side槍田日巡璃
「ねね。ひまねぇ?」
「もぐもぐ……どひたの?(どしたの?)」
「あ〜……ご飯食べてからで〜……」
「そう??」
お昼。今日は天捻ちゃんご両親は居ないみたいで……千音実ちゃんと愛ちゃんの合作料理に舌鼓。
比べるものじゃないんだけど、千音実ちゃんの料理も本当に美味しいけど……私は愛ちゃんのご飯がやっぱり好きだな。
うん。完全に胃袋掴まれちゃってるよ。
「ん〜♪刺身って醤油じゃなくても美味しいんだね!」
「お嬢様でもお召し上がりになれるよう、オリーブオイルと生姜でカルパッチョのようにいたしました。お魚が新鮮だから出来たものですね。」
「目からウロコだったよ!お刺身って醤油以外でも美味しいんだね!」
千音実ちゃんが知らない食べ方かぁ……愛ちゃん私の事ずーっと考えてるんだろうなぁ……
「ありがと〜♪愛ちゃん♪大好き♡」
「はぁっ!!お嬢様っ!!!」
バターン!
勢いよく倒れる愛ちゃん。日常風景だね。
「ぅええっ!?愛おねーちゃん!?大丈夫!?」
「大丈夫よ。いつもの事だから。」
「これがいつもの事って……それはそれで……」
言わないであげて。千音実ちゃん……
……まぁたしかに慣れちゃってるのはあるよね。
「愛ちゃ〜ん?ご飯食べようよ〜。今ならあーんしてあげるよ?」
「「!!」」
「起きます!今すぐに!!」
シュバババッ!!
「うわっ!?」
……なんか視線を感じる。一部から。
「……そんな目しなくてもカナと天捻ちゃんにもしてあげるから……」
「ふん♪当然ね!」
「ん!」
「「……」」
妹ちゃんズのその視線は……何?
生暖かいというか……困惑というか……?
「あ!そういえばさ妹ちゃんたちの個性って聞いてもいいの?……はい愛ちゃん♡あーん……」
「はい!いいですよ……と言っても私も捻瑠もあまねぇほど強い個性じゃないですけど。」
「ふふん♪」
なんで天捻ちゃんは胸張ってるの?
「いいよ!もっと仲良くなりたいし。はいカナ♡あーん……」
「えへへ!私もです!私の個性は……パパの方の個性を強く受け継いでて、身体を捻れます!最大直径0.1mmまで!」
「え!?すっご!めちゃくちゃ細くなれるって事??」
「はい!色んな部屋に侵入し放題ですよ〜?」
手をワキワキする千音実ちゃん。
「…………それはどうかと思うけど……天捻ちゃん♡あーん……」
「えぇ!?」
「じゃあ捻瑠ちゃんは?」
「ウチは……ママのほう。髪の毛が鋼鉄。ちゃんと操作できるよ〜。」
「え!?それ重くないの?」
「ん〜慣れちゃった〜」
「そ……そっか……?」
……だからママさんがパパさん叩いた時すごい音したんだ……首の力がすごいんだねぇ……
とりあえず捻瑠ちゃんがお話があるみたいだから、雑談も程々にご飯食べきっちゃおう。待たせるのも悪いし。
ご飯を全部平らげて、食器を洗うことに。私でも入れるくらいキッチンが大きい!やっとお手伝い出来るよ!!
「お嬢様はダメです。」
「えぇ!?」
「私のお仕事です。お嬢様は私を褒める準備をしておいて下さいませ。」
「……むぅ。そこまで言うなら。」
お手伝い出来ませんでした!!
って事で……
「話したいことって何?捻瑠ちゃん。」
「んと……えとね〜?」
リビングに戻り、捻瑠ちゃんの話を聞くことに。
ちょっとだけ恥ずかしそうに。嬉しそうに口を開く捻瑠ちゃん。
「えと……彼女と……明日……ふたりでデートに行くんだけど〜……どこがいいと思う?」
「…………明日???」
「うん〜……昨日決めたから……」
……どうしよう……私この辺の立地わかんないぞ???
「うーん……ショッピングは?」
「んーん。この辺……お店ない。」
そっかぁ……
「デートって行ったことある?」
「ない。」
うーん……だったら……外寒いし……
「じゃあさ!お家デートとかは?」
「おうち……でーと……?」
「どっちかのお家にお邪魔してイチャイチャするの!魅力的じゃない??」
「おうち……デート……!!うん!いいかも〜!」
おぉ……よかったよかった!
「ありがと〜ひまねぇ〜♪」
「うん!どういたしまして!」
「捻瑠〜遊ぶのもいいけど宿題大丈夫?」
「……あ!やらなきゃ〜……ひまねぇ!わかんない所あったら……教えてね〜!」
「うん!いつでも来てね?」
「は〜い!」
捻瑠ちゃんと千音実ちゃんがリビングを後にした。
「むふー!」
なかなかいいアドバイスだったんじゃない??私も恋愛強者の仲間入りかなぁ??
「そんなことないから安心していいわよ。」
「ナチュラルに心読まないでくれる???」
「お嬢様はそういう所も大変可愛らしいので、今のままでいて頂けると。」
「バカにしてる???」
彼女たちからの評価は散々です。
「にしても彼女かぁ〜……中学生でしょ?進んでるねぇ……」
「そう……だね。…………みんなは……中学まで……喪女だから……」
「もじょ?」
「恋愛経験がない女性を示すネットスラングです。」
「へぇ〜……それを言われると確かに…………いや?でも厳密に言えばあるかも……?」
「「「は!?」」」
急にみんなの表情が凍りつく。
「いやっ!?そんな自覚してた訳じゃないからわかんないけど!おねーさんだよ流水おねーさん!!もしかしてたら恋してたのかなって思っただけー!!」
「なるほどね。安心したわ。」
「ひやひやさせないでくださいませ。」
「えぇ……なんか……ごめんね??」
「ん……せんせは……誰のアプローチも……絶対OKしないから……」
「そうなの?」
「知らないの?ブラッドロータス先生って滅茶苦茶ガードが硬いで有名よ?お食事会も行かない、付き合いも悪い、そういうアプローチは全部流す。生徒の脳焼いておきながら自分は全く興味無いで通すから一部から初恋クラッシャーなんて呼ばれてるわよ。」
「初恋……クラッシャー……いやいや。だって被身子おねーさん一筋だよ?流水おねーさん。そんなん成功するわけないじゃん。どんなにいい人が現れても0%だよ0%。」
「それがわかってない身の程知らずも居るってことよ。」
「恋は盲目と言いますからね。」
「知能指数が……下がる……」
「言い過ぎじゃない?」
知能指数が下がるかぁ……なんか分からなくもない気がする。私皆になら何されてもいいし、めちゃくちゃ甘やかしたいから。
……でも皆も私の事になるとなんかアホの子になるよね。そういうことかな?可愛いよねぇ……ちょっとえっちだけど。
「……なんか凄い不適切な評価された気がするわ。」
「しっしてるわけないじゃん!」
びっくりした!?だからナチュラルに心を読むのは……
「これはされてましたね。もう一度わからせた方がよろしいかもしれません。」
「うぇっ!?!?」
「ん。ひまひま。お風呂行こ。」
「待って!?それ絶対拒否権無いじゃん!!!」
「ないわよ?」「ないですが?」「ないよ。」
「ですよね!!!!!」
有無を言わさずお風呂場に連れていかれた私。
何をされたかは……一旦スルーで。
『……ハメを外しすぎだぞお前ら。』
「「「……ごめんなさい。」」」
あのあと……お風呂場で数回。お部屋に連れていかれて数回。もう私が干からびるかと思ったタイミングで、佳舞ちゃんから電話がかかってきた。
『日巡璃はお前らに求められたら断れないんだ。お前らが節度を持たないでどうする。』
「佳舞ちゃんに求められても断らないよ!」
『っ……そ……そうか。』
照れてる。可愛い。
『わたしのことは一旦いいとして、日巡璃と毎日生活できて嬉しいかもしれんが、日巡璃だって人間だ。限度がある。負担を考えろ。』
「「「……はい。」」」
佳舞ちゃんってこういう時常識人だよね。人間の身体というか専門分野?で。私の事大切にしてくれてるってすっごくわかる。
『……って怒るために電話した訳じゃない。日巡璃。』
「なぁに?」
『……さ……』
「さ?」
『流石に……そろそろ寂しいから……帰ってきたら……私のところに来い。』
「……!!!」
『もう切るぞ!じゃあな!』
ピッ……
ツー……ツー……ツー……
「「「「……」」」」
何今の。
「……やっぱあいつ1番乙女してるわよね。」
「うん。めっちゃ可愛かった。」
「末っ子……愛され上手。」
「……私に言われた訳じゃないのに……ちょっとキュンとしました。」
佳舞ちゃん……恐ろしい子……