※この作品はR-18です。

きっと私のアカデミア   作:おいーも

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A組B組対抗訓練⑭

 

 

 

 

 

 

 

side鳥木福

 

 

 

 

 

 

「……チッ。」

 

見失った。……見失ったというか逃げられたに近い。

 

 

 

 

私達A組は現状生存人数で負けてる。だから1人でもいいから残って勝たなくてはならない。

 

相手の油断を狙うことにした。相手の油断……それは試合開始と同時。

 

当たり前だよね。相手も私も自分たちがどこにいるか把握できてない以上油断するのは必然。

 

 

 

「……。」

 

でも私は違った。

 

 

 

映像で見えたみんなのスタートする位置。それと普段の訓練の時の記憶を探ってスタート位置をある程度特定。その後スタートしたであろう場所をあらかた探ろうと思ったら一発目でヒットしただけ。

 

 

あとはそこに暴例を突っ込ませて、眠瑠をキャッチさせて起爆。全員確保……が理想だった。

 

 

 

「……どこ行ったのよ……」

 

……めんどくさいことになった。

 

よりによって1番めんどくさいふたりが生き残った。

 

 

 

中曲瀬がAB型だったのは……いやそれ以上に離と弾野原もAB型だったのが最悪。そのふたりに中曲瀬とディミトリウを逃がされた。2人の咄嗟の判断がうまかった。

 

B型なら……いや、AやOでも良かった。

 

何とか中曲瀬とディミトリウの2人以外は確保したが……これで尚更厄介になった。

 

索敵能力……はあっちふたりはよくわかんないけど、両方小さいから上空で探してても分かりにくい。

 

ていうか夜じゃないからあんまり目が良く効かない。フクロウの弱点だね。

 

 

正直ディミトリウとは正面から戦いたくない。あの個性で何されるかわからない。体育祭の大惨敗もある。

 

もっと言うと中曲瀬とも戦いたくない。個性で滅茶苦茶にされそう。

 

 

「…………だからこそ速攻しかけたのに。」

 

焦りは何も生まない。この焦りが敗因になるとも知らずに。

 

 

 

 

 

 

 

何の成果も得られなかったので、とりあえずみんなの元に戻る。

 

「おかえり〜。鳥木っち。」

 

目を擦りながら眠瑠が声をかけてくる。

 

「眠瑠。あんたのおかげで残りふたりになったわ。ありがとう。」

 

「んや〜。大丈夫大丈夫〜。」

 

 

相変わらず眠そうだけど……実際彼の個性に助けられたから何も言わない。

 

 

「それで?依代。そっちはどう?」

 

「こちらは未だ見つけられておりませぬ。ふむ……奴ら敵ながら見事と言ったところか……」

 

 

依代にはその辺のネジとか石とかを操作して探ってもらってるけど……成果は無いみたい。

 

あの物量で見つけられないか……どこに行ったんだろホント。

 

 

「でもよぉ!今勝ってるわけだからこれで引き分けに持っていけば勝てるわけだよな!!」

 

「暴例。油断しちゃだめ。あいつら絶対どこかで仕掛けてくるから。」

 

「お?そうか!わかったぜ!!」

 

 

暴例……こいつどうやって雄英に受かったのか分からないくらい受け答えに知性を感じない。だからこそ憎めないんだけどね。

 

みんなからの成果は何も無い。でも動かない訳にはいかない。

 

「とりあえず私はもう1回探してくる。みんなもお願いね。」

 

「おう!」「いいよぉ〜……」「承知!」

 

とりあえず……次はもう少し遠くを探してみようか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ギュン!

 

 

 

え!?視界が……

 

「……え?」

 

「あんたバカでしょ。なんでこっちに天捻がいるのに不用意に動くの?焦ってた?」

 

「んふふ……まず1人。」

 

あ…………まず……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

sideカノーテス・ディミトリウ

 

 

 

 

「んー!!んーー!!!」

 

「うるさいわね。とりあえず黙っときなさい。」

 

「……チームの頭脳……潰したね。」

 

「そうね。あとはバカ3人。」

 

 

空を飛んでる鳥木を見つけ、そのまま鳥木を追いかけたらA組を見つけたので……とりあえず鳥木は用済み。すぐに捕まえた。

 

天捻が日巡璃戦で使ってた手錠と縄がこっちでも機能した。

 

 

「…………鳥木いないならいけそうね?」

 

「ダメ。……あばあばがいる。」

 

「…………そうだったわね。」

 

 

暴例 暴威(あばれ ぼうい)。個性恐竜変化。体の一部を恐竜に変化できる。変化できる部分が広がるほど持続時間が少なくなる。

 

個性は単純で強力。真正面のパワー勝負になると相当苦しい。当の本人も単純だが、それこそが厄介。私と天捻の搦手が通用しない場合がある。

 

……でも

 

 

「だからといって時間がどれくらい残ってるか分からないわ。やれるうちにやるのが吉。」

 

「……ん。サポート……するよ。」

 

ちなみに今私たちがいるのは彼らの目の前。障害物に身を隠している。

 

声は天捻が空間を捻じってくれてるおかげで聞こえてない。

 

 

相手は……油断してる。

 

 

 

 

それに……日巡璃に勝つための手段を作ってるのは何もあっち(A組)だけじゃないのよ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「行くわよ!!」

 

「ん!」

 

突撃と共に天捻にかき集めて貰った落下物。主に石とかボルトとかを相手に発射。

 

 

「いだだだ!?」

 

「うわあああっ!?!?」

 

「なんじゃぁ!?」

 

 

油断してたみたいで、全員にある程度ヒット。

 

ブシューーーッ!と眠瑠の全身から煙が出る。

 

「眠瑠ッ!?拙者もいる……のじゃ……zzz……」

 

「わわっ!?ごめん!!!」

 

 

依代が寝た!依代はAB型じゃないみたいね。……思わないところで同士討ちができちゃったわね。

 

……と。それよりも。

 

 

「同じ手は二度と通用しないわよ。」

 

目の前の空気を固める。煙がこっちまで届かない。

 

 

「ええええ!?どどど!!どうしよう!!暴例くん!!」

 

「うおおお!!俺が行くッ!!」

 

暴例が煙の中でも動ける。……多分彼もAB型ね。

 

 

「天捻!!そっちのふたりお願いね!!」

 

「ん!」

 

天捻は私を信じて眠瑠の確保に行ってくれた。

 

 

「うおおおお!!全身変態!!ティラノサウルス!!」

 

暴例が2mは優に超える大きさの恐竜に姿を変え、足を踏み抜く。

 

何とか後ろに飛んで躱し、距離を取る。

 

 

「しってるぞ!!体育祭の時!俺と同じパワー型との勝負に負けてた!!搦手使ってくるやつは!力押しに弱いんだ!」

 

暴例が私に猛進。たしかにあのころの私は日巡璃のパワー相手に何も出来なかった。

 

 

「しってる?私って負けず嫌いなの。」

 

目の前の空気を固める。ただ固くするわけじゃない。

 

私はインターンで学んだ。

 

個性はイメージだ。自分の出来ることを自分で決めつけない。なんだって出来る。なんだってやれる。

 

 

相手の攻撃を受け止める弾力。壊れない耐久力。それを弾き飛ばせる張力。ルールはいくらでも付与できる!!!

 

 

「ティラノタックル!!」

 

ボズン!!

 

「んぼ!?」

 

暴例が空中でビタッと止まる。

 

 

「惜しかったわね?あと5cm。もっと鍛えた方がいいわよ。じゃあね。」

 

パチン

 

私が指を鳴らしたと同時に暴例が後ろに吹き飛ばされる。

 

相手の力、全体重を乗せ、そのうえでいくつもの力を倍に乗せる私が今できる最強最高のカウンター。

 

 

「Πλήρης αντεπίθεση(プリーシス・アンテピテシ)」

 

「うごおおっ!!!」

 

 

大きな音と共に暴例が後ろの壁に激突。

 

暴例の変態が解けて、地面に倒れる。

 

 

「ふふっ。日巡璃に試すのが楽しみだわ♪」

 

「カノカノ〜。」

 

「天捻。そっちはどう?」

 

「ん!終わったよ!」

 

 

じゃああとは4人を檻に入れれば……

 

「待ちなさいッ!!」

 

「「!」」

 

声がした方向に顔を向けると、鳥木が立ち塞がっていた。

 

足に手錠はあるが……紐がちぎられてる。さすが異形個性の力ってわけね?

 

 

「このまま終われないからッ!!」

 

「そう。じゃあ完封無きまでにたたきつぶしてあげるわ!!」

 

「ん!!」

 

天捻がまた手錠縄を取り出す。……それハマってるの?

 

 

鳥木もわかっているだろう。このまままっすぐ突っ込んでもどうしようもないことに。

 

 

「くっ……やっぱりあそこで逃がしたのが……ッ!」

 

「それだけじゃない……安易な行動したのがダメ。」

 

「焦りもあったわね。リカバリーが出来てないわ。」

 

「くっ……くそおおっ!!」

 

 

でも突っ込むしかない。相性が悪すぎる。

 

「終わり。」

 

天捻が空間を捻って、私が縄を操作して鳥木を雁字搦めに。

 

 

「ふぐっ!?」

 

「よし。これで全員檻に入れて終わりね。」

 

「ふ……ふぐ……ぐっ……」

 

何とかモゾモゾ動こうとしているが……そんなちょっとやそっとじゃちぎれない。

 

 

「う……う……うわーーーーーん!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

泣き出した鳥木を担いで檻に。A組全員檻に入れて……

 

「カノカノ。」

 

天捻が両手を差し出す。

 

「ふふっ。はいはい。」

 

ハイタッチ。

 

「いえーい。」

 

「私たちの勝ちね!」

 

 

これで2vs3!!私たちB組の価勝ちよ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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