sideカノーテス・ディミトリウ
「……」
家に帰ってから、日巡璃が殻から出てこない。
とりあえず……1度部屋から出る。
「……どうでした……?」
天捻と愛が声をかけてくるが……
「……」
首を横に。
「そう……ですか……」
私たちが何をしたという訳でも、日巡璃が何をしなかったという訳でもない。言ってしまえば事故のようなもの。
強いていえば私たちの方が危機管理能力が劣っていた。ただそれだけの事。でも……
「ひまひま……苦しそうだった。」
耐えがたかったんだと思う。あの子は責任感が強いから。
ずっとそう。私が。私が。私が。私が。
実際問題それで解決してきたことも多い。日巡璃の人間性をこれでもかと表してきた。
「……でもあれは一種の傲慢よ。」
「はい。」
「ん。」
でもそれはきっと良くないもので……
日巡璃はまだ完全に人に頼ることが出来ない。人を信じきれてない。自らが嫌われることを本質的に恐れている。いじめというものがこうも根深いものだと何度も認識する。
もっと日巡璃が周りに頼れていたら。もっと自分を愛せていたら。それだけでどれだけ日巡璃自身が楽になれるだろう。
でもこれは日巡璃の問題。私たちじゃ……できることはたかが知れてる。
「でも……寄り添ってあげるくらいは出来るわよね。」
「ん!ひまひま……きっと寂しい。」
「そうですね。ここで相談してても始まりません。」
私たちが日巡璃を救えるわけではないのかもしれない。でも、日巡璃の心の拠り所でありたい。
日巡璃。私たちに頼りなさい。依存しなさい。貴方が自分を愛せない分私たちが愛してあげるから。
欲を言えば……私たちだけ見て欲しい。あなたの世界には私たちしか要らないでしょう?
きっと何も悩まなくて済むわよ?
冗談よ。
「日巡璃。入るわよ。」
ガラッ……
「あ!みんな!」
「「「!」」」
あれ!?殻から出てる……?
「ごめんね。なんか落ち込んじゃっててさ!」
「いや……よろしいのですが……」
「大丈夫?」
「うん!色々考えたんだけど、やっぱ私まだまだ弱いなって!」
「そんな事……」
「ううん。違うの!悲観してる訳じゃなくて……この悔しさも、悲しさも全部糧にできる人が強くなれるんだなって。だから……後ろ向いてちゃ進めないって思ってさ!」
「お嬢様……!」
「ひまひまらしい……ね。」
「……」
いい笑顔。……ちょっとだけ残念。日巡璃をもっと依存させたかったけど……
「はぁ……私たちが心配した時間返しなさいよね?」
「んふふ♪はーい!」
今日は勘弁してあげる。
いつでも狙ってるからね?日巡璃♡
side槍田日巡璃
「ってことでメリークリスマース!!」
「え!日巡璃おねーちゃん!いいの!?」
「嬉しい……!」
立ち直ったので本来の目的のクリスマスプレゼントタイム!
千音実ちゃんと捻瑠ちゃんに箱を渡す。ラッピングもしてもらったから完璧!
「開けていい?」
「うん!いいよ!」
バリバリと包装を破って開ける千音実ちゃんと、丁寧にシールとテープを剥がす捻瑠ちゃん。どっちも可愛いねぇ♪
「日巡璃。未来の妹だからって甘やかしすぎ。」
「デレデレしてる……」
「え?そうかなぁ??」
可愛いんだも〜ん♪
「……!これ!」
「可愛い!」
ふたりにプレゼントしたのはマグカップ。千音実ちゃんには犬のマグカップを、捻瑠ちゃんには猫のマグカップを。
「嬉しい……一生大切にする!」
「日巡璃おねーちゃん!いっぱい使うね!」
「うんうん!いっぱい使ってね!」
こんなに喜んでくれるなんて……おねーちゃん冥利に尽きるね!
みんなにもマグカップがあるけど……あとでいっか♪
「それじゃあ次は私ね。」
「「わーい!」」
と言った形で。カナはマフラー。愛ちゃんは腕時計を渡して次は天捻ちゃんのターン。
「ちなと……捻瑠には……渡したいもの全部渡しちゃった気がする……から……」
「そうだね〜……ひとしきり貰っちゃった気がする〜……」
さすがおねーちゃん……!
「これ……あげる。」
天捻ちゃんがふたりになにかのチケット?紙?を渡した。
「……これは!!」
「いいの!?」
「ん。大サービス。」
「?」
「今回だけよ。」
「はい。大切に使ってください。」
「??」
カナと愛ちゃんも??どうしたの??
「えへへ!日巡璃おねーちゃん!ありがとね!」
「????」
話が読めないんだけど!?
「……?……あまねぇ……もしかして無許可〜?」
「ん。」
「「え!?」」
「……なんの事??」
なんか猛烈に嫌な予感がする……
「これ……」
千音実ちゃんがチケットを見せてくれた。
「えっと……なになに……?『ひまひまに一つだけなんでもお願いして良い券』……!?!?」
天捻ちゃん!?!?!?
「ん。今回だけ……出血大サービス。」
「私の意思は!?」
「ない。」
「あのっ……!?!?」
それちょっと困るんだけど!?
「だってひまひま……断らない……でしょ?」
「いや……そうだけど……そうなんだけどぉ!」
こんな可愛い子のお願い断れないけど!!
「ほんとに……いいの?」
「嫌だったら〜……別に〜……」
うわ……なんか私悪者みたいじゃん!?!?
「……うぐぐ……3人とも……?」
「ん。」
「ふふ。なぁに?」
「どうされました?」
「……覚えててよ。」
くそ。いい笑顔しやがって……!
「いいよ。ふたりのお願い聞いちゃうよ!」
「「!」」
ふたりとも嬉しかったみたいで、ふたりで後ろを向いてコソコソ。お願い考えてるのかな?
可愛いなぁ……変なお願いされないだろうからそこは安心だよ。……それよりも私を売った悪魔ちゃんたちにはしっかりお仕置しないと……!
「じゃ……じゃあ!」
「お願い聞いて〜?」
決まったのかな?
「うん!いいよ!」
「えっと……」
部屋は締め切り、電気は最小限。
「それは聞いてないかなぁ???」
ふたりのお願いは……
「観念なさい。もう逃げられないわよ?」
「ん……それとも……」
「私達を置いて逃げるおつもりですか?」
「うぐぐ……」
私がみんなを抱いてるところがみたい……なんて……
なんでみんなはノリノリなのさ!もう脱いでるし!!
「……ご両親が……」
「ん。今日は両方仕事。」
「うぐ……使用人さんたちは……」
「えと……来ないように言ってるよ?」
「うぐぐ……で……でもこんな真昼間から……」
「この後〜……お風呂だよね〜?」
「……」
逃げ場……無し。
「ね?日巡璃……?」
カナが私に擦り寄ってきて……
「いいじゃん……見せつけよ?」
天捻ちゃんが私の腰にくっついて……
「お嬢様……」
愛ちゃんが私の腕に抱きついて……
3人の柔らかい感触と、甘い匂いが脳を刺激する。
ぶちん!
「……もう。もう無理だからね。何言ってもやめないから。」
服に手をかける。
「わ……久々の……つよつよひまひま……!」
「きゃっ……いっぱい鳴されちゃうわ♡」
「お嬢様……沢山可愛がってくださいませ……?」
「その顔……ドロドロにしてあげるから。めちゃくちゃにする。」
「「はわわわ…………」」
かぽーん……
「はぁ〜……凄かったわ……日巡璃。」
「うん……もっともっと……好きになっちゃった……」
「素敵ですお嬢様♡」
「…………みんな全然元気じゃん。」
「「……!」」
あれだけ抱いたのに……妹ちゃんたちからはすごい目線向けられてる。
癖歪ませちゃったかなぁ……??