side槍田日巡璃
「……」
はっ……寝ちゃダメ!起きとくんだ!……で……でも……
「…………」
『おーい。日巡璃が寝そうだぞ。』
「日巡璃〜……起きておくんでしょ?」
「ん……そうだった……」
「お嬢様?眠いのでしたらお眠りになられても……我慢は毒ですわよ?」
「や。みんなと年越しする。」
「「「『可愛……』」」」
「?」
今日は年末!ほんとに最後の日!みんなと一緒に年越しするために起きておくんだ!
起きて……起きて………………
『ヒマちゃん。』
「ハッ……」
『もう。……ヒマちゃんの彼女だらけで正直気まずいのに……寝られたら困りますわ?』
「ごめんね?」
「気まずいとか言うんじゃないわよ。」
『事実です。』
そうだった。せっかくだからってミトちゃんも呼んだんだった。
カナのスマホからビデオ通話で参加してくれてる。佳舞ちゃんは私のスマホから。
妹ちゃんズは、後輩ちゃんたちに誘われてる今神社に行ってる。除夜の鐘聞くって。
『〜〜?!』
『ーーー!!!!』
ドッ……
テレビもやってる。年末特番だって。…………よく分かんないや?
「んふふ……ひまひま〜……あったか〜い♪」
「……うへぇ……こんなの寝ちゃうって……」
天捻ちゃんが膝に乗ってて……ポカポカ湯たんぽみたいで……
「天捻。日巡璃寝ちゃうから退きなさい。」
「むぅ〜……しょうがないなぁ……」
天捻ちゃんが膝から降りる。
『〜〜〜!!!』
『『『ワハハハ!!』』』
「「「……」」」
「それ面白いの??」
「ぜーんぜん?」
「つまんなーい。」
「……そっか?」
時間潰しなのかなぁ??
『そういえばヒマちゃん。』
「およ?どったの?」
『次の合同訓練の予定が決まりましたわ。』
「そうなの!!?いついつ!?」
さっきまでテレビ見てたみんなも、こっちに顔を向ける。
『2月の初めです。2月4日。今回もこちらがそちらに出向く形になりました。』
「へぇ〜!楽しみだね!」
「1月でも良かったんじゃない?」
『ダメです。1月はあなたがたインターンで居ない方が何人も居られるみたいじゃありませんか。』
「……それもそうね。どうせここ3人はインターンでいなくなるわ。」
「……む……寂しい。」
「ごめんね?天捻ちゃん。」
「…………かまかま。その時は……抱き枕ね。」
『……何の話だ??』
「んふふ……」
「私から後で説明します。お疲れ様でした。」
『何の話だ!?』
天捻ちゃんは寝相はいいんだけど、私以外と寝る時はなんか点数つけるみたいなんだよね。ちょっと面白い。
『それに……こちらも1月は忙しく、あまり余裕が無いのも事実です。』
「そうなの?」
『はい。オープンスクールがあるので、ちょっと生徒会が忙しいのです。』
「あ〜……オープンスクール……」
「雄英のオープンスクールって有るの?」
「……さぁ?」
「知らない。」
自分の高校に興味が無さすぎない??
『なんで全員知らんのだ。あるぞ。だがやるのは基本休日で、それも生徒会と先生が主導だ。あまり一般生徒に手を借りるものじゃない。それにお前らヒーロー科は生徒会なんかに入ってる暇無いからほぼ無縁だ。』
「「「へぇ〜……」」」
『……憎田は知ってるだろ!』
「お嬢様に聞かれなかったので。」
『はぁ〜…………』
愛ちゃんらしいね。
「まぁ部活なんかも皆入ってないしね!」
「そうね。」
ヒーロー科が思った以上に忙しいから、部活動やりたいなんて気持ち無くなっちゃったよ。
「え?青空様は確か手芸部に入ってますよ?ほぼ幽霊部員みたいな形らしいですが。」
「「え?」」
「私も最初の頃少し耳に挟んだ程度なので……なんとも。」
「へぇ……手芸ほんとに好きなんだね?」
「まぁ……たしかに文化祭の時凄かったわね。」
「うん。」「はい。」
天気ちゃんほんとにイキイキしてたからなぁ……
『……青空さんと言うのはあの頭が白いモコモコしてる方ですか?』
「そうそう。ミトちゃんよく覚えてたね?」
『いっぱい話してこられたので記憶に残っております。』
……そうだった。あの子双子ちゃんとふたりでミトちゃんにアタックしてた……
「あ、それならさぁ〜……」
『ふぅん?多重人格……』
ミトちゃんに全容を話した。多分予め知ってた方がいいと思ったし。仲良しさんなら尚更だよね?
「そうそう。今は和解して落ち着いてるみたいだよ?」
『それにしても……ヒマちゃんはこういう所にも手を出しているのね?お人好しが過ぎるわ。』
「よく言われる!」
『……ふふ。』
なんで笑ったの???
「最近人格の片方とふたり用のゲームをプレイしてるみたいよ?」
「そんなことできるんだ!?」
言い方悪いかもだけど便利だなぁ……??
「別処に教えてもらったって。」
「あぁ……双子ちゃんならやってそうだよね。」
なんかそういうイメージあるわ。
『まぁ何も無ければ良いのです。ご両親とも和解できて何より。』
「……ふーん?……んふふ。ミトちゃんが心配してる。なんか面白。」
『私はこれでも人の血が通ってますのよ!?』
「じょーだんじょーだん!ミトちゃん優しいもんね?」
『……うぐぐぐ……ふん!』
褒め過ぎると照れてそっぽ向く。こういうところカナにそっくり。
「……カノカノみたい。」
言わなかったのに天捻ちゃんが言った!!
「『何処が!?』」
ハモった……そういう所だよ??
『…………ふと気になったのだが……別処のコスチュームはふたり用だろう?』
こういう話興味ないかな???
「そうだね。まぁ基本ふたりになってるから1人用はあんまり関係なさそうだけど。」
バァン!!
『もったいない!』
佳舞ちゃんが自分の机を叩く。
「うわ!?びっくりした!!」
「佳舞様。お嬢様を驚かさないでくださいませ。」
『す……すまない!』
『何がありましたの???』
「かまかまが……机叩いた。」
『破裂音がして驚きました。心臓に悪いですわ。』
被害はここにも……って当たり前か。通話してるんだもん。
「ずーっ……ほっ。…………それで?もったいないって?」
カナ?今カナが飲んでるのって私が口つけたやつじゃない??そのマグカップ私のでしょ??何さりげなく関節キスしてるのかなぁ???
『う……うむ。実は最近の……と言っても10年くらい経つのだが、毛髪や体毛から成分を分析出来れば、個性発動で体に何かしら変化が起きる者でもコスチュームがそれに反応してはじけ飛んだり脱げたりしない物を作れたりできるのだ。』
「……つまり?」
『個性に反応してコスチュームも変化するってことですわ。』
「なるほど!?」
それってすごいことじゃない!?双子ちゃん状態でも、左久ちゃん&美右ちゃん状態でもコスチュームが破れないってことだよね!!
「……まぁ……あいつら分裂して学校来る日もあればくっついて学校来る日もあるからスナイプ先生大変そうよね。」
「自由人だからね〜……」
自由人すぎる気もするけど。
『それではカウントダウン!10!!』
「「「「『『!!』』」」」」
え!?もうそんな時間!?いっぱい話しちゃった……!!
「何しよ!?宙にでも浮く!?」
『9!』
「バカ。今更遅いわよ。」
『8!』
「……写真撮ろ。」
『7!』
「それいいじゃん!集まって〜♪」
『6!5!』
「もっと詰めて!フレームに入り切らないでしょ!?」
『4!3!』
「んふふ。」
「どうしたの?」
『2!』
「幸せだなって♪」
『1!』
「私もです♪」
「ん!」
「私もよ。日巡璃。」
『……んふ。』
『……もう。』
『0!!!』
「「「「『『『ハッピーニューイヤー!!!』』』」」」」
パシャッ!
この写真は私の宝物。部屋の机にずーっと飾ってあるよ。
来年も頑張るぞ!
まずは進級!気を引き締めないとね!!