side槍田日巡璃
「……り〜……起きて?」
「…………んぅ……」
「……なら…………スする……?」
なんか……聞こえる……
あぁ……もう……朝……
「んんっっ!?!?」
目が覚めました目が覚めましたッ!!
「んっ……んんっ!!」
カナだ!!もう絶対カナ!この舌使いは絶対カナ!!
「ぷはっ……もう!!普通に起こしてって言ったじゃん!!」
「んふふ……ご馳走様。」
なんなのさ……
「…………昨日いっぱい食べたくせに。」
「お腹は時間が経てば空くものよ。」
「ううううっ……」
「嫌だったかしら?」
「…………。」
「あら?……うふふ。体は正直ね?」
どこ見てるの!!えっち!!
「もう!朝ごはんでしょ!?」
「はいはい。シャワー浴びましょ?……何もしないから♪」
「……ほんとぉ?」
「ホントホント。時間押してるしね?」
「むぅ……だったらいいけど。」
全然良くなかったです。
「はっはっは!おはよう!2人とも!」
「「おはようございます!」」
天捻ちゃんと愛ちゃんは既に起きてお手伝いしてたらしい。……うぅうぅ……なんか不甲斐ない。
なんかカナだけツヤツヤしてない?満足気な顔しちゃって……もう。
「じゃあみんなでいただこうか。いただきます!」
「「「「いただきます。」」」」
今日のご飯は……カナの家のご飯は野菜が多いけど……一段と多いね!野菜大好きだから嬉しい。
サラダと……お肉のソテーと……え!これテリーヌってやつじゃない!?テリーヌ食べてみたかったんだよね!
……そういえば……マナーとかいるんだろうか。カナとか愛ちゃん食べ方綺麗だもんね。……天捻ちゃんも。……なんか恥ずかしくなってきた。これ予めカナに教えてもらえば良かったな。
どうやってるんだろ。
ふんふん……ナイフと……フォークを……ふーん。これなら私にもできそう!
「……日巡璃。何見てるの?」
「うぇ!?」
上の触覚の方で見てたのにバレた!!
「マナーとかやったことないような事、見様見真似でやってみようとか思ってるんじゃないでしょうね。」
「なんでわかるの!?」
エスパーだ!!カナは私の心を読んでる!
「うふふ。日巡璃ちゃん。この期間は無礼講よ?別にマナーとか気にしなくてもいいの。」
カナのお母さんはそう言ってくれてるけど……やっぱダメ。
「カナのお母さん……ですけど……いずれカナと一緒になったら……覚えておかないといけないことですので。カナに恥をかかせるわけにはいきません。」
それに……天捻ちゃんも愛ちゃんもお金持ちのお家なら……尚更身につけておかないといけない。頑張らないと!
「…………日……巡璃。」
「もう!カナちゃんったら愛されてるのね?……でも……それはゆっくりでいいわ?私達の前では素の日巡璃ちゃんを見せて?」
「はい!……あっでもでも!頑張って出来るようになったら見てくれると嬉しいです!カナのお父さんも!」
「おっ!僕もかい?嬉しいねぇ……よーしそれじゃあ楽しみにしてるよ!」
「すっごく嬉しいわ日巡璃ちゃん。……カナちゃんを選んでくれてありがとうね?」
「〜っはい!」
そのまま朝食は楽しく終わり……今日はご両親と一緒に買い物に行くって。カナの部屋に戻って準備しなきゃ。
「日巡璃。」
部屋で準備していると……カナに抱きつかれた。
「カナ?どうしたの?」
「……貴方は……どれだけ私を好きにさせたら気が済むの?」
「何か言ったかな?」
私もカナを抱きしめる。……少し力が強くなった気がする。
「…………貴方にとって見れば……当たり前のことだものね。…………そういう所も好きよ?」
カナが頭を擦り寄せてくる。こういう仕草が……好きなんだよね。やっぱりアピールはわかりやすい方がいいよね!
「んふふ……カナにとって立派な人になりたいから。私なんだって出来ちゃうよ。」
「…………本当に…………嬉しい。私幸せよ?」
カナが私の胸に顔を埋める。……好きだね?それ。
「そっか……私も。」
「…………いいなぁ……カノカノ。」
「え?」
横から天捻ちゃんの声。
「プロポーズ……だけじゃなくて……すっごく……大切にして……もらってる……」
「天捻ちゃんも……おいで?」
「…………。」
天捻ちゃんも私の腕に吸い込まれていった。カナだけじゃなくて天捻ちゃんも虜にする私のハグ……凄いよねぇ(客観視)。
「私ね……天捻のこともすっごく大切なんだ。」
「…………そう?」
「カナもきっとそう思ってるよ?私……天捻ちゃんの家に行ったら当然ご両親に頭を下げる気でいるよ。……だってそれが当たり前でしょ?私天捻ちゃんとも一緒に居たいよ。」
「…………そっか……んふふ。」
「天捻。私も日巡璃と同じ気持ちよ。……ていうかこんだけ色々してるんだから心配になること無いの!」
「…………ごめんね。……不安になっちゃった。」
天捻ちゃんの力が少しだけ強くなる。……私……まだまだだなぁ。彼女を不安にさせちゃうなんて……良くないよね。
「ね。天捻ちゃん。……キスしよっか。」
だったら最低限行動で示さないと。
「…………する。」
「……。」
「ほら。カナも。おいで?3人でしよ?」
「えっ!?…………わ……わかったわ。」
「へへへ。……3人もいいね?」
「……ん……少し……恥ずかしかった。」
「…………たまには……いいわね?」
2人とも満更でも無い様子。……良かった。
コンコン……
ノックが聞こえる。これは……愛ちゃん?
「お嬢様。準備の程は……?」
愛ちゃんが部屋に入ってくる。
やっぱりね!
「もう準備は完璧だよ!」
「さすがお嬢様です。……お2人も……出来てるようですね?」
「当然。」
「ん!」
……そっか。愛ちゃんも不安だったりするのかな。
「あーいちゃん♪」
「わっ!……お……お嬢様?」
愛ちゃんの左横に突撃。どさくさに紛れて手を握る。
「……愛ちゃんとも一生一緒だからね?」
「……お嬢様…………はい!」
「うふふ……行こ?」
「!?!?」
愛ちゃんの左の薬指にキス。
「待ちなさい日巡璃!2人だけで行かせないわ!」
「ん!ん!」
「はわわ……お嬢様……こ……これって……」
「んふふ。皆〜遅れちゃうよ!」
こんな日が……続けばいいなって。
私は勝手に思ってるんだ。
みんなも……同じ気持ちなら嬉しいな。
side???
「……これ……どう思う。」
「…………なんか……嫌なカンジっすね。」
「うん。……何者かを……捕らえるための……」
「……檻……っすか。壊れてますけど。」
「……人がいた形跡を感じないくらい……古いけど、上の階は人がいた形跡があるから……多分あの戦争から放置してあるんだと思う。」
「………………胸糞悪いっすね。とっとと取り壊しましょ。」
「まって。この家にいた人達は今どこにいるか分からないの?」
「…………相当しんどいっすね。あの戦争で色んな情報が混濁してるので……そもそも生きてるかどうかすら怪しいっす。」
「……望み薄か。…………何も無ければいいけど。……私の方でも調べてみるね。」
「了解っす。……何かあったら傷原サンの力借りますよ。」
「ご遠慮願いたいわね。私だけじゃ……どうこうできる問題じゃ無さそうだし。」
「……っすね。」