side槍田日巡璃
「こっちこっち!」
「ん!」
「ちょっと!何処にやってるんですか!!」
「……。」
ニコニコ。
楽しそうだなぁ。
おなかいっぱいになったから運動……も兼ねて、近くのビーチでボール遊びをしてる3人。落としたら負けだって。楽しそうでなによりです。
私?砂浜に触るだけでピリピリするから見学してるよ!塩痛いんだよね!コテージから見えるからビーチチェアに座って日光浴してる。
メイドさんに用意してもらいました。
夏って感じ。……他に誰もいないけど。
ここら一帯はプライベートビーチだって。……お金持ちってすごいなぁ……
ちなみにご両親も今ビーチにいるけど、奥の方で砂の家作ってる。……あっちもあっちで仲良しさんだよねぇ。
「んべっ!?」
「あははっ!!なにやってんの天捻!」
「顔から行きましたよ!?」
「ん!だいじょぶ!」
……私もカタツムリじゃ無かったらなぁ…………ブンブン。ダメダメ。ネガティブになっちゃいけないよ!この個性だから皆に会えたんだもん。
「日巡璃〜!」
カナに手を振られる。
「んふふ。おーい!」
私も手を振り返す。可愛い彼女が3人で遊んでるの見るだけでも幸せです。
「お嬢様!暑くないですか?水分をこまめに摂ってくださいね?」
「大丈夫だよ〜!」
メイドさんが用意してくれてるからね!なんというか……すごいね。なんか困ったらすぐに物を出してくれる。プロフェッショナルって感じ。……そういえば感覚麻痺してたけど愛ちゃんもこんな感じだよね。
ビーチチェアに背を預ける。……と言っても横向きだけど。
「……ふぁ〜……」
太陽がポカポカで……おなかいっぱいで……眠たくなってきた。
ちょっと寝ようかな。……夏休みの醍醐味だよね。昼寝。ん〜……おやすみなさーい。
「……〜よ!」
「…………〜。」
「……〜だよ。」
「「〜じゃない!!」」
……んよ?なんだかんだ……声が……
「……ん??」
「……ひまひまが……起きちゃった。2人の……声が……大きいからだ……よ?」
「じゃあそこ退きなさいよ!私もしたい!!」
「カノーテス様だと色々足りてないでしょう!私がします!」
なんの事……?まだ頭がポワポワしてて……顔もぽよぽよしてる……ぽよぽよ??
「……んふふ。……私が……1番大きいから。ひまひまも……気持ちよさそうに……寝てたから。」
「うぐぐぐ……悔しいですが……ですが私はまだあるほうです!!」
「何よ!私がないっての!?」
…………よく見ると……私……天捻ちゃんの胸を枕にして寝てる。
いつの間に……
「…………いつしたのぉ?」
「……少し前。」
「少し前……??」
「日巡璃が寝てるのに気付いたから帰ってきたの。シャワー浴びてね?そしたら天捻ったら……いつの間にか日巡璃と一緒に寝てて……」
「……ほへぇ……そうなんだ。」
じゃあ……少しだけ一緒に寝てたんだ。……んへへ……ちょっと嬉しいかも。
「……ひまひまの寝起き……可愛いから……ひとりじめ。…………出来なかったけど。」
天捻ちゃんが頭を撫でてくれる。
「ほぇ〜?……んふふ。……気持ちいい。」
天捻ちゃんの胸に顔を埋める。
「……くううっ……私だって日巡璃と寝る時いっつも抱きしめられるからね!」
「わ……私は……お嬢様と一緒に寝るなど…………」
プシュー……と愛ちゃんの顔から湯気が出るほど赤くなってる。
たしかにそうだよねぇ……愛ちゃん一緒に寝たことないね?いっつも別々だよね。
「…………愛ちゃん。今日は一緒に寝よ?」
「はっ……お嬢様……そんな……」
「……嫌?」
「…………いえ。……そんなことは……」
「じゃあ寝よ?……ね?」
「…………はひ。」
愛ちゃんがその場に座り込んでしまう。
「……ぽんこつメイド。」
「素が出ると日巡璃に対して弱弱ね。……いつものヤツは何処に行っちゃうのかしら。」
天捻ちゃんポカポカで……もう少し寝れそう。
「んぅ……もう少し寝てていい?」
「……いいよ。ひまひま。……可愛いね。」
「待って日巡璃!天捻!そろそろかわりなさいよ!」
「や。早い者勝ち。」
「………………みんな……一緒に寝よーね。」
「……はぁ。今回は譲ってあげるわ。でも夜は日巡璃の横私だからね!」
「……しょうがない。……わかった。」
「…………。」
「こいつはいつまで照れてるのよ……。」
トクン……トクン……
天捻ちゃんの鼓動も……なんか落ち着く。
「……!!」
「…………。」
「……!」
あぁ……なんかちょうどよく眠くなって……来た……
おやすみ……なさい……。
「おいひー!!」
「はっはっは!じゃんじゃん焼くからいっぱい食べてくれ!」
「はい!いっぱい食べます!!」
晩御飯はなんとバーベキュー……外で。
すごいや……なんでもできるんだ!
「さっきまでぐっすりだったのに………ふふっ……子供みたい。」
「お嬢様!お可愛らしくて素敵です!」
「んへ?なんの事?」
今は焼きとうもろこしに忙しいのだ!
モグモグモグ……美味しいが終わっても美味しいが来る!こんな贅沢って無いよ……
「いい食べっぷりね!まだまだあるわよ日巡璃ちゃん!天捻ちゃん!」
「いいんですか!?いただきます!!」
「モグモグモグ……ん!!」
フードファイターは2人いるのだ!
「…………すっかり家族の一員ね?」
「パパは娘が増えたみたいで嬉しいよ!はっはっは!」
「……お嬢様が楽しそうでなによりです。」
「今日も無礼講よ!いっぱい楽しんでね?」
「「はーい!」」
お肉!とうもろこし!野菜!全部美味しい!それにしても……
「野菜美味しい!ほんとに美味しいです!」
「ん!本当に美味しい……甘い!……幸せ……」
「おっわかるかい?嬉しいねぇ!」
「「??」」
「実はこの野菜……パパとママが作ってるのよ〜!!」
「えええええっ!?!?」
実はなんと……カナのパパママの職場は超巨大な農業施設で……色んな野菜果物を莫大な量出荷してる超大型企業。日本に来たのは土地がいっぱいあるのと水が美味しいから。品種改良も色々重ね……まぁ所謂農業会の超大手らしい。
「……ってことなんだ!」
「えーーー!!すごいすごい!!尊敬します!」
「ん!ん!」
「天捻ちゃん!1回飲み込もうか??」
「ん。……もぐもぐ……」
「ははは!この野菜もぜーんぶパパたちが作ったものさ!」
すごいなぁ!尊敬しちゃう!!
……あれ?じゃあ……カナは?
「……でもカナはヒーロー志望ですよね?会社どうするんですか?」
「……それに関してはもう考えてるわ。」
「え?」
「うん!会社を経営しながらヒーロー活動も出来るからね!カナはどちらもやると……覚悟を見せてくれたよ!私達はとっくの昔に応援してるよ!」
「そうなんですね!……カナ!頑張ってね!!」
「もちろんよ。パパもママも……パパとママの会社も……ヒーロー科も大好きだから。両立してみせるわ!」
……へへ。かっこいいなぁ……私の彼女。
「…………でも料理は出来ないんですよね?」
「うるさいわね。」
「そうなのよ〜。うちの子そういうの不器用で……でもカナにも素敵なお相手が出来たみたいで安心だわ?」
カナママから視線を向けられる。
「……頑張ります!」
カナも頑張ってるんだもん!私もいっぱいっぱい頑張ってカナに置いてかれないようにしないと!
「うふふ。それが聞けて嬉しいわ。」
「日巡璃……私も頑張るね!」
「うん!……よーし!まずは!」
目の前のこと片付けないとね!!
「いっぱい食べるぞ〜!!」
「おー!」
「…………まだ食べるの??」
「お嬢様のお腹はブラックホールですね。」