side槍田日巡璃
「「「……」」」
でん!
ででん!!
ででーーん!!!
「さぁ、いっぱい食べてね?」
す……すっご……
山盛りの天ぷらに……山菜のおひたし……煮物、お刺身、お味噌汁……
えぇ……?これ普通の夕食???
「……。」
天捻ちゃんパパはむっすーとしてるし……やっぱり私ってあんまり歓迎されてないのかな??
ベシッ!
「いてぇ!?」
すると天捻ちゃんパパが足を抑えて飛び上がった。
「あなた?天捻ちゃんの将来の伴侶さんが来てるのに……その顔は何?そろそろ娘離れしなさい。」
……天捻ちゃんママ強い……
「うふふ。遠慮しないで?いっぱい食べてね?」
「「「はーい!」」」
いざ席に着いたものの……どれから食べようか。
ご飯キラキラしてない?……いや。まずはお味噌汁から……
ズズ……
「!!……美味しい……!!」
「そう?天捻ちゃんから事前に塩分少なめがいいって聞いててあったから……口にあってよかったわ♪」
「はい!すっごく美味しいです!」
「ほんとだわ……良い出汁……」
「具材も良いですね。大根。油揚げ。豆腐……」
ちゃんと美味しいお味噌汁って感じ……すごーい……
「うふふふ♪良かったわね?ちなちゃん♪」
「え!?このお味噌汁千音実ちゃんが作ったの!?」
「え……えへへ……ママのお手伝いですけど……」
聞くところによると、天捻ちゃんはパパの和菓子の腕を、千音実ちゃんはママの日本料理の腕を受け継いだらしい。なにそれ????
「へぇ〜……どっちもすごいね?」
「こんなのすぐお店できるわよ。胸張っていいわ。」
「私も料理をご教授いただきたいくらいです。」
「えへ……えへ……」
千音実ちゃん照れてる!可愛い!
「……」
私の目に止まったのは……醤油。お刺身あるからね。うーん……塩分……
「お嬢様。お刺身どうされますか?」
「……愛ちゃん。お願い出来る?」
「え?食べられないお魚ありましたか!?」
千音実ちゃんがびっくりした様子で立ち上がる。
「いや!そういうことじゃないんだけど……醤油が……ね?」
「……そっか……塩分が……ごめんなさい。別の献立にしてれば良かったです……」
「いや!食べれない訳じゃないんだけど……ごめんね??…………ん?」
別の……??
「どうかしました?」
「千音実ちゃんが献立考えたの?」
「え……はい。」
「……もしかして千音実ちゃんがこれ全部作ったの?」
「「!?」」
「あっ…………いえ!まだママのお手伝いで……」
「うふふふふふ♪もう誤魔化せないわよね?」
「ママ!!」
天捻ちゃんママのセリフからして……
「そうよ?今日はずーっと台所に籠ってこうでもないあーでもないってやりながら料理してたの♪本当に可愛かったわ♪」
「うぅぅ……は……恥ずかしい……」
…………だったら!食べない訳にはいかないよね!!
「…………愛ちゃん。やっぱお刺身返してくれる?」
「承知しました。」
「え!?お醤油が……」
「大丈夫!全部食べるよ!だって千音実ちゃんが作ってくれたんでしょ!?食べ物に失礼だよ!」
私が塩分でダウンしたら3人に助けてもらお!
「ひまひま……かっこいい♪」
「日巡璃おねーちゃん……!」
「あらあら……」
残さず食べる!私のモットー!!
槍田日巡璃!!いきます!!!!
「うぇぇぇぇっぇ……」
ちーん……
「日巡璃……もう。無理しちゃって……」
ダメでした。動けない……塩分っょぃ……
カナの膝枕がなければ消滅してた。カナの膝枕があったから耐えれた。
「お嬢様。お水です。」
「ありあとぉ……」
こんな姿千音実ちゃんには見せれませんからね!根性で乗り切りました。
料理は美味しかったです!大変結構なお手前でした!
「……はぁ……大丈夫?天捻。これ多分千音実の理想また上がっちゃったわよ?」
「……そう……だね。」
「なんのこと?」
「お嬢様が千音実様の心を掴んでいるのです。千音実様の好きになる人の条件がどんどん上がっている危険が……」
「ぅえぇ!?なんでなんで!?」
「「「……」」」
その冷たい目やめて??
「あのね……考えても見なさいよ。自分とお姉ちゃんの確執を全部元に戻してくれて、包容力があって優しくて美人で、その上雄英高校でヒーロー科の委員長やってて、体育祭でも総合2位。あなた結構あなたが思ってる以上にオーバースペックよ?」
「…………美人……はどうかわかんないけど、確かに。客観的に見れば……オーバースペック……なのかな?」
言語化されると……確かにすごいね。超人じゃん。
「しかも……千音実は無類のおっぱい好き。大きければ……大きいほど好き。男女問わず。」
「それはアンタが悪いところない?」
「……否定はしない。」
……確かに私のおっぱいでっかいもんなぁ……私以上のおっぱい実際に見たことないや。
「まぁ……それで千音実様の恋愛対象は女性なのですか?」
「ん……確か……男性だったはずだけど……」
「「「?」」」
「なんか……最近女の子っていいよねって……言われた気が……する。」
「日巡璃……」
「お嬢様……」
「それって私が悪いかなぁ????」
「うん。」「はい。」「ん。」
「暴論だァ……!」
とりあえず水を1口。千音実ちゃんが女の子好きになったっていいじゃん。幸せは一概に語れないよ。
「……水うまぁ……」
「日巡璃って水好きよね。」
「好きだよ〜?って言うか水嫌いな人なかなか居ないと思うけど。」
「そーいうことじゃないの!お茶とかよりもってこと。」
「……あー!それは確かに。」
「お嬢様お食べになるものと一緒に、お水を飲んでらっしゃるイメージです。」
「……そうだね。水がいちばん美味しい!」
なんだろうね〜?お水ってするする身体に入っていく感じがして好きなんだよなぁ〜。
「……そいえばみんなって食べ物の好き嫌いないの?」
「私はありません。」
「私も特に。……強いていえば酸っぱいものはあまり得意じゃないわね。」
「…………嫌いじゃないけど……ある。」
「天捻ちゃんあるんだ。意外……」
「何がダメなの?」
「納豆。」
「「納豆!?」」
「意外ですね。このような料理が出てくる場所では納豆よく出されてるイメージですが……」
「うんうん。」
「いや……不味くないんだ……けど……美味しいんだけど……」
「「「??」」」
「アレルギーが……あって……」
「「「納豆アレルギー……??」」」
聞いたことないぞ……??
ってことで調べ物タイム。
「……へぇ……くらげに刺されるとなりやすいって。」
「刺されたことあるの?」
「昔……1回だけ。」
「……難儀ですね。」
「ん。」
納豆アレルギー……知らないアレルギーだ……そんなのあるんだ……
「……でも良かったね。」
「?」
「そうですね。もし同居して知らず知らずのうちに納豆を食べさせるようなことがなくて良かったです。」
「……!」
「そうよ天捻。そういうのは早めに言っとくの!」
「……ごめん……ね?」
……確かに……天捻ちゃんって今思ったら食堂であんまり和食食べてるイメージが…………結構あるな?
「……天捻ちゃん。もし食堂で納豆出てきたらどうするつもりだったの?」
「大丈夫。予め……確認してる……」
「……なるほど。」
「強かね。」
「ぶいぶい。」
天捻ちゃんらしいなぁ……
ガラッ
「日巡璃おねーちゃん!大丈夫!?」
千音実ちゃんが入ってくる…………と同時に!
シュバッ!!!
「大丈夫だよ?どうしたの??」
一気に体勢を起こす。心配かけたくないからね!
「大丈夫ですよ!寝ててください!」
「……もしかして見てた??」
「う……」
「ちな……えっち。」
「だって!…………心配だったんだもん……」
ん〜…………無理するのって本当に良くないかも!!あんまり良い方に転ばない気がする!ちょっとだけ反省。
「…………千音実ちゃん?」
「……はい。」
「明日の朝ごはんも千音実ちゃんかな?」
「………………え?……あ……はい。」
「楽しみにしてるね?」
「!」
「ね?みんな!」
「…………そうね。美味しかったからね。」
「はい。絶品でした。」
「………………!!!」
千音実ちゃんの顔がパァっと明るくなる。
「はい!楽しみにしててください!一層腕によりをかけて作ります!」
「うんうん♪楽しみ楽しみ!」
「…………これで無自覚ってホント?」
「罪作り……」
「……お嬢様…………」
「……?」