side槍田日巡璃
「……えーっと。」
「どうした。」
「……人多いですね??」
ナイトアイさん、バブルガールさん、センチピーダーさん、ルミリオンさん、後は数人知らない人。あ、1人だけ知ってる人いる!
「当然だ。警察の方も居るからな。事情聴取も兼ねてある。」
「なるほど……よろしくお願いします!」
挨拶大事!
「よろしくね。」「よろしく。」
「……にしても。……貴方が来る事態だとは。」
「ははは。そこまで深刻では無いのですが、娘がね?」
「……なるほど。事態を公安に伝えておきたいと。」
「まぁそういうことでしょうな。」
「貴方も娘さんに相当甘いですね。」
「いやぁ〜……耳が痛いですな!」
飼田一狼(かいだいちろう)さん。流水おねーさんのパパ。育ての親。血は繋がってないのにすっごく仲良し。公安所属なんだって……お偉いさんだ……
「……久しぶりだね。日巡璃ちゃん。流水とはどうだい?」
「はい!お久しぶりです!おねーさんには良くしてもらってます!」
「そうか!それならいいんだ!」
犬……ドーベルマン?なのかな?の顔がニコニコ。可愛いよねぇ。これでおねーさんのパパさんなんだもん。ギャップだよギャップ。
「それでは始めようか。」
「はい。それではまずこちら側から事情聴取を……」
「はい!」
「五感を奪う個性と……重力の個性か。」
「Mr.Jからはママと呼ばれた女性?……ふむ。これは多分毒島傷子と戦闘した敵でしょうね。」
「逃げられはしたが、相手の個性がわかるだけでも大金星だ。これから顔写真と照合させて捜査が多少楽になりそうだ。」
「ふむふむ……理想の世界……か。」
「……くらいですかね?それ以外はちょっと記憶があやふやで……」
「大丈夫だよ日巡璃ちゃん。有益な情報ありがとうね!」
飼田一狼さんに頭を撫でられる。
「!……はい!!」
この人もなんだかんだ私を娘みたいに見てくれてるんだよね。3人目だけど大丈夫かな??
コンコン……
あれ?誰だろ。
ガラッ
「日巡璃ちゃん。具合はどう?」
「あ!おねーさん!大丈夫だよ!元気いっぱい!」
「そ。一旦脈とか見させてね?」
おねーさんがズカズカと人をかき分けて私の元へ。
警察の方も流水さんのこと知ってる人だけみたいで、分かりきってたように道を開ける。信頼関係だぁ。
脈を測って。怪我の具合を見て。足を動かしてみて。色々触診されて……
「……よし。これなら明日には退院出来そうね。」
「ほんと!?」
「ええ。でも今日くらいはゆっくりしなさい。」
「はーい!」
明日退院!やった!またみんなと会えるよ!!
「……よし。じゃあパーパ♪お仕事頑張ってね!」
流水おねーさんが飼田さんにハグ。
「ははは!うん!頑張るよ!」
「あんまり無理しないこと。入院中に私が見ることになったらヤダからね?」
「大丈夫さ!まだ一徹目だからね!」
「……へぇ?」
「今日は寝るよ!!!」
「そう?わかった♪じゃあナイトアイ、バブルガール、センチピーダー、ミリオくん。またね!」
一瞬すごい圧を感じたけど、流水さんは満足したみたいでそのまま病室を後にした。
「ははは。飼田さんも娘さんには勝てませんね?」
「いやぁ……手強いよ。」
「今日は早く帰らないと行けませんな?」
「うん。だから今すぐ帰って書類を作ろうね。」
「「「了解!」」」
「ってことで、我々は事情聴取が終わったのでこの辺で。」
「はい。ありがとうございます。」
警察の方も病室を後に。
残ったのはナイトアイ事務所の皆とルミリオンさん。
「……よし。それでは次はこちらの話だ。」
「はい。どうなったんですか?」
「結果からいえば、3人確保。1人逃走ということになったが……個性消失弾の所在は不明だった。」
「……不明?」
「ああ。個性消失弾を作る作戦は立てていたみたいだが、そのための出水壊理を確保する……となっていたのだが結果に結びつかなかった。という訳だ。」
「なるほど。」
「資金源は薬物の売買だったみたいだが……足りなかったようだな。少し大胆な作戦に踏み切った結果……私たちに見つかった。」
「……本末転倒ですね?」
「大きな怪我人も君とリバーサルだけ。…………君達には申し訳ないが、結果からすれば成功と言えなくもないといった結果だ。」
「言えなくもない……って事は……」
「うん。1人逃がしちゃってるからね。成功でも失敗でもないって感じ。」
「……私が……」
「……それは私の責任だ。気にしなくてもいい。」
「……はい。」
うううっ……もっと強くならなきゃ!
「奴らの事務所で調べた情報から、今後は取引先や、関係を持っていた集団をいくつか洗う予定だ。」
「……。」
「その時はエスネイラー。声をかけることがあるかもしれん。頼むぞ。」
「!……はい!!」
「ふふ。」
「……うむ。」
「君のヒーロー活動は、ウチの事務所が大幅に責任を持つ。なにかない限りインターン先は任せて欲しい。君を命の危険に晒した責任もある。君を一流のヒーローにすると約束しよう。」
ナイトアイさんに手を差し出される。
「〜〜!!はいッ!!よろしくお願いしますッ!!」
嬉しくて。私のことを認めてくれて。受け入れてくれて。
ナイトアイさんの手を両手で握った。
「ふふ。力が強いぞ。エスネイラー。」
「わっ!すみません!!」
「よろしくね!日巡璃ちゃん!」
「うむ。期待しているぞ。エスネイラー。」
「はい!はい!!」
「ぜひウチの事務所で実力をつけてくれ。」
えへへ!インターン先はずーっとおねーさんの所がいいって思ってたけど……他に頑張れる場所を見つけちゃった!頑張ろう!強いヒーローになるために!
「ははは!じゃあ俺の後輩だね!時々顔を出すけどよろしくね!」
「はい!ルミリオン……先輩!」
「お!いいねぇ!……サーが気にいる訳ですね。」
「……何のことかな。」
「誤魔化しても遅いですよ!」
「サーってなんだかんだ日巡璃ちゃんのこと気にかけてるからねぇ。」
「ふふふ。素直じゃない御方だ。」
「…………。」
「うわっ!サーが怒った!」
「ひえぇ〜逃げろ〜!」
「この場で大目玉など溜まったものじゃないですからね。」
3人がスタコラと病室を出ていった。
「……はぁ。」
「うふふ……仲良しですね?」
「困ったものだ。……エスネイラー。」
「はい?」
「この社会に君の力はきっと必要になる。」
「!」
「私の事務所を選んでくれたこと。きっと後悔させない。」
「…………イエッサー!!!」
「では私はあの3人を捕まえなくてはならないのでな。これで失礼する。」
ナイトアイさんが病室を後にする。
……んふふ。なんか安心したら眠くなってきちゃった。
おやすみ〜!平日のお昼寝は入院中の特権だよね!
ガラッ!!
「日巡璃!!!!!」「お嬢様!!」「ひまひまッ!!」
うぇっ!?!?何事何事!?