side天眼通
「ヨシ!命中!!」
視界を飛ばして確認。
全員にヒット!嵐太と広霧は体を小さくして被害を最小限に。
「作戦通りッスね!!」
「……ホントに遂行しちまうんだもんなぁ……やるじゃないか。嵐太。」
『作戦は簡単。景央のフルパワーで全員ぶっ倒す!』
『はぁ!?ちょっと待てよ!』
嵐太が言った作戦はあまりにも無謀。ありえない。
『A組もそれわかってんだろ!?一撃の個性は発動させちゃダメだって。速攻仕掛けてくるぞ!!』
『速攻仕掛けてくるのはわかってる。1回聞いてくれ。逃げも考えたけど……その後の時間稼ぎと、万が一の戦闘を考えると広霧には準備万端でいて欲しい。』
『……じゃあ逃げねぇってことか?』
嵐太が頷く。
『……じゃあ一撃をどっかに隠して俺たちだけでやるってか?』
『それじゃダメだ。あからさますぎる。相手に思考の余地を与えるのが時間稼ぎだよ。』
『……どうするんだ?』
『1回全員で4対4を仕掛ける。広霧の発汗量をあげて、状態を万全にする。』
『……でもよぉ。相手に空がいるぜ?アイツと俺個性の相性悪いんだよなぁ……』
たしか空の個性は両手足から空気を吹き出す個性。霧を消し飛ばすことも容易だろう。
『……でもそれはカモフラージュになる。』
『『『カモフラージュ?』』ッスか?』
『景央の個性を使わずに突撃してくるってことは、相手も速攻なんだなと思わせることが出来る。この思わせるってのが大事だ。ここからのイレギュラーは人間なかなか対処がしにくい。』
『ほぉ〜ん?つってもよ。イレギュラーって何すんだよ。』
『ここから逃げる。』
『『『え?』』』
『逃げ。広霧に隙を作ってもらって逃げる。景央はここで準備をはじめてもらう。』
『いや……だから霧出しても時間は稼げねぇって……』
『景央は僕ができる限り小さくさせる。景央は逃げなくていい。霧を作って、物陰に隠れてくれ。』
『『『!』』』
『霧が晴れて僕たちがいないって分かったら逃げたと思うだろう。そこを付く!』
なるほど……そうすれば景央は見つからずに存分にチャージできるってことか!
『そこからは俺たちの時間稼ぎか。』
『いや。通も景央と一緒だ。』
『はぁ!?俺もか!?』
『当たり前だろ!景央の個性どっちに打っていいかわかんなくなるだろ!!』
『いや……まぁ……それはそうだが!お前らの負担が……』
『いいぜ!やってやるよ嵐太!』
『香曽我部……』
『ね?……僕にぶん投げたんだ。作戦は遂行してもらうよ。僕もしっかり根性見せるよ。』
『……わかった。頼んだぞ!』
クソッ……俺も負けられねぇな!嵐太!
side槍田日巡璃
「「「……!」」」
絶句。一撃くんの最大出力。一撃くんの個性は何度か目にしたことがあるけど……これほどははじめて。
『……これ全部ぶっ壊したの?一撃で?全盛期のオールマイト教頭先生みたいですね。』
『……すごい個性だね。彼。』
おねーさんたちも驚いてる。全盛期の教頭先生……こんな感じだったの???教頭先生も規格外すぎるよ……
「でっ……でもでも!これでB組の勝ちだよね!!?」
「まだよ。檻に入れてないわ。」
「あっ!そうだった……」
「くっそぉ〜……A組の負けかよ……」
そう。このルールだと檻に入れるまでが試合。ただA組は全員気絶。B組は一撃くんと天眼くんが居る。圧倒的有利。
……でも。
「……残心。」
周りの1試合目が終わったムードの中……私だけはまだ画面を見続けていた。
『……うふふ。』
「……?」
おねーさんの笑い声が聞こえた気がする。
side天眼通
景央と一緒に爆心地へ。
みんな吹き飛んでる。よし。あとはこいつらを全員檻に入れれば……
それにしたってすげぇ個性だな。景央のやつ……ありえねぇだろこの攻撃力。
「……。」
「何キョロキョロしてんだよ。景央。さっさとやっちゃうぞ。」
「……ッス。」
「?」
なにか不安なのだろうか?でもA組全員いるしな……まぁあとでいいか。
…………と全員を縛ろうと思った矢先、目の前に転がってる水盛が飛びかかってきた。
「!?」
「ッ!!!」
コイツ!!まだ意識があって!!?
「天眼サン!!!」
すると水盛が地面に叩きつけられた。
一撃だ。一撃が助けてくれた。
力が抜けてその場に座り込む。
目の前の水盛は動かない。気絶したのかな……?
「あ…………ありがとう。」
「いいッス。警戒して個性チャージしてて良かったッス。」
「……警戒?」
「はいッス。自分の個性は人に向けて打っていいものじゃないので。撃ち漏らしが多いッス。残心は忘れないッス。」
「……残心。」
「慢心は1番良くないッス。勝ったと思った時こそ徹底的にッス。…………よし。全員縛れたので持っていくッスよ〜♪」
…………学びが多い試験だ。自分が不甲斐ない。
side槍田日巡璃
『最後の最後まで警戒を解かずに勝ちに持っていったのは!B組!!!』
「「「イエーーーイ!!!」」」
いやぁ……最後危なかったね!一撃くんナイスだよ!!
「へっへーん!A組!これで勝ち越しだね!!」
「なにをぉ!?まだ負けとらへんで!!こっからや!!」
「ここから全勝ちでA組泣かしてあげるもんね!」
「いーや!こっからA組がパーフェクト勝利やで!あいにくさん!」
A組のバカ代表とB組のバカ代表が言い合ってるけど無視無視。
『じゃあこれで……B組に勝ち点1と、人数4が追加されたね!相当有利だよ!!』
『B組はスタートダッシュを切った感じだね!この調子で行けるか!?』
さて。次の試合は……
「槍田さん。」
「あ!無神さん。」
A組
無神 泡沫 錨 矢印
vs
B組
骸骰 別処 流鏑馬 圖書
「あなたと戦いたかったけどそうはいかないみたい。」
「そうだね。……でもみんな強いよ!」
「……そうね。……でも私決めてるから。」
「?」
「あなた以外に負けてやらないって。」
「!」
ピリッ……
緊張感が走る。
「……見てなさい。槍田さん。私は、体育祭の時とは違うわ。」
「……うん!見てるよ!無神さん!」
フリフリと手を振られた。
……無神さん。……なんだかワクワクしてきたよ!
side無神神奈月
「……こっちは私ワントップのバランス編成って感じね。」
「そうだね。委員長1人に戦闘は任せることになりそうだけど。」
対して相手は骸骰さんと流鏑馬くんの2トップ。あっちの方がバランスが良さそう。
「大丈夫よ。泡沫さん。私に任せて。」
「おい。委員長。」
「錨くん?どうしたの?」
「俺らにも頼れよ?今回はチームなんだからな!」
「…………。」
矢印くんも……うん。
「わかった。みんなで勝ちましょう!」
「「おう!」」「……!」
『試合開始〜!』
始まった。……まずは動きながら……
ヒュウウウウウ……
「!」
風切り音……こっちに来る!!
「錨くん!!!」
「わかってる!!!」
錨くんが鉄の壁を作り出す。
ガォオン!!
「「「!!」」」
と大きな衝突音。
「……何が!!…………これは!!」
大きな骨……もしかして
ヒュウウウウウ……
「錨くん!前方から3発!!」
「長距離狙撃かよ!!!」
ガガガオォオン!!
なるほど……一筋縄じゃないかないみたいね。
さすがね。推薦組。
«補足»
無神神奈月(むがみかんなづき)ちゃん
個性無敵
息を止めている間、個性由来のものを全て受けない。それと身体能力の向上。
泡沫海鈴(うたかたまりん)ちゃん
個性泡沫(ほうまつ)
全身から泡を出せる+泡を操る個性。詳細は次回以降。
錨鷹船(いかりたかふね)くん
個性アイアンマン
全身を鉄製の何かに変化させられる。詳細は次回以降。
矢印停止(やじるしとめどめ)くん
個性方向指定
詳細は次回以降。