side槍田日巡璃
「はっ……はっ……」
「んふふ〜どう?大丈夫?」
「だっ……大丈夫っ……ですっ……!」
「ふふ。この速度に着いてこれるなら十分です。」
「もうそろそろ事務所だよ〜。頑張れ〜!」
「はっ……はいぃっ……!!」
「到ちゃ〜く!」
「はっ……はっ……はっ……はっ……」
「はい。お疲れ様でした。」
一周!回ってきました!
やっぱ体動かすのは気持ちがいいね!それに……
「ねね!見た見た?ちゃんと見てたでしょ?」
「ふふ。そうですね?しっかりとパトロール出来ておりました。」
「いえーい!」
インテリジェンスにも褒められてすっごく嬉しい!
「エスネイラー……いえ。日巡璃ちゃん。強くなりましたね。」
才子おねーさんに頭を撫でられる。
「……んへへ!ありがと!!」
「これからもしっかりと努力を続けてくださいね。」
「はい!」
うん!自信になった!私のやってきたことは間違いじゃなかった!
「は……は……わ……私は……まだまだ……ですのね♪」
肩で大きく息をしながら、クリスちゃんが水を一口。
「そんなこと……」
才子おねーさんに手で制される。
「個性を使わずとも着いてこれるだけで上々です。これからは体力と身体能力を上げていきましょう。あと2年ありますし、これからいくらでも鍛えれますよ。」
「はいっ♪」
いい笑顔だ……うんうん。自分の足りないところがわかると楽しいよね!もっともっとってなるよ!
「日巡璃さんは……本当に……今昔鏡様に……聞いてる以上に……凄いですわね♪」
「そうかな?ミトちゃん私の事だいぶ過大評価してる節あるけど……でも私はまだまだだよ!これからもっと強くなるからね!」
「うふふ……底がしれませんわね♪」
ってわけでとりあえず事務所へ。
「たっだいま〜♪」
「「早ッ!?」」
無頭くんと憂世ちゃんの声が聞こえた。
「おっすおっす〜。おかえり♪」
「リザーディ。ただいま戻りました。」
「お疲れさん。紅茶入れといたよ。」
「ありがとうございます。いただきますね。」
才子おねーさんがこれくらいの時間に帰ってくるって予測してたの?
……本当に(ry
「なんでそんな早いんだ??」
「え!あぁ……めっちゃ走ってきたから。」
「走っ……あの一周をか?」
「厳密に言えば3/4くらいだけどね。」
「いや……まぁ委員長ならできるか……」
「せやね。槍田はんやし……」
「ショートの所はもっと早かったよ。おねーさんも大・爆・殺・神・ダイナマイトももっと早かった。頑張らなきゃね!」
「「……」」
ふたりが顔を見合わせる。
「「ぷっ……はははは!」」
「え!え!何何??何か面白いこと言ったっけ??」
「いやー……委員長見てるといやでも俺もがんばらねぇとって思っちまうな。」
「そうやねぇ……ふふっ。ウチらも負けて居られんな?」
ゾクゾク……
強さは心地良さ。やっぱりいいね。雄英高校。みんなもどんどん強くなろうとしてる。この環境に身をおけて良かった。ありがとう。おねーさん。
「んふふふ……あ!そうだそうだ!クリスちゃんも頑張って着いてきてくれたんだよ!」
「え!いえ……私は手加減していただいたので褒められるようなことは……!」
「ほんまか?頑張ったんやねぇ!槍田はんの手加減なんてアテにならへんからなぁ?」
「ちょっと!?どういう意味!?」
「委員長ノリノリになるとすーぐ手加減やめちまうからなぁ……」
「え!!」
無自覚だった……もしかして……
「ふふふ……たしかに後半少しペースが上がりましたわね♪」
「ごべーん!!!」
「ほらやっぱり。」
「槍田はんらしいわぁ♪」
やっちまった……悪いことしたァ……
「………………」
「ふっ……ほっ……」
「その調子です。エスネイラー。」
「はい!」
2度目のパトロール。チーム替えを少しした。今度は……
「ははっやっぱはえぇな!委員長!」
無頭くんと…………
「……はっ……はっ……はっ……」
亦亘さん。なんでぇ???
出発前に聞いてみたら……
『足りない場所が目で見て知りたいって。』
ってリザーディに言われたんだけど……どんどんペースが落ちていってる。……ん〜……
「インテリジェンス。」
「どうしました?」
「ちょっとペース落とします?」
チラ……と後ろを見るインテリジェンス。
「…………そうですね。少しだけ落としましょう。」
「はーい。」
まぁ遅い方がパトロールはしやすいよね。
あ……
「インテリジェンス。」
「どうぞ。怪我だけ無いように。」
「はい!」
グイッと急旋回。そのまま着地。
「すみませーん。お手伝いしますよ!」
「いいのかい?ありがとうねぇ。」
荷物をいっぱい持っていたおばあさんに声をかける。
おばあさんごと荷物を運んであげた。
「…………ぎり……」
さて。追いつかなきゃ。
飛び上がり、壁を這い、速度を上げて……最高速へ。
見えた!この調子ならすぐ追いつけるね!
その間も周りの確認を忘れない。異常は……無さそうだね。
「おまたせっ!」
「おぅわっ!?委員長!?」
「えへへ!」
合流してからみんなの速度に合わせる。
「大丈夫でした?」
「はい!問題なしです!」
「なら良いです。」
……ん?気のせいかな?またペース落ちてる??
「やるなぁ委員長!こんな動き回りながらそういうの見てんのか?」
「うん!まだまだ注意して見ないといけないけど……頑張って慣らすんだ!」
「うはぁ……すげぇなぁ??」
ん〜…………無頭くんが息があまり上がってない。本当にペースが落ちてる。多分それは……
「はっ…はっ…はっ…」
彼女に合わせたんだろうね。
「無頭くんなら個性発動しながら確認できそうだけどね?」
「そうなんだけどよ!俺の頭ってあんまり速度出なくてなぁ……」
「ん〜……それは訓練だね??」
「いやぁ……そうだよなぁ!!」
無頭くんなら出来るよ!!
「ふふ。お喋りもいいですが、ちゃんと目視してくださいね?」
「「はい!」」
「はっ…はっ…はっ…」
「ふぁ〜……マジ疲れた……」
夕方。あの後色々して帰路についた。
「2人ともおつかれ!」
「槍田はんは元気どすなぁ?」
「んふふ。疲れたけど、それ以上に楽しかった!!」
「委員長らしいわ。」
今日は楽しかった!!本当に!明日は学校だけど……明後日はインターン!楽しみだなぁ!!
「槍田日巡璃!!」
後ろからあまり聞きたくない声が。
「…………何?」
「亦亘さん!」
後ろを見ると亦亘さんと、亦亘さんを止めようとしてるクリスちゃん。あなたクリスちゃんに何度迷惑かければ気が済むの?
何を言うかと思ったら……
「次は負けないからッ!」
とだけ言って去っていった。クリスちゃんはオロオロしながらこちらに1度頭を下げて亦亘さんに着いていく。
「……難儀やねぇ。」
「めんどくせ。」
「……」
神奈月ちゃんみたいだなって思ってたけど……それよりも大分幼稚。子供っぽい印象。
「…………私は変な人によく絡まれるね。」
「それ彼女はんのことも言うてます?」
「……否定できないね。」
「「……」」
うーん……どうしたものか。
「委員長。インターン中だけでいいからよ。なんかあったら言えよ。」
「そうやで。ウチらならきっと守れるわ。」
「……ありがと。」
ふたりが頼もしいな。……何も無いといいけど。
あー……早くみんなに癒されたい。