side槍田日巡璃
五甲先輩と別れた後、疲れたので速攻お風呂に入ってきた。
そのあと愛ちゃんがマッサージしてくれてる。
うつ伏せで寝てる私の背中に跨って、気持ちいい力加減で……寝そう……
「ほぇ〜……」
「お疲れ様です。お嬢様。」
「うん〜……あぁ〜……気持ちいい……」
愛ちゃんどんどんこういうのが上手くなって……
「あぁ…………ホントに私……愛ちゃんナシじゃ生きてけないよ……」
「今更ですか?」
「再認識だよ〜……身体に教え込まれちゃってる……」
「うふふ……もっともっと委ねてくださいませ?」
何してるかわかんないけど……気持ちいいことだけはわかる。
「……愛ちゃんも疲れてるのに……ごめんねぇ……」
「私がやりたいからしているのです。愛ですよ♡」
「んふふ……幸せだぁ……」
むに……
と愛ちゃんの手がちょっと際どいところに。
「あん……」
口から甘い声が出た。ちょっと恥ずかしい。
「はっ……おっお嬢様!申し訳ありません!」
「えぇ〜……いいのに。愛ちゃんなら何処触っても怒らないよ?」
「そ……それは……」
愛ちゃんの顔がボっと赤くなる。
「我慢しなくていいよ?愛ちゃん♡」
「う……うぐ……」
「あはは!顔真っ赤。そんなに触りたいんだ?……えっち♡」
上半身を腕で反り起こし、愛ちゃんをじっと見つめる。
「〜〜〜っ!!お嬢様っ!!」
愛ちゃんの手が後ろからヌッと伸びて、私の胸へ。
「お嬢様!そんなに煽るようでしたら!お嬢様のバストサイズをもっと大きくして差し上げます!!」
「んっ……ふふっ……優しくしてね?」
「〜〜っっ!!本当にッ!!貴方って人は!!」
「あん♪」
ガチャッ……
「ひまひま〜……かまかま連れてきたよ……」
「何の用だ日巡……」
「「あ……」」
「ぢゅー……うまうま。」
「ひまひま……もっかいお風呂……行こ。」
「後でね?……佳舞ちゃん?生きてる?」
「も……もうちょっと……待ってくれ……」
「はーい。」
掃除を終えてとりあえず休憩。もっと疲れちゃった。
「せっかくお嬢様の疲れを癒して差し上げていたのに……」
「最初に……襲ったのは……あいあいでしょ?」
「それはそうですが……」
愛ちゃんが少しむーっとしてる。多分……ふたりきりが良かったのかなぁ?
「愛ちゃん♡次はふたりきりで……ね?」
「はぅっ♡♡♡♡」
愛ちゃんが膝から崩れ落ちる。平常運転です。
「ん……そういえば……ひまひま……ネットニュース乗ってたよ。」
「え?誰が?」
「ん。」
天捻ちゃんが私を指さす。
「……え?私??」
「……ほら。」
天捻ちゃんがスマホ画面を見せてくれるので覗き込むと……
私とショートの写真と一緒にこんな見出しが。
「なになに……?『ショート&インターンの学生ヒーロー!銀行強盗を颯爽解決!!』……??ナニコレ!?!?」
颯爽解決!?いやいやいや!!ていうかこの写真何!?私が際どすぎない!?何このアングル!!
「コメントも……すごい。」
「えぇ……?」
……んーと……?
『このインターンの子すげぇエロい!雄英高校の1年だろ?体育祭で見たぜ!』
『こんなの歩く公然わいせつだろ。警察は取り締まれ!』
『↑今に始まった事じゃなくて草。』
『ショートに媚び売ってるのかと思ったけど、全然そんなこと無さそうだった。頑張って欲しい。』
『っていうかこの子最近生身でトラック止めてなかった?女の子助けてた気がする。』
『↑バケモノすぎて草。異形型ってかっこいいな!』
『↑そんなん惚れてしまうやろ……』
『この子笑顔めっちゃ可愛いんだよね!薄着で寒くないのかなぁ?おねーさんが暖かいもの買ってあげるよ!』
『いやいやここは私が……』
『何言ってるの!ここは私が!』
『おばさんワラワラで草。』
『じゃあ間をとっておにーさんが……』
『お呼びじゃない。』
『くたばれ。』
『二度と面を見せるな。』
『仲良しで草。』
「…………ナニコレ……」
「ひまひまの魅力を……全人類が気付き始めた。」
「……それは非常によろしくないですね。」
「ね……ねぇ……私のコスって……エロいの?」
「ん。」「はい。」
……すごく……なんか……嫌だ。
「…………みんな以外にえっちな目で見られたくない。」
「「!!」」
何かモヤモヤする。前にはなかった感情。言語化が難しい。
「……なんか…………すごくやだな。」
私はみんなのもの。他の誰のものでもない。好奇の目は……下心が入るとここまで苦しいんだ。
「かまかま!!」
「わかってる。コスチュームを作り直す!」
佳舞ちゃんがどこからともなく鉛筆とノートを取り出した。
「え?」
「お嬢様。ご安心くださいませ。誰にも渡す気はありません。」
「!」
「日巡璃。お前の意志を尊重して肌を露出させていたが、今回からナシだ。足と腕周り以外のデザインを練り直す。……私たちだってお前に変な目を向けて欲しくない。」
「……みんな。」
「……いっその事……ずーっとお家にいてもいいんだよ?」
出してあげないってこと?
「それは遠慮しようかな?」
「ふふ……ざーんねん。」
「ん?私の誕生日?」
「うん。そういえば佳舞ちゃんのこと全然知らなかったなって。他にも色々聞きたいなって……」
私が佳舞ちゃんを呼んだ理由はこれ。落ち着いたので聞いてみることに。決してあんなことするために呼んだわけじゃ……
ふたりのせいだからね!そこの部屋に何か仕掛けてるメイドと、タンスの中に入ってる小さい子!……いいけどさ?
「4/20。兄弟は居ない。父親もいない。私の家族は母親ひとりだ。」
「…………え?」
父親が居ない……?それって……
「いや。変に心配しないでくれ。父親はクズでな。浮気して出て行ったんだ。」
「そっか。」
「……ふむ。」
佳舞ちゃんが顎に手を当てる。
「私は日巡璃を好きになるべくして好きになったのかもな。」
「どういうこと?」
「女性を好きになるのに抵抗がなかったと言いたいんだ。日巡璃は魅力的な女性だ。好きにならんヤツは狂ってる。」
「そこまでじゃないと思うけど……」
「……ふん。まぁ……ここまで夢中になるとは思わなかったが……な。」
「……んへへ。そう?」
「よし!出来た!これならどうだ!?」
鉛筆を置いて、スケッチブックを持ち上げる佳舞ちゃん。
「え!見せt「「チェックする。」します!」ちょっ!?」
また天捻ちゃんと愛ちゃんに阻まれた!?いつの間に……!?
「ふむ……ここはもう少し露出を抑えた方が……」
「そうか……しかしこれ以上抑えると日巡璃の個性の利点が……防御力の問題も……」
「可愛い……ね。だったらこっちをこうすれば……」
「えと……あの……私にも見せてよぉ!!」
結局見せてくれることはなく……完成品が出来上がるまでお預けに……
もう!ちょっとくらいいじゃん!!