【質問】男にしか扱えない精霊術を鍛える学園と聞いて入学したのですが、俺以外は全員女ってどういう事ですかねー!? ~【学園からの回答】見なかった事にしてください! 何でもしますから!(全裸土下座)~ 作:信頼できる語り手
モノポリー公国は気候が安定しない国だ。
日照りが続いたかと思えば、いきなり雪が降る。気温も高くなったり低くなったりで、コンビニには使い捨て傘のような感覚で使い捨て衣服が並んでいた。
現地住民は慣れたもので、気候の変化を察知すると無言で服を脱ぐ。勿論、その下は水着のような薄い布で、鞄から日焼け止めを取り出すまでがワンセットだ。訓練され過ぎだろ。
それもこれも、巨大な橋の上という地理的な要因が大きい。各国の人間が入れ替わりで流れ込むせいで、自然環境の土台となる精霊が定着しないのである。
ある意味では精霊の影響を一番受けている国かもしれない。ただし、そこに住む者がどう考えるかは別の話で……。
「部外者の手を借りろと言うの!?」
「だ、だが、彼らは王国の……!」
「領主代理は私よ! 勝手な事をしないで!」
俺達に助けを求めてきた中年男が、領主代理らしい『ネキータ』という女に怒鳴られていた。
ネキータは極端な猫背スタイルの長身女で、常に睨んでいるような迫力がある。ぶら下げた胸も大容量だ。
何となく牛の乳搾りという言葉が頭を過ったが、流石の俺も出会い頭にセクハラはしない。これでも、ちゃんと同業者と一般人の線引きはしてるんだぜ。
そんなネキータに対して、男の方も簡単には引き下がらなかった。
「勝手はどっちだが、ネキータ! あんだけ怪我人が出だら船出すどごじゃねぇべ! 前の領主様が倒れてからおめに従ってだども、精霊を蔑ろにしで我慢の限界だべや!」
「んだんだ! 公都のお役人は何も分がっでね! 精霊様に奉納する祭りの回数を減らしだがら怒りば買ったんだ!」
「祠壊したんが原因だべ!」
「私は無駄な出費を削減しただけ! 単なる不運を精霊に結び付けて、神頼みでもするつもり!? 馬鹿馬鹿しい!!」
船乗りが多数を占める公国だけあって、男女共に筋肉質で地声がデカい。入り口に『緊急対策室』と書かれたプレハブ小屋は、ライブハウスのような騒音と熱気に包まれていた。
「老いぼれ共は口を揃えて、精霊、精霊! いつまで不確実な超常現象に縋ってるの!? たかが祭り程度で何か変わる!?」
「たかが祭りー? そりゃ、素人の考えだぜ」
ラップバトルは得意じゃないが、少し強引に乱入しよう。人嫌いのメラクが泣きそうになってるし、俺としても勘違いした人間を放っておくのは気分が悪い。
「人と精霊の価値観は違う。思い上がるなよー? 数万人の命よりも祭りの方が大事な精霊だって、珍しくないんだ」
それでも精霊と共存できるのは、双方が納得する契約を結んでいるからだ。
だから、契約を破ってはならない。1年に1度祭りを奉納すると約束したなら、必ず果たす必要がある。駄々を捏ねて大目に見て貰えるのは、人間同士の狭い社会だけだ。
「精霊の価値を認めたくない。余所者の俺達に頼りたくない。霊害は解決したい。アンタが100人いるより
「余所者に何が分かるのよ……!」
「そっちこそ、専門家でもない癖に何が分かる? 『腕が大きく腫れてるけど、唾付けときゃ治るから病院には行きません』。アンタが今やってんのはそういう事だぜー」
素人の自己判断ほど怖いものはない。
「この世の事件の9割は
「ん、終わった」
プレハブの隅で耳を塞いでいたメラクが頷く。ここに来る道中で各所に
「悪霊の痕跡を発見。国際精霊規約に基づき、この事件を霊害として認定する」
「む、無断で調査したの!?」
「無断じゃない。妾は最初に依頼してきた男性の要請に応える形で動いた。メノウの例を借りるなら、患者個人の診察をするのに領主の許可が必要?」
「詭弁よ! 国際問題になるわ!」
「それの何が問題?」
気負う事なく即答するメラクに、ネキータが後退る。
「霊能者は最後の砦。妾達が出動する時点で国家の命運と権威が懸かってるのは大前提。汝に言われなくても、霊脈学園生は『常に』その覚悟で生きてる」
ま、この平和な時代に危険を承知で国に身を捧げた少女達だ。覚悟の質じゃ勝負にならんわな。
「イカれてる……」
「当然だろー? 正気の人間が超常現象を個人で扱おうとするかよ」
一般人の反応は久々に見たが、やっぱ精霊使いの感覚は異常なんだろうな。スケールの違う精霊と接すると、取り返しの付かないレベルで価値観が歪んでいく。つまりは。
「それが『精霊術』だ」
「ふへへぇ……話、終わったぁ?」
プレハブを出ると、セーラー服を着た女が馴れ馴れしく肩を揉んできた。
「ちみ達、やぁるねぇ。あのネキちゃんを黙らせるなんて、お姉さん感動しちゃったよぉ。ちょっと頭おかしい系っぽいけど、賢い人間に大業は為せないって言うしぃ」
「何だ、このふにゃふにゃした生き物はー?」
一見すると変な女という感想しか湧かないが、後ろに控えている侍女の集団がそれを否定する。ありゃ相当鍛えてるな。目線の動かし方も要人を護るボディガードのそれだ。
「初めましてぇ。ぁしは公都から派遣されてきた、ナデル・ホコレンドって言いまぁす。意外と偉い立場にあるとかぁ、ないとかぁ? ラブ度上がったら教えちゃうかもぉ」
長い前髪を派手な髪留めで飾り付けた少女が、顔の前でダブルピースを作る。アリオトが片目隠れなら、ナデルは両目隠れだ。これ、前見えてんのか?
「姫! いらしていたのですか!?」
「姫はやめろしぃ、ネキちゃぁん。そういう堅苦しいの嫌ぁい。硬くて気持ち良いのはおにんにんだぁけだよぉ」
「姫!!」
「冗談だってぇ。さぁて、エッチぃ話は夜まで待つとして……。メノきゅん、メラきゅん、王国の精霊技術を見物させて貰うよぉ。ずびしぃ」
指を突き付けてくるナデルに苦笑する。
「そこは思惑を隠さなくて良いのかよー」
「お腹の探り合いとか面倒じゃなぁい? ぁしは一気に奥まで来て欲しい派だからぁ。そうそう、できれば性的に誘惑するようにも言われてるんだよぉ。ハニトラってヤツぅ?」
「マジで全部ぶっちゃけるなー」
「正直が一番だってぇ。ぁしが好みじゃないなら、後ろの子達を食べちゃってもオッケぇだよぉ」
俺は軽く息を吐いた。ナデルのぽやぽやした雰囲気は天性の才能だろう。気を引き締めないと、釣られて余計な情報を漏らしてしまいそうだ。
大国に囲まれてヘイトを買わない立ち回りを続けている公国を擬人化したような女である。怒鳴るだけの領主代理よりも、よっぽど警戒対象だな。
「それはともかく、今は調査だぜー。悪霊を捕まえないと解決しないからな。俺達が信用ならないってんなら、好きに見張ってくれ」
「おぉ、やったぁ」
お望み通り、精霊使いの術を見せてやるよ。ま、俺達に付いて来れたら、の話だけどな。
今更だが、今回の事件の概要をまとめよう。
始まりは些細な違和感だった。靴紐が切れたり、手袋に穴が空いたり、腕に引っ掻き傷ができたり。気のせいで済まされるような、不運の連続。
住民達は『精霊の機嫌が悪い』などと冗談を飛ばしたが、それが仕事に支障が出るほどまでにエスカレートすると笑えなくなってくる。
最初に、領主が大怪我を負った。両足に原因不明の深い切り傷が入り、寝たきりの生活となる。
次に、王国方面をカバーしていた流通業務が滞った。器物の破損や事故、滞在者の負傷などが相次ぎ、まともに人が通れる状況ではなかったらしい。
俺達も普通にセキュリティゲートを抜けてたら、今頃まだ待合室に押し込められてた可能性がある。人混みが苦手な俺達にとっては、もはやホラーだ。解決を急ごう。
「精霊が人間に向ける関心ってのは推し活みたいなもんでなー」
「推し活ぅ?」
俺が地面に手を翳すと、血痕が空中に浮き上がる。血の精霊。俺の手持ちの中でも、そこそこ長い付き合いの相棒だ。
被害者の共通点は外傷。悪霊の痕跡を辿るなら、血液が最大の手がかりになる。俺達は血で描かれた逃走ルートを追って歩き始めた。
ぶっちゃけ、捜査能力で言うならフィラーの縁結びが最強なんだが、今は出せない。メラクがバニーガールに変身したら女バレするし、神格精霊を他国の人間に見せるのは論外だ。
「気に入った人間がいりゃ、こうして力を貸して応援するわけだー」
「でも、ぁしは精霊に助けられた事ないよぉ? もしかして、嫌われてるのかなぁ?」
「そりゃ気付いてないだけだぜー。直接的にしろ間接的にしろ、この世に精霊の影響を受けない人間は存在しない。ただし、精霊に対して干渉できるのは霊能者の特権だけどな」
霊能者に生まれなければ、主導権は気紛れな精霊の側にある。だからこそ、俺は特別扱いされているのだ。
「……メノウ」
袖を引っ張られる。前を見ると、血の痕が不自然に方向を変えていた。
「あー、追跡を察知されたなー。ネキータ、あっちの方には何がある?」
「船が並ぶ桟橋があるわ」
「船で逃げる気かー? 准爵級『追風』」
メラクを抱えて風に乗る。もし犯人が精霊単体なら、空からでも海からでも逃げられるはずだ。わざわざ逃走に船を求めるという事は、背後に人間が絡んでいる可能性が高い。
「ちょっ、速ぁ!?」
ナデルの声が遠ざかる。少し先に輝く水面が見えた。桟橋に繋がれた大小様々な船。精霊の気配を辿り、その隣のクルーザーに着地する。
(無許可での出港……。公国周辺は海上警備が厳しいと聞いたが、何か逃げ切る策でもあったか? 色々と怪しい事件だぜ)
犯人と思しき人物は地味な容姿の女だった。手にはネイルチップ……いわゆる付け爪を持ち、爪切りで軽く挟んでいる。
「パチン」
女が爪を切った。
「痛……っ!」
俺とメラクの腕に浅い裂傷が刻まれる。女が勝利を確信したように微笑んだ。
「男爵級『間欠泉』!」
「あぐ……っ!?」
メラクの手から水が噴き出し、勝ち誇る女に直撃する。
「な、なんで……傷が広がらないの……!?」
やっぱ、そういう精霊か。掠り傷を起点として全身をザクッと切り開く。
「かなりエグい能力だが、俺の守護霊と相性が悪かったなー。子爵級『規矩準縄』」
縄が女を拘束した。段階を踏むタイプの精霊は効果が強力な反面、最初に俺の『博愛の桃源郷』で停止させてしまえば進行を阻止できる。
複雑な能力を持つ精霊は初見殺しで無双できるが、こうした『相性負け』も起こり易い。素人が扱うには過ぎた力だったな。
事件の犯人をあっという間に捕まえた俺達は、涙を流して喜ぶおっちゃん達と握手し、本来は団体向けの豪華な客室に案内された。
俺もメラクも狭い方が落ち着く性分で……と断りかけたところ、じゃあルームシェアしようと提案してきたのが、両目隠れナデル姫と訓練された侍女達の一行である。
そういう問題ではないのだが、彼女の熱意に根負けする形で受け入れる事になった。
「凄かったよぉ! 霊能者って凄くアレだよぉ! めっちゃコレ! ねぇ!?」
「姫、興奮すると言葉が出てこなくなる癖は直した方がよろしいかと」
「ソレぇ! 姫はやめろしぃ!」
どうやらナデルは精霊術を見た事がなかったらしく、酷く興奮している。王国から精霊使いが派遣されるレベルの霊害に居合わせた事がなければ、そういう反応にもなるだろう。
「アンタら、この床板よりこっち側は俺達のスペースだからなー。入ってくるなよー」
「そんな事言っちゃってぇ。ぁし、知ってるよぉ? 精霊術を使った後ってぇ、ムラムラするんでしょぉ?」
ナデルは指をぬるぬると動かした。
「つまりぃ、夜這いチャンスぅ! 皆の者ぉ、霊能者の貴重な子種を搾っちゃえぇ! 公国の夜の激しさを教えてあげるよぉ!!」
ナデルと侍女が一斉に突っ込んでくる。彼女達の捕食者のような眼光は、性経験においても百戦錬磨である事を物語っていた。
だが。
「忠告したはず。士爵級『濡』」
「おわぁ!?」
床に薄く張られた水で盛大に足を滑らせ、コミカルに転倒する一同。
「准爵級『鉄壁』」
床から飛び出した鉄の壁が、彼女達の腹部をガッチリ拘束する。
「ぬ、抜けなぁい……」
ハニトラを命じられるだけあって、全員メリハリの効いた体型だからな。くびれたウエストを締められればどうしようもない。
「んじゃ、お仕置きタイムだぜー」
俺とメラクは仕切りとなった鉄壁の横を抜けて、ナデル達の背後に回り込む。
『他国の人と関わる機会があったら、メノウはんには進んで色仕掛けに乗って欲しいんよ』
予め、学園長からはそう言われていた。
カウンターフィト霊脈学園。表向きは貴族男子の教育機関だが、そこに通う学園生は性的な誘いに応じない事で知られている。
責任感の高さ故に自重しているにしても、若い男の性欲は暴走するものだ。たった1人の例外もなく女に手を出していない事実に、違和感を抱く他国の人間もいるだろう。
そこから『霊能者の血が途絶えている』という真相に辿り着かれる可能性は、無視できない程度には高い。
『これまでは疑念を晴らす方法があらへんかったけど、今はあんさんがいてはるやろ?』
要するに『ちんぽを見せてこい』と言いたいわけだ。他国の女を食い荒らしてやれば、男である事を疑う余地はなくなる。
ただし、普通のやり方では駄目だ。俺だけでなく『学園生全員が男』だと思わせるような演出が求められている。結果として選ばれたシチュエーションが……。
「ぐへへ、女の尻が並んでるぜー! 選び放題、ハメ放題だな! なー、メラク!」
壁尻である。
壁に嵌まる形で上半身と下半身を分断し、尻だけを男に捧げるようなプレイ。抵抗もできず性処理穴として使われる。そして、一番重要なのは……男の方を目視で確認できない事だ。
「凄くエッチ。妾のおちんちんもガチガチに勃起してる。早く射精したい」
うわ、めっちゃ棒読みー。カタコトの公国語でギリギリ訛りとして誤魔化せてるが、実家に放置されてたメラクは貴族男子としての振る舞いが下手だからな。不安ではある。
今回、メラクの役割は手数を補う事と、2人分の活躍をしなくてはならない俺の陰茎への応援だ。あと、守護霊による部屋周辺の監視。
「まずは、準備から」
メラクが手近な侍女の尻に手を伸ばし、内腿から股間にかけてを優しく触り始めた。俺も後に続こうと壁尻を品定めする。
上向きの尻、平坦な尻、大きい尻。転び方が悪かったのか、横向きや仰向け姿勢の壁尻もあった。ちょっと変わった美術館の展示と言われてもギリ納得できそうな光景である。
そんな中で一際異彩を放っているのが、セーラー服の尻だ。
「やだぁ、怖ぁい。レイプされちゃうぅ」
ナデルは余裕たっぷりに腰を振り、丈の短いスカートを揺らす。まるで水中ダンスを披露するかの如くスイスイと脚を泳がせ、ソックスの食い込んだ太股を見せびらかしていた。
俺はセーラー服のスカートを捲り、落ち着きのない美脚を撫で回してやる。
「はうぅ、くすぐったいよぉ……! 脚は性感帯なんだよねぇ……」
「じゃ、こういうのはどうだー?」
俺が太股に吸い付くようなキスをすると、彼女の脚がバタバタ暴れ始めた。ついでに、暫くソフトタッチで愛撫を続ける。
「そ、ソレ! かなりアレかもぉ!」
「どれだよー」
シンプルなデザインのショーツを下ろし、太股と陰唇の隙間に肉棒を挟んだ。ナデルの生肌は体温が高く、心地好い。
「おぉう……メノきゅんのおにんにん、こぉんな形してるんだぁ……。おっきぃ……。んん? もしかして、コレぇ……アレじゃないかなぁ?」
俺の陰茎が膣に添えられた時、彼女は何かに気付いた風に挙手代わりの脚を上げる。随分と柔軟な体だ。
「腰が固定されてると、おにんにんにズンズンされる衝撃を逃がせないんじゃ……ぁ、ひぃ!?」
ナデルの予想通り、身動きの取れない女体は陰茎の侵攻に対して無力である。
「ぁ、コレぇ……! ヤぁバ……ぃ……! ぁしの体ぁ……メノきゅん専用の性処理穴になっちゃってるよぉ……っ! 頭の奥までぇ……どちゅどちゅ虐められてるのぉ……っ!!」
「どうしたー? これくらいでギブアップするような軟弱なら、王国の女の圧勝だぜー」
「あっ、あっ……! そ、そんなわけないでしょぉ……! まぁだまぁだ、楽勝だよぉ……! ぉん……!? カリ、ひゅごぉ……っ!!」
彼女の太股が震え、膣液が溢れ出した。そんな真剣勝負の最中に俺の肩が叩かれる。
「メノウ、大発見。こうして比べると女性器の形と味は個人差があって興味深い」
「お、おー、そうか。良かったなー」
知的好奇心が旺盛なのは結構だが、その楽しみ方は俺には高度過ぎるぜ、メラク……。
「おぉ……! おにんにん突っ込まれながら、別の人と話されるのぉ……モノ扱いされてる感じで興奮するかもぉ……!」
「アンタも高度な楽しみ方してるのかよー……」
俺はあまり夢を見ない体質だ。正確に言えば、そうなるように訓練している。
夢を介して人間を操ろうとする精霊は多い。だから、睡眠時は『既知の記憶の整理』を意識的に行う事で、精霊に侵されないパーソナルスペースを保つ。
師匠の教えだ。師匠の師匠も、そのまた師匠も、皆が最初に習ってきたのがこの技術である。
だから、これは異常事態だ。
「ここは……何処だー?」
白でも黒でもない、無色の空間。光も闇もない、無影の隙間。
認識できるモノは2つだけ。うちの学園にも劣らない立派な『校門』と、その前に門番のように鎮座する金色の……。
「兎……?」
「むう……。汝が入学希望者かえ?」
「わー、兎が喋ったー!?」
「ふぁ……この兎は単なる人形よ。汝が現れたという事は、余の本体は既にそちらの世界にはおらん」
金の兎は大きく欠伸をした。
「フィラーが緊急事態と判断した時のみ、霊能の血を引く男子の意識をここに引き込めるようになっておる。あまり条件を緩くするとコストが嵩んで、長期的に稼働させられぬからな」
「緊急事態ー?」
「うむ、相当な火種と縁を結んだと見える。心当たりはあるかえ?」
俺は長考する。
「どれだ……?」
心当たりしかない。厄ネタみたいな女とばっかり交流してきたからなー。
「見境ない男子かえ。そんな意識をしておる癖に……。まあ、何にせよ、この学園に入学するのであれば余の教え子となる。霊能者として学ぶべき、知識と技術を授けよう」
兎が足踏みすると、校門がギィと鳴る。
「余は無涯のプレイスホルダー。そして、ここは『プレイスホルダー深層学園』。初出現故、汝が1期生という事になるかえ」
プレイスホルダーと名乗る兎は宣言した。
「ようこそ、男にしか扱えない精霊術を鍛える学園へ。入学を望むならば、門を開けよ」
理解が追い付かない。この学園に入学する事で何がどう変わるのか。プレイスホルダーは何者なのか。
だが、今の段階で一番の違和感は……。
「男、だけ?」
──俺の隣で首を傾げている、メラクの存在だった。
第2回ヒロイン人気投票
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○桃:ポラリス・ローズクォーツ
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①赤:ドゥーベ・ルビー
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②青:メラク・サファイア
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③白:フェクダ・ダイヤモンド
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④黒:メグレズ・オニキス
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⑤紫:アリオト・アメシスト
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⑥黄:ミザール・シトリン
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⑦緑:ベネトナシュ・エメラルド