side槍田日巡璃
「雪止んだ……ね。」
「そうだね〜……寒々……」
今日は雪がある程度無くなったのでみんなで外出……まぁ何も予定は無いんだけど。ぶらぶらデートです。
「カナァ……寒いから抱っこしてていい?」
「…………………………恥ずかしいからダメ。」
沈黙長かったね??
「……これならいいわ。」
と私のコートのポッケに手を入れて手を握ってくれる。……カナ♪
「んふふ……ありがとぉ♪」
「……フン。」
「来た時はどうなるかと思ったけど……本気で死ぬかと思った。」
「顔真っ白でした。」
「冬なのに外で遊んでる子すごいと思う。」
私はこたつむりであり、ストーブつむりであり、だんろつむりであり、暖房つむりなのだ。
温い方がいい。世界もそう言ってる。
……いつの間にか天捻ちゃんがカナの入れてる方とは反対側のポッケに手を入れて握ってくれてる。可愛いねぇ♡
「ひまねぇ〜寒い〜?」
それで今日は妹ちゃんズも一緒にお出かけです!勉強ばっかりも気が詰まるからね!
「寒いよ……死んでしまうかもしれない……」
「だめ!カイロカイロ……」
千音実ちゃんがすごい顔でカバンを漁り始めた……
「わはは。じょーだんだよ〜♪」
「も!もう!!」
「あははは!」
あぁ〜……やっぱ妹って彼女とは別ベクトルで良いね。すごく癒される。ずーっと噛み締めてる。妹を。
「わぁ……公園?」
「ん。……私たちが……よく遊んでた場所……」
滑り台……シーソー……鉄棒……ブランコ……それにジャングルジム。
「よく残ってるねぇ……」
「イカ公園って言われてるんだ〜……」
「イカ公園?」
「なんで?」
「ジャングルジムが真っ白でイカみたいだから。」
「……なるほど??」
そうかな?……そうかも??
「天捻様の家から近いですね。」
「ん。いっぱい通った。」
「せっかくだし〜……」
「うわはははは!!!」
「お嬢様!?あまり全力でやられると危ないですよ!!」
ギーコギーコ……
ブランコ久しぶりにしたけど楽し〜♪
「んふふ!見ててね〜!」
勢いつけて……とうっ!!
飛び上がって一回転。そのまま着地。
「はいっ!」
「すご……!」
「ひまねぇすごいすごい!!」
「えへへ!異形個性さまさまだね!」
「……鉄棒とか久しぶりに見たわ。」
「カノカノ……逆上がりできなそう。」
「出来るわよ!!!」
そのまま、シーソーやって、鉄棒でくるくる回って、ジャングルジムに登ったりして……
「ふぃー……遊んだねぇ〜♪」
「そうね。いつもは授業で身体動かすから……いい運動になったわ。」
「はい。偶には外で全力で遊ぶのも良いものですね。」
なんだかんだ満足して結局ブランコへ。
きーこ……きーこ……
……ブランコ……結構好きなんだよねぇ……
「あれ!?中曲瀬先輩!!」
「「「?」」」
公園の入口から声が……?
「ん〜?あ!みんな〜やっほ〜♪」
「「「お疲れ様です!」」」
公園の入口にいる女の子たちが頭を下げる。ジャージ姿だから……捻瑠ちゃんの部活の後輩ちゃんかな?
部活帰りなのかなぁ?頑張ってて偉いね!
「今日は何されてるんですか?」
「捻瑠先輩だけじゃなくて千音実先輩も居るじゃないですか!」
「千音実先輩!こんにちは!」
ゾロゾロゾロ……
すごい多いね?みんな慕ってるんだ……千音実ちゃんも。
「……う……うん。こんにちは。」
「「「お疲れ様です!」」」
千音実ちゃんタジタジ……人見知りちゃんなのかなぁ?
すると千音実ちゃんがスルッと私の後ろに隠れる。みんなキョトンとしちゃってるじゃん。
「みんな……あまねぇの彼女さん。」
「「「え!!天捻先輩の!?」」」
キャーキャーと黄色い声援が……天捻ちゃんのことも知ってるんだ?
「あまねぇも〜……千音実も〜……どっちも私の部活の試合の時〜……みんなに差し入れしてくれてたから〜……みんな大好きなんだ〜……」
「「「へぇ〜……」」」
たしかにふたりとも料理上手いからね。ちょっとだけ羨ましいかも。
「ね……もしかして……」
「うん……絶対そうだよね!」
「ヒソヒソ……」
「…………??」
なんだろ……?
「すみません!」
後輩ちゃんたちが私の前に。
「もしかして雄英体育祭に出てましたか!?」
「お〜……よく覚えてるね?そうだよ〜♪」
「「「キャー!!」」」
え?そんなに??
「すっごいかっこよかったです!!天捻先輩の彼女って聞いて納得しました!」
「写真撮って貰ってもいいですか!みんなに自慢したくて!」
「……そこに居る2人ももしかして……?」
「……そうよ。決勝トーナメントに出たわよ。」
「はい。お嬢様に負けてしまいましたが。」
「「「キャーー!!!」」」
こんな所まで雄英体育祭の影響が……
握手もしてあげたし、写真撮ってあげた。有名人になった気分。
「そういえば捻瑠先輩。彼女さんはどうしたんですか?」
「「「!」」」
「たしかに!彼女さんといっぱい過ごすって……」
…………捻瑠ちゃん。
「ん〜とね〜……別れた〜!」
そんなサラッと!?
「「「え!?」」」
「あんな幸せそうだったのに!?」
「何があったんですか!?」
「浮気されたの〜……悲しかった〜……ぴえん。」
「「「は???」」」
急に雰囲気が一転。なんか背筋が凍りついたよ??
「ウチらの捻瑠先輩相手に浮気……?」
「許せないです!!絶対地獄見せます!!」
「意味わかんないんですけど!!誰と浮気したんですか!?」
なんか最近の若い子は過激だなぁ……??
「ん〜……3組のアレ。」
「「「はぁ〜………………」」」
3組のアレで伝わるのもすごいし、ため息もすごい。そんな悪評立ってるんだ……
「馬鹿っすね。元彼女さん。」
「捻瑠パイセンの方が比べるの烏滸がましいくらいイイのに……」
「捻瑠先輩。気にしちゃダメっすよ?」
うんうん。捻瑠ちゃんはいい子だよね。すっごく可愛い。
「日巡璃。顔動いてるわよ。」
「ハッ!」
賛同しすぎて頷いちゃってた……
「みんな〜……ありがとうね〜?」
「「「捻瑠先輩……!!」」」
慕われてるようで良かったよ。なんだかんだ千音実ちゃんも後輩ちゃんから愛されてるみたいだし……
「みんな!捻瑠パイセンの彼女奪ったやつ社会的にボコボコにしよ!」
「「「おー!」」」
手段を選んでるところだけ評価しようかな???
「血の気が多いよ……」
「進んでるわね。最近の子は。」
「そうですね。少々怖いところがあります。」
「ん……自業自得。」
「……」
「何その目。」
「なんでも?」
ポーカーフェイスポーカーフェイス……