※この作品はR-18です。

きっと私のアカデミア   作:おいーも

212 / 280
A組B組対抗訓練⑬

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

sideカノーテス・ディミトリウ

 

 

……

 

「……ノ……」

 

 

 

……ん……ぇ……

 

「カノ……ノ……」

 

 

 

……な……に……

 

「カノカノ!!」

 

 

 

パチッ!!

 

「ハッ!?」

 

「起きた!……良かった。」

 

 

天捻が私を覗き込んでいる。

 

私は……何を……

 

ズキン……

 

「っつぅ……!?」

 

急に全身に痛みが走る。

 

 

「カノカノ!?大丈夫!?」

 

「え……えぇ……何とか身体は……動くわ。」

 

周りを見渡すと……誰もいない。天捻だけ。

 

 

 

 

「…………何が…………えと……」

 

 

なんとなく……なんとなく思い出してきた。

 

 

 

 

 

そうだ……

 

「……鳥木と眠瑠に襲撃されたのね。」

 

「ん。……襲撃ってよりかは……爆撃だったけど……ね。」

 

……予想してなかった。相手の攻め手への理解が足りてないわね。

 

 

「…………速攻しかけてくるとは思ったけど……予想外だったわね。」

 

まさか……空から眠瑠を落としてくるなんて。しかもそれで全員眠らせにかかるなんて。

 

 

「…………だったらなんで私たちはここにいるの?全滅コースでしょ?」

 

「……なんか……私と……インインとダンダンは……起きてたから。」

 

「…………え?」

 

 

離と弾野原が起きてた……?私は一瞬で寝落ちたのに……?

 

「……と……とりあえず、それで?」

 

「ん。インインとダンダンが……私とカノカノを……射出……して逃がした……。」

 

「…………そっか。」

 

 

弾野原だけにそんな力は無いはずだけど……離がサポートしたのね。

 

……ってことは離、弾野原、能面は捕まったと考えるのが自然ね。

 

 

「……絶体絶命ね。」

 

「ん。」

 

今の得点数は、A組が2勝6P。B組が2勝9P。このまま行けばA組に勝ち点が行く。そうなるとこちらの負けは明確。

 

人数だけ勝っていれば引き分け以上に持っていけるが……人数すら勝てていない。危うい。

 

 

「…………。」

 

こちらの勝ち筋はひとつ。私たちがどちらも欠けずに相手を全部倒す。

 

 

「…………フーッ。」

 

苦しい立ち回りね。初手から最悪を踏まされた気分。絶望的と言っても差し支えない。

 

 

「カノカノ。」

 

「何?」

 

「勝てる……よ。」

 

「え?」

 

「だって……私と……カノナノだもん。……勝てるよ。」

 

「……天捻……」

 

「ひまひまなら……きっとこう言うか……ら。」

 

「……そうね。」

 

 

くよくよしてる暇は無い。この間も鳥木は多分私たちの場所を探してる。まずは隠れた上で作戦会議を。

 

「天捻。全部覆すわよ。」

 

「ん!」

 

 

私たちならきっとできる。

 

絶対に負けられない戦いが始まる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一旦物陰に身を潜める。

 

こういう時小さい体はありがたい。それと日巡璃に抱きしめてもらった時に包み込まれる感じがして非常にイイ。何がとは言わないけど。

 

 

「……とは言ったものの。まずどうにかしないといけないのは眠瑠の個性よね。」

 

「ん。アレをどうにかしないと……どうしようもない。」

 

眠瑠……初めてくらったけど一瞬だったわね。問答無用って感じ。

 

 

「……なんか引っかかるのよねぇ。なんで天捻と離と弾野原は無事だったのかしら。」

 

「……わかんない。眠気は……あんまりなかった。」

 

「……私と能面は一瞬だったのよね?」

 

「ん。」

 

……なるほど??考えられるのは……

 

 

「ひとつ、眠瑠に近ければ近いほど。ふたつ、なにか別の身体的特徴。」

 

「……前者は……無い。……私の方が近かった。」

 

「じゃあ後者ね。私と能面になにか共通点あったかしら……?」

 

「…………わかんない。」

 

「私も。」

 

 

体格も性別も性格も髪の色も何もかにも違う。なんなら私はギリシャ人だ。全く違うのに共通点を見つけろ?……時間がいくつあっても足りないわ。

 

 

「……共通点……共通点……」

 

「なん……だろ?」

 

 

時間だけが刻一刻とすぎていく。

 

こういう時日巡璃なら……

 

 

 

「……はぁ。」

 

こんなことならブラッドロータス先生に体の動かし方だけじゃなくて、もう少しこういう場合の頭の使い方を師事しておくべきだったわね。

 

後悔しても遅いけれど。

 

余計なこと考えてる暇は…………

 

 

 

 

 

 

……ん?

 

 

「ブラッド……?血液型?」

 

「え?」

 

 

「血液型じゃない?天捻。血液型は!?」

 

「AB。」

 

「私B。……もしかして……」

 

 

 

血液型によって能力の効き方に違いがある……?

 

「……仮定よ?もし能面の血液型が私と同じBだとして……離と弾野原がB以外だったとしたら……」

 

「……ん。その理論は……説得力ある。」

 

「よね?」

 

 

血液型によって能力が作用しにくくなる。なるほど……だから私は一瞬で……と。

 

 

 

ふむ……

 

「わかったところで厄介じゃない?」

 

「ん。」

 

 

どうしたものか…………

 

「ね。カノカノ。」

 

「何?」

 

「なんでふくふく……ねむねむを落としに……来たんだろう……ね。」

 

「…………たしかに。確実に行くなら眠らせながら全員突撃が1番効率いいわよね?こっちは近接能面しか出来ないんだから。」

 

「ん。…………もしかしてあっちにもB型が……いる?」

 

「……なるほど。」

 

 

だから突撃できなかったと……一緒に寝てしまうから。わかりやすいデメリットね!?周りにも無差別だから……

 

 

「……ってなると……眠瑠はある程度驚異とは考えなくても良さそうね。」

 

「ん。最悪……ねじっちゃえばいい。」

 

「究極すぎるわね。さすがに相手だって警戒してるわよ?」

 

「ふふふ……上等……」

 

 

最近天捻もジャンキーになってきたわね。誰の影響かしら日巡璃?責任とらなきゃね?

 

 

「……ってことは……私たちは各個撃破じゃなくて、固まってるところに突撃すればいいって事ね?」

 

「ん。任せて。」

 

「……まぁあとは……この包囲網をどうやって突破するかだけれど……」

 

 

上を見上げると、鳥木と紙の人形のようなものが宙を浮いている。依代の個性だろう。

 

「……余裕。」

 

「そうわよね。じゃあ……反撃開始といきましょうか?」

 

「ん!」

 

 

 

まだ勝ち確定は早いわよ?A組の皆さん?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。