「……パイ」
声が聞こえる。
誰かの呼ぶ声だ。聞き馴染んだ、共に戦った戦友の声だ。
「センパイ、起きてください」
「……っ……マシュ……みんなは?」
「それが……レイシフトの衝撃で逸れてしまったみたいです」
立香が軽く頭を回して見ればここはどうやら森の中のようだ。
「……そっか…………」
「センパイ? 大丈夫ですか?」
「ああ、大丈夫。ちょっと頭が痛いだけだよ」
なにか、そう、何か重要な事を忘れている気がする。
「良かった……では皆さんと合流しましょうか」
「……そうだね。とにかくみんなと合流しよう」
「はい! あぁ、それと……」
「おい、お前ら!」
マシュが何か言いかけた時、ガラガラとした汚い濁声が2人の会話に割り込んできた。
「へへへ、雌畜1匹になよっちい男が1人たぁ、運がいいぜ」
茂みの中から3人の男が現れた。粗末な装備ながら、彼らの手には刃物が光っている。頭目らしき男が口元を歪めて笑った。
どこからどう見ても感じのいい善人には思えない。その汚れに汚れた衣服を含めて野党の類である事は簡単に伺う事ができた。
「こりゃ金になる獲物だ。身ぐるみ剥いでやるぜ!」
「センパイ! 危険です! ここは私が前に──」
「必要ありません」
静かな声と共に、緑色の閃光が走った。風のように現れたハイレグレオタードの美女──アルトリアが槍を構えていた。
「汚い手で私の立香に触れないで下さい」
「誰だ!?」
盗賊の一人が叫ぶ間もなく、彼女の槍が瞬く。火花を散らす金属音。しかし意外にも彼女の一撃は敵ではなく地面を切っていた。
「無駄な殺生はしません。しかし次はないと思え」
冷徹な目で睨むアルトリアの背後から優雅な足取りで紫コンドームの痴女、源頼光が姿を現した。
「立香、大丈夫ですよ。母が来ました」
微笑みながら彼女は大きな太刀を鞘ごと腰から抜く。
「さて……」
二人のサーヴァントの圧倒的な存在感に盗賊たちは息を呑む。その圧倒的な強者の空気は一昼夜程度ではとても出せない練りにねられた気迫を感じる事だろう。例えそれがどこからどう見ても痴女そのものの格好でぶるん❤️ばるん❤️とホルスタインも真っ青の爆乳を揺らしていてもだ。
「さっさと去りなさい」
「いいえアルトリア様。こんな害虫、生かしておいたって害を為すだけです。この場で……」
しかしそんな痴女2匹にコケにされては男が廃るとでも言いたいのか盗賊の頭目であろう男が吠える。
「てめぇら! 舐めてんじゃねぇぞ!! 何が害虫だビビらせやがって紫雌畜生に青雌畜生が! 馬鹿みたいにでけぇ乳と尻揺らしやがって誘ってんのか! テメェら2匹増えたとこでこわかねぇんだよ!」
彼の目には自信がみなぎっている。その目は戦うものとしての意志などなくまるで捕食者のような目で頼光とアルトリアの爆乳とデカケツを凝視している。
まるで戦う前から負けるはずなどないと確信しているような、奇妙な自信。
異常だ。
「へへ、リーダー! あの紫コンドームは俺にくださいよ! 俺のちんぽでヒィヒィ言わせてやる!」
「なら俺はあのハイレグレオタードだ! ヒヒ! あの引き締まった腹に中出ししまくってみっともねぇ孕み腹に変えてやるぜ!」
「おいおい! お前ら! それじゃ俺の取り分がねぇじゃねぇか?」
「2人とも……」
「ええ、分かっています立香」
男は構える2人の変態サーヴァントが持つロケットの様に突き出た爆乳を睨みつけ、そして……
『雌畜3匹! 武器を捨てろ!』
叫んだ。
「……?」
「……何かしましたか?」
困惑の表情を頼光とアルトリアが浮かべる中、盗賊の男達は武器を捨てない3人を見て2人と同様に困惑の表情を浮かべ……その困惑がさっと絶望の表情に変わる。
「コイツら逸れものだ! やべぇ!」
「町に入ってねぇんだ!」
「逃げろ!」
そして立香たちに背を向けると一目散に走り出した。
まるで恐ろしい怪物から逃げるように。
「追いますか?」
アルトリアが立香に尋ねる。
「いや、放っておこう」
立香が肩をすくめた。
「それより……状況を整理しよう。2人は薫子さんを知らない?」
「立香、安心してください。薫子様なら……」
「立香様!」
「薫子さん!」
木立の奥から現れたのは紫式部だった。
一体その豊満な身体をどこに隠していたのか、おそらくは魔術的な作用だろう。でなければこれほどの爆乳を木立の中に隠すなど到底考えられない。
「すいません……念の為隠れておりました」
「いや、薫子さんが無事ならそれでいいよ……」
「立香様……❤️」
「わっ! ちょっと薫子さん!」
むぎゅっ❤️むにぃぃ❤️
恍惚の表情を浮かべ立香に抱きつく薫子、その爆乳の谷間で窒息されかかる立香。頼光とアルトリアがまた始まったかと言わんばかりに顔を見合わせる中……
「センパイ、見てください。町まで道が続いています!」
紫髪の少女が声を上げた。
彼女の指し示す方向を見れば今ままで目に入らなかったのが嘘のように立派な街道が続き、遠くに大きな町らしきものが見える。
「あの町にみんながいるかもしれない……行こう」
「待ってください! まずは準備を整えましょう。先程の者たちのような輩が他にも潜んでいるかもしれません」
「だね! 先ずは偵察してから……」
頼光が鋭い眼差しで突如現れたように見える町を睨む。しかし…
「いえ、大丈夫ですよセンパイ! あの町は安全です!」
「マシュ……そう、そうだね! あの町はきっと安全だね」
「そうですね……母の考えすぎのようです」
2人は当然、彼女の言葉を受け入れニコリと微笑む。
「では話もまとまった事ですし、町へ向かいましょう。薫子様は歩けますか?」
「はい、アルトリア様。一応は英霊の身、この程度の距離で根を上げるほどやわではございません」
「ならば心配すべきなのはマシュさんですね。今は英霊としての力を失っているのですから」
「あはは……すいませんアルトリアさん。私運動とか苦手でして」
「ふふ。安心してください。いざとなればドゥンスタリオンに乗せて差し上げます」
5人が話し合いながら歩いていく。道の両脇に立つ木々からは鳥のさえずりが響いてきた。陽気な雰囲気は先ほどの盗賊襲撃とは全く異なる平和なものだ。
「それにしても妙ですね」
「何がですか?」
「いえ……マシュ様が言うようにとても平和すぎるというか……まるで特異点自体が私たちを歓迎しているような……?」
薫子の疑問にアルトリアも首を傾げる。
「確かに言われてみればそうですね。でも心配することもないでしょう。あの町は安全なのですから。それに、いずれにせよ今はあの町以外に行く宛ても無いですし」
「そうですね」
薫子が納得する横で源頼光とアルトリアが微笑み合う。まるで長年の親友同士のように。そんな仲睦まじい彼女達の背中を見守る立香の瞳はどこか穏やかだった。
そうして歩くこと数分。ついに五人は森の出口に辿り着く。
見渡す限り広がる草原の中を伸びた一本の道、その終わりには石造りの巨大な門があった。
「あれが町の入り口ですか?」
「おそらくは……あそこで通り抜ける人々を検査しているようですね」
アルトリアの問いに頼光が答える。
「うーん、入国許可証は必要かな?」
「どうでしょうね……もし必要なら私たちには用意できませんよ?」
「どうしよっか? 取り敢えずしばらく観察する?」
「大丈夫! 心配いりませんよセンパイ! あの警備兵たちを見てください!」
「……全員若い女性ばかりで武装もしていないようですね」
「んー、なら取り敢えず近づいちゃって平気かな」
一行は門の前の様子を観察しながら慎重に歩みを進めるが…誰にも誰何されずにあっさりと城壁の中に入る事が出来た。
「入れちゃったね……城壁」
「良いんですかね……これ」
「まぁ良いじゃないですか薫子様、平和なのですよ、きっと」
城壁の中の道は綺麗に舗装されている。左右には様々な建物があり活気に満ちていた。行き交う男達も皆笑顔で楽しげに過ごしているようである。
「焼きたてパーン! 焼きたてパンだよー! お一つ如何ー!」
「腹減ってんだ4個くれ! いくらだ!」
「えーと、一個10gだから……50gだよ!」
「あほ! 40gだろうが!」
「……うーん、パン一個100円と考えると1g10円くらいですかね立香様」
「小麦の産出量にもよると思うけど……肌感としてはそれくらいで良いんじゃないかな?」
「独自通貨ですか……QPが使えると良かったんですか」
そんな中を立香はキョロキョロと辺りを見回しながら歩いていく。すると突然ある人物が目に留まった。
黒ビキニに獣のような形をした白髪を靡かせた褐色肌の女性だ。
褐色肌に白の髪が、ぱっくり割れた腹筋が、体に走らせた赤い紋様が、そしてアルトリアや薫子に並ぶ程の豊かな乳房が印象的だったのだ。
彼女は片手に青い板のような物を持ち列に並ぶ男達を順番に確かめていた。
「どうやらあの青い板で何かをチェックしているようですね」
「……門を通る者は青い板を確認した後、赤い板を見せています。どうやらあれが身分証のようです」
「私たちも並びましょうセンパイ」
「うん、そうだねマシュ、並ぼうか」
そう言って5人は列に並び自分の順番を待つ、赤い板など当然持ち合わせていない。
「次のやつー……ん? どうした?」
そうなのだから、当然自分たちの順番が来たところで差し出すものなど存在しない。
しかし悩むより産むが易しという言葉もある。意外にもことは順調に進んだ。
「ああ、まさかお前外の国から来た奴か? だから冒険者カード持ってねぇんだろ」
「あ、あはは。うん、まぁその通りで」
「だったらこっちだ。ついてこい」
そう言って白髪の彼女が5人を誘導する。どうやらこの町では『冒険者カード』というものを取得しないと街の中に入る事が出来ないらしいのだ。
「ちなみに冒険者ってなんです?」
「簡単に言えば魔物を討伐する仕事に就いている奴らのことだ。この町は森が近いだろ? だから魔物が多いんだ」
チラリと立香を見てハッと笑う。
「でもまぁ安心しな。別に魔物を倒さねぇ奴がとっちゃいけねぇって訳でもねぇ。この国ではほとんど身分証みたいなもんだ」
「そういうことなら発行をお願いしたいところですが……」
「いいぜ、手続き自体は簡単だしな!」
「本当ですか? 助かります!」
「気にすんな……ま、そもそもだ」
そう言って白髪の彼女が立ち止まり振り返ったところには一つの扉があった。
「ここがその手続きの場所だがな……おら、雌は扉の中……いいか、男性様に逆らうなよ……男はこっちだ」
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次はついにエロ?シーンです