雪かきの影響で更新できないタイミングが増えるかもしれません。申し訳ありません。
side槍田日巡璃
お昼すぎ。私の部屋にて……闇のゲームが始まっていた。
「うむむむむ……」
「あなたの負けよ。全部顔に出るんだもん。」
「やーって見なきゃわかんないでしょぉ!!」
「やって見なくてもわかるのよ。こっちでしょ?」
「NOOOOOOO!!!!」
ババ抜き。悪魔のゲーム。目の前にはジョーカーのカード。
「なんでだよぉ〜……」
「ひまひま……弱いね。」
「お嬢様……少しポーカーフェイスと言うものを……」
「わかんないよぉ……」
大富豪、七並べ、スピード……そしてババ抜き。全敗の女です。
「さて。日巡璃。負けたからにはわかってるわよね?」
「ぐっ……」
「約束……だったよ?……早く。」
「……お嬢様。約束を違える訳にはいきませんものね?」
「そうだけどぉ!……そんなに見たい??」
「「「みたい。」」」
「いつも見てるじゃん!!!」
そう……この闇のゲームは……罰ゲームがある。それが……負けたら脱衣!!
私はさっきまで……靴下の右左、シュシュと逃げていたが……もう無理だ。シャツかショートパンツを脱がないといけない。
「…………どっちがいいの?」
「「「上。」」」
満場一致で上。皆私のおっぱい好きすぎない!?
「…………えっち。」
覚悟を決めて服を脱ぐ。
「「「おぉ……」」」
みんなの視線が1箇所に集まる。めっちゃ恥ずかしい!
「おぉじゃないよ!!次!絶対負けないから!!」
「……何度やっても分かりきった事なのに……」
「うるさいうるさーい!次ったら次ー!!!」
「ひまちゃーん。お使い行ってくれなーい?」
「んえ!?いいよ!!何買えばいいの?」
「「「チッ!!」」」
「舌打ちしないの!!」
私は脱ぎ捨てた服を着直す。危ない危ない……パンツ1枚だったよ……身ぐるみ全部ひっぺがされるところだった……ありがとう。ママ。
「じゃあ行ってくるね!」
「待って。」
「え?」
「私達も行くわ。人数多い方がいいでしょ。」
みんなもいそいそ準備を始める。
「え?いいよいいよ!いつもひとりで行ってたし……」
「心配なの。いいでしょ?」
「ん〜……そう言われちゃうと……」
昨日の件もあるし……みんなが居た方が心強いか。
「わかった。一緒に行こ?」
「ええ。」「ん。」「はい。」
4人で最寄りのスーパーに。
「…………静かね。なんというか……悪い気持ちはしないわ。」
「家の周りがビル街って感じじゃないからね〜。」
「……これくらいが……いい。……好き。」
「そうなんだ!じゃあ皆を連れてきて良かったかも!」
「ん!」
「それよりお嬢様……少々薄着ではありませんか?」
「え?そうかな?」
Tシャツとショートパンツ。中は下着だけど……普通じゃない?
みんなの服は……カナは赤いワンピース。カナにすっごくよく似合ってる。
天捻ちゃんは水色のオールインワンってやつ。天捻ちゃんは簡単な服が大好き。着るのが簡単で、1着で済むやつが大好きなんだって。
愛ちゃんは……
「……それ……暑くないの?」
「いえ。夏バージョンなので。」
「メイド服に夏バージョンなんてあるんだ……」
愛ちゃんは相変わらずメイド服。夏バージョンらしい。あんまり私服を見ないから……私服の愛ちゃんも久しぶりに見たいなぁ?
「そういえばひまひま……明日以降は……どうするの?」
「あ!そうだった!」
スマホをスイスイ動かす。流石にみんなに来てもらったのに、何も無くダラダラ過ごすだけなのもあれなので、今朝調べました!
「明日近くの映画館で映画やるから皆で見ようよ!」
「映画……映画館では見たことないわ。……初めてね。」
「私もです。」
「ん!」
皆初めてらしい。……お金持ち一家は映画館行かないのなぁ?
「よーし!じゃあ私が皆をエスコートしてあげよう!」
「そ。……ふふっ……楽しみにしてるわね?」
カナに腕を組まれる。暑いけど……全然気にならない。
「んへへ……楽しみにしててよ!」
「ん!カノカノずるい!」
天捻ちゃんもくっついて……
「皆さん!あまり通路を横に広くなってはいけませんよ!」
愛ちゃんの注意される。いつもの日常。いつもの空気。
「はぁーい!」
それが私の家の周り……慣れ親しんだ場所でもできるなんて……本当に3人が私の日常に……家族に入ってきたんだと認識して、少しだけ頬が緩んだ。
「……。」
「えーっと……これと……これと……」
「……安いわね!?これ大丈夫なの?」
「大丈夫ですよカノーテス様。これが庶民価格です。品質も充分ですよ。」
「へぇ……企業努力ね。」
「そうですね。製作者様のおかげです。」
カナがスーパーの値段にびっくりしてる所以外はいつも通りの買い物。なんかちょっと多めだね。
お肉……豆腐……パン粉……卵…………豆腐ハンバーグ???
他にもあるけど……レシピなんて良くわかんない。
メモを見ながらうーんうーんと考えてたら、袖を引かれる。
「ね。……ひまひま。……トイレ行ってくる。」
「天捻ちゃん?いいよ。えーっとね……」
「大丈夫。場所は……見えた……」
「そうなんだ!じゃあこの辺ウロウロしてるね!」
「ん!」
「天捻。お願いね。」
「よろしくお願いします。」
「……任せて。」
天捻ちゃんは走ってトイレに向かって行っちゃった。
「……2人ともどうしたの?」
「なんにも。……続き探しちゃいましょ。」
「んぇ〜?……まぁいいけどさ?」
愛ちゃんに目配せしても無反応。…………ん〜……何もないならいいけどさ?
side????
……ひとりいなくなった。小さいのの片割れ。
ノロマウイルスがまた外に出てたから追いかけたら……変な女3人と一緒に買い物に来てるみたい。よく見たらあの女共……ノロマウイルスと同じ雄英体育祭に出てた女だ。
「ギリ……」
憎たらしい。なんで……なんで私だけ……
「ねぇ。」
「……え?」
急に視界が変わる。身体が壁に押し付けられているのを理解するには少し時間を要した。
「なんで……私たち見てた……の?」
「……は?」
壁に……押し付けられている。おかしい。さっきまであいつらを見てたはず…………?動けない……!?なんで!
「質問に答えて。」
「……お前ッ!」
こいつ!ノロマウイルスと一緒にいたヤツ!見逃したヤツ!なんで……ここは……トイレ!?いつの間に個室に……!?
「質問に……答えて?」
「ぐっ……痛いっ……痛ぇんだよ!!声だすぞ!?」
身体を固定され……動けない。押さえつけられてるだけなのに、無理に動こうとすると激痛が走る。
「出しても……いいよ。……誰も聞こえないから。」
「はぁ!?」
「…………貴方。ひまひま……いじめてた人?」
「ひまひまぁ……?んだその巫山戯た名前……ぐほっ!?」
お腹に衝撃が走る。何が起きたか見えなかった。
「……ねぇ。……質問に答えて。」
「がほっ……はぁっ……はぁっ……んだよ……てめぇはよ……」
「…………もし……あなたが……ひまひまを……いじめてたなら……次。……次なにかしたら……もう許さないから。……私……何するかわかんない。」
渦のような瞳の睨まれ……力いっぱい壁に押し付けられてから開放される。私はそのまま地面にへたり込む。足に力が入らない。
「…………あとは好きにして。…………私たちに……関わらないで。」
「……はぁ……はぁ……クソがっ……」
あの女は個室を出ていった。
何されたかわかんないけど……考えてもわかんないけど……個性だ。あいつの。
許せない。私を侮辱しやがって……
どうすればいい。どうすればこのモヤモヤを……
『劣等感を他人に攻撃するしか解放する方法がないあなたに……今の私が何言っても無理。』
『どいて。……井の中の蛙さん。井戸はさぞかし気持ちよかったでしょ?』
「…………チッ。」
私は……それでも……