槍田日巡璃の友達メモを更新しました。
side槍田日巡璃
「……緊張する……」
「うふふ。槍田様はいつもガチガチですわね?」
「当たり前じゃないですか!緊張しない方がおかしいです!!」
と、言うことでカナの誕生日パーティ当日。私達はカナの家に招待され準備をすることに……
今はカナの家のメイドさんにメイクやら髪のセットやら……私はそういうのよくわかんないので好き勝手してもらってます。
うぅ……人!人!人!飲み込んで!!
はぁ……こういう場所はぜーんぜん慣れない。緊張しいなんだよねぇ……普通の授業とかインターンとかではあんまり緊張しないんだけど。
「槍田様はお嬢様が認めたお方……胸を張って堂々としておれば良いのです。」
「でもぉ……それでカナに恥かかせたくないですよぉ……私のこと大切にしてくれてるんだから、私だって大切にしたいです。」
「まぁ……うふふ♪お嬢様は幸せ者ですね?」
「えへへ!絶対幸せにします!」
自分で言っておいてなんの宣言だろう?まぁいいか。
ドレスも準備してもらった。
シルエットはベージュのストレート。ただ上半身がシースルーの長袖タイプ。背中は勿論フルオープン。肩に羽織物はあるけど……なんか……すごい腰から下にかけてボディラインが出るね?大丈夫かな??
「…………」
「こちらお嬢様が選ばれたドレスですので……」
「着ます。」
即決。断る理由が無くなっちゃった。なんならピッタリでした。カナの私を見る目が凄い。
やっぱ白系の明るい色は私のちょっと黒めの肌に映えるね。うん。カナはいいセンスしてるよ!
「大変お似合いですよ。」
「そうですか?……まぁカナが選んだのなら間違いないと思います。」
「うふふ。それではお嬢様の元へ案内いたしますね?」
「よろしくお願いします!」
目の前を歩いていくメイドさんに着いていく。そしてカナの部屋の前へ。
「お嬢様。槍田様のご準備が完了いたしました。」
「いいわよ。入って。」
「失礼いたします。」
……と、ドアを開けてくれる。ぺこりと頭を下げて中へ。
そんな私の目に飛び込んできたのは……
「……綺麗……」
紺色のドレスに身を包んだカナ。私のとは違い、エンパイアラインのドレスで、スカートの裾に刺繍が施されている。首元にはドレスと同じく紺のスカーフ。イヤリングはカナの瞳とおなじ翡翠色。肩が出てるのは……ちょっと心配だけど、めちゃくちゃ似合ってる。
カナの綺麗な金髪と、白い肌にシックな紺色のドレス。すごく綺麗。
「……ふふ。見惚れちゃった?」
「…………うん。すっごく。」
「もっと見ていいのよ?」
「……目に焼き付けよ。」
「もう……あ。日巡璃?」
「どうしたの?」
すると近くにいたメイドさんが、見慣れたリボンを持ち出してきた。
「リボン……つけてくれないかしら?」
「…………え??今日も!?……って言うかこれ……」
カナに頼まれて刺繍したリボン……
「今日だからこそ……よ?私にちゃーんと誰のものかって……印が欲しいわ♡」
「……カナ。狙ってたね?」
「うふふふ。なんの事かしら?」
カナったら……
「はいはい。じゃあ櫛貸して。」
「はい♪」
ソイソイソイとカナの髪を櫛で梳き、くるくると髪を緩い三つ編みに。そして先端をリボンで止めて終わり。
「これでいい?」
「……ふふ。可愛いわ♪ありがと♪」
「カナはいつでもかわいいよ?」
「……はぁ。幸せ。」
「ん〜?」
「お嬢様。こちらも準備が出来ました。」
愛ちゃん、天捻ちゃん、佳舞ちゃんも部屋に集まる。
愛ちゃんはAラインのワインレッドのドレス。黒いタイツと黒いヒール。……めっちゃかっこいいな??
天捻ちゃんはミニ丈のライトグリーンのドレス。幼さも見えるけど……なんか様になってるって言うか……お嬢様達ってみんなそんな感じなの??
佳舞ちゃんはミモレ丈の白いドレス。特に装飾らしいものはなく、スラッとボディラインがよく出るタイプ。似合ってるよねぇ…??
「…………なんか……みんな慣れてるね??」
「当たり前です。こういう場所は何度も踏んできているので。」
「……足元がスースーする。ちょっと落ち着かない。」
そういえば天捻ちゃんはこういうのは着物しか持ってないんだっけ?
「フン。何度も出れば慣れる。」
「今回だけはめちゃくちゃ頼もしいよ。佳舞ちゃん。」
「今回だけはってなんだ!」
本心だよ!
「……広……」
あの後皆で車に乗ってパーティ会場へ。
着いたと同時に今日の主役のカナは1人別室へ。4人残されたけど……既にカナパパが話を通しておいてくれてたみたいで、なんの確認もされずに会場に通された。
シャンデリア……大理石の床……それと数々の料理。スタッフ多数。
「こんなの見た事ないんだけど……」
本物のパーティみたい。現実味がない。
「……流石カノーテス様のお家ですね。娘の誕生日のためにこのような場所を借りるのも当たり前とは。」
「料理!美味しそう。」
「……しかも……バイキング形式か。くくくっ……せっかくテーブルマナーを勉強したのに意味が無いな?」
「そうだねぇ……もったいない。」
多分カナのパパが私に配慮してくれたのかな?そうだとありがたいねぇ。まぁ……とりあえずあんまりわちゃわちゃしてるのもなんだし……
「邪魔になるかもだし、隅っこで固まっておこうね。」
「承知しました。」「ん。」「そうだな。」
私達は招かれてはいるけど……子供だけで来ていい場所じゃないのも知ってるつもりだから。
ということで会場の隅っこで椅子に腰をかける。
「いっぱい人がいるねぇ。」
「そうですね。色んな企業の方々がお越しになってるみたいです。」
「ん……息が詰まる。」
「ね。」
「どうせ私らには目もくれんよ。」
「たしかに。」
ザワザワ……
若い子も何人か居るみたいだけど……カナって友達いないはずだよね?
「なんか若い子も結構いるね?」
「どうせカノーテス様に取り入ってどうにかこうにかって方が多いのでしょう。」
「……あぁ……そういうのカナは嫌いそうだけどねぇ。」
「それでも会社の利益になるなら彼女はやるでしょうね。」
「うん。友達くらいは……作ってもいいんじゃないかな?」
カナの本命は私だから。お友達になるくらいなら許してあげる。それ以上は……ね?
「ひまひまも……束縛が板に……ついてきた。」
「束縛!?……えぇ……自覚ないけどなぁ?」
まぁ……とりあえず何事もなくこのパーティが終わればいいかな……
困ったらご飯に舌鼓をうってればいいし……少しだけ気が楽かも。