※この作品はR-18です。

きっと私のアカデミア   作:おいーも

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五甲先輩

 

 

 

 

 

 

 

side槍田日巡璃

 

 

 

「よし。行くぞエスネイラー。ヴァイン。」

 

「はい!」「ええ。共に参りましょう。」

 

 

プロヒーローがふたり。一緒に突撃してくれはするものの……それでも私は不安を吐露する。

 

「……五甲先輩……本当に大丈夫ですか?」

 

 

1人時間を少し稼ぐと言い残し、立てこもり犯の方へ向かった五甲 恵蘭御宮(ごこう けいらんおみや)先輩。ビッグ3のひとりだけど……個性は知らないし、話し方も独特で……

 

 

「彼が任せてくださいと申したではありませんか。それであれば大丈夫です。」

 

「……わかりました。」

 

私の背中に乗ってるヒーローヴァインが答えてくれる。

 

…………本当なら私一人で突撃する予定だったんだけど……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『オホホホ!何やら楽しそうなお話をされておりますね?』

 

『『?』』

 

 

ショートと発射台の調整をしていたところ、後ろから声をかけられた。

 

『……五甲先輩!?』

 

『はい。よく覚えておられましたね?』

 

 

五甲 恵蘭御宮(ごこう けいらんおみや)先輩。ビッグ3の紹介の時、毒島先輩と反甫先輩と一緒にいた人。

 

『なんで先輩が……』

 

『オホホホ!あなたと同じくインターンですよ。近くに居たものですから、なにかご助力が出来ればと。』

 

『インターン?何処ですか??』

 

『ヴァインの所です。度々お世話になっておるのですよ。』

 

ヴァイン……ヴァイン……えっと愛ちゃんに教えてもらったメモによると……

 

 

『茨のヒーロー?へー!』

 

『オホホホ……』

 

どんな人なんだろ……?

 

 

 

『悪魔よ。』

 

悪魔?

 

 

『おお。ヴァイン。そちらはどうですかな?』

 

五甲先輩が声をかけた方に顔を向ける。

 

 

『警察の方々とは無事お話してきました。』

 

『オホホホ!それでは大丈夫ですね。』

 

トーガだ!?え!?すごいかっこいい!髪の毛が茨だ……綺麗……

 

『ショート。私達もご助力いたします。』

 

『すまない。助かる。』

 

 

『……お知り合いですか?』

 

『同級生だ。』

 

『……え!?』

 

『クラスは別でしたが……』

 

『…………すごい巡り合わせですね。』

 

『そんなことないぞ。俺の同級生はだいたいプロヒーローとして活躍している。一緒に仕事することなんてザラだ。』

 

『へー……』

 

凄い代なんだなぁ……

 

 

『それで。何をなさっているのですか?』

 

『実は……』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ダメです。』

 

『そんなぁ!!』

 

ヴァインから速攻でダメ出しを貰った。

 

 

『学生の分際で命を投げ捨てるようなことは例えどのようなことであろうとも神が許しません。』

 

『神??』

 

『オホホホ。ヴァインは独特な言い回しをなされるのです。』

 

『そうなんですか?』

 

『だが時間が無い。もう突撃しなくては……』

 

『そ……そうなんです!怪我してる人が……!!』

 

『……おほほ。なるほど。穏やかではありませんね。』

 

なんか……五甲先輩の様子が……?

 

 

『ヴァイン。ワタクシに任せてください。』

 

『わかりました。こちらはこちらで準備をします。合図を。』

 

『はい。それでは。』

 

 

五甲先輩が背を向けて歩いていく。

 

『え!?五甲先輩!?』

 

『オホホホホ!槍田さん。そちらは任せましたよ。こちらは隙を作りますので。そちらで確実に。』

 

後ろ手に手をフリフリとだけ振って去っていってしまった。

 

 

 

『ショート。それでは行きましょう。』

 

『俺は滑れるし、エスネイラーも滑れる。……ヴァイン。お前はどうするんだ。』

 

『…………』

 

『『…………』』

 

『おぉ……神よ!これが私に与えられた試練なのですね!』

 

『えぇ……』

 

なんか言い出したけどこの人……急にどうしたの???

 

……でもこの人結構小柄(日巡璃談)だよね。うーん……

 

 

『私が背負いましょうか?多分余裕で滑れますよ。』

 

『ふむ……』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とのことで。今背中(殻の上)にいます。

 

 

「準備はいいか。エスネイラー。」

 

「はい!私が先陣切ります!!」

 

「悪魔よ。状況は!」

 

『〜……!』

 

ヴァインと五甲先輩は何かしらの機器で連絡を取り合ってるみたい。……なんで悪魔っていうんだろ?

 

 

「……発射するタイミングを合わせます。加速しなさい!」

 

「はい!」「いくぞ!」

 

ふたり並んで滑り出す。

 

初速はショートの方が早いけど、最高速度は私の方が早い!

 

すぐに追いついて追い抜く。

 

 

「3……2……1……今です!!」

 

そのままジャンプ。ガラスに向かって突撃。

 

距離をとったのは、相手に何をしてるか悟らせないため。

 

 

「守ります!」

 

「!?」

 

目の前が一瞬で茨に包まれる。

 

バリン……ッ!

 

ガラスが割れた音とともに茨が無くなり、地に足がつく。

 

「何ィッ!?」

 

ヴァインとショートが着地。私はもうそのまままっすぐ突撃。速度を落とさない。

 

人数の把握。覆面をつけた者が10人。奥に人質。目の前に負傷者。何やら焦っている様子。

 

負傷者を避け、紅姫ちゃんを抑えてる覆面に一直線。

 

 

「ヴァイン!」「ええ!」

 

ショートが一瞬で氷の壁を作って負傷者と他の人質を守り、ヴァインが茨を伸ばして他の覆面を捕縛。

 

私は頭から槍を発射、相手の拳銃をたたき落とす。

 

 

「いでぇ!?」

 

「紅姫ちゃんを…………離せぇ!!」

 

「姐さん!」

 

そのまま飛び上がり、後ろ回し蹴り。

 

相手の腹部にクリーンヒット。

 

 

「うごぉぁっ!?」

 

覆面が後ろのシャッターに叩きつけられ、力なく崩れ落ちた。

 

もちろん紅姫ちゃんは回収済み。

 

そのままヴァインが茨で最後の覆面を縛り上げる。さすがプロヒーロー!抜かりないね!

 

「……これでよろしいでしょう。」

 

「「「うわあああああっ!!!」」」

 

よし……

 

 

……チリ

 

「……?」

 

なんか……足がちょっとヒリヒリする。……何だ?熱さ?滑ってて掠ったかな?

 

 

いや……私は粘液があるから掠る事はほぼない……ってなると……

 

フッと縛られている覆面に目を向ける。

 

 

「……ヴァイン。もう少しかかりそうです。」

 

「……え?」

 

覆面を縛っている茨が黒くプスプスと焦げ始めた。

 

「ぬあああああっ!!!」

 

 

茨を引きちぎる覆面。

 

「うはははは!オイ……いてぇじゃねぇかよぉ!一瞬気が飛んだぜぇ……!?」

 

「!」

 

……あの蹴りで動いていられるなんて。もしかして何か着込んでた?

 

 

「ヒーローヴァインとショート……ショートだけだと言われて来たのによぉ……まぁちょうどいいぜぇ。どっちも俺とは相性悪いからなぁ!!」

 

ブワッと熱風が覆面から発せられる。

 

 

「ぐっ……!?」

 

「これは……!」

 

「俺の個性は発熱ゥ!全身から超高温を発せられるぜぇ!もちろん熱にもつえぇからショートォ!てめぇの氷と炎はどっちも効かねぇ!!」

 

「何……!?」

 

 

「うははは!変な仕事吹っかけられて意味わかんなかったけどよぉ!こういうことなら大歓迎だぜぇ!?」

 

変な仕事……?まぁよくわかんないけど……

 

 

「それじゃあ私の出番ですね!」

 

ペットボトルの水を2本被る。

 

暑いけど……私がやるしかないよね!

 

「「!」」

 

「んだぁ……てめぇは。」

 

「ショートの所でインターンさせてもらってます!」

 

「学生がしゃしゃり出てくるんじゃねぇよ!!」

 

 

覆面が懐から大型のナイフを取り出す。

 

……ん?でもそれって……

 

 

 

「オホホホホホ!」

 

「「「!」」」

 

「終わってなかったみたいですねぇ!」

 

五甲先輩がいつの間にか私の横に。

 

 

「てめぇは誰だ!」

 

「罪人にかける言葉はありませんよ!」

 

「どいつもこいつも……黙れぇえ!!」

 

覆面がこっちに向かってくる。

 

 

くっ……熱い……やけちゃいそうだよ……!

 

「槍田さん。視覚が無くても戦えますか?」

 

「……え?」

 

視覚が無くても……?なんの事……

 

「YESかNOか。」

 

「やります!!」

 

「おほほほ。よろしい。それでは行きますよ……3,2,1……Amazing!」

 

先輩がパチンと指を鳴らすと、辺りが真っ暗になる。

 

 

相手が見えないけど……視界が無い戦闘はやったことがある。

 

距離とタイミング、相手の動きを思い出し……

 

左足で回し蹴り。

 

バギャッて音と、誰かにヒットした感じ。立ち位置的に先輩じゃない。

 

懐から取り出した大型ナイフは……多分私の蹴りを一身に受けてもう脆くなってるはず。横から叩けば終わる。

 

 

「うぐぉぁっ!?」

 

 

相手は多分この位置。ってことは……

 

「スラッグハンマーッ!!」

 

 

拳を振り抜いた。

 

「んぐほぁあああっ!?!?」

 

 

 

 

パチン

 

「!」

 

シャッターごと吹き飛んで伸びている覆面と、横には手を叩いている五甲先輩。

 

 

「素晴らしいです!槍田さん。予想以上で感服いたしました!」

 

熱風はもうない。全員確保。

 

これでやっと完全勝利だ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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