side槍田日巡璃
「来たよ〜!」
「ひまちゃん!」「ひま姉!」
今日は2人と遊ぶ日。なんと……
「夏祭りだーー!!!」
「「いえーい!」」
近場の夏祭りに来ました!私と洸汰くんは普通に私服。壊理ちゃんは……
「えへへ!可愛いねその浴衣!」
「……うん。洸汰も……可愛いって言ってくれたから……」
「ふぅ〜ん??」
「なんだよ!……事実だし仕方ないだろ。」
「洸汰……」
へぇ〜!隅におけませんな!!
てなわけで今回来たのは……あまり人がいない方がいいってことで、少し規模が小さめの夏祭りに来ました。屋台はそれでも結構ある。
「今日は!いっぱい楽しんじゃうぞ〜!」
「「おー!!」」
いっぱい羽根伸ばしちゃお!今日くらい自由だ!
「……もぐもぐ……」
「ひまちゃんは屋台の景品より食べ物だねぇ?」
「ひま姉らしいや。」
私達は、祭り会場に設置してある机と椅子で寛いでる。いっぱい歩き回ったからね!
今私の手元には……焼きそば、たこ焼き、フランクフルト……
美味しそうなものはとりあえず買う主義です。
「2人はどうするの?何も食べない?」
「うーん……どうしよっか?」
「ちょっと待って…………叔母さんに聞いたら晩御飯一応あるって。」
洸汰くんの叔母さん……マンダレイさんだね。プッシーキャッツの。まだまだ現役バリバリのヒーロー!かっこいいよねぇ!
「そうなんだ!じゃあ軽めにしようかな。」
「たこ焼き美味しいよ?」
「え?ほんと?」
「たい焼きも美味しい。フランクフルトも。」
「もぉ!ひまちゃん!どれ食べるか悩んじゃうでしょ!!」
「んふふふ。」
「……じゃあ壊理姉。半分こしようよ。俺と。」
「…………半分こ…………うん!したい!」
「じゃあ俺……色々買ってくるから、壊理姉はそこで待ってて?」
「気を付けてね?変な女の人について行っちゃダメだよ!」
女の人限定なんだ……
「当然だろ!ひま姉!壊理姉を任せた!変な男が来たらぶっ飛ばしちゃって!」
こっちもこっちで男限定なんだ……
「いいよー!」
洸汰くんが屋台に向かっていった。
「はぁ……洸汰……ほんとにかっこいい。」
壊理ちゃんが頬を少し高揚させてポツリ。
「惚気だね。」
「惚気けちゃうよ……もう……毎日かっこいいんだもん。」
「いい事じゃん。……もぐもぐ。」
……確かに。カナも愛ちゃんも天捻ちゃんも毎日可愛いよね。……私も相当惚気けてるな???
「はぁ〜……本当はね?本当は同じ学校に行って欲しかったんだ……」
「まぁ…………そうだよね。でも洸汰くんの夢を優先したんでしょ?」
「……うん。頑張る洸汰……かっこいいから。」
「偉いねぇ……壊理ちゃんもかっこいいよ。」
「…………でも!洸汰に変な虫が着いたらどうしよおおおっ!!」
壊理ちゃんが机に突っ伏して叫ぶ。
うーん……周りの迷惑になるからやめて欲しいけど……この状態の壊理ちゃんはほっておくとその後の方が厄介。
それに……なんか気持ちちょっとわかるしね。
「洸汰くんのこと信用してやりなって。」
「信じてるよ!……信じてるけど…………こんな重い女嫌かもって……」
「お互い様じゃん。」
「洸汰のは愛を感じるからいいの!!」
「壊理ちゃんのは愛がないの?」
「そんなわけない!……そんなわけないけど……伝わってるかわかんないし……」
「…………それは会話するしかないよ。何度も何度も。」
って恋愛小説には書いてありました!
「…………ひまちゃんに恋愛相談してるの……すごく違和感。」
「なんでさ!私だって最近色々勉強してんだーい!」
「偉いねぇ……私……洸汰にいっぱい愛されてるはずなのに……どんどん不安になる。」
壊理ちゃん本気で悩んでるっぽいなぁ……こういう時は
「……それもちゃんと話すしかないよ。ね。洸汰くん。」
「!!」
「……え?なんのこと?」
洸汰くんが焼きそばとりんご飴を持ってきた。
「洸汰……」
「焼きそばとりんご飴買ってきた。りんご飴は壊理姉好きだろ?あと……焼きそばに目玉焼きと、紅しょうがいっぱいにしてもらった!」
壊理ちゃんの好みど真ん中。……愛されてるじゃん。
「洸汰……ありがとう。大好き。」
「……俺も。」
なーんか2人だけの世界って感じ。
「…………もぐもぐ。……私お邪魔?」
「ううん。……ひまちゃん。話聞いてくれてありがとう。」
「何もしてないよ〜。2人のことだから2人でちゃーんと話な。」
「うん。ありがとう。」
「?」
洸汰くんだけ何もわかんない顔してる。そりゃそうだよね。
「それでそれで!?」
「もー……話すから落ち着いて?」
今は雄英の授業風景なり授業内容なりを洸汰くんに教えてる最中。洸汰くんは嬉々として聞いてるみたいで……なんというかすごく年下って感じ。
「……洸汰……かわいい……ハァ……ハァ……」
相変わらずイエスマンすぎるね!?
壊理ちゃんがもうリミットブレイクしそうなのでそろそろ中断したいな……あっ!
「……2人とも時間大丈夫?」
「「あっ!!」」
2人して時計を見て声をあげる。
「そろそろ帰んないと叔母さん心配する!」
「うん!そうだね!」
「もぐもぐ……ごくん。……よーし!帰ろっか!」
「「うん!」」
作戦成功!これで我慢が効かなくなって暴れ始めた壊理ちゃんが出来る前に帰ることが出来そうです。
ただ……これは壊理ちゃんのリミットブレイクの時間を伸ばしただけ。単なる延命措置。
対応は洸汰くんにしてもらお。洸汰くん。南無。
2人と別れ、寮に着いたら開口一番
「槍田!2人どうにかして!!」
昨日帰ってきた引子ちゃんからの応援要請。
「何が!?」
「まずこっち!!」
引子ちゃんに腕を引っ張られ共有エリアに。
何事かと顔を出してみると……あぁ……なるほど。
「お嬢様のお父様とお母様は何が好きでしょうか……好みが分からない以上どうすれば……食べ物に限らず!……うーん……なんでもできるようになっておかねば……気にいられて……いずれ…………ふふふ。負けるな憎田愛!輝かしい未来のためです!」
「…………ぶつぶつ…………ぶつぶつ……」
「2人がずーっとこれで怖いんだよ!!」
「まぁ……うん……こうなるよね。」
愛ちゃんも天捻ちゃんも2人とも、私の家にお邪魔することになってるんだけど……それに伴って2人が何とか私の両親に気に入られようと色々画策してるみたい。
そんな事しなくても気に入ってくれると思うけどなぁ……?
「ウチらが話しかけても全然反応しないしさ……どうにかしてくんない?」
引子ちゃんの他に、茜ちゃんと海鈴ちゃんがいる。なんか本格的に困ってそうだね。
「いいよ。……2人ともただいま!」
「「!」」
レシピ本見ながらノートにガリガリ書いてる愛ちゃんと、ありとあらゆる神経を研ぎ澄ませて練り物作ってる天捻ちゃんがこちらを向く。……2人ともほんとなにしてんの??
「お嬢様!」「ひまひま!」
2人が私に突撃してくる。もちろん受け止めますとも!!
「おいしょ!!」
「お嬢様……お嬢様お嬢様!!私めは寂しゅうございました!!」
「ひまひま……すぅーーーーっ…………ひまひま……」
たしかに昼間から寮を開けてたけど……ここまでかね?……これも愛ってこと?愛って難しい。色とりどりだね。
「愛ちゃん。天捻ちゃん。ただいま。一緒にお風呂入ろ?」
「はい!」「ん!!」
2人を抱き上げ、お風呂場に連れていく。
「恐るべし……槍田パワー……」
「「……うん。」」
終始私にくっつきながら行動する2人に、可愛いなと思いながら……多分カナの家にいる時ずーっと一緒にいたから……それに慣れちゃったんだろうと分析。
2人でこれなら……カナはどうなるんだろ。
「…………。」
考えないでおきます。……今日通話するまで。