※この作品はR-18です。

きっと私のアカデミア   作:おいーも

138 / 280
【短編】フクジュソウの独想

 

 

 

 

 

sideカノーテス・ディミトリウ

 

 

「ふぁ〜……」

 

お昼休み。ご飯を食べ終わり、教室で2人。

 

愛は先生に呼ばれて不在。天捻も今日は普通科の子とご飯食べるって。

 

 

 

みんなが居ない静かな時間。私だけの時間。

 

「眠い?」

 

「ちょっとねぇ〜……おなかいっぱいのなったら……眠くなってきた。」

 

 

私の彼女……槍田日巡璃は私の横で何度も欠伸。

 

目を擦ってる様も。大きな欠伸を噛み締める顔も。全部かわいい自慢の彼女。

 

 

「……ちょっと寝たら?時間になったら起こしてあげるわよ。」

 

冗談っぽく言ってみた。いつもの日巡璃なら少し笑いながら遠慮する。

 

帰ってきたのは予想外の言葉。

 

 

「……そうしよっかなぁ……カナ。膝貸して〜。」

 

膝枕の要求。

 

こんなカウンターされるなんて思いもよらなかったので、ちょっとだけ思考が停止したがすぐに持ち直す。

 

 

「……いいわよ。おいで?」

 

日巡璃の頭が持ってきやすいようにもうひとつ椅子(さっきまで居た愛の椅子)を置いて、日巡璃が横になって寝れるように。

 

なんの躊躇いもなく日巡璃は私の太ももに頭を乗せる。

 

 

……私の細い太ももなんて何がいいんだか。

 

少しだけコロコロと寝心地を確かめたあと、スースーと寝息を立て始めた。

 

 

 

……本当に寝ちゃった。……いやまぁ日巡璃に膝枕してもらったことあるけど……全然寝れるけど。

 

私の膝の上で日巡璃が寝てるのは初めて。しかも学校。

 

少しだけ特別な感情が胸を包みながら、写真を1枚。もちろんシャッター音は無し。隠し撮りにシャッター音は不要よ。

 

 

「……ふふ。可愛い。」

 

日巡璃の寝顔。可愛くて……それでいて安心する顔。

 

本人には言ってないけど、スマホには何枚も日巡璃の隠し撮りがある。そのフォルダに保存。フォルダ内を見直す。

 

 

「……300枚。コソコソ撮ってても増えるものね。」

 

これは初めてお泊まりした日。これは日巡璃がお店のメガネ試しにかけてる写真。これは水着の日巡璃(着替えシーン)。

 

スイスイとスクロールしていく。

 

 

「私がこんなにも夢中になる事があるなんてね。」

 

自分は未来なんて分かりっこないけど……

 

 

「…………うふふ。」

 

あの時の猛プッシュは正解だったわね。あれがあったから……

 

日巡璃の頭を撫でる。

 

 

あ、笑った。気持ちいいのかな?いい夢見てる?

 

「…………私の夢じゃなかったら怒るわよ?」

 

少しだけ念押し。せっかく膝枕をしているのだ。それくらいの要望は出してもいい。許される。

 

 

最近カタツムリの事を調べ始めた。日巡璃には当てはまらないかもしれないけど、日巡璃の身体のことだから。

 

知らなかったら……もしかしたら日巡璃を失うことになるかもしれないから。

 

 

「ねぇ。……日巡璃。あなたは今……幸せかしら?」

 

小学校。中学校と虐められてた彼女。ブラッドロータス先生に会って、出水壊理と会って……それでやっと私。

 

 

もしかしたら私じゃなくてもって思った時は何度でもあった。今後もきっとある。

 

 

 

でももうあなたのいない世界なんて考えられないから。

 

 

 

もしあなたが私の事が要らないなんて言ったら……

 

 

 

 

「貴方のこと……私だけのものにしちゃうかも?」

 

そうならないといいわね?日巡璃♡

 

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。