※この作品はR-18です。

きっと私のアカデミア   作:おいーも

85 / 280
別荘。そして告白。

 

 

 

 

 

said槍田日巡璃

 

 

「「ようこそ!私達のコテージへ!」」

 

「「「…………。」」」

 

 

「パパ。ママ。……恥ずかしいからやめて。」

 

 

着いたのは……砂浜に隣接してある木造の家……コテージ。大きい……本当に大きい。

 

 

そして目の前には……ポーズをとってる2人の男女。多分カナのご両親…………なんか雰囲気全然似てないね???あと周りにメイドさん多数。

 

顔は……カナに似てる。どっちもの顔のパーツをバランスよく貰ってる感じ。身長と体型は…………全然似てないね。

 

 

「ハッハッハ!いいじゃないか!カナのお友達だ!こんなに招待するなんて初めてじゃないか!」

 

「ええ!そうよカナ!お母さん張り切っちゃったんだから!」

 

「…………もぉ〜……恥ずかしい。」

 

 

ルンルン踊りながらカナに話しかけるご両親に……自然と笑みが溢れる。

 

 

「はい!私槍田日巡璃です!カナ……カノーテスさんとは仲良くさせてもらってます!」

 

「ん。中曲瀬天捻です。……カノカノとはマブダチ。よろしくお願いします。」

 

「憎田愛と申します。こちら……つまらぬものですが。」

 

 

愛ちゃんが私たちで選んだお菓子を渡してくれる。……口に合うといいけど。ドキドキ……

 

 

「まぁありがとう!疲れたでしょ?さささ。早く入って?」

 

「はっはっは!皆可愛いじゃないか!カナも隅に置けないな?」

 

「パパ!!!」

 

「旦那様。これ以上はお嬢様がお怒りになるかと。」

 

「おぉ怖い怖い!早く避難しないとな!」

 

「うふふ!愛の逃避行よ!」

 

「あぁマドモアゼル!私も連れて行っておくれ!」

 

 

カナのご両親がコテージに入っていく。

 

「「「……。」」」

 

 

「……ごめんね。うるさくて。」

 

「……いいんじゃない?素敵な人達じゃん。」

 

「はぁ……そう言ってもらえると少し嬉しいわ。」

 

「大変だね……私のパパとママは違うから……少し新鮮。」

 

 

「そ!れ!よ!り!も!……日巡璃。何さっきの自己紹介。」

 

カナが腕を組んでこちらにご立腹モード。

 

 

「えっ!?ダメかな??」

 

「ダメでしょ!!?」

 

カナが私の手を取る。

 

「……彼女って言ってくれなきゃ。」

 

 

「…………初対面の人達にそれは厳しいんじゃないかな??」

 

「……バカ。かっこいいところ見せてよ。」

 

 

カナが顔を少し赤くして私の顔を見上げる。

 

「ヴッ……」

 

うちの彼女はいつの間にこんなテクニックを…………いつもだった。いつもカナは強かったよ。

 

 

「皆さん!早く入っておいで!暑いだろう!」

 

「「「はーい!」」」

 

カナの別荘に1週間お邪魔します!!

 

よぉし遊ぶぞぉ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もぐもぐ……」

 

「もぐもぐ……」

 

「はっはっは!いい食べっぷりだね!2人とも!!」

 

 

なにこれ美味……

 

到着が既にお昼すぎ。みんなでご飯を食べることに。

 

カナのママが作ったピザとパエリアらしいけど……どっちも美味しい。本当に美味しい。手が止まらない。

 

横の天捻ちゃんもたいそう気に入ったみたいで、私と同じく黙々と食べてる。

 

 

「おいひーです!幸せです!」

 

「ん!ん!」

 

「うふふ♪本当に嬉しい……いっぱい食べてね?」

 

「「はーい!」」

 

「……日巡璃。周りについてるわよ。」

 

「え?どこどこ?」

 

「……もー。じっとしてなさい。」

 

カナがハンカチで拭いてくれる。えへへ。なんか嬉しいね。

 

 

 

「「……じー。」」

 

「…………パパ。ママ。何?」

 

「ねぇカナちゃん。ママの勘違いだったら謝るんだけど……もしかして2人は付き合ってる?」

 

「!?!?」

 

「…………もぐもぐ……ごくん。」

 

「なっ…………な……ん……。」

 

「勘違いだったらいいの。……余計なお世話だったかしら?」

 

カナが固まった。……両親に同性愛者ですって告白するようなものだもんね。

 

私はカナとカナのご両親の関係をよくわかんないけど……きっと相当な勇気がいる決断だよね。個性溢れる超常社会になったけど……それでも同性愛者……LGBTだっけ?はまだ異様な目で見られるから。

 

私はカナの手を握る。

 

「!」

 

だから私は一緒に背負ってあげたい。

 

 

「報告が遅れました。私……槍田日巡璃は、カノーテス・ディミトリウさんとお付き合いさせて頂いています。」

 

一緒に歩いていきたい。これからも。

 

 

「日巡璃……。」

 

「……そうか。…………カナのことは好きかい?」

 

「はい。とても。その先を考えているくらいは。」

 

「…………。」

 

「……。」「……。」

 

 

沈黙。

 

重苦しい空気が流れる。

 

でも目を逸らさない。最初はカナに強引に引っ張られたとはいえ……私が選んだ道だから。

 

 

「…………パパ……あの……」

 

「カナ。……今は私達はこの人と話しているんだ。言いたいことがわかるね?」

 

「…………はい。」

 

カナが少し驚いた表情を見せて……黙ってしまう。……試されてる。私。

 

「……槍田……日巡璃さんと言ったかな。カナが君と付き合ってるということは……どういうことかわかってるかな?その先……というのも。君はまだ若い。決断をするには早すぎると思うのだが……どうかね?」

 

女の人と付き合うって事。付き合った先のこと。

 

そんなの……そんなの!!

 

「……分かりません。」

 

「「!」」

 

「私にとってカナは女でも男でも関係の無いくらい素敵な人です。それがたまたま同性だっただけで……私はこの感情を、気持ちを恥じません。迷いません。……ご両親には辛い選択をさせてしまうかもしれません。ですが何度でも頭を下げに来ます。何度でも。何年でも。……私にとってカナは……それくらい大切です。カナだけじゃないです。ここにいる愛ちゃんも。天捻ちゃんもどちらもカナと同じくらい大切です。」

 

 

「…………なるほど。同性愛者だけではなく……ハーレム……と言った形なのかな?」

 

「ふぅ〜ん?最近の子は進んでるのね?」

 

カナのパパが水を1口。

 

 

「……ねぇママ。」

 

「わかってるわ。パパ。」

 

「うん。ありがとう。……ねぇカナ。」

 

「……はい。」

 

「幸せかい?」

 

その質問にカナは少し俯く。

 

そして……

 

「………………とっても。信じられないくらい。」

 

満面の笑みを向けた。……私に。

 

「……ふふ。」

 

笑みが溢れる。

 

 

「そっか。……じゃあ…………娘の成長をお祝いするのも親の役目だね。」

 

「…………パパ!」

 

 

「あら?初めっから何言われても頷く気だったくせに。」

 

「ママもじゃないか。あんなに値踏みする気でいたくせに。」

 

「それは言わない約束よ。…………カナ。私達は貴方の選択を心より祝福するわ。」

 

「ママ!!……ありがとう!」

 

 

カナが立ち上がり、カナの両親に抱きつく。

 

「はははっ。苦しいよカナ!……おめでとう。」

 

「んふふ。……急に娘が3人も増えたわね?……ママ困っちゃうわ?」

 

「パパ……ママ……大好き!」

 

 

3人のハグを尻目に……私はどっと疲れが来た。

 

「……はぇぇ……なんか疲れた。」

 

力を抜く。ほんと……一世一代の大勝負だったね……

 

 

「お嬢様。お疲れ様です。」

 

「……いいなぁ……カノカノ。…………私もあんな……かっこいいプロポーズ……して……くれる?」

 

「…………2人にもするよ。ちゃんとね?」

 

 

「……んふふ。」

 

「お嬢様…………!」

 

 

「さぁ!みんないっぱい食べて飲んでくれ給え!僕達に新しい娘が出来た門出のパーティだ!」

 

「そうねパパ!いっぱい料理持ってこさせましょう!ちょうどいいからメイドちゃんたち皆呼んじゃいましょ!」

 

「いいねママ!よぉーし!パパ張り切っちゃうぞぉ〜!!」

 

 

お……カナのパパママがなにかのスイッチ入ったみたいで、何処かに行っちゃった。

 

 

「……日巡璃。」

 

「どうしたの?」

 

カナが私を抱きしめる。

 

「…………かっこよかった。」

 

「んへへ。……カッコつけたいじゃん。」

 

カナを抱き上げる。……カナの顔はすごく嬉しそう。

 

 

「……どれだけ私を惚れさせたら気が済むの?」

 

「お互い様だね?」

 

 

 

「…………2人だけの世界禁止。」

 

「「!」」

 

天捻ちゃんの声で目が覚める。

 

「お嬢様。お食事中ですよ。」

 

「あっ!ごめんね?」

 

「……いいじゃない。少しくらい。」

 

 

「カノカノのアレ……3人でいちばん……長い……から。」

 

「そんなことないわよ!?」

 

「あります。」

 

「ないわよ!!……ないわよね?」

 

うーん……黙秘します!

 

 

「……ピザ美味しい。」

 

「日巡璃!!」

 

黙秘します!!!

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。