side槍田日巡璃
パァン!
自分の頬を叩く。
「……よし。」
次の試合……
A組
周導 騎士道 来栖 薬額
vs
B組
槍田 光 加糖 青空
相手は影を操る桜子ちゃん。
触れたものを手のひらに移動できる手朱ちゃん。
手で持てるものを生成できる騎士道くん。
それと頭の葉っぱを食べると身体能力をあげれる薬額くん。
……バランスがいいね。
「委員長〜!頑張ろうね!」
「うん!油断しないようにしよ!」
「ハッハッハ!僕の光が勝利を照らすゥ!!」
「悔いのないようにするであります!」
うん。みんな気合十分!
「中曲瀬!よろしくな!」
……そう。A組には追加で1人……
「ん。勝つ。」
「フハハハ!頼もしいな!」
天捻ちゃんが入る。5対4。人数不利。
「……フーッ……」
気合い入ってきた。今のところ勝ち点は1対1。残人数は2対4でこっちが勝ってるけど……全然まくられる可能性がある。
どうせなら勝ちたいよね!
「……んふふ。」
さーて!どんな試合になるかな!!
秘密兵器……出せるといいな!!
『第3試合!START!!』
一旦移動。ゆっくり。明るいところを。
「みんな!ひとつに固まって!桜子ちゃんの影の個性は超強力だから、基本暗いところに行かないこと!」
「行ったとしても僕が光ってみせる!!」
「桜子ちゃんは私でもどうにかできるかわかんない!みんなの力を総動員して勝とう!」
「そうだね!私も頑張っちゃうよ!」
…………こっちは膠着状態を作っても全然いいんだけど。むしろ膠着状態にした方が戦闘的にはこっち有利。
桜子ちゃんがいないところで人数勝負出来れば相当楽になるんだけど、そんなこと相手がしてくるとは思えない。
しかも私たちは人数不利。このまま引き分けになると負けてしまう。
攻めに行かないと行けないタイミングが絶対ある。
いちばん厄介なのは……天捻ちゃんと一緒にいること。
あのふたりに固まられるとそれだけで勝ちが薄くなる。だからこそ早めに1人を捕まえたい。勝利条件を撮っておきながら……相手の出方を待つのが1番かなぁ?
もし固まってた時……どうやって剥がそうかなぁ……
「……。」
あ。
「委員長?」
……そうだ!
side中曲瀬天捻
「さて。いい感じのところ陣取れたわけだけどよぉ……どうすんだ?相手も周導の個性知ってるから突っ込んでこねぇだろ。」
「だから何度言えばわかるのだ!!我が名はルシファー!!全ての闇を支配して……」
「やめようよ……桜子ちゃん……今は相談中でしょ……?」
……A組の空気……なんか慣れない。
B組に居続けたから……慣れたのもあるかな?
「……で?どーすんだよ。槍田と真っ向から戦って勝てるやつうちのチームにいねぇぞ?」
「ふむ。私は1度戦ったが……明らかに力勝負は無理だ。周導はどうだ?」
「だから!」
「ん。うるさい。」
バチィン!
「あいたぁ!?」
「……今は……それどころじゃない。」
さくさくのおしりを叩く。作戦を決めないといけない。
「あ……あああ!天捻ちゃんのえっち!!!!」
「「「「……。」」」」
「…………こほん。わ……我があのかの邪龍ヴリトラと相見え、我が手に誉れを掴むことは有り得よう。だが!絶対では無い。」
「…………えーっと??」
「た……多分……槍田さんと戦っても勝てるかどうか分からないってことだと思う!」
「来栖よくわかったな?」
……もしかしてしゅしゅは……一旦いいや。
だったら願ってもないね。
「…………わかった。……ひまひまは……私が見る。」
私がやる。
「「「「え!?」」」」
「私が……ひまひまを止める。」
「ちょ!?ちょっと待てって!どうやって止めんだよ!?」
「そうだよ!パワー負けしちゃう!」
「だいじょぶ……時間稼ぐだけ……ならできる。」
私はとっておきを取り出し、みんなに見せた。
「「「「?」」」」
「……狙うのは……ひまひまが動いた瞬間。」
「いやでもよぉ……わかるか?」
「ん。だいじょぶ。絶対逃がさない。」
やくやくと一緒にB組……特にひまひまが見えるポイントまで来た。
「……そうかよ。……そうだ。コイツやるよ。」
「?」
やくやくが頭の葉っぱを3枚ちぎる。
「俺の個性だ。多少体がよく動くようになるはずだ。ただ連続で使うんじゃねぇぞ。他人にどんな影響があるかわかんねぇ。それに賞味期限は1時間だ。それ以降だと枯れて腐る。」
「……ん。貰っとく。」
腰のポシェットに葉っぱを入れる。使う時は…………多分ある。
「……じゃ……行ってくる……ね。」
「おう。任せた。」
やくやくがこの場を離れる。
B組……みんな固まってる。
少し……めんどくさいけど、ひまひまだけ回収……する?もし別の人回収しちゃったらめんどくさいから、ひまひまだけ動いて欲しい……
でもあんなに用心深いひまひまがひとりで動くかな?
こっちにはさくさくがいるから……あんまり積極的に動いてはくれなさそう。私だったら動かない。
障害物だらけってことは、影だらけってこと。つまりさくさくの独壇場。
ただあの光ってる人がいるだけで相当苦しいのは確か。私たちの勝つための作戦は、ひまひまと光ってる人をどうにかすること。
わたしは……みんなを信じて、ひまひまをどうにかする!
『コレ』で。
私が手に持ってるのは手錠……紐の両端が手枷になってる特殊なタイプ。
コレでひまひまの自由を奪う。
息を潜めること数分。
「!」
動いた!
用心深く全く移動してなかったけど……お互い動かない膠着状態では、このままいくと5人残ってる私たちの勝ちになる。
だから少し焦ったのかな?
「……でもひまひま……それが……私の作戦……」
ひまひまの1歩を捻じ曲げる。
私ごと、一気にB組チームと距離を離す。
「え!?」
その驚愕で思考が止まってる瞬間。手枷の空間をねじ曲げて、ひまひまの腕にはめる。
「なにこれ!?」
そして……
「ひまひま。……しょうぶ。」
私の腕にも反対側の手枷をはめる。
「天捻ちゃん!?」
「時間……いっぱい楽しも?」
「…………なるほど……術中にハマったって事ね?」
「んふふ……」
ひまひまが身体を低く……絶対突っ込んでくる!
警戒は怠らない。
「フン!!」
きた!……から!!
空間を捻ってひまひまを柱にぶつける。
「ぐえっ!!」
「効かない……よ!」
「…………あてて……まぁそうだよねぇ……」
ひまひまは自分の頭を撫でながらこちらを見据える。
それにしても……困惑の時間が少なすぎる。速攻で攻撃をしかけてきたし……ひまひまからすれば……想定内ってこと?
「……ふふ。」
ぺろっとひまひまが自分の唇を舐める。なにかを考えてる合図。
この場を突破する作戦……?だったら全部私が潰す!
「おいしょ!!」
ひまひまが手枷を引っ張る。
それも想定内!!
紐を空間ごと捻って紐が伸びたようにする。
このまま巻き取られると私が捕まってしまう可能性もあった。危ない。
「…………やっぱ対策してるか。」
「……もちろん。それがあるから……私がひまひまを止めるって……言った。」
ひまひまの全ては私の手の中。
私に見られてる内は……何も出来ないよ!!ひまひま!!