side槍田日巡璃
「私!復活!!!」
「「「イエーイ!!」」」
「みんなただいまー!」
「委員長!おかえり!!」
「寂しかったよー!!」
「生きててよかった!!」
次の日。病院から退院ついでに登校したら皆にいっぱい心配された。
なんなら……
「槍田居るー?」
「いるよー!」
「槍田おるやん!」
「なんで寮にいなかったの??」
「帰ってくるなら言ってよ!」
とワラワラとA組の子も集まってきた。
えへへ!嬉しい嬉しい!私の事気にかけてくれる人がいっぱいいるんだ!
「槍田!B組本当に大変だったんだからね?」
「変乂ちゃん?何が??」
「この数日お通夜だったよ。ほんとに。」
「すげぇ静かだった。」
「えぇ!?みんなごめーーん!!」
「なんだかんだ委員長いねぇとテンション上がらねぇよな。」
「満とか全然眩しくなかったもんね。」
「うるせぇやつが1人いないとこうも静かになるんかって思ったわ。」
「流鏑馬くん!?」
聞き捨てならない言葉聞こえた気がするけど!!
「ジョーダン!ジョーダン!」
ちなみに愛ちゃんとカナは今日ずーっとくっついてます。文字通りというか、ピッタリと引っ付いてるというか……愛ちゃんは分かりづらいけどいつもより立ち位置が近い気がするんだよね。
カナは私の膝。天捻ちゃんがいない時の特等席だよね。
カナは相変わらずな気がするけど……なんだろう。いつもよりスキンシップが多いというかなんというかって感じ。雰囲気かも。ちょっとした違いがわかるっていうか……
……なんか夫婦みたいだね?
制服は昨日愛ちゃんが持ってきてくれたよ!さすが愛ちゃん。頼りになる!学校にはおねーさんに連れてきてもらった。車かっこよかったなぁ!
カナの頭は定期的に私の顎置きになってる。胸枕にしてるんだからこれくらい許してよね!
みんなから沢山色んな話を聞きながら、スナイプ先生が来るまで皆といっぱい話した。
やっぱり私この学校好きだなぁ!通えて無い時寂しかったもん。雄英高校に来れて良かった!
「……ん〜!!久しぶりの愛ちゃんご飯!美味しいッ!!」
「!!……今日は退院日との事で……丹精込めてお作りしました!」
お昼。久しぶりの愛ちゃんご飯。本当に美味しい。胃袋掴まれてるんだなって再認識したよ。
病院のご飯も美味しかったけど……
「病院のご飯は……なんかいつもと違ったんだよね。……なるほど?これが隠し味、愛ってやつ!?」
「!!!……お嬢様……私めは幸せです!!」
「「むぅ〜……」」
「……愛ならいくらでも込めてるし。」
「毎日……愛は伝えてる……」
「2人とも変なところで拗ねないの!……私も皆に満遍なく大好きって言ってるのに伝わらないかなぁ?」
「「「足りない。」」」
「わお。強欲。」
いつもの会話。いつもの食事。……やらなくなって初めて気付いた大切さ。
でもこれはきっと私だけのものじゃなくて。色んな人に色んな当たり前があるんだなって思う。これを守るのがヒーロー。
まだまだ未熟だけど、立派なヒーローになってみせるよ!
ご飯を食べ終わって雑談タイム。入院してたのはそれとして、授業内容には早く追いつかないとね。
ガラ……
「槍田さんいる?」
「おいっすー。」
この声は……佳舞ちゃんのところの委員長さん。佐藤魚町(さとう ととまち)ちゃんと……あれ?珍しい!
「竹ちゃん!」
「いえーい。槍田いるじゃーん。」
佳舞ちゃんのクラスメイトの、育永 竹(いくえい たけ)ちゃん。個性は成長。植物の成長速度をちょっとだけあげれる個性。確か引子ちゃんのサポートアイテム作ってる子。
「入院してたんだって?お疲れ〜。」
「ありがとう!」
「B組やばそうだったよ。まじで空気激重って感じ。」
「聞いたよ〜。なんかごめんね?」
「いいっていいって。お互い様だよん。」
……軽いんだよね。彼女なりに心配してくれてるんだと思うんだけど。
ちなみに魚町ちゃんと竹ちゃんは、どっちも以前B組に入り浸ってる佳舞ちゃんを引っ張って連れていってくれた子。佳舞ちゃん係だよね。もう。
なので2人が来たってことは……
「佳舞ちゃんがなにかした?」
こういう心配になっちゃうんだよね。
「んにゃ。逆逆。」
逆??
「……もう。出てきてください。」
魚町ちゃんが入口に戻って、何かを肩に担いでくる。
佳舞ちゃんだ。
「だっ……だっていっぱい人が!!」
「いっぱい人がじゃありません。人見知りが酷すぎますよ!」
「いやっ!それもっそうだけど!!」
バタバタと暴れる佳舞ちゃん。危ないよ?
立ち上がって佳舞ちゃんを持ち上げる。
「危ないよ〜?」
「うっ……うつ……ひ……日巡璃……」
佳舞ちゃんの顔がみるみる赤くなる。
「へへ。よろしい。」
「「え?」」
「?」
「岩刄!?フルネームじゃないの!?」
「岩刄さんどうしたの!?」
「うっ!!うるさいうるさーい!!私に構うな!」
「顔真っ赤!……え!?もしかして……」
「春が来たか!?」
「だまりぇーーー!!!」
佳舞ちゃんは私が持ち上げてるから空中で好きなだけ暴れてる。それを暖かい目で見る魚町ちゃんと竹ちゃん。
「春が来た?今秋になるよ?」
「「えぇ……?」」
「……日巡璃。さすがに……」
「??」
「……後で教えるから。一旦スルーして貰えると嬉しいわ。」
「わかった。」
「大変だな。岩刄。」
「「??」」
「お前もかい。」
「自覚してないタイプだったか。」
なにか私達には欠損してるみたいです。
「それで?なんで来たの?」
「岩刄が用があるってよーん。B組の前でウロウロしてたから見かねて一緒に入ってきた。」
「なるほど……」
件の佳舞ちゃんは私と対面する形で座ってる。モジモジしてるけど……何かあった??
「……。」
「ホラ!岩刄さん。早く話さないと休憩終わっちゃうよ?」
「わ……わかってる。……えと……あの……」
「ん?」
「ひぅっ…………あの……日……日巡璃。……コスチュームが……できたから……放課後見に来てくれると……嬉しい。」
「え!?出来た!?もう!?」
「「早!?」」
「う……うん。」
「今日は1日実習でね。すごい剣幕でなにか編んでるって思ったらチェーン編んでるんだもん。びっくりしちゃった。」
「あ……そうなんだ。徹夜したとかじゃないんだね?」
「…………。」
「佳舞ちゃん?」
「……シマシタ。」
「…………。」
お仕置です。
「だってぇ〜!!早くひっ……日巡璃には私のコスチューム着て欲しくて……!」
「それはそれ。これはこれです。」
「ひぃーん……」
「ドンマイ。岩刄。」
「撃沈って感じだね。」
今日は帰ったらフルコースだね。
「天捻ちゃん。愛ちゃん。お願いね?」
「ん。」
「任せてください。」
「ひぃっ……」
覚悟しててね?佳舞ちゃん。
「……ひぃ〜怖怖。ってことで用も済んだし私は帰るぜ〜。」
「私もそろそろクラスに帰らせて貰いますね。」
「!わっ……私も!」
3人とも立ち上がる。
あ、聞かなきゃいけないことがあるの忘れてた。
「佳舞ちゃん。」
「な……なんだ?」
「どれくらいの出来なの?」
「!!……最高傑作だ!」
「そっか!楽しみにしてる!」
「うむ!!」
佳舞ちゃんが頭を撫でられながら出ていった。本人はすっごく嫌がってたみたいだけど。
…………佳舞ちゃんって結構愛されポジだったりするのかな?そんな気がしてきた。