side槍田日巡璃
「今日の授業は、チーム毎に別れて指定されたポイントに辿り着いた順番で順位を決める。死ななければ妨害してもいい。1位を目指すんだ。」
「「「はい!」」」
コスチュームに着替えて運動場へ。今回は森のステージだ……。早い者勝ちだね!
「先生!チーム分けはどうするんですか?」
「いい質問だ日河原。既にこちらで決めてあるチームに、聖愛学院の生徒さんを5分割する事にした。」
「「「「ええっ!?」」」」
「……」
へぇ〜……確かにそれの方がいいのか……な?
「それでいいかな?」
「はい。構いませんわ。」
「それじゃあまずは指定されたチームに別れてくれ。」
Aチーム
一撃、離、氷叢、無頭
Bチーム
槍田、別処、弾野原、光
Cチーム
天眼、憎田、骸骰、能面
Dチーム
香曽我部、圖書、青空、日河原
Eチーム
カノーテス、流鏑馬、加糖、小廻
の5分割。バランスのいい……チームなのかな?
私のチームは……
「よろしくね!皆!」
「よろろろーん!」「よろ〜ん!」
「よろしくお願いするヨ!」
「はっはっは!ジャスティスライトォ!!」
眩しっ……
頭の回転が早い人達だから……何とかなるかも。
「よーし。別れたな?じゃあ……聖愛学院の皆さんにはこの箱の中からひとり1個ボールを選んでくれ。もちろん見ずにだ。」
「「「はい。」」」
そして最終的なチームが……
Aチーム
一撃、離、氷叢、無頭、青い髪の子
Bチーム
槍田、別処、弾野原、光、白い子
Cチーム
天眼、憎田、骸骰、能面、小さい子
Dチーム
香曽我部、圖書、青空、日河原、黒縁メガネの子
Eチーム
カノーテス、流鏑馬、加糖、小廻、今昔鏡
と言う風になった。
私のチームに入ってくるのはさっき私の手を叩いた子。白くてモフモフ……蚕かな?
「よろしくね!えーっと……」
「……清寺 愛留真子(きよでら あるまこ)ですわ。」
すっごい名前……
「愛留真子ちゃん!よろしくね!」
「ふん。」
「……」
前途多難だなぁ?
「ははっ!委員長……女性にはこうやって話しかけるのサ!」
私の横を弾野原くんが通り過ぎ……片膝を付いて
「麗しいレディ……今日この良き日に貴方と出会えたことを光栄に思います。」
胸に手を当てて愛留真子ちゃんを見上げる。
「「「うわ……」」」
「……。」
ほら。愛留真子ちゃん『はぁ?』みたいな顔してるって。
「弾野原君がそうなら僕も負けられないな!」
光くんも弾野原くんに並ぶ。
「お嬢さん!僕の光を見てくれっ!ついでに筋肉もッ!!」
ペカー……
「「「……。」」」
今思い直したら私の周り変な人しかいないよ。
もしかしたら本当に変な人フェロモン出てるのかも。
「ねえ別処ちゃん。」
「なぁに?」「言いたいことは分かるよ。」
「うん。私少し不安になってきた。」
「だよね〜。」「頑張ろ〜。」
先生に指定されたポイントに行く時……愛留真子ちゃんと情報共有。
「私達の個性はそんな感じだよ。」
「……なるほど。それではこちらの情報開示ですね。私の個性は見てわかる通り蚕。蚕っぽい事はなんでもできます。」
「ふわふわで可愛いねぇ。」
「ありがとうございます。ほかの方たちの個性なのですが……」
青い髪の子、亞里亞 怘(ありあ かため)。個性空間凝固。触れた空気を固めることが出来る。物体と生物は不可。
小さい子、万寿 兆千(まんじゅ ちょうせん)。個性劣化。触れたものの年月を進めることができる。生物不可。
メガネの子、鬼迅 華純子(きじん かすみこ)。個性鬼人化。身体を鬼に変化できる。デメリット無しの純粋な身体強化。弱点は服が破れちゃうくらい。
「そして我らが今昔鏡見歳乃様!個性は……」
「平行世界だよね。パラレルワールドから自分の分身持ってきたり、少し先の未来を見たりできる個性。」
「………………そうです。」
なんか不服そう。
「へぇ……すごい個性だねぇ?」「だから分身!かっこいい!」
後ろに着いてくる別処ちゃんと……
「んももも!」
「ふんんんん!」
バカ2人。私が責任もって顔面凹ませました。
「……。」
「初めての人に変なこと言った罰だから気にしないで。」
「そ……そうですの。」
「気にしちゃ負け負け。」「いつもの事だよ。」
「……流石雄英高校……罰のスケールも違いますわね……」
なんか勘違いしてるみたいだけど……そんなことないよ??
side清寺愛留真子
ピーーーーーーッ
授業開始の合図の笛がなりました。
「……」
私は今回今昔鏡様に選ばれた戦士……かの有名な雄英高校の授業を経験して己の糧にする為来たのですが……
「はい。まず索敵だけど、うちのチームは索敵できない探索できない戦闘も私くらいしかまともに行えないから、基本的にゴールに向かってまっすぐ。戦闘を全力で避けて逃げに徹することにするよ!」
「「「応!」」」
走りながら作戦提示。
「少し足場が悪いからゆっくり進もう。これは体力勝負だね。」
「僕が飛ばそうか?」
「それがいいかも。」
「わーい!」「まず私!」
柔軟な対応。
「最悪1人先にポイントに着けばクリアだから……」
「その時は僕が誰か飛ばすヨ。」
「うーん弾野原くんの個性がありがたくって……」
「目潰しは任せて欲しい!」
「私は軽いから……」「どっちが飛んでもいいように、2人に別れておくね!」
作戦会議まで移動中に全部終わらせてしまいました。
私が出る隙など……今昔鏡様があれほど言う相手。実力を見てやろうと思っていた私が愚かでした。
流石今昔鏡様のライバル……チームバランスが多分あまり良くないのでしょう。それを補ってあまりある人間力の差を見せつけられた気がします。
私も出来ることをしなくては!雄英高校のレベルの高さに気圧されては聖愛学院の名折れ。そのようなこと、今昔鏡様が望むはずがありません。
……あ。あれは……
「すみません。前方100m先。誰かが待ち構えてます。」
「……え?よく見えるね!?」
「複眼なので。」
見通しの悪い場所であればあるほど先を見るのが得意です。
「なるほど……100m先かぁ……迂回してもいいなぁ。」
少し走るペースが落ちる。
「いいんじゃない?迂回しようよ。」「まだ挽回できるよ。」
「何かあればお願いね。まだ半分もあるし。」
「そうだネ。どうにかするヨ。」
「何とかなるさ!」
……楽観的なのか……本当にどうとでもなるのか分かり兼ねます。
…………それにしたって……あのお方は……
「今昔鏡様!!」
私が見間違える訳がありません!
「うわぁ……。いちばん厄介じゃん。全力迂回。戦ったって分身の可能性もあるから無視無視!」
「そうだネ!ここで戦力を1つ削ぐ訳にはいかない。」
進む方向を全力でグルンと曲げ、そして速度を上げる。
あいにく気付かれずに済んだ。
「……あれ?」
「どうしたの?」
「また前方に今昔鏡様が……」
「「「え!?」」」
「ミトちゃんらしいなぁ……全力で潰しに来てるじゃん。……だったらこっちから乗ってあげてもいいなぁ……」
「「「?」」」
私は今日……今昔鏡様が彼女をライバルと言っていた本当の理由を知ることになるのです。
「強行突破。突っ込むよ!!私についてきて!!」
「え!?!?」
「「「了解!!!」」」
突撃速度をぐんぐん上げて、皆様それについて行く。
え!?なんで!?お相手はあの今昔鏡様……さっき相手するだけ無駄だと……
「オーッホッホッホ!槍田日m……」
「ブラックミサイルッ!!」
「ぐええっ!?」
ボシュッ……
「分身ならこの程度だよね。……よし!次行こ!」
「「「応!」」」
「…………は?」
目の前で起きたことが信じられませんでした。あの今昔鏡様が……分身とはいえ……全ての教科で1位を取られる程の最高のお方が……何も出来ず分身を消された……!?
確かに信じられないくらいの速度でしたが……何の躊躇いもなく……
背筋が少し震えるのを感じました。