※この作品はR-18です。

きっと私のアカデミア   作:おいーも

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荒天ちゃん

 

 

 

 

 

 

 

 

side槍田日巡璃

 

 

 

「ねぇカナ〜?」

 

『何よ。』

 

「天気ちゃんの事どう思う?」

 

 

お風呂上がり、愛ちゃんにスキンケアをしてもらってお肌てかてかカタツムリです。

 

カナもお風呂上がりみたいで……うーん。可愛い!

 

ちなみに愛ちゃんは今お部屋に籠って何かしてるみたいで、天捻ちゃんは寝ちゃいました。眠いって。当然私のベッドで。

 

 

『……気になるの?』

 

「恋愛的なのじゃないから安心して?私そんな節操ないように見える??」

 

『冗談よ。』

 

ほんとかなぁ??

 

ズゴゴココ……うまま。

 

 

『……またそれ飲んでるの?抹茶ゴーヤラテ。』

 

「美味しいんだよね。なんかハマっちゃってる。」

 

 

天気ちゃんに相談された日に飲んでたジュース。抹茶ゴーヤラテ。美味しい。やっぱ私苦いの好きだなぁ。

 

 

『まぁいいわ。それで?青空がどうしたの?』

 

「あのね〜?なんか壁を感じたんだ〜。」

 

『壁?』

 

「うん。なんて言うか……おねーさんに会う前の私みたいな感じがする。」

 

『…………。』

 

 

親以外の誰も信じれない自分。……私の場合は両親が居たから良かったけど……天気ちゃんの場合は……

 

 

『……アンタが言うならそうなんでしょうね。』

 

「あ……ごめんね?なんかしんみりしちゃって……」

 

『いいのよ。……私がそこに居てあげたかったって思っただけ。』

 

「カナ……」

 

『……あなたともっと早く会いたかったわ。今でも思ってる。あなたにとって救いになってあげたかった。』

 

「……うん。ありがとう。その気持ちだけですっごく嬉しいよ。」

 

『……そ。』

 

「……んへへ。話戻すね?私は両親が居たから良かったけど、聞いてる限り天気ちゃんは多分……」

 

『ご両親……ていうか母親ね。母親が親として機能してないわ。』

 

「……だよねぇ……」

 

 

親に対してコンプレックスを感じてるように見えた。親御さんも頑張ってるんだと思うんだけど……

 

だって雄英高校に通わせれるくらいお金出せるんだし……

 

 

『片親は……仕事と愛情の両立は難しいわよね。きっと。』

 

「だとおもう。」

 

 

 

だから私たちは何も出来ないわけで……

 

『……私たちが受け皿になってあげないとね。日巡璃。』

 

「うん。そうだね。」

 

 

出来ることをしないと。おねーさんたちに言われたみたいに。

 

 

 

 

『…………それにしても……最近天眼と仲悪いわよね?』

 

「思った。何があったんだろ?」

 

 

そうなんです。最近天気ちゃんと天眼くんが仲悪い……というか天気ちゃんが一方的に避けてるっていうか……

 

相談された日くらいからなんかギスギスしてるんだよね。どうしたんだろ。

 

 

『なにか関係してないといいけど。めんどくさくなるわ。』

 

「言い方。もう。」

 

『別にいいじゃない。私たちしか聞いてないわけだし。』

 

「そうだけど……さ?」

 

 

私はカナみたいに割り切って考えられないからなぁ……難しいよ。

 

『やれる事は限られてるんだから。なにか起こったった時のことを考えましょ。』

 

「そうだね。……うん。何とかしてあげたいな。」

 

『そうね。ゆっくりやりましょ。』

 

 

カナはやっぱり頼りになるなぁ。カナに相談してみて良かったかも。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side青空天気

 

 

 

 

『ねぇ聞いてる天気!?』

 

「……」

 

 

『私はあなたのためを思って……!』

 

「……」

 

『ねぇ天気!!』

 

 

 

ハァ……

 

「ねぇママ。」

 

『何よ。』

 

「今日何の日か知ってる?」

 

 

『今関係ないことを聞くのはやめなさい!あなた天眼さんちに失礼なこと言ったみたいね!?』

 

「……もういいよ。切るね。」

 

『ちょっと天k』

 

ピッ……

 

 

「……」

 

ママにとって私なんて。

 

 

「…………」

 

今日が……誕生日だったのになぁ。

 

私…………何のために生きてるんだろ。何のために……産まれてきたんだろ。

 

 

 

部屋に1人。電気もつけずカーテンを締め切って。外の光を一切入れない暗い空間。

 

「う……うぅ……」

 

 

ザワ……ザワワ……

 

私はいつも独りだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side槍田日巡璃

 

 

 

 

「天気ちゃん遅いね?」

 

「今日来るはずでしょ?」

 

 

今日もみんな集まって訓練。……ってことだったんだけど。天気ちゃんが来ない。

 

 

「体調悪いのかなぁ?」

 

「連絡ないん?」

 

「無いんだよねぇ……」

 

「ん。心配。」

 

うーん……始めちゃおっか?

 

 

 

 

「お嬢様。」

 

「?」

 

「来られたみたいですが……アレは……」

 

「……え?」

 

 

こちらに歩いてくる人影。天気ちゃん……なの?なんか髪の毛黒いけど???

 

 

「あれ……映像で見た天気ちゃんそっくり……」

 

「……。」

 

「…………なんで?」

 

「わかんない。でもちょっと警戒した方がいいかも。」

 

「いつでも先生に連絡できるようにはしておきます。」

 

「お願い。」

 

 

もしこれが一種の暴走状態だったりしたら……ここにいる人たちが全員危ない。

 

どうしたの……天気ちゃん。

 

警戒する私たちを他所に、ニコニコ笑う天気ちゃん(仮)がこちらに来る。

 

 

「うふふ。」

 

「…………天気ちゃん……なの?」

 

意識はあるみたいなので、恐る恐る話しかけてみる。

 

 

「この体の持ち主は天気よ。青空天気。」

 

天気ちゃん(仮)は頬に手を当てて困ったように答える。

 

受け答えは出来る。うん。

 

 

「どういうこと?天気ちゃんは何処?」

 

「あ〜……そうわよね。私の事知らないんだもん。」

 

「「「?」」」

 

「じゃあ答えてあげる。私の名前は青空荒天(あおぞらこうてん)とでも呼んでもらいましょうか。青空天気の中にいるもうひとつの人格。……あなた達のお友達。青空天気は二重人格者なの。青空天気が自覚が無いだけでね?」

 

「「「え?」」」

 

 

天気ちゃんが……二重人格者……?

 

「よろしくね?みんな?」

 

「「「ええええええええっ!?!?!?」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ま……まずはどこから聞けばいいのやら……」

 

目の前の彼女。青空荒天……荒天ちゃんは自分が出した雲の上に座ってふわふわ浮いている。個性の使い方上手いなぁ……

 

 

「そうよねぇ……急に二重人格者って言われても困るわよね。ごめんなさいね?」

 

「いや……いつもの天気と口調が違いすぎるからそこは信じる。」

 

「あら。引子ちゃんは物分りが早くて助かるわ♪」

 

「引子……ちゃん!?」

 

引子ちゃんがびっくりしてる。天気ちゃんから呼ばれる時は離呼びだもんね。

 

 

「えーっと……とりあえず……天気ちゃんは眠ってるってことでいいの?」

 

「そうよ。日巡璃ちゃん。私の中で眠ってる……というか天気の中で眠ってた私と交代したというか。」

 

「そういう感じなんだ?」

 

二重人格者なんて知らないから……初めての経験だぁ……

 

 

「質問よろしいですか。」

 

「いいわよ愛ちゃん。」

 

「……まぁいいです。今回荒天様はなぜ姿を表されたのですか?」

 

 

「私はね?天気が何か大きなストレスを感じると出てくるの。基本的にストレスを受け止めるのは天気。私はストレスをあまり感じないから……天気が全部それを受け止めて……今は消化しきれてないから寝てる感じね。」

 

「消化しきれないほどのストレスですか?」

 

「うふふ。天気はずーっとストレス感じて生きてきたのよ?私くらいの逃げ道作ってもいいと思うけどね?」

 

逃げ道……

 

 

「……荒天ちゃんはいつから意識があったの?」

 

「私は天気の見てること、感じてることは全部わかるわ。ずーっと天気の中で起きてる。最近ストレスをよく感じてたみたいだし……チョロっと私が出てきちゃったのも相まって、私が出やすくなってるみたいね。タガが外れたと言ってもいいわ。ちなみに初めてでてきたのは天気が小学3年生の頃よ。」

 

「そんな前から……」

 

「ええ。私の事知ってるの通くんだけだから……親すら知らないし。」

 

 

「通くん?……天眼はんのことやんな?」

 

「そうそう。初めて見られた時は焦ったわよ!まぁ隠してもらってるんだけどね?」

 

ケラケラと笑う荒天ちゃん。その姿はやっぱり天気ちゃんの面影はない。喋り方も。仕草も。

 

 

「ちょっと待ちなさい。まだ青空に何があったか聞いてないわ。」

 

「カノーテスちゃん……もう。わかったわよ。そんな怖い顔しないで?」

 

「……。」

 

「こほん。」

 

荒天ちゃんがわざとらしく口の前に手を置き、咳払いをひとつ。

 

 

「私が出てきた理由は、天気ちゃんの誕生日を母親が忘れてたからでーす!!」

 

ぱんかぱーん。

 

「「「はぁ!?!?!?」」」

 

 

なにやってんの天気ちゃんのママ!!!!

 

 

 

 

 

 

 

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