side槍田日巡璃
「……何もかもが大きいね。」
「そうかしら?」
お風呂から上がってきたが……まぁ大きかった。それにしてもお風呂地下にあったんだけど?
「こういう感覚にも慣れないとね……カナのお嫁さんになるんだし。」
「っっっ……も……もう。私をお嫁さんにするんじゃないの?」
あれ?それもそうかも……どっちだろ。
「そういえば私達はどこで寝ればいいんでしょうか?」
「私の部屋。」
「…………え?いくらなんでも私達3人が寝れるほど大きくないでしょ?」
「大丈夫よ。まぁ見てなさい。」
カナに着いていき、部屋に入る。
カナの部屋の中には……インテリア以外の物はほとんどなかったが、綺麗な机といくつかの椅子とタンス。そして私達の荷物。
それ以上に目を引く大きなベッド。……天蓋付きの。
「……ねぇカナ。これ……カナの実家により大きくない?」
「そうよ?パパが張り切っちゃったって言ってたでしょ?」
「こういうことじゃないと思うんだけどなぁ!?」
「……私の……実家のより……おっきい。」
「生憎ですね。……私もです。」
2人のも相当大きいんだね??
「まぁいいじゃない。……一緒に寝ましょ?日巡璃。」
「っ……うん。」
カナに腕を引かれる。上目遣いで言われて少しだけドキッとした。……私って上目遣いに弱いのかなぁ……カナだからなのかな?…………可愛いからいいや。
「私達もいますよ。」
「ん!独占……反対!」
「アンタは昼間独占してたでしょ。……日巡璃。どーん!」
カナにベッドに押し倒されて……
「わぷっ!?」
するするとカナが私の腕の中に入ってくる。シャンプーの匂いと元々の甘いカナの匂いで少し頭がクラっと来たけど根性で耐える。
「んふふ……特等席よ。……顔赤いね?」
カナにはバレバレかも。
「もう……押さなくても自分で寝るよ?」
「……だって日巡璃……こうした方がいい顔するから♪」
「……もう。……イジワル。」
「2人だけで……イチャイチャ禁止!」
天捻ちゃんが間に入ってくる。
「なっ!?ルール違反よ!」
「しらない!……これは勝負……だよ!」
「勝負……!?……いいわよ受けて立つわ!!」
ふたりがワチャワチャし始めた。
私のことが好きで勝負するのは少しだけ嬉しいけど……それはそれ。これはこれ。何かある前に止めないと……
「…………もう!2人とも!!」
「「何!?」」
まず近くにいた天捻ちゃんから……
「んっ!?」
「……え?」
天捻ちゃんの顔を捕まえて口付け。すこいびっくりした様子だったが、すぐに私の首に手を回して受け入れてくれる。
少ししたら顔を離す。
「…………ひまひま……積極的……」
天捻ちゃんは私がグイグイ行くとすごく喜んでくれる。長くねっとりしたのが好みらしい。
「……次カナ。」
「えっ……あの……ん……」
間髪入れずにカナも抱き寄せる。
カナは戸惑っていたようだったが、自ら私に口を合わせた。
カナは何度も何度もするのが好き。甘えるように……求めるように。
「……日巡璃。……急にどうしたの?」
カナが私の胸の中に顔を埋めながら聞いてくる。……満足したみたい。天捻ちゃんは私の膝枕。頭を撫でてあげてる。
「私の事好きすぎて……喧嘩しちゃうのは嬉しいけど……良くないから。普通に止めると…………なんかそれは2人の好意を裏切っちゃう気がして……」
「……そっか。……嬉しい。」
「ひまひま…………罪な女。」
「…………。」
愛ちゃんがなんかモジモジしてる。
「愛ちゃん?」
「ひゃっ……ひゃい!」
「…………ぽんこつ。」
「うるさい!」
最近みんなからぽんこつって言われてる気がする。
「日巡璃。」
カナが私の耳に顔を寄せる。
「……きっと羨ましかったのよ。……してあげて?」
「……なるほど。」
愛ちゃんは素直じゃないから……そうだね!私からもっとグイグイ行かないと!
「愛ちゃん。おいで?」
愛ちゃんに向かって両手を広げる。
カナと天捻ちゃんが場所を譲ってくれてるみたい。
「えっ!?え……あの……えっと……」
愛ちゃんは少し戸惑ってる。
「早く来なさいよぽんこつメイド。」
「……私たちが……また取っちゃうよ?……ぽんこつメイド。」
「うる……うるさいです!!……行けばいいんでしょ!行けば!!」
2人が発破をかけてあげるとちょっと怒った愛ちゃんが私に近づいてくる。
そしてぷんすこしながら私の太ももに跨って座る。
愛ちゃんは身長が高めだから……私の膝に座るとちょうどよく顔が私の顔の位置に来るんだよね。……見つめあってると愛ちゃんが照れくさそうに顔を赤らめる。
「お…………お嬢様……」
「愛ちゃん?……何して欲しいんだっけ?」
「……えっと……その……」
「ん〜?」
愛ちゃんを抱きしめる。ぎゅーっと。
「あっ……おじょ……んぶっ!?」
ずっとモジモジしてるから後頭部を抑えてキス。
でもすぐ離しちゃう。
「……どうしたの?愛ちゃん。」
「お……おじょ……どうし……んんっ」
またキス。そしてすぐ離す。
「……何して欲しいの?愛ちゃん。」
「……ふっ……ふっ……お嬢様……私に……もっとキスを……」
「よくできました。」
「おじょ……んっ……」
愛ちゃんに沢山キスしてあげる。愛ちゃんは素が出てると基本受け身。自分で求めることはほとんど無い。……だからいっぱい愛してあげる。
口を離すと……愛ちゃんが力なく私にもたれかかる。
「おじょ……お嬢様…………素敵でした。」
「愛ちゃん……可愛かったよ?」
愛ちゃんを抱きしめる。すると……両サイドから服を引かれる。
「ねぇ……日巡璃。…………愛だけ長くない?」
「ん!……あいあいだけ長い!……ふこーへー!」
「…………いいよ?来て……?」
天捻ちゃんとカナを抱き寄せて、そのままベッドに倒れ込む。
ベッドがすごく広いから……4人で寝ても全然広い。
「……日巡璃。」
カナからのキス。
「ひまひま。」
天捻ちゃんとキス。
「…………。」
擦り寄ってくる愛ちゃんにキス。
長く長い夜。みんなで寝るのは初めてだけど……こういうのも良いよね。……ちょっとだけ……ほんのちょっとだけカナが見せてくれたモノの意味が……わかった気がする。
私……もうみんなから離れられないかも。……独占欲が……フツフツと湧いてくる。
あぁ……きっとこの沼は……落ちたら危ない……それでいて甘美な毒の沼。
…………きっと今の私なら……躊躇なく足を踏み入れるだろう。
パチ……
「……んーん。」
少しの息苦しさで目が覚める。
「……おはよ。……日巡璃。」
「…………カナ。起こすなら普通に起こしてよ。」
「普通よ?」
「どこが……」
「そんなこと言う悪い口には……こうよ!」
「ちょっt……んっ……」
カナに口内を蹂躙される。カナはこういう時……私の弱点を知り尽くしてるから……問答無用で私の体が負けちゃう。
両手はカナに握られて……逃げることはできない。
逃げる気もないけど。
それでも寝起きの頭にはダメージが大きすぎる。
「…………ふふっ。蕩けちゃって可愛い……」
「もっ……もう……」
「私だけだと思う?」
「…………え?」
「ひまひま……私もキスしたいなぁ……?」
「お嬢様……私も……」
昨日に引き続き……朝から私は大変みたいです。
少しシャワーの時間が押しちゃったけど……朝ごはんに間に合って良かったです。