side槍田日巡璃
「「「「よろしくお願いします!」」」」
「いらっしゃい。4人とも。」
今日は休日。早速おねーさんの事務所でジムを使わせてもらおうと思ったけど皆……カナと愛ちゃんと天捻ちゃんが来たいと言ったので連れてこさせて貰うことにした。
無神さんも来そうだったけど……福ちゃんにまとわりつかれてたのでまた今度。
「皆よく来ましたねぇ。体育祭以来ですか?」
「被身子おねーさん!こんにちは!」
「「「こんにちは!」」」
被身子おねーさん……流水おねーさんの旦那さん。
勉強が忙しいらしくてあんまり居ないけど……今日は両手にカップを持って事務所にいる。あの白いのは流水おねーさんのだね。結婚してもう5年目?4年目?……素敵だなぁ。私も……何れあんな素敵な結婚式やるのかなぁ。
……。
「……日巡璃?どうしたの?」
「……んーん?なんでも?」
「……ふーん?」
「はいはーい。4人ともこっちに来てね?流水ちゃんがちゃんと監督するのよ?」
「わかってますよ〜。ささ。こっち来てね?」
冬美おねーさんに釘を刺される流水おねーさん。流水おねーさんに案内されてジムに着く。
「広!……これがヒーロー事務所に併設してあるジムですか??」
「色んな設備が……あるね……」
愛ちゃんと天捻ちゃんが驚いてる。
「えへへ〜!すごいでしょ!」
「なんで日巡璃ちゃんが胸張ってんの?貴方はとっとと始める。わかった?」
自慢したら流水おねーさんに怒られちゃった。
「えへへ!はーい!」
よーし!ガシガシ訓練するぞ〜!!どれからしよっかなぁ〜!!
sideカノーテス・ディミトリウ
「あなた達はこっちね?」
ブラッドロータス先生に案内されて、まずはストレッチから。
「準備運動は大事だよ。何処から鍛えるかにもよるけど怪我をしないことが1番だからね。」
先生が柔軟をしてみせる。開脚前屈……って言うやつだっけ。ピターんって地面に寝れてる……凄い。
うぎぎぐ……私はあんまりこういうのして来なかったから……相当苦しいかも。
「憎田さんはすごいね。関節柔らかいねぇ。」
「……先生ほどじゃないです。」
アイツ……先生ほどじゃないけど……柔らかいじゃない!……くっ家業で日々こういうことやってるのね……
「中曲瀬さんはもう少し続けようね〜。」
「ん!わかりました!」
天捻も私よりも柔らかい!…………まずい!置いていかれてる気がする!!
「ディミトリウさんは…………これから頑張ろうね?怪我の予防にもなるからお風呂上がり毎日すること。」
「…………ふぎぎぎ…………ふぁい…………。」
この後の柔軟も私だけ酷いものだった。
不甲斐ないわ。
……私は日巡璃と同じくらい強くなりたいのに……基礎が……基本が全くできてない!これは由々しき事態だわ。今日から継続。成長しないと……どんどん差が開いていく!
「…………まずいわね。」
既に体力が無さすぎる私は……天捻と憎田に比べて明らかに息が上がってる。……これは……私の基礎強化をいっぱいしないと……
「うんうん。柔軟終わったね。じゃあ…………」
ガシャン!ガシャン!
「うわー!日巡璃ちゃん昔より重いの上げれるようになったねぇ?」
「えへへ!これくらいヨユーですよ!ヨユー!」
向こうでブラッドヘリアンサスさんと日巡璃が話してる。日巡璃……それ何キロ上げてるの??すごい数の重り着いてるけど……
「……あれは規格外だから目標にしないこと。いいわね?」
「「「はい!」」」
先生も規格外って思ってるんだ。……あれがヒーローの一般的なって言われたら私達絶望するしかないわよね。
「じゃあまずは一旦ランニングマシン使いましょっか。」
「ハァ……ハァ……ハァ……」
自分が……ここまで体力無いとは…………
「お疲れ様。ディミトリウさん。」
先生に水を差し入れされる。
「あ……ありがとう……ございます。」
他のふたりはまだ走ってる。私は……もうギブアップ。
少し凹む。
私の個性が強いから、少しだけ自惚れてたのかもしれない。
「……大丈夫よ。ヒーロー科の1年なんて皆貴方みたいなものだから。自分のペースで強くなりましょ?」
「……はい。」
「1歩1歩よ。1段1段実力を作っていきましょう。土台をしっかりね?」
日巡璃が先生のことを慕ってるのが少しだけわかる気がする。
「……それより。日巡璃ちゃんの彼女ってどの子?」
「ブッ!!!」
水を吹いちゃった。急に!?
「せっ……先生!?」
「気になるじゃない。どんな子か。……私の愛弟子だからね?」
そうだとしても……今?
…………顔真っ赤になった気がする。
「……誰もいません。」
「あれ?そうなの??」
「…………まだ日巡璃が自分の気持ちに整理がついてないって。」
「……そっかぁ。…………想い続けるのは大変だね?」
「なっ!?……なななっ!?何を……!!」
またもや爆弾発言。
「好きなんでしょ?日巡璃ちゃんの事。さっきから何度もチラチラ見てる。」
この人っ……!!よく見てる!
「……そんな警戒しないで?日巡璃ちゃんには幸せになってもらいたいだけだから。」
……本心か分からないけど……分からないなら分からないなりに……!
「…………絶対幸せにします。」
「お願いね?……あの2人も……日巡璃ちゃんのことが好きなのかな?」
「…………そう……ですね。」
「…………でも日巡璃ちゃんは……ディミトリウさん。…………いや、なんでもないわ。」
「…………え?」
「こういうのは自分が見つけるのが良いのよね。」
「なっ……何の話ですか!?」
「うふふ。……その調子で頑張って?」
「…………っ。」
何その目……何が見えてるの?この先生。…………全てを見透かすような……深く吸い込まれるような目。…………日巡璃が魅了されるのもわかる気がする。
「うふふふ……」
…………魔性の女ね。
side槍田日巡璃
ふぃーーっ!いい汗かいたァ!頑張った!
もう全身ピクピクしてる。限界まで出し切ったからね!
みんなは…………
「「「…………。」」」
皆ぶっ倒れてる……まぁ監督が流水おねーさんだしね。
「日巡璃ちゃん。また一段と出力上がったんじゃない?」
「えへへ!そうですか?」
「流水さん。日巡璃ちゃん前よりも重いの持ち上げてましたよ。」
「本当にすごいわね?ウチにある重りじゃもう足りない可能性ない?」
被身子おねーさんと流水おねーさんの会話。いっぱい褒めてくれてる!嬉しい!
よーし!このままこのジムの重量全制覇だ!!頑張るぞ!!
「それだけ強くなってるってことですよ。日巡璃ちゃんも頑張ってます。」
「いいことだね。……来年からは私は雄英高校にあんまり来れなくなるしねぇ。」
おねーさんの口からとんでもない発言が聞こえた。
「来年から来れない!?え!?なんで!?!?」
「あんまりだよ。あんまり。色々理由はあるけど……1番は事務所業に専念したいからかな。」
……そっか。今事務所大変そうだもんね。
「……じゃあ保健室の先生は……?」
「私が後釜ですね。もう事前契約済みです。」
被身子おねーさんが流水おねーさんの頭を撫でてる。
「被身子おねーさんがするの!?えへへ!楽しみ楽しみ!」
「そうですね。仲良くしましょうね?」
「はーい!」
「被身子ちゃーん?ちょっと恥ずかしいんだけど。」
「かぁいい頭があったので。」
「……ならいいけど。」
顔を少し赤くしながら撫でられてる流水おねーさん。
はぁー……これが好き合うってこと……か。
…………好き…………好きかぁ…………どうだろ?……私は……3人のこと好きなの?
好き……好きだと思う。けど……恋愛って意味の好きかはわかんない。
言語化は難しい。