side槍田日巡璃
「ねぇ!聞いてる!?」
「「「……。」」」
長ーい時間かけて3人を何とか座らせ落ち着け……みんなに説教。私が何度もやめてって言ったのに聞いてくれなかったから。
でも……皆が皆ムッスーッとしてる。
「わ……私こと好きなのはわかるけど!私が良いって言ったら良いの!また絡んでくるようならその時考えようよ。」
「……好きじゃないわ。大好きよ。愛してる。」
「好きじゃ全ッ然足りないですね。」
「……一生一緒。」
「言い返すなぁッ!!」
顔が一気に熱くなる。皆さらってこういうこと言えるのすごいよねぇ……私多分一生できないや。皆からの愛の言葉に心臓が高鳴り、思考が一瞬止まるが考え直す。
「……可愛い。」
「うるさいうるさーい!私は怒ってるんだよ!」
「……ひまひま?」
「……何。」
天捻ちゃんがスルッと私の手を握る。
「ふふ……ごめんね?
にぎにぎと指を絡められながら蠱惑的な笑みを見せる天捻ちゃん。天捻ちゃんの声はいつも私を惑わせる。絶対聞く耳持たないもんね!
「ぅっ……だっ……ダメだよ!私の言う事全然聞いてくれなかったんだもん!」
「えぇ〜?」
「お嬢様……」
「なっ……何!」
今度は愛ちゃんが腕を絡めてくる。
「許していただけませんか……?貴方を思っての事なのです……」
ふにゃりと柔らかいものが当たってるのもそうだけど、至近距離で愛ちゃんに見つめられながらは……愛ちゃんの匂いすっごく好きなんだけど……!!……嫌!負けないから!!
「うっ……ぐぅ……ううん!ダメダメ!絶対ダメ!!」
「頑なですね……」
今日という今日こそは!私の事で暴走させる訳にはいかないよ!だって私の家だし!実家だし!パパとママに迷惑かける訳にはいかないもん!
ここはビシッと……
「日〜巡璃♪」
「何……ッ!」
カナに両頬を手のひらで包まれる。
「ごめんね?……貴方のことが大好きだから……愛してるから許せなかったの。……わかってくれる?」
「んうううう……!」
カナ……私がカナの顔好きなの知ってるから……言ってないけど!言ってないんだけど何故かバレてるから!!
全員が……
「ひまひま……?」
全員で……
「お嬢様……」
私の弱みを……!!
「日巡璃……ね?」
攻めてくる!!助けてぇ〜……日巡璃城は陥落寸前です!!
「ひまちゃーん。お風呂空いたわよ〜!」
「!!」
助け舟!ありがとうママ!!
「うん!入っちゃう!!」
「「「チッ……」」」
「今舌打ちしたよね!!?……まぁいいや。お風呂行っちゃお。」
皆の拘束を何とか解いて……お風呂場へ。
「…………一応言っとくけど……ウチのお風呂狭いから皆で入れないからね!」
「「「……。」」」
「……入れないんだからね!?来ちゃダメだよ!?」
「「「……。」」」
無言。揃いも揃って。
何で無言なのさ!!なんとか言ってよ!……何も言わない3人を置いてお風呂に。
久しぶりの実家のお風呂。楽しみったらありゃしない!1人でゆっくり……足を伸ばして狭いお風呂に入る。それもまたいいよねぇ。家風呂の醍醐味。
「……。」
だったんだけど……。
「シャンプーどこだっけ。」
「ここです。どうぞ。」
「……ひまひま?」
「結局来てるじゃん!!」
3人が押しかけてこない訳もなく。狭いお風呂を4等分。
「……いいじゃない。時短よ時短。」
「時短も何も……」
「ひまひま……」
一緒に湯船に入ってる天捻ちゃんがくっついてくる。
「!!」
「……全然……狭くないじゃん。」
天捻ちゃんは1人早めに来て、とっとと自分で洗って入りに来た。
ちなみに天捻ちゃんは超絶くせっ毛なのでリンスしない派らしい。トリートメントはしてるって。私……シャンプーあんまりしたことないんだよね。髪の毛が毛な都合……ボディーソープで事足りると言うか……
ほかの2人は……カナは腰まである長ーい髪だから言わずもがな、愛ちゃんは肩くらいまでのセミロングだけどリンストリートメントをどちらも欠かさずやってる。……2人とも髪ツヤツヤなんだよね。
「……狭くない?なんの事?」
「ふふん。私達2人が一緒に入っても……」
「全然入れますよね?」
「えっ!?ちょっ!!」
ザブン……
皆私にまとわりつくように湯船に浸かる。
「ちょっと待って!へんなっ……ところ触らないでっ!」
「日巡璃……可愛い。」
カナが真正面。色々触ってくる。
「ひまひま……フーッ……ピクピクしてる……」
「んんっ……だめ!パパと……ママが聞いてるっ……」
天捻ちゃんは右横。私の耳に囁いてくる。
「お嬢様……申し訳ありませんが……お2人とももう寝ておられます。」
「ぇえぇっ!?なんで……?!」
「ふふっ……私とカノーテス様がすこーしお話をして、早めに眠っていただきました。」
「んふっ……あっ……何をしたのっ!?」
愛ちゃんは後ろ。私を抱きしめるように虐めてくる。
「大丈夫よ?そんな変なことしてないから。お酒勧めただけ。」
パパもママもお酒めっぽう弱いのに!!
「んんっ……変なところ……触りながら……言うなぁっんあっ……」
「いいのよ?逃げても。……今から10秒数えましょうか?」
急に皆からパッと手を離される。
「えっ?」
「ん。……私達も……無理強いはしたくない……」
「お嬢様の都合もありますし……気持ち優先です。」
そんな……事……
「…………。」
「湯船から出たら今日は辞めね?……10……9……」
カウントダウンが始まる。今出れば……今出れば皆から何もされずに済む。
「8……7……6……」
恥ずかしい思いもしなくて済む。大きな声出して聞かれる心配もしなくて済む!
「5……4……3……」
……でも……
「2……1……」
私……もう……
「「「ゼロ♡」」」
口では……嫌嫌いいながら……
「……いっぱい愛して……?」
負けちゃってるから……
全身の力を抜く。みんなに委ねる。
「私の日巡璃……いっぱい見せて?」
「いっぱい……ひまひまの……可愛い声……聞かせて……」
「お嬢様……お身体……隅々まで洗わせて頂きますね?」
4人で密着しながら私の隅々まで愛でられた。
首。胸。腋。脇腹。腰。おしり。脚。そして……
こんなの経験したら……戻れなくなっちゃいそう。
ちなみにあとから聞いた話だけど、またしても天捻ちゃんの個性で声が外に漏れることは一切なく……私が辱めを受けただけだったのはまたあとの話。
「………………6時……。」
こういうことやったあとは……寝覚めはいいんですよね。身体と心に充実感が……ね?
特に慣れ親しんだ私のベッドなのもあって……ぐっすりだった。
皆は私のお部屋……敷布団を敷いて皆で寝てる。
…………昨日のことを思い出して……少しだけ恥ずかしくなって。……それ以上に嬉しくて。
「……んふふ。」
笑みがこぼれた。自らの頬に手を重ねる。
「……何笑ってるの?日巡璃。」
「カナ!?……見てたの?」
「さっき起きたのよ。」
……嘘だなこれ。……もうずっと見てたんでしょ。
「…………そうなんだ。……もう少し寝てていいよ?」
「…………やっぱり……一緒に寝たいわ。日巡璃。……ダメ?」
「……私のベッドじゃなければ。」
ずーっと小さい頃から寝てるベッドだから……少しだけ恥ずかしい。匂いとか。
「うん。……来て?」
「……うん。」
カナの布団に潜り込む。4人雑魚寝は……ちょっと狭いね。
「……日巡璃……幸せ。」
「カナ……顔近いよ……。」
「ふふ……わざとよ。……今日の初めて……いただきます。」
「食いしん坊め……んちゅ……」
口付け。……カナは満足したみたいで可愛い寝息を立てて寝始めた。
「…………。」
私は余計目が冷めちゃったんだけど……。皆が起きるまでカナの寝顔を観察しながら……今日の予定を考えることにした。
…………今日は何しようかなぁ!