side槍田日巡璃
愛ちゃんが起きたので、とりあえず色々聞いてみることに。
「……確か……愛ちゃんが1番遅いみたいな話聞いたことあるよ。」
「そうですね。私の誕生日は3月20日です。」
「本当にギリギリ同じ学年なのね。」
「本当に良かったです。」
私の顔をじーっと見ながら愛ちゃんが答える。
「…………へへ。ちょっと照れるね?」
「カノカノ……は?」
「私?1月4日。冬休みだから家族以外祝ってくれないのよね。」
「……なるほど……長期休みが被ってるとそういうことになるのか。天捻ちゃんは?」
「ん。8/19。」
「「「…………え?」」」
「もうすぐ。」
「「「ええええええええっ!?!?!?」」」
なんで早く言ってくれないのさ!?!?
みんなで天捻ちゃんに詰め寄る。
「…………聞かれなかったから。」
「だとしても!!それはごめんだけど!!」
「…………危うく友達の誕生日スルーするところだったわ……」
「本当ですね…………ご家族の会わなくても大丈夫なのですか?」
「大丈夫。……っていうか……ちょっと……折り合いが悪いって言うか……」
「?……色々あるんだねぇ。どうにかなるといいね!」
「ん。……その時は……ひまひまにも……来てもらう。」
「…………ん?……ん??…………いっか!いいよ!」
もうカナもやったし、天捻ちゃんの家族の人にも頑張って理解して貰わないとね!
とりあえず今は……色々聞いちゃうタイムだね!
「…………そういえば私みんなの好きな食べ物とか嫌いな食べ物知らないんだけど。」
「……私別に好き嫌いないわ。」
「ん。……わたしも。」
「私もです。」
はい!この話終わり!!みんないい子だね!!
「……ちなみに私は……」
「「「野菜、特にキノコが好きで、塩分多めのものが嫌い。」」」
「…………なんで知ってんのさ。」
「「「当たり前。」」」
彼女達の愛が止まりません。止めなくていいんだけどね。
「みんな好き嫌いないんだァ……かっこいいなぁ。」
「……日巡璃の嫌いなものに関して言えば……普通にしょうがないと思うけどね。」
「お嬢様は、基本薄味が好みなので塩分少なめの味付けですね。結果的に健康志向なので助かります。」
「痛くなっちゃうんだもーん。……あ!でも愛ちゃんの塩むすびは食べれるよ!美味しい!」
「…………お嬢様用に塩分調節しているので。」
愛ちゃん……私の胃袋はもう愛ちゃんに掴まれてるよ。雁字搦め。
「……愛。後でそれ教えなさい。私も日巡璃におにぎりくらい気軽に作ってあげたいわ。」
「ん!……私も!」
「いいですよ。そういう情報共有も大切ですものね。」
……他の彼女達も私の胃袋蹂躙しようとしてる。…………幸せ者だなぁ。
「趣味は?」
「日巡璃。」「ひまひま。」「お嬢様。」
「それ以外!!」
来ると思った!!!
「ん〜……よく美術館には行ったりするけど……これといって趣味は無いわね。」
「そうなの?絵とか上手そうだけど。」
「……見る専ね。あんまり深くやったことないわ。」
「そうなんだ。楽しみ方も人それぞれだね。」
「…………私……は……哲学文書を読み漁ること……かな。……それ以外は……あんまりわかんない。」
哲学文書を読み漁るってすごい趣味してると思うけど……それだけでだいぶ意外性のお釣り来ないかな?
「……哲学ですか……あまり読んだことないですね。」
「私も。」
「天捻ちゃんの本何冊か借りてるけど、結構面白いよ。」
「……2人にも……貸してあげる。」
「いいんだ?じゃあタイミングが合う時でいいわ。」
「暇が余りできないので……その時になったら借りに行きます。」
「ん。待ってる。」
「…………。」
割と極厚本多いけど……大丈夫なのかな。まぁいいや。
「愛ちゃんは?」
「…………私は……少々馬を……」
「はぁ!?競馬!?」
「そんなわけ無いでしょう!!乗馬です乗馬!!」
「乗馬!!かっこいい!!」
「……出来るんだ……パカラッパカラッ……」
「出来ますよ。ある程度であれば。」
急にまた意外性の塊みたいな趣味が……
「……良く乗馬やろうと思ったね?」
「幼い頃お父様とお母様が所有していた馬に乗せてもらったことがありまして……そこからのめり込んでしまいました。……そういえば……釣りも好きですね。」
「釣り!?……愛ちゃんって結構大自然ガールなんだね。」
「なんですかそれ。」
愛ちゃんの意外な趣味を教えてもらい……少しだけ皆と距離が縮まった気がした。
side???
「……槍田日巡璃にはまだ声をかけてないのか。」
「なにいってんすか。今夏休みですよ?……それに……今日は別件です。公安委員長も居るんで察してください。」
「……ナイトアイさんっすよね。こうやって会話するのは初めてですか。」
「……公安委員長と……その懐刀が何の用だ。」
「懐刀って呼ばないでください。不名誉です。」
「そんな事言わないでくださいよ!」
「事実です。…………コーヒー美味。センチピーダーさん腕を上げましたね。」
「…………遊びに来たなら帰って頂こうか。」
「ちょっとまってください。流水サンが、確定じゃないっすけどヤバい組織のしっぽらしきものを掴んだんです。」
「…………聞こうか。」
「……まだ確定じゃないですよ。……それに……しっぽらしき……というかほんとに手のひらの上にある感じです。まだ握れてない。握っていいものかすら不明瞭な感じです。」
「…………ふむ。貴様が言うのだ。少し……気になるな。」
「……私が少し気になったのは6年前です。あの戦争から……犯罪傾向が微量ながら変化していたのに気がついたのが大きなきっかけですね。」
「犯罪傾向の変化?」
「……流水サンに言われるまで俺も全く気が付きませんでした。……不甲斐ないっす。」
「資料です。目を通してください。」
「………………なるほど。……このグラフ通りだと……犯罪敵が、数よりも質になっている……と。」
「はい。数は……あの戦争から減少傾向にあるんですが、質が……あの戦争以前と比べると明らかに上がってまして……端的に言うと凶悪犯罪の母数が増えました。」
「薬物密輸。連続殺人。日本政府へのハッキング。……ふむ。前々からあった……といえばそれまでだが……割合が増えた……と?」
「はい。なので……ヒーローチャートに乗っちゃったのがヒジョーーーーーに痛手だったんですが、気になったものは仕方ないので……できる範囲で個人的に全国飛び回って調査してました。」
「…………悪かったっすよ。」
「反省してください。」
「……それが6年かかった……と。」
「まぁ……実際5年くらいであらかた終わったんですけど、なんというか……違和感?嫌な感じがしたので追加で色々捜索してたんです。」
「まぁ目を通してもらえるとわかるんすけど……こことか……ここっす。」
「…………ふむ……なるほど。……チャートにのるヒーロー故……出来ることは少なそうだが、やはりブラッドロータス。情報はしっかり集まってるな。…………が、この資料だけだと何が伝えたいかさっぱりわからん。」
「……ここからは私の憶測になります。……もちろん調査に基づいた憶測です。貴方に話したあと……貴方の対応次第で色々今後を変えるつもりです。」
「…………俺が知ってる奴らということか?」
「知ってるも何も……知らなかったら意味がわからないくらいです。」
「……死穢八斎會はもう息を潜めたはずだが?」
「それよりも数段ヤバい連中です。」
「敵連合?残党はいないはず……」
「…………。」
「…………。」
「…………まさか。」
「そのまさかですナイトアイ。異能解放軍って知ってますか。」