side槍田日巡璃
「カナ。寮まで送ってくれてありがとう。」
「いいのよ。元はと言えば私が無茶言ったのよ?」
今は雄英高校の前。今日が祝日とはいえ……私は寮生活。住んでる場所が雄英高校の敷地内なんだから仕方ないよね。
「うん。えへへ。」
「どうしたの?」
「…………なんだろ。なんか嬉しくなっちゃって。」
「なにそれ。」
カナの両手を握る。
「……私カナに会えて良かった。」
少しだけ頬を赤らめるカナ。
「……そ。……私もよ。日巡璃。」
「へへへ…………じゃあ……行くね?」
「…………うん。」
「もう。……また会えるじゃん。」
「…………寂しいのよ。察しなさい。バカ。」
なんか胸がきゅーんて……あぁ……私って……我慢が出来ないんだなぁ……
「……カナ。」
「何……んっ!?」
「……んへへ……これで寂しくない?」
「…………。」
「じゃあね?また明日!」
呆けてるカナを置いてその場を後にする。
「……覚えてなさいよ。」
そのつぶやきは私には聞こえなかった。
「ただいま〜!」
「お嬢様!!」
「ひまひま!!」
自分の部屋に着くと何故かふたりが部屋にいた。
そのままハグされて、このままじゃ身動きが取れないから2人を小脇に抱えて部屋に入る。
一旦2人を正座。聞かなくちゃいけないことがある。
「なんで私の部屋にいるの?」
「……それは淑女の嗜みということで……」
「……あいあいが合鍵作ってた。」
「中曲瀬!!」
「………………愛ちゃん。」
「………………。」
この子は……私のことが好きなんだよね。
……カナとはまた違った愛情だよね。うーむむむ。これも好きなのか。好きの形っていっぱいあるなぁ。
「天捻ちゃん。愛ちゃんとはどうだった?」
「…………ひまひまがいい。ひまひまのほうが暖かい。」
「……そっか。」
天捻ちゃんも……私の事が好き。
昨日カナと一緒に過ごして、ある程度気持ちに整理が着いた。
私の気持ちは……多分カナに向けているものと一緒。2人のことが好き。……だからこそ……言わなくちゃいけないことがいっぱいある。
「ねえ。……昨日言ったこと覚えてる?」
「……はい。」
「覚えてるよ。」
2人の目つきが真剣になる。……ありがとね。
「うん。良かった。……あのね?」
「両性具有……というやつですか。」
「……なるほど。…………ひまひまがお風呂一緒に入らないのは……そういう事。」
今まで私がされてきたこと。それと昨日なんで外泊届けを出したのか。全部話した。
「……うん。ごめんね?ずっと隠してて。」
「いえ。私はお嬢様がどうであっても私のお嬢様なので。犯罪を犯してないのであれば……私が口を挟む余地はありません。」
「ん……私も大丈夫。……そんなんでひまひまを嫌いになったりしない……よ?」
「2人とも……ありがとう。私……すっごく怖かったから。」
2人とも受け入れてくれた。私のことが好きだから……というのは解釈の一端にあると思うけど、それでも嬉しい。
「それよりも!」
「ほえ?」
「昨日お嬢様は!ディミトリウ様と何処までご一緒されたのですか!!!」
「……えーっと……お風呂と……晩御飯と……一緒のベッドで寝て…………」
昨日のことを思い出して少しだけ顔が熱くなる。
「うぐぐぐっ!違います!何処まで行ったのですか!同衾はなさったのですか!」
「どうき……ん?って何?」
「あいあい。多分……ひまひまは回りくどい言い方じゃ……わかんない……よ。」
「……お嬢様はもう少し性教育をなさった方がよろしいかと。」
そんなこと……そんなこと……
「……カナにも言われた。」
天捻ちゃんが立ち上がる。
「ひまひま。昨日カノカノと何したの?全部言って。」
そして私の頬を両手で掴まれる。
「天捻ちゃん?なんか怖いよ??」
「……そうですね。我々には聞く権利があります。お嬢様。全部お答えください。」
「あの……えっと……ほんとに全部???」
顔がもっと熱くなる。そんなの……恥ずかし……
「そんな可愛い顔しても……ダメ……だよ。全部。」
「えっと……えっと……」
「まずお風呂場。何をされたのですか?」
観念する……しか……
「…………一緒に洗いっこして……それだけなのに…………大っきくなっちゃったから…………手で……5回…………してもらいました…………。」
恥ずかしくなって両手で顔を覆う。
でも愛ちゃんにすぐひっぺがされる。
「本当に手だけですか?」
「…………首とか……脇とか……背中とか……おっぱいとか……いっぱい……ぺろぺろ……って。」
「…………。」
「羨ましい。」
「………………お風呂場は……それだけ……です。」
「お風呂場……は…………なるほど……ね?」
「うん?……うん。」
「続けていただけますか?」
逃がしてくれないらしい。
「ご飯は……」
「そこはいいです。さすがに食事中に盛り出すほどお猿さんではないでしょうから。」
「????」
「いい……よ。……続けて?」
本当に顔が熱い!!……でも……隠し事は……良くないから……
「わかった。……あとはベッドで…………ちゅ……ちゅーをしました。」
「キ……キスまで!!」
「……。」
「それと……手と……口で……2回づつ……」
「口!?……あの女……何処まで!!!」
「まだだよ……あいあい…………起きてからも……何かあった?」
うっ……隠せると思ったのに…………
「一緒にお風呂入って……いっぱいちゅーされて……いっぱい身体撫でられて……1回…………それだけだよ!それだけ!!」
「…………絶倫……だね。」
「ぜつりん?」
「中には挿れてないのですね……さすがに理解はされてますか………………お嬢様。私は嬉しいのか悲しいのか分かりかねます。」
「???」
なんのこと??
「……じゃあ……これで……おあいこ……だね?」
すると天捻ちゃんが顔を近付けてくる。
「……えっ……えっ!?……あn……んっ!?」
「中曲瀬!?」
天捻ちゃんのちゅーは長く……ねっとりしたちゅーだった。
「…………ふふふっ。美味しかった。」
天捻ちゃんが舌なめずり。……うわわわ……
「ハッ…………ハッ…………天捻……ちゃん……」
「…………お嬢様……私も……」
「えっえっ!?愛ちゃ……んんんっ!!」
愛ちゃんからも長いちゅー。耳を抑えられたので、音が脳に響く。……これカナにもされた……本当に凄かったから……
「は……は……」
「……お嬢様……大変お可愛らしく……」
蠱惑的な目……も……もう…………
「おぉ…………元気……だね。」
「天捻ちゃん!?どこ見てるの!?」
すぐさま両手で隠す。
「ねぇ……ひまひま。……私達も……お風呂行きたいなぁ?」
「!!!」
「……ディミトリウ様から伺いました。……私達もお嬢様に御奉仕しても良いと。」
「えっ!?えっ!?」
いつの間に!?カナ公認なの!?
「カノカノだけ……ズルいよね?」
「……。」
「ディミトリウ様には……出来ないことが我々出来ますよ?」
「………………。」
ふたりが自身の胸を私の身体に当ててくる。
「ねぇ……ひまひま?」
「は……はひ……」
「お嬢様……?」
「う……うぅ…………」
2人の声が脳に響く。それだけで背が跳ねる。
「「私達にも……身体を委ねて?」」
「…………。」
私って……弱い人だ。
天捻ちゃんの個性のおかげで声は響かなかったけど……
それはそれは……もう凄いことになっちゃった。
これも……私が好きが分からないのがダメだったのかなぁ??
そんなことないと思いたいけど……
ちなみに寮生活してる2人……引子ちゃんと憂世ちゃんにも伝えたところ
「カタツムリだしそんなもんだと思ったよ。」
「それが生えてたとして女性なのは変わりありませんのやろ?今更男性として扱えと言うほうが無理やわ。」
と受け入れてくれました。
雄英高校……みんな懐が深すぎる。
それ以上にカナの家に外泊したことをいっぱい問いただされました。
もちろん!もちろん色々誤魔化したけど…………誤魔化しきれたかなぁ???