side槍田日巡璃
「うふふ。娘が増えたみたいで楽しかったわ?」
「えへへ!楽しかったです!!」
今日は寮に帰る日。最後の方バタバタしちゃったけど……とりあえず何とかなってよかった!
「……」
みんなで玄関まで迎えに来てくれた。…………パパさんは相変わらずムスッとしてるけど。
ちょっと怖い。
「「…………」」
そして妹ちゃんズ。今にも泣きそうな顔してる。
……しょうがないなぁ?
「……おいで?」
「おねーちゃーーーん!!」
「…………っ……」
両手を広げるとふたりで飛び込んできた。
「やっぱり寂しいですぅー!!」
「ぐずん……」
「ホントのおねーちゃんじゃないんだけどなぁ?」
すると横からニョキっと手が伸びて、妹ちゃんの頭を撫で始めた。
「日巡璃はこの子達に甘すぎるのよ。」
「とか言いつつカナも撫でてあげてるじゃん。」
「…………それはそれよ。」
カナも可愛がってたしなぁ??カナも一人っ子だから妹が嬉しかったのかな?素直じゃないなぁ〜?
……そういえば愛ちゃんの家族ってご両親だけなのかな?兄弟の話聞いたことないけど……後で聞いてみよ!愛ちゃん聞かないと言ってくれないし!
なんかウチの彼女みんなそんな感じだね??私の事ばっかり!私の事しか考えてないの!?…………嬉しいけどさ。
皆で1回づつ妹ちゃん達にハグして何とか涙を引っ込めてもらった。
「…………次は……雄英でね?」
「うん!」
「……!」
ふたりともやる気だねぇ!
そろそろ時間だね。行かなきゃ。
「……よし!……少しの期間でしたが、お世話になりました!!」
「「お世話になりました!」」
「行ってくる……ね?」
「うふふ♪また何時でもいらっしゃい?」
「「「行ってらっしゃいませ!!」」」
後ろの使用人さん達も深々と頭を下げてくれた。
「「「……」」」
圧が……ね?
玄関を出て、門を出て。
「……なんだかんだ天気よくて良かったよ。」
「雪……降ってたら……ひまひま……また……死んじゃう。」
「またって言い方やめない??」
「待ってくれ!!」
「「「「?」」」」
後ろから呼び止められた。
「え?……パパ……?」
振り返ると天捻ちゃんパパ。なんだろ……少し身構える。
「……またいつでも来なさい。私は君たちを歓迎しよう。」
「!!〜〜っ……はい!!」
「天捻ちゃんパパって顔怖いけど……笑うのが下手っぴなだけなんだねぇ〜。」
「ん……実は……結構前から話したそうだった……よ?」
「え!?ほんと!?」
「日巡璃そういうのホント鈍感よね。」
「可愛らしいです。」
「たっだいまー!!」
最寄り駅でカナと別れて、寮に帰ってきたぞー!!
疲れ以上に楽しかった!満足!!
……さて。
「愛ちゃん。天捻ちゃん。」
「ん。」「承知しております。」
「行こうか。」
さて……お仕事が待ってる。
部屋に荷物を置いて、とある部屋の扉の前へ。
「入るよ〜。」
鍵なんてかかってない。不用心だなぁ??
部屋に入ると……散らかった本やら工具やら……そしてベッドの上には丸く膨らんだ布団。……そこだな?
むんずと布団を掴んで……
「佳舞ちゃん!」
ばっさぁ!!
「うゎああああ!?!?」
佳舞ちゃんが布団に引っ張られて飛び上がったので、お姫様抱っこでキャッチ。
「ただいま♪」
何も分かってないような佳舞ちゃんのほっぺにキス。
「!?……!……!?!?」
スンスン……
ん〜???
「佳舞ちゃん。いつからお風呂入ってない?」
「……あ……えと…………」
「お風呂行こっか♪」
「まっ!?待ってくれ!!まだ心の準備が!!」
「ん。今更。」
「着替えはこれでいいですか?」
「多分匂い的に4日くらい入ってないから、下着と着替えはタンスの下の方がいいかも。」
「お前ら私の部屋を把握しすぎだ!!!」
「問答無用!行くよ〜!!」
「ん!」「はい!」
「うわああああっっ………………」
カポーン……
「日巡璃♡……日巡璃……♡」
あの後色々したら佳舞ちゃんが私にくっついて離れなくなっちゃった。
可愛いからよし!
「……お嬢様は酷いお方ですね。」
「えぇ〜?だって汚れてたらしっかり洗わないとねぇ?……ね?佳舞ちゃん?」
佳舞ちゃんの耳にふーっと息を吹きかけた。
「ぁっ…………う……うん……♡」
ビクンと背筋を震わせ、真っ赤な顔で頷いてくれた。
「……ね?」
「ひまひま……あれ……私にもして……?」
「また今度ね?」
「ん♪」
予約ができてしまった……
なんかどんどん私そっち系も上手くなっていくなぁ……?おねーさん曰く私は吸収が早いらしいけど、色んなことに応用されてるんだなぁ……
考え事をしてたら、佳舞ちゃんにつんつんと肩をつつかれた。
「日巡璃……ぎゅーってして?……寂しかったんだぞぉ……?」
……可愛い。
「いいよ♪はい♪ぎゅー……♡」
「へへへ……♪」
…………可愛い!
「かまかま……小動物みたいだよ……ね。」
「なんでみんなこんな可愛い子に手出さなかったのか不思議でしょうがない。」
「……お嬢様?それは最初の方のお嬢様も大概……」
「………………そうだった。」
そういえば佳舞ちゃん最初の方相当変な子だった。今もだけど。
すると佳舞ちゃんの腕に少し力が入り、お腹を少し強く押し当ててきた。
「……私は……日巡璃だけがいいぞ?」
佳舞ちゃんのぷにぷにお腹が私のにあたって……
「…………佳舞ちゃん?誘ってる?」
「…………だって……日巡璃……まだ……奥まで……洗ってくれて無い……だろ?」
ぶちっ……
「…………ふーん。そんなこと言っちゃうんだ?」
「カナの誕生日どうする?」
「ふー……ん〜……どうしよっか?」
「寮に招待しますか?」
私の部屋。とりあえず落ち着いたので明後日の相談。
「なっ……ハーッ……なんで……ハーッ……お前らっ……普通に……ハーッ……話せるんだっ……ハーッ……」
佳舞ちゃんは私のベッドでドロドロに……煽るのが悪いよねぇ?
「体力……無さすぎ。」
「うぐぐ……!!」
「ひまひま……誕プレは?」
「もうあるよ。コレコレ!」
タンスから小包を取り出す。
「リボン!頑張ってミシンで刺繍した!みんながくれたミシンが刺繍機能あって良かったよ♪」
刺繍大変だったけど頑張ったよ!
「素敵です!カノーテス様は良くリボンされてますからね。」
「可愛いよね!髪の毛ふわふわで!」
「ヘアゴムじゃなくて……リボンなの……こだわりを感じる……よね!」
「うん!」
3つくらい作ったから使ってくれるといいなぁ♪
「天捻ちゃんは?」
「ん……内緒。」
「えぇ〜?内緒なの??」
「ん。」
「そっかぁ……愛ちゃんは?」
「私は……最近料理を勉強なさってるとの事なので調理器具を……」
「いいねえいいねえ!!愛ちゃんらしいね!」
その後何とか息を整えた佳舞ちゃんと、少し夜遅くまでカナの誕生日会の計画を練った。
せっかくの誕生日だもん!最高にしたいよね!!