※この作品はR-18です。

きっと私のアカデミア   作:おいーも

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久しぶりに書きたくなったので番外編で失礼します。




【番外編】無神神奈月は考える

 

 

 

 

 

 

side無神神無月

 

 

最近……恋というものを知った。

 

恋愛小説?みたいなのを読んでみて、その中には

 

 

胸が高鳴った……とか

 

思考が弾けた……とか

 

顔が暑くなった……とか

 

あの人の事しか考えられない……とか

 

いつも目で追ってる……とか

 

 

ありえない字面が並んでたが、概ねそういうことだと言うのを理解した。

 

 

学生時代。友人など全くと言っていいほどおらず……家庭環境もめちゃくちゃな私に用意された静かで綺麗な部屋。自分以外の事も考えれるだけの余裕が生まれた故……であると信じたい。

 

それでなぜ急に恋というものについて語ったのかと言うと……

 

 

 

多分私は福に……鳥木福に恋をしてる。…………多分。

 

女性が女性に?と思うかもしれないが、勘違いじゃなければこれはきっと恋。小説内も女性同士の恋愛だったので……一般的……ではないにしろ、認知はされてるはず。

 

 

したことが無いから確証を持てない。小説通りであれば恋……のはず。

 

なぜそう思い至る結果になったのか……と言うと

 

急に胸が高鳴って、何か病気なんじゃないのかと調べたのがきっかけ。

 

色々調べていくうちに、私の近くには常に福がいることがわかったので……そう推理した。特に福に抱きつかれてる時が胸の高鳴りが大きい。

 

 

 

そして色々調べた。

 

福と恋仲になるためにはどうすればいいか……と。

 

何やら相手から告白されないと負けらしい。何が負けなのか全くわからなかったが、そうだと言うなら福と勝負するしかないということで、私は今、福から告白されるために色々策を要している。

 

ただ福は手強い。この前だって……

 

 

「カンナちゃん。このお菓子美味しいよ。あーん。」

 

「あーん……ん!美味しいわね。……毎日あなたの手で食べたいくらい。」

 

「そんなに気に入ったの?もいっこあげるね?」

 

「あーん。」

 

 

とか

 

 

「カンナちゃん!お風呂行こうよ!」

 

「いいわよ。今日も洗いっこしましょ?」

 

「へへへへ……カンナちゃん好き〜。」

 

「私もよ。福は大切な人。」

 

「カンナちゃん……!嬉しい嬉しい!ホー!」

 

 

とか言ってたのに……全く告白してこない。福は手強い。

 

 

昨日……

 

『……桂田さん3週間くらい帰省するらしいから……爪吹さんの寂しい気持ち……わかるわ。』

 

 

『ダメ。カンナちゃんを寂しがらせないよ!私カンナちゃんの傍にずっといるから!』

 

 

……私って……福にとってなんなのかなって一瞬思った。

 

依存相手?執着相手?ずっと傍にいるって……恋人じゃなくても出来るわけで……

 

 

 

私は家族が嫌い。だから恋人になりたい。家族よりも特別な関係になりたい。

 

福はどうなの?私……あれからいっぱい調べた。女の子同士の恋愛も、女の子同士の性行為も。全部頭に入ってる。福がやりたいって思ったこと全部できる自信がある。

 

 

 

ふと一瞬迷った。

 

私から伝えて……福から拒否されたら……どうすればいいんだろうって。

 

 

小説の中とおなじ。全部見てる第三者からすれば……両片思いの主人公とヒロインがすれ違う。悩む姿。すごくもどかしかった。

 

今は違う。小説の中じゃない。相手がいる。……福が……何思ってるか……私には分からない。

 

 

福は私を1人にしないって言ってくれた。

 

私は福を手離したくない。……でもそれは福の意思があっての事。

 

 

最近……福が私に対してどう思ってるかわからなくてモヤモヤする。からかってるんじゃないかとさえ思う。

 

福はそんなことしないのにね。

 

私の中の嫌な気持ちがモヤモヤ疼いて……日に日に大きくなる。

 

 

「カンナちゃん?どうしたの?寝ようよ。」

 

「!!……え……ええ。そうね。寝ましょ?」

 

「……カンナちゃん。」

 

 

福に呼ばれてベッドに横になる。福の顔が近い。

 

心臓が跳ねる音がする。

 

 

「カンナちゃん。最近忙しいもんね……A組のみんなの勉強会……頻度下げたら?」

 

「そういう訳にはいかないわ。皆の学力を上げて……皆が何の不自由もなく2年生……3年生になるために。そして卒業も……ね?」

 

「……そっか。カンナちゃんは偉いね。……んふふ。」

 

 

福が私を抱きしめてくれる。……この時間がすごく好き。

 

「いーこいーこ。カンナちゃんは毎日頑張ってるいーこだね?……私にだけなら弱音吐いてもいいから。全部受け止めるよ。」

 

「……ありがとう。福。」

 

 

福……貴方は一体何を考えてるの?

 

告白してくれたら……1番楽なのに。

 

勝ち負け以前に……怖さが勝つ。

 

嫌ね。恋って。

 

 

 

明日……槍田さんに借りた小説を返そうと……

 

そう思いながら……意識を手離した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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