※この作品はR-18です。

きっと私のアカデミア   作:おいーも

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side槍田日巡璃

 

 

 

 

お昼休み。スマホとにらめっこ。

 

最近は寒いので1-Bの教室に集まる感じ。言わなくても天捻ちゃんと佳舞ちゃんはやってくる。

 

 

「動き……ん〜……?」

 

「ひまひま……どったの?」

 

「あのね〜?おねーさんに私がもう少し強くなるために、ショートの動きと似たことができるって言われて……」

 

ショートの動画を見漁ってるけど……どれもピンと来ない。

 

 

 

「個性が違うんだから同じ動きなんてできないでしょ。」

 

「お嬢様。火でも出されるのです?」

 

横に居たカナと愛ちゃんも入ってきた。

 

 

「ん〜……どうなんだろう。」

 

私の個性は中距離超広範囲で戦える個性じゃないからなぁ……おねーさんが何を伝えたいのか未だに分からない。

 

 

「……凄かったんだよねぇ。動きも。個性も。でもさぁ?ショートに動きに余裕が無いって言われちゃって。」

 

「動きに余裕?」

 

「うん。身体の使い方がまだ甘いのかなぁ?」

 

「……コスチュームは重くないか?」

 

「大丈夫だよ!ありがとう佳舞ちゃん!」

 

「……ならいいんだ。」

 

 

佳舞ちゃんはあれから度々コスチューム案を出してくれて、いいものであればそれをアウトプットする形になってる。なのでちょこちょこコスチュームが違うんだけど……それはまたの機会に。

 

 

「わ……CM入っちゃった。」

 

「最近動画サイトCM多いわよね。」

 

「わかる……広告収入……ってやつ。」

 

スルスルっとカナが私の膝の上に。天捻ちゃんとふたりで座ってる。……仲良しだね??

 

こう座られてると……カナの方がおしり大きいね。でも天捻ちゃんの方がおっぱい大きいし……人体って不思議だね。こんなに個性が出るんだもん。

 

 

 

画面にはピンク色の人が香水を紹介してる。……こんな個性もあるんだねぇ。

 

「おや。pinkyですね。」

 

「ぴんきー?」

 

「はい。リドリーヒーローpinky。体から酸性の粘液が出る個性です。」

 

「……へぇ……粘液……私と似てるね!」

 

「そういえばそうですね。」

 

「日巡璃の粘液が酸性じゃなくてよかったわ。」

 

「ん……くっつけないし……ね?」

 

私の胸に顔を埋める天捻ちゃん。それに対抗してカナが私の胸に…………あの……ふたりで私の膝の上で私の胸を取り合わないで?

 

 

「そんな毎日ベトベトじゃないよ!出す出さないも制御できるんだから!」

 

「そういえばお嬢様の粘液は元々そんなに多量に出せるのですか?カタツムリがそんなに出してたら脱水で死んでしまいそうですけれど……」

 

「鍛えたからね!おねーさんと一緒に!」

 

「「「あぁ……」」」

 

何その反応。

 

 

右足に目がいく。

 

包帯はもう無い。全然動ける。明日にはおねーさんは大阪に行くらしいし、私はインターンが再開する。

 

おねーさんが帰ってくるまでに、私は私なりに力をつけておきたい。

 

 

 

 

「そういえば私、明日からインターンが始まるわ。」

 

「私もです。」

 

「え!そうなの!?どこどこ?」

 

「私はルールの所。」

 

「私はインビンシブルガールの所です。」

 

 

「……??」

 

「……あのねぇ……まぁいいわ。」

 

「ひまひま……もっと勉強……ね?」

 

「うっ…………」

 

サボってたのバレた……

 

 

「ふ!ふたりはなんでそこにインターン行くの?」

 

「…………誤魔化した。」

 

「うるさい!」

 

 

「……なんか似たような個性だから声かけられたらしいわ。」

 

「私は近接タイプの個性が欲しいってことで。女性なのもあってお声を。」

 

「……へぇ?」

 

 

……2人とも事務所の方から声がかかったんだ……あれ?

 

「……!」

 

 

今思ったら……私のインターンって……全部おねーさん経由じゃないと声掛けて貰ってない……!?

 

 

私に直接って……もしかして……無い……!?

 

「どうしたの?」

 

 

「えと……私って……あんまりいい目で見られてない??」

 

「「「え?」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……」

 

私の前をショートが氷の道を滑るように進んでいく。

 

私はあれに追いつけない。速すぎる!

 

 

……なんであんなに速いんだろう。滑っているのもあるけど……多分それ以上に空中。人や障害物が無いところを移動してるのがあるんだと思う。

 

障害物がないところの移動……私ができるのって……建物の壁面くらいだよね?

 

でも壁面が無限に続いてればいいけど……そんなの無いし。

 

 

「うーむむむ……」

 

「……」

 

ん?ショートと目が合った気がした……

 

……気のせいかな?

 

 

 

 

 

 

 

お昼休憩。コンビニの前。

 

「「……」」

 

 

無言。ショートとのコミュニケーションやっぱり難しいよね??

 

今日もほぼほぼ会話なく終わるのかなと思っていたら……

 

 

「なにか掴めそうか。」

 

「…………え!?」

 

急に声かけられた!?

 

 

「えと……あの……まだです。」

 

「……そうか。………………やはり……親父のようにはいかないな。」

 

「親父?」

 

「ああ。……知っているだろうが俺の父親はエンデヴァー。……今思っても俺はすごい環境で勉強させて貰えてた。」

 

「……」

 

エンデヴァー……ずっと昔にNo.2ヒーローだった人。私でも名前を知ってるくらいの超有名人。ショートはその息子さん。(愛ちゃんに教えてもらった。)

 

 

「…………コミュニケーションは難しいな。」

 

「……」

 

…………あんな動きが出来るトップヒーローのショートでも難しい事ってあるんだ。

 

 

 

「エスネイラー。目の前。見えるか。」

 

「……はい。あれ……学校ですか?」

 

「ああ。俺の管轄内には小学校と中学校がある。」

 

「……はい。」

 

「つまりは……子供が良く行き交うエリアだ。」

 

「……はい。」

 

 

何が言いたいんだろ……??

 

 

 

「……言えば事件事故が起これば子供が巻き込まれるケースの割合が、他の地域と比べて多い。」

 

「……!」

 

「責任重大だ。」

 

ショートが自らの口におにぎりを放り込む。

 

 

「……ごくん……あの時。エスネイラーが気付いてくれなければ、重大な事故に繋がっていた。本当にありがとう。」

 

「……え!?いや!そんな!!私はできることをしたまでで……!足も負傷しちゃいましたし……!」

 

「……エスネイラー。実戦において、出来ることが100%実行出来るのは、しっかり誇っていい。」

 

「……!」

 

「足が負傷しないように出来ていれば、100点だな。」

 

「……はい!!」

 

 

ショートもショートなりに頑張ってコミュニケーションしてくれてるのかな。……結構良い人かも。

 

 

 

 

 

 

 

「あ!姐さん!!」

 

そろそろ食べ終わったのでパトロールの再開……と思ったら、紅姫ちゃんたちが校舎から出てきたのが見えた。

 

 

「姐さん?妹さんか?」

 

「違いますよ!なんかあの時助けた子が慕ってくれてて。」

 

「……そうか。ファン一号だな。」

 

「……ファン……!」

 

私に……ファン?

 

 

 

「お仕事頑張ってくださいっス!」

 

「頑張ってくださーい!!」

 

「姐さーん!」

 

「かっこいいっスー!!」

 

 

???

 

いつの間にか後輩ちゃん達にも好かれてない??

 

 

「もう!ほらほら!お仕事の邪魔になるんだから声掛けないの!」

 

愛芽茘ちゃんがみんなの背中を押して去っていく。頭を下げられたので手を振っておいた。

 

 

 

……ファン。

 

……ファンかぁ!!

 

 

 

なんかちょっとだけ嬉しいね?

 

 

 

 

 

 

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