※この作品はR-18です。

転生者がソリテールと恋人になってエッチする話   作:シャリ

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※この回は、非R-18版でカットしていたR-18部分以外の差は無いです。
そのため、コレ単体で読めます。


【差分だけ見る既存読者向け:スクロールのリンク】
1.【リンク】初フェラ、初えっち

2.【リンク】恋人えっち




EP1:【R-18版】ソリテールと恋人ごっこと脳破壊

 

【EXTRA:1話:来訪】

 

 オーシュが、ヒンメルとフリーレンの結婚式に参列してから数週間後の夜。

 

 ペンを走らせて、新シリーズの漫画『真の冒険譚』を描くオーシュの耳に、玄関の扉を叩くノック音が届いた。

 手を止めて、玄関に向かい扉を開ける。

 

「こんばんは。あなたがオーシュ?」

 

 目に映ったのは、一人の小柄な女性。

 淡い碧色の瞳と長髪。茶色がメインの帽子と質の良い町娘衣装を身にまとい、どこか人間離れした気配を放っている。

 

「おう。俺がオーシュで合ってるぞ、どなたかさん」

「あら……名乗り忘れていたわ。私はソリテールよ」

 

 胸元に両手を乗せて、薄い微笑みを向ける。

 

「あなたに興味があるの。お邪魔してもいいかしら?」

「もちろん!」

 

 オーシュの頭の中には怪しいとかの思考は無かった。

 あるのは『ソリテールカワイイヤッター!』だけである。

 

 

 ソリテールは応接室に案内された。

 高そうな椅子に座ればオーシュが紅茶を出す。匂いを嗅いで、安全を確認してから口をつけた。

 まずは一口だけ飲んでおき、質問を矢継ぎ早に投げる。

 

「絵本とも小説とも違う『漫画』はどんな時に思いついたの? 漫画はどうやって描いてる? 作中にある魔法の使い方や発想は誰かに教わった? とても広い家なのに、他の人の気配がないわね。ここには一人暮らし? 両親は別の場所にいるのかしら? 漫画では人間の性行為について細かく描写していたけど、あなたに恋人がいて参考にしていたりする?」

 

 こやつ……記者か?

 まぁいいか!! よろしくなあ!

 

 オーシュは一気に投げ込まれた質問で目を丸くするも、答えにかかる。

 

「漫画という表現技法は知っていただけで思いついてはいない。発案者は誰かは知らん。漫画は『漫画を描く魔法』で描いている。漫画で描いた戦い方や魔法は自分で考えてはいるものだが、他のコンテンツからのインスピレーションは受けているな。家は一人暮らし。孤児院育ちだから親はいない。恋人はいないが、性行為はえっちなコンテンツを沢山摂取してきたり、えっちなことできる店にいったことがあったりだ」

 

 返答を受けたソリテールは両手を合わせ、喜びを表現する。

 

「素敵。一遍に教えてくれたのね。もっと、お話しさせて」

 

 

 

 細かく作品に対する質問が混じる長話をようやく終えて、ソリテールが立ち上がる。

 

「あなたとお話しできて良かった」

 

 立ち上がったソリテールが右手を差し出す。彼はニコニコと顔を明るくしながら握手。

 彼女は繋いだ手をジッと見つめる。

 

 

 漫画を描くための手を失った人間の反応を見るのは初めてになるわ。

 

 

 魔力を調整。

 まずは右腕ごと消し飛ばそうとし──

 

「"前世"を含めても可愛い子とここまで長話したのは初めてだったな。役得だぜ」

 

 彼の調子のいい発言で、ソリテールの魔力が止まった。

 

 

「…………ぜんせ? 何かしら、それ」

 

 輪廻転生という考えは一般的ではない世界故に、ソリテールが聞き覚えのない言葉に興味を持った。

 

「あっ、ヤベ。いやまぁ、一応だけど秘密にしてる話なんで……聞かなかったことにしといてくれ」

 

 ソリテールの目がスッと据わる。

 

「秘密の話なのね。ますます、興味がある。でも、そうね。秘密なら簡単に教えてくれないもの。お姉さんから秘密を明かすべきだったわ」

 

 

 私は握手を解き、空いた手で帽子を取って角を晒す。

 

「頭の角、分かる? 私は人間じゃない。大魔族のソリテールなの。よろしくね」

 

 人間はどいつも、さっきまで話していた相手が魔族だと知れば恐怖する。

 腰を抜かす人間。失禁する人間。身体の震えが止まらない人間。悲鳴をあげて逃げようとする人間。無意味な攻撃を仕掛けてくる人間。

 どのパターンでも、恐怖を与えれば秘密も何もかも教えてくれる。

 命が消える前に最期の言葉を吐き出してくれる。

 

 この若い人間の男はどんな反応なのか。逃げや攻撃なら、秘密を教えてもらう前に手か足を潰さないといけなくて、ちょっと面倒。人間の身体と精神は痛めつけすぎると話を聞き終える前に壊れてしまう。聞き逃しを防ぐためにも、できれば壊すのは話が終わりきってからにしたい。

 

 

 

「えっ、角? おお〜、すげぇ可愛いじゃん!」

 

 オーシュはソリテールの頭に生えた角を、じっくりと見つめた。彼女の予想に反してパニックを起こさない。それどころか、目が輝き始めた。

 

「角の形も綺麗で、色もツヤツヤしてるし。やっぱりファンタジーといえば人外で可愛い子だよな〜。俺は強くないし、旅なんて出来ないから魔族と会える機会は無いと諦めていたから嬉しいぜ」

 

 ソリテールは固まった。魔族として長く生きてきたが、こんな反応は初めてだった。

 恐怖や敵対心は微塵もなく、むしろ好意を向けられている。予想外の戸惑いが生じる。

 

「えっと……可愛い? 魔族だって言ってるのよ? 人間の敵で、あなたのような人間を殺す存在。それを分かっているの?」

 

 声が少し震えた。いつもなら、ここで相手の心を折るための冷たい微笑みを浮かべるはずなのに、今は上手く表情が作れない。

 

「敵? そんなの関係ねぇよ。可愛いは正義さ。特に、君みたいな人外で可愛い子が好きだ。マジ俺好み。おおっと、君の秘密を教えてもらったわけだし、俺も前世について話さないとな。描いて説明した方が楽だし、作業場の方に行くぞ」

 

 人間は皆、魔族を恐れるものだと思っていた。なのに、この男は……好意をぶつけてくる。脅威ではなく、魅力的な存在として見ている。

 

「…………ええ、お願いするわ」

 

 

 

 

 オーシュは別の世界で死んで、死ぬ前の記憶があること等を説明した。もしも言葉だけならば、ありえない夢物語と切り捨てられていた。しかし、彼は『漫画を描く魔法』で車やヘリや飛行機のような前世に存在した物を描いてソリテールに見せた。

 彼女は様々な研究をしており、人間の技術についても知見がある。見せられた物に関して「今は再現不可能なだけでバカな妄想ではなく、技術力があれば実現可能な産物」と理解。オーシュの言葉は信じるに値すると判断した。

 

 この世界で唯一と思われる、別世界を知る人間。

 

 ソリテールの頭の中では色々と聞きたい事柄が浮かんでくる。文明や生活や技術や芸術や学術や他にも挙げたらキリがない。

 

 その上で、一番聞きたいと思ったのは自分の研究では、未来で生まれるかもしれない進化した魔族じゃないと不可能だと結論を出した話。

 

「異なる世界の知識を持つ、博識なあなたに答えて欲しいの。人間とは脳の中身が違う魔族の私は、どうすれば人間の考え方を感じとれると思う?」

 

 

 この問いかけ、仮に別の転生者がいて彼女に聞かれていたら哲学や心理学の方向で真面目に掘り下げていたかもしれない。

 

 オーシュはそういうタイプでは無かった。

 

「うーん、脳が問題なら試しに寝取られで脳破壊やってショック与えてみようぜ。千年ぐらい生きてたらしいエルフが寝取られエロ漫画を読んで心を動かした実際のケースがあったしな!」

 

 ソリテールが怪訝な表情を見せる。

 

「脳が破壊されたら魔族でも死んでしまうわ」

「あぁ、うん。そうだけど、そうじゃなくて」

 

 ネタとしての解説も含めて説明した後、寝取られの案を出した。

 

 

 1.オーシュとソリテールが恋人として付き合い、一緒に住む。

 (恋人ごっこ)

 

 2.恋人ごっこ開始から一年後に、ソリテールが見ている状態で自宅に招いた娼婦とオーシュがラブラブえっちプレイをする。

 (疑似的に、寝取られ脳破壊をやってみる)

 

 

 上記の案をソリテールは受け入れた。

 彼女としても、人間と恋人関係という他の人間が相手では決して得られない経験という研究データに興味があった。

 それに加えて、オーシュが持つ異世界の知識は一日そこらのお話では掘り出しきれない。じっくりと話を聞ける状況は望むところである。

 

 念のために彼女は、オーシュがうっかり魔族を匿っていると漏らさないように、許可制の縛りの精神魔法をかけた。この精神魔法は欠点として、お互いに敵意や恐怖がある相手には発動できない。なので、これまで人間を襲っての実験では一度も成立しなかった。オーシュには問題なく成立したのを確認し、ソリテールは安心すると共に呆れる。

 

「あなた、本当に人間? 実は頭がおかしいんじゃないの?」

「照れるぜ」

 

「褒めてないわ」

「泣けるぜ」

 

 

 

 オーシュが、そういえばと疑問を投げる。

 

「街を覆う結界って、どうやって突破したんだ? 壊れていたら騒ぎになっているはずだしさ」

「あなたの漫画にあった、結界を解析して同じ波長を身体に纏って境界線を越える手法を再現したの。素晴らしい発想だったわ」

「そういや描いてたな〜。再現するとは凄いなぁ」

 

 

 

 二人の関係が『恋人ごっこ』で変わるにあたって、ソリテールが確認する。

 

「呼び方は"あなた"から変えた方がいいかしら? 私から名前で呼ばれた方が嬉しい?」

「言い方が可愛いから"あなた"のままで! お嫁さんっぽくもあるしな」

 

 

 

 話がひと段落し、二人は恋人らしいことを始めてみる。

 

「好きよ、あなた。……人間にこんな言葉を送るのは初めてね」

 

 ソリテールは魔族である。

 研究により、人間らしい動きや言動を獲得しているが、心は人間とは異なる。

 たった今、口にした『好き』の気持ちを理解していない。現状では、ごっこ遊びとして合わせた言葉を送っているに過ぎない。

 

「俺も好きだ。恋人ごっことはいえ、俺は本気で好きだぞ。提案したのも俺好みのソリテールとイチャイチャしたいという気持ちが強いし。俺が知る中で、一番可愛いし、一番好きだ」

「熱烈ね」

 

 オーシュは手を伸ばしてソリテールの腰を引き寄せた。

 

「早速だけどさ。恋人として初めてのキス、しようぜ」

「もちろん、いいわ。どんな感じか楽しみ」

 

 オーシュの方から唇を合わせる。最初は軽く、触れるだけのキス。

 

 

 ソリテールは目を閉じ、相手の息遣いを感じ取る。生まれて初めてのキスに集中する。

 触れるオーシュの唇は柔らかく、温かい。人間の口元を食べるために嚙みついた時とは異なる不思議な食感。

 

 ──あれ?

 

 キスが深まるにつれ、ソリテールの舌がオーシュの口内に滑り込む。唾液が混じり合い、彼女の味覚に新たな感覚が広がった。

 

 人間の顔を食べた時、血と肉に混ざる唾液はただの副産物でしかなかった。味は薄く、血と違って飲んだ時の快感がなく、オマケにもならない。

 だが今、このキスで得る唾液は……違う。濃厚に感じて、心地よい。もっと、吸いついていたくなる。

 

 

 ソリテールの瞳がわずかに見開く。

 舌を絡め、もっと深く、もっと貪るようにキスを続けた。オーシュもそれに応じ、彼女の背中を抱きしめて唇を押しつける。息が乱れ、部屋に湿った音が響く。

 

 ようやく唇を離した時、ソリテールの頰がわずかに上気していた。

 

「……おいしい」

 

 ぽつりと漏れた言葉に、オーシュが目を丸くした。

 

「キスがおいしいって? まぁ、俺も最高だったけどな」

「少し違うわ。あなたの唾液が美味しかった。人間の顔を食べた時より、ずっと美味しいの。唾液のこんな食感、初めて」

 

 オーシュは少し考えてみて、思い当たる理屈が浮かぶ。

 

「あれじゃね? 人間だって食べ物に好みの食べ方がある。肉をガッツリ焼いてから食う方が好きな人と、あまり焼かずに生っぽい部分があるのが好きな人がいるみたいな。ソリテールの場合は、唾液の食べ方だとキスが好きな食べ方だったんじゃね。知らんけど」

「そうね。好きな食べ方だったのかも」

 

 ソリテールは納得し、長く生きてきた自分のことで知らない部分が早速見つかったのは、面白いような気分になる。

 

「だから……もっと、味わってみましょうか」

 

 今度は彼女の方から、舌を絡める深いキスを繰り返す。

 

 一度、二度、三度……。

 

 しつこいくらいに何度も唇を重ね、唾液を交換するように舌を動かす。オーシュの息が荒くなり、ソリテールの身体が微かに震える。

 魔族の彼女にとって、未知の快楽が芽生え始めていた。

 

 キスがようやく途切れた時、オーシュは息を切らしながら囁く。

 

「ソリテール……さっきよりも好きになった」

 

 彼女は微笑み、唇を拭う。

 

「私も好きよ」

 

 

 

 キスの余韻がまだ残る中、彼女の腰に回されたオーシュの腕が、少し強く引き寄せていることに気づいた。

 

 そして、下腹部に当たる硬い感触──服の上からでもはっきりわかる、熱を帯びた膨らみ。

 

「……あら?」

 

 ソリテールはくすりと笑い、視線を下に落とした。

 オーシュの股間が、彼女の体に押しつけられている。

 魔族の彼女は、人間の生理現象を研究で知っていた。だが、実際にこうして感じるのは初めて。

 

「魔族の私に、興奮したのね。あなた……本当に変わってるわ」

 

 彼女の声には、からかうような響きが混じる。オーシュは少し照れくさそうに頭を掻く。

 

「一目惚れした魔族の彼女に興奮したんだよ」

 

 続けて、このまま先の行為に繋がる話を思い出してニヤリと笑う。

 

「そういや、いいこと思い出した。確か人間の血液と唾液と精液って、基本的に同じ原料でできてるんだよ。血漿とかタンパク質とかがベースでさ。さっき唾液が美味しかったって言ってたろ? だったら、精液も気に入るかも。多分な」

 

 オーシュの言葉に、ソリテールの目が輝いた。

 

 研究者としての好奇心が、瞬時に掻き立てられる。人間の体液については、知識で知っていたが、味覚的な観点で比較したことはない。

 唾液がキスでこんなに美味しかったのだから、他の体液も……?

 

「興味深い。同じ原料なら、似た味がするのかしら? 確かめてみたい」

 

 ソリテールはそう言って、ズボンに手をかける。

 

「……やり方は知っているのか?」

「あなたの漫画で知った。色んな男のモノを咥えていたフリーレンほど上手くはないと思うけど、許してね」

 

 もしもフリーレンが聞いていたら、殺意マシマシ魔力タカメ攻撃魔法トッピングしている発言である。

 

 ズボンとパンツをゆっくりと引き下ろし、勃起した肉棒を露わにした。

 

「これが、あなたの……」

 

 ソリテールは膝をつき、オーシュの前にしゃがむ。

 ジッと見た後、竿に頬擦りする。

 

「私で興奮した人間のおちんちん……興味深い」

 

 淡い碧の瞳が、好奇心に満ちて先端を見つめる。

 

 

 フェラチオ……口で愛撫する行為。

 理論上は理解しているけど、実践は初めて。

 

 

 彼女はそっと手を添え、舌を伸ばした。

 最初は軽く、先端を舐めるだけ。

 ペロりと舐める度に我慢汁の味が伝わってくる。

 

 おいしい……かも?

 

 ぐぷぷと竿を咥え、さらに深く口に含む。すると、彼がうめき声を漏らす。

 

「うぉ……口の中、あったけぇ」

 

 舌を絡めて動かし始める。彼の作品で見たように、上下に頭を動かし、吸いつく。

 

「ちゅぶ…れろ……ちゅるるる……」

 

 されるがままのオーシュは息を荒げ、彼女の頭に手を置いた。フェラされる気持ち良さを楽しみながら、サラサラとした髪を撫でる。

 

「上手いじゃん」

 

 褒められたソリテールは口を離さず、くぐもった声で応じる。

 

「研究の成果よ。あなたの本で、細かく描いてあったから」

 

 彼女はさらに激しく動き、味を確かめながら続ける。唾液と混ざる我慢汁が、彼女の興奮を煽る。魔族の彼女にとって、これも新たな発見。

 

 オーシュは耐えきれず、声を漏らす。

 

「ソリテール……もう、ヤバい……出る!」

 

 やがて、頂点が訪れる。我慢せずに、こみ上げて来たモノを彼女の口内に噴出させる。

 

「んんッ!? んぅー! あむ、んぐぐぅ」

 

 ソリテールはそれを口で受け止める。口内に吐き出されたべったりと張り付く濃い精液を味わう。

 一滴も取り逃さないように、咥えこんだまま吸う。

 

「んむぅ…ちゅう……んくっ……じゅるッ」

 

 ──ソリテールは、口の中にたっぷりと吐き出された欲望を全てごくりと飲み込み、満足げに微笑んだ。

 

「ふふ……気に入ったわ。どこか癖のある味。これが女性に注がれて新しい人間が産まれるのなら、これは生命の味なのね。素敵」

 

 どこか、うっとりするソリテールの手をオーシュが優しく取る。

 

「続きをちゃんとベッドでしよう」

「そうね。まだ、この先があるものね。あなたの愛を私に教えて、お姉さんを気持ちよくしてみて。恋人として愛し合いましょう」

 

 オーシュはソリテールの手を引いて、寝室へと移動した。

 ソリテールはベッドに腰を下ろし、服を脱ぎ始める。町娘の衣装をゆっくりと剥ぎ取り、露出する白い肌が月光のように輝く。

 魔族の彼女の体は、人間とは微妙に異なって、異質なほどの美しい肌の滑らかさがある。ある種の造形美を持ち合わせていた。

 

「綺麗だ……ソリテール」

 

 オーシュも服を脱ぎ捨て、彼女の隣に座る。互いの体温が近づき、緊張と期待が空気を満たす。ソリテールは研究者の目で彼の体を観察しつつ、内心で好奇心を抑えきれなかった。

 彼は優しく彼女を押し倒し、胸を優しく揉む。そのまま、さわっていると、ソリテールの体がびくりと反応した。

 

「ぅ……あっ……これが、感じさせられるってこと?」

 

 彼女の声が少し震える。これまで知ることが無かった、未知の快楽を受けて体が熱くなってくる。

 指の腹で乳首をスリスリと擦ると、彼女の口から熱の籠った息が漏れだす。

 

「痛くないか?」

「へいき……ぅうっ」

 

 オーシュの手が下へ滑り、彼女の秘部に触れる。すでに湿り気を帯びた表面を指で優しく撫で、クリトリスを刺激する。初めての快感にソリテールの腰が少し浮く。

 

「はあっ……ぐっ……それ、いいわ……」

 

 ぬぷりと指が中に入り、ゆっくりと動く。

 浅い部分を中からほぐされて、反応した身体が愛液を出し、指を濡らす。

 

 ──研究では知っていたけれど、実際の感覚は想像以上。未知の体験が、まだまだある。この先も知りたい。

 

 オーシュが亀頭を彼女の入り口に当てる。

 

「入れるぞ」

「あなたに任せるわ」

 

 頷いて、ゆっくりと押し込む。

 処女のソリテールの体はきつく締めつけるが、魔族としての強さ故か彼女に痛みはほとんどない。

 代わりに、膣の中が満ちる初めての感覚が彼女を襲う。

 

「あっ……奥まで入ってる……あなたの、おちんちん……熱い……」

 

 オーシュが腰を動かし始める。最初は優しく、徐々に深く突く。ソリテールの体が揺れ、喘ぎ声が漏れる。

 初めての挿入──おまんこを突かれる感覚が、彼女の脳を痺れさせる。

 

「んっ……はぁ、あんっ……気持ちいい……!」

 

 オーシュの動きが速くなり、彼女の奥を突く。汗が混じり、体が密着する。ソリテールは無意識に足を彼の腰に絡め、もっと深く受け入れる。

 快楽が積み重なり、魔族の体が人間のように反応する。

 

 彼が私の耳元で囁く。本気の声で。

 

「好きだ、ソリテール。本気で好きだよ。魔族だろうが、何だろうが俺の恋人だ。俺がソリテールの初めてを貰った男だ」

 

 彼に突かれながら愛を伝えられて、彼の女にされている。刺激と混ざって、どこか頭の中がふわふわする。

 

 

 オーシュの動きが激しくなり、頂点が近づく。

 

「ソリテール……もう、イク……中に出すぞ……」

「来て……初めての中出し……!」

 

 なるべく深く突き、中出しする。熱い精液がソリテールの奥に注がれ、彼女の体が震える。絶頂が訪れ、魔族の体が弓なりに反る。

 

 初めてのオーガズム──頭が真っ白になり、大きな快楽の波が全身を駆け巡る。

 どうにか、漫画で見知った言葉を吐き出す。

 

「あああっ……イク……イッちゃう……!」

 

 

 ──裸の二人が乱れた後、ベッドの上で寝転ぶ。

 

「俺は最高の気分だったよ。ソリテールも同じだったら嬉しいなぁ」

「……私も気持ちよかった。……新鮮な感覚ね」

 

「じゃあ、今日はここまでにして寝るか。ほら、おやすみのキスするから、こっちに顔を向けて」

「そういうのもあるのね」

 

 オーシュから軽く接触する程度のキスを受ける。

 キスが終わったが、彼女はねだるような目付きを向ける。

 

「おやすみのキスは一回だけって決まりがあるの?」

「いや、無いな」

 

 答えを聞くが早いか、ソリテールが顔を寄せてキスする。ちゅうちゅうと音を立て続けて、やがて唇を離した。

 彼女が後味を堪能し、息をついているところで彼の身体の変化に気づく。

 

「また固くなったの?」

「好きな相手とキスをあれだけしたら、そりゃな」

「そう。なら……私が処理するのが道理ね」

 

 モゾモゾと体勢を変えて、口を大きく開ける。

 

 ──結局、初日の夜から寝るのが遅くなってしまっていた。

 

 こうして、二人の生活が始まった。

 『恋人ごっこ』ではあるものの、ソリテールは研究のために恋人として振る舞う。

 オーシュはそんな彼女を可愛らしく思い、本気で愛していた。

 

 

 

 

【EXTRA:2話:日常】

 

 ある日の昼過ぎ。

 オーシュが漫画の執筆を終えてリビングに戻ると、ソリテールが本棚を眺めていた。

 彼女の好奇心は尽きることがなく、毎日新しい質問を投げかけてくる。

 

「あなた、今日は何をするの? まだ漫画を描くの?」

 

 ソリテールが振り返り、淡い碧の瞳を輝かせる。お喋りが大好きな彼女は、会話が始まると止まらなくなる。

 

「いや、今日はもう終わり。ソリテール、一緒にTRPGやろうぜ」

 

 オーシュが笑顔で提案する。彼女は首を傾げ、整っている髪が少し揺れた。

 

「何それ? 聞いたことないわ」

「テーブルトーク・ロールプレイング・ゲームの略だ。前世の娯楽で、みんなで集まって、話をして独自の物語を作って遊ぶんだよ。まぁ二人でも出来るゲームだ。お喋りが好きなソリテールなら楽しめるはずさ」

 

 オーシュの説明で、彼女の目が興味深そうに細まる。

 

「へえ……物語を作るの? 面白そう。どうやって遊ぶの? お姉さんに教えて」

 

 早速、オーシュは前世の知識を基にルールを書いた紙と『漫画を描く魔法』で描いたキャラクターシートをいくつか取り出し、説明する。

 

 それからゲームが始まると……ソリテールはすぐに没入した。お話好きが功を奏し、即興のセリフを次々と繰り出す。お互いにしゃべり倒して、その日は時間があっという間に過ぎた。

 ソリテールはゲームを通じて、人間の遊び心を少し理解した気がした。

 

 

 

 また別の日。

 

 夕食の時間になり、オーシュとソリテールがキッチンに立つ。

 毎日の料理はどちらか一人が行う日と、二人で行う日で分かれている。この日は二人の日だった。

 二人はエプロンを付け、台所で肩を並べる。台所での共同作業で、どこか居心地の良さが生まれていた。

 

 出来上がった料理をテーブルに並べ、二人で食べる。ソリテールは一口食べて頷く。

 

「ふふ、美味しい。あなたと作る手料理、好きよ」

「俺も好きだよ。大好きなソリテールと料理できて、いつも幸せだ」

 

 二人っきりの日常を繰り返す中、ソリテールの心に変化が生まれ始めていた。

 

 

 

 

【EXTRA:3話:探求】

 

 ある日の夜。

 ランプの灯りが部屋を柔らかく包み、二人はソファに並んで腰を下ろしていた。

 読書を終えた後の、何でもない静けさ。紅茶の香りがほのかに漂い、時計の針が優しく時を刻む。

 

 ソリテールは、膝の上で組んでいた指をほどき、ふっと息を吐いた。

 そして、少し俯いたまま小さく呟く。

 

「ねえ、あなた。……少し、聞いて欲しい話があるの」

 

 その声には、いつもの自信や知性の輝きがなかった。どこか、影を落としたような響き。

 オーシュは隣で姿勢を正し、真剣な眼差しで彼女を見る。

 

「どうした? 珍しく沈んでるな」

 

 ソリテールは言葉を選ぶように、唇を噛んだ。

 やがて、ぽつりぽつりと話し始める。

 

「私は、ずっと魔法を研究してきたわ。あらゆる術式を解析して、理論を組み替えて、実験を重ねた。でもね、結局のところ、私にとって『最強の魔法』は『魔力をぶつける』だけの単純な魔法だった」

 

 彼女は微かに笑った。

 けれど、その笑みはどこか痛々しく自嘲に近い。

 

「皮肉よね。魔法の探究をする魔族の中でも、研究熱心だと自負していた私の答えが、そんな原始的なものなんて。研究は無価値だった」

 

 そう言って肩を落とすソリテールの横顔には、寂しさが滲んでいた。

 

 オーシュは、少しの間黙っていた。

 そして、静かに息を吸い込んでから、優しく言葉を紡ぐ。

 

「……それでも、俺はいいと思うぜ」

「どうして?」

「前世の世界では『シンプル・イズ・ベスト』っていう単純だからこそ素晴らしいという考え方もあった。単純なものほど奥が深い。どんな力でも、最後は『誰が使うか』で強さが決まるんだ。勝てるかどうかは、魔法使い次第だ。失敗のように語っていたが、俺はソリテールの成果を認めるよ」

 

 ソリテールはゆっくりと顔を上げる。オーシュの瞳には、まっすぐな優しさが宿っていた。

 

「それに……ソリテールはいっぱい研究して、試して、失敗して、それでも前に進んできた。その努力の全部が、『魔力をぶつける』という結果を特別なものにしたんだ。だからさ、”無価値”って言葉で終わらせるの、もったいないぜ。もしも、それでソリテールが頑張ってきたことをバカにする奴がいたなら、俺がぶん殴ってやる」

 

 この人間はそう言って、そっと私の頭に手を伸ばした。

 指先が、髪を優しく撫でる。

 

「よく頑張ったな、ソリテール。偉かったな。本当に、すごい奴だ。そんなソリテールが俺は、やっぱり好きだ」

 

 胸の奥で、何かが小さく弾けた気がする。手のぬくもりが、心の奥まで染み込んでいく。

 

「…………ぁ……」

 

 生まれて初めて、自分が研究してきたことを認められて、褒められた。

 魔族としての長い年月の中で、感じたことのない何か。それが胸の奥でくすぐったい。

 

 何だろう、これは。魔力のざわつきでも、研究で上手くいった時の興奮でもない。もっと曖昧で儚くて、けれど甘い。

 深く浸っていたくて、求めたくなる。

 

「……ねぇ、あなた。キスして」

 

 唇が触れ合う感触で返答される。

 最初は軽く、撫でるようなキス。心に溜まっていた重いものが、少しずつ溶けていくような感覚。目を閉じ、その感触に集中する。

 

 いつものように、舌を滑り込ませて唾液を味わおうとする。確かに、唾液の味は心地よい。濃厚で、甘い余韻が残る。でも、今はそれだけじゃない。何か、違うものが胸を満たす。

 

 最初は、唾液の味に惹かれていた。人間の体液を味わうための手段として、キスを楽しんでいた。でも、今は違う。唇の柔らかさ、息遣いの近さ、相手の体温、それらが混ざり合って生まれる、この感覚。キスそのものが、心地よくて、欲しくてたまらない。

 

 もっと、味わいたい。唾液じゃなくて、このキスを。

 

 

 ソリテールは無意識に手を伸ばし、オーシュの首に腕を回す。キスを深く求め、舌を絡め合う。部屋に、湿った音が響く。息が混じり、熱気が二人の間を満たす。

 魔族の理性が、徐々に溶けていく。彼女は激しく唇を押しつけ、舌を激しく動かす。彼もそれに応じ、彼女の背中を抱きしめて深くキスを返す。息が荒くなり、キスが長く続く。

 

 一度唇を離すと、ソリテールの瞳が潤んでいる。頰が上気し、息が乱れている。

 

「あなた、もっとキス……激しく、もっと……」

 

 彼女の声は、ねだるように震える。オーシュは微笑んで再び唇を重ねる。今度は激しく、貪るように。ソリテールは積極的に舌を絡め、吸いつく。唾液の交換が激しくなるが、彼女の意識は味覚を超えている。

 唇を離し、息を吐きながら彼女は囁く。

 

「キス……好き。唾液の味じゃなくて、このキスが……あなたとするキスが、好きよ」

 

 オーシュの目が優しく細まる。

 

「俺も好きだ。ソリテールのキス、最高だよ」

 

 再びキスを繰り返す。激しく、深く、何度も。何度も唇を重ね、舌を絡め、息を共有する。ソリテールの体が震え、魔族の体が人間のように熱くなる。何かが満たされ、欲求が膨らむ。

 キスの行為自体が、快楽を生む。体が熱くなり、下腹部に甘い疼きが湧き上がる。

 

 ようやくキスが途切れた時、ソリテールはオーシュの顔をじっと見つめる。

 熱は冷めることなく、より欲しくなる。

 ゆっくりと手を伸ばし、彼の頰を撫でる。

 

「今日の漫画の執筆、明日に回しても問題ないわよね? 今から、えっちしましょう? あなたと恋人えっちで求め合いたいわ」

「喜んで。俺も、ソリテールと愛し合いたい」

 

 オーシュはソリテールをお姫様抱っこし、寝室へ連れ込んだ。

 

 

 

 ……♡

 

 っ♡ っ♡

 

 〜〜〜〜ッ♡♡♡

 

 ︹▁︿⁄╲︿╱﹀╲︿♡♡♡♡

 

 

 

 

 

【EXTRA:4話:虚無】

 

 恋人ごっこ開始から数ヶ月後。

 

 二人の生活は、穏やかで甘い日々が続いている。

 ソリテールはオーシュと話したり、一緒に遊んだりしていた。時には、オーシュ宅内に用意された自室と研究室で、彼の前世由来の情報をじっくりと整理する。

 そして夜は、体を重ねて気持ち良くなる。

 

 そんな毎日が続いて迎えた、ある日の朝、オーシュから話をされた。

 

「取材の関係でヒンメルさん達が街に滞在するんだよなぁ。俺の家に泊まるわけじゃねぇけど、家には来るから……まぁ一ヶ月ほど街から離れた方がいいぞ」

「わかった。私も勇者一行とは戦いたくないもの」

 

 その日の午後、ソリテールはオーシュ宅から出た。角を帽子で隠し、結界をすり抜ける魔法を使って、静かに街から姿を消す。

 彼女の拠点は、街から数日離れた森の奥深く。古い遺跡を改造した隠れ家だ。そこには研究資料や実験道具が並び、魔族らしい冷たい空気が漂っている。

 

「せっかくだし、久しぶりに遊ぼうかしら」

 

 魔族として、人間は最高の好物だ。血肉の味は、比類ない快楽を与えてくれる。

 

 森の道を歩く一人の旅人を見つけ、声をかけて、話しかける。

 

 警戒されたが魔族だと明かせば、旅人は震え上がって命乞いをしながら何でも話してくれた。

 ……残念ながら、オーシュと違って新鮮さも面白味もない話しか出てこなかった。最期の言葉もつまらなかった。

 完全に時間のムダだった。オーシュが相手なら、こうはならないのに。

 

 ソリテールは、血まみれになった人間の肉を切り裂いて味わう。

 

「…………あら?」

 

 一口、二口。人間の肉は、柔らかく、血の甘みが広がる。魔族の好物のはずだ。なのに……何か違う。満足感がない。

 

 彼女は肉を吐き出し、顔をしかめた。

 味は以前と変わらないのに、オーシュと一緒に作った料理と違って、食事として欠けている。

 味が良いのに、ただの肉塊にしか感じられない。

 

「私の好物のはずなのに」

 

 途中で食べるのをやめ、残骸を魔法で処分した。

 

 

 拠点に戻り、ソリテールはベッドに横になる。窓から見える森の景色は、静かで孤独だ。

 そうして、拠点での日々が過ぎる。

 研究資料を眺めても、どうにも気が晴れない。面白くない。身体がやけに冷たく感じる。

 

「早く戻りたい……」

 

 魔族として、こんな考えを抱く自分に戸惑う。しかし、オーシュがいる家に行きたい気持ちを否定できなかった。

 

 

 ようやく一ヶ月が過ぎ、フリーレンたちの滞在が終わったことを確認できた。オーシュの家に着き、扉を開けると、彼が笑顔で待っていた。

 

「おかえり、ソリテール! 待ってたぞ」

 

 オーシュはすぐに彼女を抱きしめる。温かい体温、嗅ぎなれた匂い。ソリテールの胸に、安心感が広がる。自然と、言葉が漏れた。

 

「……ただいま、あなた」

 

 初めての「ただいま」。魔族の彼女にとって、それは人間の日常の言葉。でも、今は心から出た本物の挨拶。

 

 オーシュは彼女の頭を撫で、優しくキスをする。

 

「やっぱさ〜、好きな相手と会えないのは寂しかったぜ」

 

 ソリテールはただ無言で、彼の胸に顔を埋めた。

 

 

 

 

 

【EXTRA:最終話】

 

 恋人ごっこを開始してから、一年後。

 

「今日でちょうど一年だな。恋人記念日おめでとう!」

「あなたと過ごす時間が、こんなに早く感じるなんて不思議ね」

 

 ソリテールが小さく微笑む。

 魔族として数百年を生きてきた彼女にとって、一年など一瞬のようなもののはずだ。なのに、この一年は特別だった。どこまでも好意を向けてくるオーシュと過ごす日常が悪くないものだと、彼女自身も気づき始めていた。

 

 オーシュはポケットから小さな箱を取り出し、彼女の前に差し出した。箱はシンプルな木製で、中を開けると、白銀に輝く指輪が現れる。

 

「記念日のプレゼントだ。ソリテールの魔法みたいに、シンプルで綺麗な指輪を選んだよ」

 

 ソリテールの目がわずかに見開かれる。

 彼女は箱から指輪を取り出し、じっと眺めた。魔族の彼女にとって、装飾品などただの無意味なものだったはずなのに、この指輪は違う。何か、心に響くものがあった。

 

「あなた、ありがとう。綺麗ね」

 

 オーシュは優しく手を握り、ソリテールの薬指に指輪を嵌めた。

 彼女は何度も指輪を眺めた。手を回し、光の加減を変えて見つめる。彼女の動きは、無意識に繰り返される。

 オーシュはそんな彼女を見て、満足げに笑う。

 

「喜んでもらえて良かった。俺は記念日を覚えているタイプだからな。まぁ、寝取られプレイする約束の日でもあるから忘れようもなかったけどな〜」

 

 その言葉に、ソリテールの動きがピタリと止まった。彼女の瞳がわずかに揺れる。

 

「……そうね。そういう約束だった」

 

 彼女の声は平静を装っているが、微かな動揺が混じる。指輪をそっと撫でる。

 

「今夜は娼婦を呼んで、ソリテールが見てる前でラブラブえっちだ! 前提が『恋人ごっこ』だから疑似だけど、脳破壊でソリテールが感じてみたい人間の感情を少しでも味わえると良いな」

 

 彼女は指輪をもう一度眺め、ゆっくりと息を吐いた。

 

「……楽しみにしているわ」

 

 

 夜。

 オーシュは娼婦を家に招いていた。美しい女性で、街で評判の者だ。

 ソリテールはクローゼットに隠れて、オーシュと娼婦の様子を覗き見する。

 

 二人が恋人のように触れ合い、熱っぽい会話を行う。

 

 胸の奥に、かすかな違和感が芽生える。胸がざわつく。何だか、苛立つような……。でも、まだそれが何なのか、わからない。

 

 

 二人が密着して、キスをする。

 

 ソリテールの視界が揺れた。

 なぜか胸が締めつけられる。オーシュの唇が、他の女に奪われている。好き、という言葉を、他の女に言っている。あの温かいキスを、他の女に与えている。

 

 なに、これ……。

 痛い。何もされていないのに胸が、痛い。

 

 

 二人が男女として身体を重ねる。

 

 指先が震え、魔力が乱れる。

 恋人ごっこで何度も体を重ねた相手が、他の女を抱いている。自分にずっと向けられていた愛が、他の女に注がれている。

 

 頭が……脳が目の前の光景を否定したがっている。

 なぜ、こんなに苦しいのか。

 魔族の私が、こんなにも……。

 

 ──あ……これが、嫉妬?

 人間の『好き』という本気の気持ちから生まれる……。

 

 

 ソリテールが自覚した瞬間、それこそ脳が破壊されたような衝撃で心の壁が崩れ落ちる。

 

 

 オーシュが好き。

 恋人ごっこなんかじゃなく、本当に好き。

 人間の考え方を感じ取るための実験だったはずなのに、いつの間にか本物の感情が芽生えていた。

 あの日常、あのキス、あのセックス、あの優しい言葉、あの優しく撫でてくれる手。

 

 ──すべてが、私の心を変えていた。

 

 

 

 娼婦がいなくなった後、オーシュがクローゼット越しに軽い調子で声をかけた。

 

「ソリテール、どうだった~? 脳破壊で何か感じられたか? そもそも脳破壊されたか分からんけど」

 

 呼びかけられて、クローゼットから出てきた彼女の淡い碧の瞳から、透明な雫が零れ落ちる。

 生まれて初めての涙。魔族として、感情の涙など知らなかったのに、今は止まらない。

 

「……あなた……」

 

 震え声を聞き、オーシュの目が驚きに広がる。

 

「泣いてるのか? どうした」

 

 ソリテールがよろよろと歩み寄って、オーシュを強く抱きしめた。涙が彼の胸を濡らす。

 

「好きよ、あなた。本当に、好き。恋人ごっこじゃなくて、本物の好き。あなたが他の女と恋人のように接するのを見たら、胸が痛くて、悔しくて、怒って、嫉妬して……それで、わかったの。私、あなたのことが好き。人間みたいに、好きって気持ちに気付いたの。涙が出るなんて、初めてよ」

 

 オーシュは驚きながらも、優しく彼女を抱き返す。

 

「……そっか。俺も、本気で好きだ。一目惚れして最初から好きと言ってたけどさ、ソリテールのことを深く知る度にもっと惚れ込んでた。ずっと、本物の恋人になりたかった」

 

 ソリテールは涙を拭い、顔を上げてキスを求める。唇が触れ合い、涙の味が混じる。

 

「これからは本物の恋人。あなたは、私のもの……」

「あぁ、俺は君のものだ。そして、君も俺のものだな」

 

 

 オーシュはソリテールを優しくベッドに下ろした。

 

 彼女の体がシーツに沈み込み、淡い碧の瞳が彼を捉える。

 

 部屋のランプの光が、彼女の白い肌を柔らかく照らし、魔族らしい異質な美しさを際立たせていた。

 

「あなた……早く、来て♡」

 

 ソリテールの声は、普段の冷静さを欠き、甘くねだるような響きを帯びている。オーシュはおねだりされるままに、彼女の上に覆い被さった。

 互いの肌が触れ合い、体温が混じり合う。彼女の胸が上下に動き、期待に満ちた息遣いが感じ取れた。

 

 まず、オーシュは彼女の唇にキスを落とす。舌を差し込んで、口内を味わい尽くすように動かす。

 ソリテールは積極的に応じ、腕を彼の背中に回してキスを続ける。

 

「んちゅう♡ ちゅむ♡ はむぅ♡ ちゅっ♡」

 

 甘いキスを終えると、すっかり彼女の体は熱く火照っていた。

 

「あなた、キスだけじゃ足りないの……もっと、深く……」

 

 彼女の太ももを撫で、濡れた秘部に触れる。指でクリトリスを優しく刺激すると、甘い吐息が漏れる。

 

「はあっ……あんっ……指で、そんな、あぅ……気持ちいい……」

 

 指を中に入れ、ゆっくりと動かす。ソリテールの内壁が指を締めつけ、愛液が溢れ出す。

 彼女の淡い翠の瞳が潤み、懇願する。

 

「あなた……♡ もう、我慢できないの♡」

 

 ソリテールは期待に満ちた碧で見つめて、細い指を自分の秘部に這わせ、入り口を広げた。これまで何度も肉棒を受け入れているのに、汚れを知らないかのような麗しいピンク色が露になり、蜜が滴る。

 

「あなたのおちんちん、早くっ、ちょうだい♡」

 

 オーシュは誘われるままに、亀頭を押し込む。すると、ソリテールの体がおまんこの奥まで肉棒をするりと導いて、肉棒をきつく締めつける。

 

「私の全部が、あなたので埋められてる。嬉しい♡」

 

 オーシュが腰を動かし始める。最初は優しく、徐々に深く突く。

 ソリテールの体が揺れ、喘ぎ声が漏れる。

 

「んっ♡ やっ、あんっ……すごい♡ 何度もしてきたのにっ、今が一番きもちいい♡」

 

 ソリテールは元々、これまで行ってきた逢瀬で身体は堕とされていた。

 感情の自覚から身体と心の好きが一致し、これまで以上の快感が生まれていた。

 

 

 オーシュの動きが速くなり、彼女の奥を激しく突く。汗が混じり、体が密着する。ソリテールは足を彼の腰に絡め、もっと深く受け入れる。

 腰を沈み込ませながら、オーシュが愛を囁く。

 

「ソリテールっ、好きだ」

 

 快楽が積み重なり、頭がぼんやりする。突かれる度に、思考が飛ぶような刺激と熱が混じり、甘い感覚が体を包む。

 

「私も……好きよ、あなた♡ ううあっ、あんっ……もっと、愛して♡」

 

 オーシュの動きが激しくなり、頂点が近づく。彼女のおまんこが彼の肉棒を締めつけ、射精を促す。

 

「ソリテール……もう、イク……中に出すぞ。全部、注ぐから」

「うんっ、出して♡ 私の中に♡ あなたの精液いっぱい、出して!」

 

 オーシュが彼女を抱きしめる。肉棒の先端を子宮口とキスさせて、欲望を放出する。

 濃ゆい精液がソリテールの奥にどくどくと注がれ、彼女の体が震える。絶頂が訪れ、魔族の体が弓なりに反る。オーガズムの波が全身を駆け巡り、頭の中が真っ白になる。

 

「イクぅぅぅ♡ びゅーびゅーされて♡ あっ、あうぅ!」

 

 精液がたっぷりと注がれ、ソリテールの子宮を満たす。

 子宮内で精液が彼女の内壁にべったりと張り付く。その感覚が、ソリテールの快楽をさらに高める。

 

「まだ出るぞ……恋人まんこで受け止めろ……!」

 

 小柄な体躯を押さえつけて、ダメ押しに腰をグリグリと押し込む。

 残り汁まで念入りに注ぐ。

 

「もうイッてるのにぃ♡ ひゃう♡ あっあっ♡」

 

 そう言いながらも、身体は無意識に精液を最後まで搾り取る。

 魔族でなければ、一発で妊娠してそうなほどの量の精液をしっかりと受け止めていた。

 

「はあっ……あなたの精液でお腹があったかい♡ おまんこの奥まで、ドロッドロに染み込んでる感覚、すきぃ♡」

 

 射精が終わり、オーシュがゆっくりと引き抜くと、入りきらなかった精液がドロっと溢れ出す。

 ソリテールは指でこぼれた精液を掬い、口に含む。ごくりと飲み込み、満足げに微笑む。

 

「ふふっ、中出し精液の後味も美味しい……。あなたと繋がってる感じがする」

 

 

 息を軽く整えたソリテールは体を起こし、オーシュを押し倒す。

 

「まだ欲しいの。今度は、私が上に……」

 

 彼女の瞳が妖艶に輝き、肉棒に手を伸ばす。

 シコシコと弄って硬くさせた肉棒を握り、ゆっくりと自分の秘部に導く。

 

「何百年も生きた魔族のお姉さんが、あなたを気持ちよくしてあげる♡」

 

 彼女が腰を下ろし、肉棒を飲み込む。精液の残りで滑りが良く一気に深くまで入り込む。

 

「おっきぃ♡ んっ……あなたのおちんちん、根本まで入ってる♡」

 

 ソリテールは腰を振り始め、上下に動く。

 

「私だけの恋人おちんちん♡ 気持ちいい♡ ああう♡ んぅ♡」

 

 オーシュは下から彼女の胸を揉む。ソリテールの翠の長髪が乱れる動きが激しくなり、部屋に湿った音が響く。

 

「ソリテール……エロくて最高だ」

「良かった♡ ……んうぅっ♡ あなたも、もっと感じて♡」

 

 彼女の腰振りは速くなり、お互いの快楽が高まる。

 

 甘えん坊な膣が、肉棒をギュッと抱きしめて全体を刺激する。

 再び射精の予感が訪れる。

 

「また、イク……中に出すぞ……ソリテール……!」

「奥に出してっ♡ 私を、何度でも満たして♡ あっ、あぁんっ♡ 一緒に、イクゥ!」

 

 腰を深く落として起きる、二度目の中出し。

 精液が再びソリテールの奥に注がれ、彼女の体が震える。同時に絶頂し、彼女の声が大きくなる。

 

「あああっ♡ いっぱい、出てる♡ イカされたまま、どぶどぷされてる♡」

 

 欲望たっぷりの中出しによる快楽に酔いしれて、ソリテールはオーシュの上に崩れ落ちる。

 

「んー……。ふふっ……あなたとのえっち、素敵ね」

 

 お互いの体温を感じながら、逢瀬の余韻を楽しむ。

 

 しかし、このまま終わるのではなく、ソリテールの方から動き出す。

 ドロリと溶けた甘い声を出し、唇に吸い付く。

 

「すきっ♡ あなたぁ♡ んっ♡ だいすきよ♡」

 

 ソリテールは、まだ彼の物を抜かずに繋がったままの腰をヘコヘコさせて、夢中でキスを続ける。

 

「ちゅぅ♡ はむ♡ すきすき♡ ちゅぱ♡ んん〜♡ ちゅっちゅ♡ ちゅううう♡」

 

 初めての美酒を飲みすぎて深酔いするかのように、完全にメス堕ちしたばかりの彼女は愛し合う行為に喜んで溺れている。

 彼女の色欲に応えるように、肉棒もムクムクと漲ってくる。

 

「あっ♡ また中で、大きくなってきてる……っ♡」

 

 このあとも、めちゃくちゃセックスした。

 

 

 

 翌日。

 

 朝の陽光が窓から差し込み、部屋を優しく照らす。ベッドの上では、ソリテールが目を覚ましていた。

 

 昨夜の激しい愛の余韻が体に残り、心地よい疲労感が漂う。

 隣で眠るオーシュの寝顔を眺め、彼女の胸に温かな感情が満ちる。

 

 ──この人が好き。

 

 昨日の自覚が、改めて心を満たす。

 魔族として初めて味わう、本物の恋心。オーシュの存在が、彼女のすべてを優しく包み込むような感覚。微笑みが自然と浮かぶ。

 

 しかし、その微笑みは長く続かなかった。

 

 ふと、魔族としての長い寿命が脳裏をよぎる。自分は数百年を生きてきた。

 一方で、オーシュは人間。せいぜい数十年後には老い、死を迎える。自分だけが残される。愛する人を失う日が、必ず来る。

 

 胸が締めつけられる。息が苦しくなり、視界がぼやける。昨日まで知らなかった絶望が、波のように押し寄せる。好きだからこそ、別れの痛みが想像できる。魔族の心が、初めての悲しみに苛まれる。

 涙が頰を伝う。

 

 ソリテールはベッドから起き上がり、膝を抱えて座る。静かに嗚咽を漏らす。

 その気配に気づいたオーシュが目を覚ます。寝ぼけ眼で彼女を見て、困惑する。

 

「ソリテール……また泣いてるのか? 昨夜はあんなに幸せそうだったのに」

 

 彼は体を起こし、ソリテールの肩に優しく手を置く。彼女は顔を上げ、涙に濡れた瞳で彼を見つめる。声が震える。

 

「私はあなたが、好き。本気で好きになったから……絶望したの。魔族の私は長く生きるけど、あなたは人間。寿命の差で、いつか別れが来る。あなたがいなくなる日を想像したら、胸が痛くて、悲しい。好きだからこそ、失うのが怖いの。こんな気持ち、知りたくなかった」

 

 

 オーシュは彼女の言葉を聞き、少し考えてから、軽い調子で口を開く。深刻さを吹き飛ばすような、いつもの彼らしい明るさで。

 

「ふむふむ、なるほどな。不死はともかく、不老なら魔法でなんとかなるんじゃね? 老化の原因は細胞の減少とテロメアが短くなることだしさ。前世の知識で知ってるけど、魔法で細胞分裂をコントロールしたり、テロメアを伸ばす術式を作れば、いけそうじゃない?」

 

 ソリテールの瞳に光が戻った。絶望の霧が、少し晴れる。魔族の研究者としての好奇心が、瞬時に掻き立てられる。

 

「……興味深いわ。魔法で不老を実現できるなんて……あなたとずっと一緒にいられるなら、研究する価値がある」

 

 オーシュはニヤリと笑い、指で彼女の涙を拭う。

 

「ソリテールなら実現できるさ。研究熱心で素敵な俺の自慢の彼女だからな」

 

 彼女が頷き、絶望が希望に変わる。オーシュの言葉に、微笑みを見せた。

 

 

 後日、これまで人間の身体の内側まで研究していたソリテールは案外あっさりと術式の構築とイメージによる補正を使い不老魔法を完成させて、好きな人を抱きしめた。

 完成後もソリテールは調整して、自分のような魔族の身体にも魔法が効くように改良を行えた。

 

「何度も言ってるし、月並みな言葉だけどさ……俺はソリテールが大好きだ。誰よりも愛してる。世界が消えるまで、ずっと一緒にいようぜ」

「私も……あなたが好き。あなただけを愛しているわ。あなたの愛も知識も、他の誰にも渡さない。私が独占する。私だけが研究する。いつまでも、私があなたのそばにいるの」

 

 文字通りの永遠の愛が、そうして続いていく。

 

EXTRA END

 

 

 

 

 

 

【余談1】

 

 オーシュとソリテールが結ばれてから、数ヶ月後。

 

 オーシュとソリテールの関係はより深みを増していた。

 二人は愛を囁き、日々を甘く過ごす。ソリテールは研究に没頭する時間も取りつつ、オーシュとの時間を大切にしていた。

 感情を理解した彼女は、嫉妬や愛情の喜びを素直に表現するようになり、オーシュをますます魅了する。

 

 そんな日々が続いた、とある日。

 

「またヒンメルさん達が街に来るけど、どうする。前は一ヶ月避けたけどさ」

 

 ソファーに座るオーシュの膝の上に座り対面して、身体を摺り寄せて甘えていたソリテールの表情が少し曇る。

 

 勇者一行、特にフリーレンとは魔族として相容れない存在。

 だが、彼女はため息をつき、決意する。

 

「……今後のためにも、会ってみる。毎回、私たちの家を離れてコソコソするのは嫌よ。あなたと一緒にいたいし、勇者一行を避けて隠れ続けるのも面倒くさい」

 

 オーシュは目を丸くするが、すぐに笑顔になる。

 

「マジか? じゃあソリテールが俺の恋人だって、ちゃんと伝えないとな」

 

 そう言いながらも、自身の膝上にいるソリテールの胸を愛でる。

 

「んっ……♡」

 

 

 

 数日後、オーシュの家に勇者一行が訪れた。

 オーシュは彼らを応接室に案内する。紅茶を持ってくると言って退室した後、トレイに紅茶を乗せたソリテールと一緒に現れた。

 

「初めまして。私はソリテール。オーシュの恋人よ」

 

 部屋の空気が一瞬凍りつく。

 フリーレンの目が鋭く細まり、ソリテールが魔力を抑えていることを感じ取る。ヒンメルは驚き、ハイターは警戒し、アイゼンは無言で構える。

 

「魔族……! オーシュ、説明してくれ」

 

 代表してヒンメルが固い声で言う。オーシュは慌てず、軽く手を挙げる。

 

「ソリテールは人間の感情を理解しようとしていた研究者でさ、俺と出会って本物の愛を知ったんだぜ。今は恋人として、ちゃんと愛し合っているんだ。危険じゃないぞ。可愛いしな」

 

 フリーレンは冷たい視線をソリテールに向ける。警戒心を露にしているフリーレンの声は低く、抑揚がない。

 

「魔族は愛なんて知らない存在。人間を欺くための演技だろう。殺しておかないと危険だよ」

 

 ソリテールはテーブルに紅茶を置いて、オーシュの手を握る。

 

「本当に愛しているの。フリーレンに殺されたくない。彼ともっとイチャイチャしたいの。好きだから、キスもしたいし、えっちもしたい。毎日一緒にいたいし、研究も一緒にしていきたいし……他の人間にも危害を加える気はないわ。ただ、彼と幸せに暮らしたいだけ」

 

 ヒンメル達が今まで出会った魔族からは聞き覚えがない欲望駄々洩れの命乞いに、部屋が静まり返る。

 

 結局、その後も会話して『一人でも人間を殺したら討伐する』と勇者一行が決めて様子見となった。

 どうでもいい話だが、その会話中にオーシュが「ラブラブ証明のために公開えっちをするのもありだな!」とフリーレンもいる場で服を脱ごうとしてヒンメルに腹パンされた。

 

 そうして、ヒンメル達が滞在している間も警戒は完全には解かれなかったが、戦わずにインタビューも終えることができた。

 あとは、魔法集めが趣味のフリーレンはソリテールから『不老になる魔法』の魔導書を受け取ったが、ヒンメルとフリーレンの様子を見るに使用するつもりはなさそうだった。

 

「怖かったけど、よかったわ」

「だなー。これで今後も二人でのんびりできるな」

 

 

 

 

【余談2】

 

 ソリテールは恋人のオーシュを連れて、マハトがいる城塞都市ヴァイゼに遊びに来ていた。

 マハトとの顔合わせの際に、マハトも人間の感性や感情も知れるかもしれないと、一つ提案する。

 

「マハトもグリュックが寝取られている様子を見れば、脳破壊のショックで感情の自覚ができるはずよ」

「グリュック様とは性的関係ではない」

 

 至極当然の否定に、ソリテールが頷く。

 

「えぇ、分かっているわ。だから、マハトが見るのはグリュックという人間が他のぽっと出の臣下を一番の存在として仕えさせる様子よ。寝取られによる脳破壊は概念としての説明であって、恋人関係でなくても親しみのある相手なら似たようなショックを起こせると考えているの」

「わかった、試してみよう」

 

 

 ──実験した結果だけ言うと、マハトは"好んで"人間に仕え続けた。

 

 また、グリュックに仕える『黄金の日々』がグリュックの老化により消えてしまう……という自覚できていなかった不安と心配は、ソリテールから教えてもらった『不老になる魔法』で無くなり、都市ごと黄金化して保存するようなことも起きなかった。

 

 そうして、城塞都市ヴァイゼにいるマハトの黄金の日々はいつまでも続いていく……。

 

 

 因みに、オーシュ・ソリテール・マハト・グリュックの四人でTRPGを行い、たっぷり楽しめたので遊びに来たソリテールは満足した。

 

 

 

 

【余談3】

 

「ねぇ、あなたがいた前の世界では本当に寝取られ作品が人気だったの?」

「エロ専用の売り場だと大人気ジャンルだったぞ」

「みんなの頭がおかしかったのね」

「辛辣で草」

 




【後書き】
読者からリクエストがあったので、R-18版を投稿しました。
元々、バーっと終わりまで流れで書く関係で、下書きでは軽くエロ描写してました。
投稿前にカットしていたそのエロ部分をちゃんと整えて公開した感じです。

これは12作目になりますが、ハーメルンでR-18公開するのは初めてですねー。
(他者の目に入るR-18公開の経験は合同同人誌の参加で1回あるのみ)

形はどうあれ、結局のところ自分の好みで書いてるものですが…少しでも良いと思ってもらえたら幸いです。ハイ。

・次話
完全に新しい話で、二人が仲良くいっぱいエッチする話です。
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