side槍田日巡璃
改めて自己紹介。
「私B組委員長の槍田日巡璃。個性カタツムリ。よろしくね!」
「……私離引子。個性磁力。よろしく。」
「圖書憂世。個性立体文字。よろしゅうね?」
「憎田愛です。個性自愛。よろしくお願いいたします。」
「私……中曲瀬天捻。C組だけどよろしくね。」
「……なんか個性的やなぁ?普通科の子もおるんや。」
天捻ちゃんは私の膝に座ってる。もう定位置になっちゃってるよね。頭を撫でてやると嬉しそうだ。
「私達が言えたもんじゃないでしょ。……私鳥木福(とりきふく)。見てわかると思うけど個性フクロウ。よろしくね。」
白くてふわふわのフクロウちゃん。可愛いね!
「1回言ったけど、ウチ桂田安毛(かつらだあも)。個性ファーオペレーション。体毛操作できるんや!よろしゅうな!」
髪の毛黒くて長い子。関西弁で元気ハツラツ!
「……爪吹茜(つまぶきあかね)。個性爪。爪で色んなことできる。よろしく。」
ギャルっぽい子。元々爪がちょっと長めだよね。
「私泡沫海鈴(うたかたみすず)。個性泡。色んなところから泡出して色んなことできる。よろしくな!」
青い髪の子。歯がギザギザしてる!すごい!
「えーっと!福ちゃん。安毛ちゃん。茜ちゃん。海鈴ちゃん!よし!これからよろしくね?」
仲良くしたいなぁ!
「「「おぉ……。」」」
「……なぁ。B組。委員長交換しない?」
「絶対やだ。」「絶対ゆるしまへん。」「絶対無理です。」
「……だよなぁ……。」
「あはは…………。」
天捻ちゃんが目を擦り始めた。眠いのかな?
「天捻ちゃん?寝てていいよ。」
「…………そうする。」
天捻ちゃんは私に向き直り、私の胸を枕に寝始めた。
可愛いねぇ〜……。よしよし。
「オカンやんけ……。」
「……意外だね。普通科の子って私達のこといいイメージ無いと思ってたんだけど。」
カナも言ってた気がする。ピリピリしてるって。
「……中曲瀬はなんか違うっていうか……なんて言えばいいんだろう。」
「不思議な子です。」
「そっか……不思議か。…………うちの委員長も不思議で済ましてくれたり……」
「無理ですね。」
「……はぁ。」
それはきっと無理だよ福ちゃん……。
でも福ちゃん……だけじゃないけど、A組の子は委員長の事相当気にかけてるね?何かあったんだろうか。
「…………なんであの子委員長になったの?」
「……いやまぁ……委員長が凄かっただけなんやけどな?あの子なんでも出来るねん。勉強も運動も個性の扱いも。やけん実力でみんなの信頼勝ち取ったっちゅうか……」
「あぁ……なるほど。やっぱあの子天才なんだ。」
引子ちゃんの言葉に、A組全員がうーんと唸る。
違うのかな?
「天才……だけど努力もしてるからあの子の全部を否定できないんだよね。言動がおかしいのも、皆に対してツンツンしてるのも全部。あの子が人間関係だけ才能がなかったとしか言いようがなくて……。」
むむむむ……難しい問題なのか……。私達は外で見てるだけだからなんでも言えるけど……
「……それでも手綱を握る人が必要どすなぁ?」
「申し訳ねぇが握れる奴がいねぇんだな!こりゃ!」
諦めちゃうのは良くない気がするなぁ???
「……カンナちゃん……ウチの委員長ね?なまじ才能がありすぎるせいで、他人のこと若干見下してるんだよね。言い方悪いんだけどさ。自分が導かなきゃ、自分が助けなきゃって思いが強すぎて、他人の心が見えてないんだよ。」
「……なるほど。」
「…………ふん。私のお嬢様の方が何倍も他者を導けますね。お嬢様。お飲み物をお持ちしますね。」
「ありがとう。愛ちゃん。」
愛ちゃんが立ち上がる。
「憎田〜。私も〜。」
「自分で取りなさい。」
愛ちゃんが台所に向かっていった。興味なくなっちゃったかな?
「……お嬢様って言ってるけど……もしかしてすごいところの……」
「違うよ違う!なんかサーヴァントメイド?ってところの子らしくて……気に入られちゃったからお嬢様呼ばわりされてるの。」
「ほぇ〜。そんなところがあるねんな。調べてみまひょ。」
安毛ちゃんがスマホをヒョイヒョイし始めた。
「……個性的だね。ずっとメイド服だし。」
「……そうだけど……私は心開いてる感じがしてて嬉しいな。愛ちゃん可愛いしね?」
「お嬢様!私めもお嬢様にお仕えできて幸せです!!!!」
愛ちゃんの声が台所から響く。多分悶えてるね。
「ちょっと変な子だけどね?」
「……ちょっとじゃない気が……」
「なるほど。これがB組委員長……懐が深すぎるね。」
「うふふ。面白い人たちやろ?毎日飽きまへんわ。」
なんだかんだ愛ちゃんは全員分の紅茶を持ってきてくれる。
愛ちゃんの紅茶好きなんだよね。美味しい!
「愛ちゃん!今日も美味しいよ。ありがとね?」
「お嬢様……私めは幸せ者です……!」
「………………やっぱ変だって。いやウチらも変やけど……変すぎるって。」
「そうか?……だいぶ慣れちゃったからなぁ……。」
「B組全員が懐深いんか!?」
「いい意味で委員長はんに影響されてるのかも知らへんわ。自慢の委員長やね。」
「えへへ!そうかな?みんな仲良しがモットーだからね!」
「さすがですお嬢様。私めも全力でサポートいたします。」
愛ちゃんが頭を下げてくる。……ちょうどいい高さ。
「ありがとう。愛ちゃん。」
愛ちゃんの頭を撫でる。
「はぁん!お嬢様ぁ!!」
愛ちゃんが膝から崩れ落ちた。
「ちょぉ!?なんやなんや!」
「え?いつもの事だよ。」
「………………B組凄いね?雰囲気がいいと言うか……この委員長にしてクラスありって感じだね。話してみて再確認したよ。」
「……安毛はまだ調べてんの?」
「ごめーん……スマホやっぱわからんわ。茜調べてくれへん?」
「イマドキスマホ操作できないって……おばあちゃんすぎない?……貸して。」
安毛ちゃん機械音痴なんだ……なんか意外だね。
「B組にはオカンがおるのなんかええなぁ。……茜A組のオカンせぇへん?」
「絶対やだ。」
「茜は安毛限定のオカンだろ。ありがたく思えよ。」
「はぁ?誰がこんな子……」
「オカン!ウチだけのオカンってことか!?」
安毛ちゃんが茜ちゃんに抱きつく。
「はぁ!?やめろし!」
茜ちゃん顔真っ赤。さっきから表情コロコロ変わるし……結構表情豊かな子なのかな?
「……前回の騒動も……カンナが安毛に酷いこと言ったから茜が怒ったんだよね。仲良いんだよ。2人とも。」
福ちゃんが補足してくれる。……なるほど。
「そうなんだ。結構言葉強いから勘違いしちゃったかも。」
「茜はなんだかんだ面倒見がいいからね。……委員長がもう少し人間関係理解出来れば……いいクラスになるんだけど……。」
「でもなんか最近ぼーっとしてること増えたよね。」
「そうなんだ。風邪?」
「いやー……?そんな感じじゃ無さそうだけど……。」
んー?
そっちも色々あるんだねぇ。
紅茶飲んだらお腹ポカポカしてきた。ちょっと眠いかも。
「……ん〜。私そろそろ部屋に戻っていい?天捻ちゃん寝かしてくる。……ついでに寝ちゃうかも。」
「お!ええでええで!すまんな!時間取らせたわ!」
「いいよいいよ。仲良くしようね?」
天捻ちゃんを抱っこする。
「……よく起きないね?」
「中曲瀬はんは1度寝たら中々起きひんからなぁ……。」
「お嬢様。お供します。」
「うん。みんな。おやすみ。」
「「「「おやすみ〜。」」」」
ガチャン。鍵を締められる。
「えっと……あの…………」
「えへへ。ひまひま。騙された……ね?」
「ちょっと……2人とも!?」
「ふん。……私の目は誤魔化せませんよ。お嬢様を独り占めなどさせません。」
「……いいよ。一緒……だもんね?」
「待って……ちょっと……」
「待ちません。今日もお嬢様への愛をお伝えしなくては。」
「ひまひま……今日も……ね?」
「「いただきます。」」