクが、自らの下劣な欲望の塊をぶちまけて汚してしまったのだ。
(俺は……なんてことを……! こんなキモいオッサンの手で……俺なんかのせいで……あのカナメさんを……真っ白に汚しちまった……!?)
取り返しのつかない冒涜を犯してしまったという底知れない恐怖と罪悪感。
しかし同時に、そんな無残な真似をされてもなお、カナメは嫌な顔一つせず、すべてを優しく受け止めて微笑んでくれているという圧倒的な多幸感。
神聖な偶像を汚辱に染めた背徳の悦びと、自らの身の程知らずな愚行への激しい自己嫌悪。
二つの相容れない情動が頭の中で激突し、オリッシュの感情のキャパシティは一瞬で限界を突破してぐちゃぐちゃに決壊した。
「……う、うわあああああああっ……!」
オリッシュは糸の切れた操り人形のようにその場に崩れ落ちた。
両膝の力が完全に抜け、豪奢な絨毯に両手をついて突っ伏すオリッシュ。
「うっ……ぐすっ……うああああああんっ……!」
それは歓喜を通り越した、子供のような激しい号泣だった。
太い肩を激しく波打たせ、床にボロボロと涙を零しながら、震える声で言葉を絞り出す。
「夢じゃねえ……本当に……俺のぶちまけたのを……カナメさんが全部……受け止めてくれた……っ。俺なんかのを……こんなキモいオッサンのを……こんなことがあっていいのかよぉっ……!」
長年抱え込んできた劣等感と孤独、そして憧れの歌姫にすべてを肯定された衝撃が、彼の精神を根底から打ち砕いていた。
カナメは、白濁に塗れた顔と胸元に微かな熱を感じながら、深く息を吸い込んだ。
喪失感と動揺が胸の奥を刺す。だが、今ここで彼女が動揺を見せれば、相手の精神波は再び乱れ、任務は水泡に帰してしまう。
(……動揺しちゃダメよ、カナメ。この人は今、私にすべてを委ねてる……)
カナメは即座に大人の女の仮面を被り直した。
ミランダの指導――「男の自尊心を完全に満たし、手の平の上で転がす」という教えを思い出す。
カナメはそっと床に膝を進め、号泣するオリッシュの脂ぎった背中へと、柔らかく白く細い手を滑らせた。
「オリッシュさん……泣かないで?」
静まり返った部屋に、ワルキューレのリーダーならではの、甘く澄んだ生体フォールド波混じりの歌声のような響きが降り注ぐ。
カナメは自らの汚れた頬を恥じることもなく、むしろ慈愛に満ちた聖母のような微笑みを浮かべ、オリッシュの太い首筋や頭を優しく撫でた。
「……え……? カナメ……さん……?」
オリッシュが涙と鼻水に塗れた顔を恐る恐る上げる。
目の前には、自分の放った熱を全身に浴びながらも、嫌悪の欠片も見せず、艶やかに目を細めて自分を見つめる女神の顔があった。
「私、びっくりしちゃった……。男の人の射精する姿、初めて生で見たけれど……とっても雄々しくて、感動しちゃったわ」
「か、感動……!? 俺の……こんな下品な……」
「下品だなんて、とんでもない」
カナメは首を小さく横に振り、濡れた唇で甘く囁くように言葉を重ねた。
「普通の男の人だったら、きっとこんなに勢いよく、たくさん出ないはずよ。オリッシュさんの中には、それだけ強く尊い命のエネルギーが満ち溢れているのね……。初めて受け止めたのが、オリッシュさんのもので……私、本当に良かった」
「ほ、本当……なのか……? 俺の……そんなに凄いのか……?」
「ええ、とっても立派だったわ」
カナメは上目遣いでオリッシュの瞳をじっと射抜き、いたずらっぽく、そして抗えない色香を滲ませて囁いた。
「ねぇ……こんなに素敵な姿、一回きりで終わらせちゃうのは勿体ないわ。……もう一回、見せてくれないかしら……♡」
「――――っ!!」
その瞬間、オリッシュの瞳の奥で何かが爆発した。
絶対的なアイドルからの全面的な肯定。男としての規格外の力強さを賞賛された全能感。
劣等感の塊だった男の心に、獰猛なオスの誇りが一気に注ぎ込まれる。
「うおおおおおおおおっ……!!」
オリッシュは涙を腕で乱暴に拭うと、先ほどまでの情けない泣き顔から一転、血走った熱い眼差しでカナメを見据えた。
一度は鎮火しかけた肉体の奥底から、再び止めどない熱情が湧き上がり、ジャージの下で猛々しい脈動が急速に復活していく。
「見せる……! 何度でも見せてやるよ、カナメさん……! 俺の全部を……カナメさんに捧げてやるッ!!」
(……よし、乗ってきたわ)
カナメは微笑を深めながら、心の中で静かに確信した。
もはや彼女はただ弄ばれる受動的な生贄ではない。言葉と肉体を用い、この男の精神と本能を完全に支配し始めている。
同じ頃、下の階でモニターを見つめていたミラージュは、息を呑んで戦慄していた。
取り乱すどころか、瞬時に相手の心理を掌握し、完全にコントロール下に置いたカナメの手腕。
その凄絶なまでのプロ意識と妖艶な支配力に、ミラージュはただ圧倒されるしかなかった。
カナメの下腹部が熱く疼く。
熱気を取り戻したロイヤルスイートでの慰安任務は、いよいよ避けられない「次の段階」へと加速していく。
(続く)
カナメの衣装
オシャレマクロス10の赤ドレス