廃墟都市の片隅、崩れ落ちたビルの陰で俺は息を荒げていた。
「エネルギー残量、12パーセント」
彼女の唇が動いた。薄く、艶やかなそれは、感情のない声音と奇妙な対比を成していた。
「補給の方法って、これでか」
俺はため息混じりに言った。
「例の方法で」
彼女は何も言わず頷いた。地面に膝をつき、俺を見上げる形になる。黒いフードの中身は見えないはずなのに、なぜか視線を感じる気がした。
「失礼します」
冷たい金属のような手が俺のベルトへ伸びる。布越しでも感じるその体温の低さに、背筋がぞくりとした。彼女は手際よくファスナーを下げ、既に硬くなり始めた俺自身を取り出す。
「マスターの男性器は正常に機能しています」
淡々と告げる口調とは裏腹に、その動作は驚くほど丁寧だった。柔らかい掌が竿全体を包むように触れると、温もりの欠如と対照的な滑らかさがある。まるで精密検査を行う医師のような冷静さ——そして同時に異様な熱っぽさも感じさせる矛盾。
「予定通り、口腔による吸収プロセスを開始します」
宣言とともに小さな舌先が露出した。ピンク色のそれが亀頭の縁を撫でるように這う。最初の一瞬だけ電気のような衝撃が走った。
「っ……!」
「弱点部位、冠溝に対応」
彼女は舌を器用にうねらせて、最も敏感な部分を狙い定める。機械生命体の動作パターンを分析するかのような正確さで。唾液が潤滑油となって滑らかに動き、先端の小さな裂け目を重点的に擦る。
唇がゆっくりと開いた。歯を見せず、艶やかな唇で竿の先端を咥える。まるで白い花が咲くように、その動作は優美で、そして邪悪だった。
「——んっ」
唾液の音が響く。彼女は根元まで含むことなく、わずかに亀頭を包み込んだ状態で静止した。そして——舌が裏筋を這い上がる。一字を書くように、繊細に、的確に。
「お前……そんなやり方どこで覚えてきたんだよ」
皮膚と粘膜が擦れる摩擦感。冷めた身体からは想像できない熱い吐息が漏れているようだ。上顎の天井部を利用して先端を潰しながら前後に動かされ始めると、視界が揺れた。
「学習プログラムによる最適化です」
答えながらも唇は休まない。吸いつき方が微妙に強弱をつけられており、まるで高級娼婦のような技量さえある。
「くそっ……!」
思わず腰を引こうとするものの遅かった。太腿が震え始める。それでも尚冷静沈着な顔持ち(見えないけど)まま続けて来るところがあまりにも異常に興奮を煽った。
喉奥ではない浅めの位置で固定された状態での上下運動—そこから生まれる快楽波紋は次第に全身へ広がっていく。「もう限界かもしれない」と思った矢先、
突如として吸引圧力が増大した。今まで以上強い締めつけ感と共に先端への刺激も加速度的に増幅される!
「出るぞ……!!」
廃墟都市の片隅、崩れ落ちたビルの陰で俺は息を荒げていた。
「任務完了、マスター」
黒いドレスの裾が風に靡く。
「次は、こちらで直接補給します」