※この作品はR-18です。

マクロスΔ オペレーション・スィートプリズナー   作:夜叉五郎

61 / 218
2068年4月5日(木)

アルテミシア・グランドホテル ロイヤルスィート「ルビー・プリズン」


2068年4月5日
ch.61「Sleeping Kaname、睡姦の誘い」



任務開始から二十八日目。

 

朝、カナメ専用ルームでのブリーフィング。

 

カナメは白いガウン一枚の姿でテーブルについて、ミラージュに向き合っていた。

 

ミラージュはエージェントスーツ姿で直立し、いつものキリッとした表情。

 

カナメは少し疲れた声で切り出した。

 

「ミラージュ、今日のデータ採取についてお願いがあるの」

 

今日は昨日の続きで、オリッシュへのプレゼントのアダルトBV(五感追体験型アダルトビデオ)の最終調整のためのデータ採取の二回目が予定されている。

 

今回は男性主体で、オリッシュがマグロ状態のカナメを触りまくるM面のデータ収集となる。

 

ミラージュは即座に敬礼した。

 

「はい、カナメさん。何でしょうか」

 

カナメは小さなメモを取り出し、ミラージュに差し出した。

 

「これを昼過ぎのデータ収集までに用意してもらえるよう、レディMに依頼してくれる?」

 

メモを受け取って目を通し、不審げな表情を浮かべるミラージュ

 

「これは......なぜこんなものを?」

 

自然と問いが生じる。

 

カナメは視線を落とし、静かに応えた。

 

「今日、私はあの人にお尻の穴を晒さないといけない。きっと私は耐えられない。だからソレが必要なの」

 

ミラージュはメモを握りしめ、カナメの顔を見つめた。

 

「カナメさんがアナルを恐れられているのは知っていました。しかし、ここまでしないとならないのですかっ」

 

カナメは苦笑交じりに頷いた。

 

「そうよ。一晩考えたけれど、これしかこのデータ採取を乗り越える手段はないわ。お願いよ」

 

ミラージュは一瞬言葉を失ったが、すぐに姿勢を正した。

 

「わかりました。カナメさんがそこまで決意されておられるなら」

 

力強く敬礼し、部屋を退出するミラージュ。

 

カナメは深くため息を吐いた。

 

(これで私は、また一つ女として大切なものを失うのね)

 

その決断を責められる者など誰もいなかった。

 

 

 

 

 

昼。

 

ダイニングルームで、オリッシュとカナメは一緒にランチを取っていた。

 

テーブルには軽いサラダ、パスタ、ワインが並び、大型スクリーンでは三人になったワルキューレが先日実施したチャリティーコンサートの映像が流れている。

 

美雲の高飛車で力強い歌声、マキナの甘いコーラス、レイナのクールなハーモニー。

 

しかし、カナメの耳にはどこか不安定に聞こえた。

 

カナメはフォークを置き、画面を見つめて彼女たちのパフォーマンスを冷静に評する。

 

(美雲の声、少し張りつめてるわね。マキナはいつもより甘さが控えめ。レイナも安定してるように見えて集中できてないわ)

 

オリッシュもパスタを口に運びながら、スクリーンに目を向けた。

 

「へへ、三人でも頑張ってるよな。でも、やっぱりカナメがいないと、なんか物足りないっていうか」

 

照れ臭そうに頰をかき、ねばっこい視線を画面からカナメに移す。

 

カナメは内心で胸が痛んだ。

 

(みんな、私がいなくて無理してるのね)

 

しかし、表情には出さず、嫋やかな笑みを浮かべる。

 

ランチが進む中、カナメは時計を見て立ち上がった。

 

「ごめんなさい、オリッシュさん。この後の準備がありますので、少し席を外します」

 

オリッシュはフォークを止めて首を傾げた。

 

「準備?午後は昨日の続きのはずだけど」

 

カナメは微笑みながら、そっとオリッシュの手に触れた。

 

「時間になりましたら、ベッドルームにいらしてくださいね」

 

そう言い残し、部屋を出て行った。

 

オリッシュは少し戸惑いながらも、スクリーンに視線を戻した。

 

(そんな準備するようなこと、何かあったっけ? まあ、カナメが言うならいいけど……)

 

ワルキューレのライブ映像はまだ続いていた。

 

美雲のソロパート、マキナとレイナのハーモニー。

 

オリッシュはビールを飲みながら、呑気に見続ける。

 

スクリーンをよく見ると、観客席にいくつかの垂れ幕が映っていた。

 

『カナメ、早く戻ってきて!』

 

『ワルキューレは5人でこそ!』

 

『カナメ・バッカニア、カムバック待ってる!』

 

さらに、カナメの公式グッズ――イエローのペンライトや、ソロ時代のTシャツを着たファンが何人も映る。

 

かつての自分と同じ、キモい野郎どもがカナメの名前を叫びながら必死に応援している。

 

オリッシュは画面を見て、ねばっこく笑った。

 

「へへ……お前らも、カナメのこと大好きなんだろうけどさ……」

 

ビールを一口飲み、満足げに息を吐く。

 

「今のカナメは、俺だけのものなんだよな……」

 

垂れ幕やグッズを見るたび、胸の奥に熱い愉悦が広がる。

 

カナメを求めるファンが大勢いるのに、自分だけがカナメを抱ける。

 

しかも今は、こんな状況で。

 

「さて、俺のカナメの全身を、舐めまわしに行くとするかー、むふふ」

 

時間になり、オリッシュはベッドルームに向かった。

 

ドアを開けると、驚いて立ちすくんだ。

 

エンペラーサイズのベッドの上に、真っ裸で仰向けに横たわるカナメの姿があった。

 

淡いピンクの乳首がわずかに硬く、横に広がったEカップの乳房が静かに上下している。

 

白い長い脚が優雅に投げ出されており、股間は無防備に開かれ、パイパンの秘部がわずかに光っている。

 

長い茶色の髪が枕に広がり、ハーフアップの跡が残る。

 

カナメの美しい寝顔は、まるで人形のように完璧で、無垢だった。

 

オリッシュは息を呑み、ねばっこい視線でカナメの全身を舐め回すように見つめた。

 

「カ、カナメ。これは、どういうことだってばよ」

 

 

 

 

 

ベッドルームの入り口で立ちすくんだままのオリッシュ。

 

その手に持っていた端末が着信音を奏でる。

 

画面を確認すると、差出人はレディM。

 

無機質な件名は「Sleeping Beauty」。

 

本文を開くと、冷徹で簡潔な文面が並んでいた。

 

『対象:カナメ・バッカニアは現在、完全昏睡状態に入っている。覚醒予定時刻は本日19時前後。

この間、貴方は対象の身体に対し、生命に危険を及ぼす行為を除き、一切の自由行動を許可される。

膣内、肛門、口腔を含むすべての部位への接触、挿入、射精が認められる。

対象は自発的に本許可に署名済み。法的責任は一切発生しない。

データ採取を優先しつつ、貴方の欲望を満たせ。

——レディM』

 

オリッシュの目が震え、息が詰まり、手が震える。

 

最推しの戦術音楽ユニット・ワルキューレのリーダー、憧れのカナメ・バッカニアが、完全に目覚めない昏睡状態で、目の前のベッドに真っ裸で横たわっている。

 

しかもカナメ本人がそれを望み、すべての部位を好きに使っていいとまで許可している。

 

顔、口、耳、首、胸元、乳房、腹、肩、手、足、腰、尻、股間、膣内、肛門――すべてが、オリッシュのものだ。

 

「カ、カナメ、お、お前、ここまで俺のためにしてくれて」

 

声が震え、涙がにじんだ。

 

妄想の中でしか起こり得ないシチュエーション。

 

それが現実として、目の前に広がっている。

 

カナメの献身が、オリッシュの胸を熱く締めつけた。

 

ベッドルームのドアを閉め、震える手で服を脱ぎ捨てながらベッドに近づき、ベッド横に置かれていたアタッシュケースを開ける。

 

中にはアダルトBVの機具――シルバーのリング、サイバーゴーグル、フォールドバリア発生装置。

 

オリッシュは一つずつ丁寧に装着していく。

 

手首、足首、乳首、そしてチンポの根元にリングを嵌め、ゴーグルを頭に固定。

 

最後に装置を起動し、薄いフォールドバリアが全身を覆う。

 

白く光る部位が、カナメの体表に次々と表示されるのを確認しながら、オリッシュはベッドに上がってカナメに近づいた。

 

カナメは穏やかな寝息を立て、微動だにしない。

 

「すぅ……すぅ……」

 

オリッシュはベッドに上がり、カナメの横に跪いた。

 

震える指先で、まずカナメの頰に触れる。

 

温かく、滑らかな肌。

 

カナメは反応しない。

 

オリッシュの息が荒くなり、ねばっこい笑みが浮かぶ。

 

「カナメ。俺の最推しの女。寝てる間に、この体、ほんとに全部好き勝手に使っていいんだな」

 

オリッシュは知らない。

 

自分の意識があった状態でアナルを弄られた場合、データ採取に支障が生じる恐れが高いと判断し、朝のブリーフィングでミラージュに昏睡薬の手配を頼んだこと。

 

ランチの途中で抜け出してシャワーで全身を洗浄した後、ベッド上で昏睡薬を服用したこと。

 

完全にオリッシュに身を任せて精神を手放してしまうことで、己がアナルに惑乱する状況自体を回避したこと。

 

ある意味、カナメは徹底的にアナルを弄られる感覚から逃げたとも言える。

 

しかし、そんなカナメの事情を知らないオリッシュは、ただただ感涙していた。

 

最推しのアイドルが、ここまで自分に尽くしてくれる。

 

眠っている間に、好きにしていいとまで。

 

オリッシュは震える手で、カナメの身体に触れ始めた。

 

データ採取の二日目は、こうして始まった。

 

カナメは深い昏睡の中で、迫る脅威を感じることなく、ただ静かに横たわっていた。

 

(続く)

 

 

 

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