side槍田日巡璃
カナの家最終日。
「「「ありがとうございました!!」」」
「はっはっは!いいんだ!リラックスできたかい?」
「はい!」
「ん!」
「ゆっくりさせていただきました。」
「もっといてくれてもいいわよ?」
嬉しい誘いだけど……今回は出来かねる。
「……私もお家に1度帰りたいなって思ってて……」
「なるほど。親御さんとは会える時に会った方がいい。……カナも行くんだろ?福岡だとか。」
「当然。しっかり挨拶してくるわ。」
「ふふ。お願いね?機嫌損ねちゃダメよ?」
「わかってるわよ。」
カナがちょっと強気なのが面白い。ご両親は特別なんだね。
「ふふっ。」
「日巡璃!今笑ったわね!?」
「んーん?」
「もー!!」
「旦那様……そろそろ。」
荒谷さんがカナお父さんに一声。
「……そうか。名残惜しいが……そろそろ別れの時間だ。」
「はい。」
「愛ちゃん。荒谷と同じメイドだとは聞いていたが……君の豪胆さは荒谷には無いものだな!交渉もうまい。……前向きに検討しよう。」
「愛ちゃん。娘たちをよろしくね?」
「ありがとうございます。よろしくお願いいたします。」
「「「?」」」
なんのことだろ?
「天捻ちゃん。料理の勉強をしているんだってね。ウチの野菜を沢山使って美味しい料理を作れるようになってくれたまえ。きっと野菜も喜ぶよ。」
「うふふ。いつかママ達にも食べさせてね?」
「ん!……わかった。」
「そして君。……日巡璃ちゃん。」
「はい!」
「カナを選んでくれてありがとう。君ならカナの将来を約束できる。」
「カナちゃんから聞いたわよ?孫の心配はしなくてもいいって……楽しみにしてるわね?」
「ママ!?!?」
「??」
孫の心配……?なんのこと……あぁ!壊理ちゃんが言ってたことか!!
「あぁ!大丈夫です!私まだどーt……」
「お嬢様!!そういうのは余り言うものではないですよ!!」
愛ちゃんに口を塞がれる。
「もごもご……」
なるほど……こういうのは公言するものじゃないんだ。……壊理ちゃん教えてくれなかったんですけど!?
「うふふふっ……カナちゃんも奥手なのね?」
「……しっかり判断してるだけよ。」
カナの顔が少し赤くなってる。……ふふ。可愛い。
「あ……あと、私達の連絡先あげとくわね?困ったら言ってちょうだい。」
カナのお母さんからメモ用紙をもらう。
「「「ありがとうございます!」」」
「うむ。これからもカナ共々よろしくね!」
「またいつでも会いに来てね?」
「「「はい!!」」」
「あぁ……あとそれから私達のことはパパ、ママと呼んでくれて構わないよ。」
「うふふ。もう娘みたいなものだしね?」
「わかりました!カナパパ!カナママ!」
そんなこんなで車に乗り込む。カナも一緒だ。見送る為だって。
見えなくなるまで手を振ってくれた。……この一週間は色んな意味で有意義だった。すごく楽しかったな。また来たいや。
「…………それにしても……カノーテス様。お嬢様とヤって無かったんですね。」
「はぁ!?私がそんな節操も無いことすると思ってるわけ!?」
「??」
なんのこと?
「いえ。できるタイミングはいくらでもあったのに……と思いまして。」
「…………まだ学生だからね。出来ることと、やっちゃまずい事の違いは最低限理解してるつもりよ。」
「なるほど。安心しました。」
「なんのこと??」
「「…………。」」
何その顔。
「ひまひま……保健体育……頑張ろうね。」
「??」
天捻ちゃんに肩を叩かれた。保健体育?中学の頃やったけど……何と関係が……!?
「「「おかえり〜!」」」
「ただいま〜!」
校門前でカナと別れ、寮に戻るとみんなから出迎えられた。
「……あれ?人少ないね?」
「帰省してるからね。」
「そうなんだ!」
残ってる人は……無神さんと……福ちゃんと……茜ちゃんと……海鈴ちゃん。ほかはみんな帰っちゃったんだ。なんかさみしいね?
「…………桂田様がいないと少し静かですね?」
「そうなんだよね〜……茜が寂しがっててさぁ?」
「寂しがってない!!」
「えぇ〜?だって毎日通話してるじゃーん。」
「@#[&+/=#+!;--=@?!?!?」
茜ちゃん……なんだかんだ安毛ちゃんと一緒にいるもんね。
「……茜ちゃんもしかして安毛ちゃんのこと好きなの?」
「ババババッッッ!!んなわけないじゃん!!あんたらと一緒にしないで!!」
顔真っ赤だけどなぁ??……好きな人がバレるって恥ずかしいことかな?私の感覚が麻痺してるだけ?
「……恥ずかしがることないと思うよ?」
「違うって言ってんじゃん!!!」
茜ちゃんにポカポカパンチされる。全然痛くないよーだ!
「あっはっは!槍田!あんま茜いじめるのやめたげて?」
「はーい!」
「ううううっ……もういい!部屋帰る!!」
「お土産いらないの〜?」
「部屋の前に置いておいて!」
茜ちゃんは部屋に戻って行った。
「あらら……」
「……桂田さん3週間くらい帰省するらしいから……爪吹さんの寂しい気持ち……わかるわ。」
「ダメ。カンナちゃんを寂しがらせないよ!私カンナちゃんの傍にずっといるから!」
「…………ありがとう。」
……?なんか少しだけ違和感……?
いつもの福ちゃんと無神さんの感じだけど……
……まぁいいか。
「そういえば引子ちゃんと憂世ちゃんも帰省してるんだっけ……」
「……いんいんと……うきうきは……明日帰ってくる……はず。」
「よく覚えてるね?そうだっけ?」
「ん。」
天捻ちゃんはすごいなぁ……私昨日までが楽しすぎて忘れてたや。
「そういえばお土産何??」
「あっこれあげるね。みんなで食べて?」
買ってきたのはあんこのお菓子。あんこが美味しいらしいから……天捻ちゃんが言ってた。天捻ちゃんあんこのコーナーで目をキラキラさせてたなぁ……
「ん。相当……美味しい。……期待していい。」
「中曲瀬が言うならその通りか……楽しみ!」
「ありがとう。中曲瀬さん。福と一緒に食べるね?」
「……ありがと。」
「うん。……みんなで選んだから……味わってくれると……嬉しい。」
そんなこんなでお土産渡しも終了!
晩御飯食べて……お風呂入ってもう寝る時間。
「ってことがあってね?」
『あはは!楽しかったんだねぇ?』
少し暇な時間が出来たから、壊理ちゃんと通話。
「楽しかったけどさぁ……」
『愛されてるってことだよ。幸せ者め!』
「もー!茶化さないの!」
『いいじゃんいいじゃん。幸せ分けろ〜!幸せビーム!!』
「あっはっは!なにそれ!」
『いいでしょ!今私の周りで流行ってるの!ていうか流行らせた!』
壊理ちゃんこういうの上手いよね。みんな虜になっちゃう。
「話戻すけどさ。あと3日4日すると今度は私の家に帰っちゃうんだよね。」
『えぇ〜?スケジュールギチギチだねぇ?』
「ってな訳でさ、明日か明後日辺り遊ばない?林間学校の約束!」
『いいよ!!洸汰にも伝えるね?』
「洸汰くん暇なの?」
『私が予定入れたら暇じゃなくなる。』
なるほど。
「じゃあ明後日どう?」
『いいね。明後日にしよ!場所は?』
「場所はね〜……」
そんな感じでホイホイ予定が決まり……
『そろそろ彼女さんたちに怒られそうだから切るね?』
「怒んないと思うけどなぁ?……まぁいいや。ばいばーい!」
『女の嫉妬は怖いよぉ……?ばいばーい!』
ご存知です。……壊理ちゃんで。
ピッ
こんなこと言ったら怒られるなんてもんじゃすまないけどね!
明後日かぁ……カレンダーに書いとこ。楽しみ増えちゃった!嬉しいなぁ!