※この作品はR-18です。

「精霊と日本一うゎぁーな男の自由すぎる冒険日誌」   作:めがねモエ

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前篇「ウェンディーはピロートークがお好き」の巻、その8

    前篇「ウェンディーはピロートークがお好き」の巻、その8

 

 

 俺の記憶が正しければ、ダックは常に負けていた。そしてトムもだ。

 

 たかだか小動物風情に、からかわれ出し抜かれ、右往左往。毎度毎度怒りにまかせて全力で反撃するも、小動物どもの小癪な策略にはまり、見事に返り討ち。そして、観衆の笑いをこれでもかと誘う無様な痴態を晒すのだ。まあ、これが衆目に求められるオチというのもだが、平たくいえばピエロだな。

 

 そう、ご存じドナルドダックとトム&ジェリーのトムである。彼らの敵はどちらも小動物であり、いわゆるドタバタコメディの定番だ。そして、ちっこいのとおっきいのが戦う場合、基本おっきいのが負ける。これは、太古の昔から受け継がれる物語の定石なのだ。

 

 ジャイアントキリングみたいな達成感や爽快感か。てか、ドナルドもトムもジャイアントって程でもないけど。或はそれは、平民や庶民の支配階級に対する鬱憤が生み出した代理戦争なのか。ギャフンと言わせたい、そんな願望が投影されているのであろうか、この定石に。

 

 それはそれとしてだ、俺はどうだ? 俺の今の状況、リス公が二匹──。まさにチップ&デールと対峙するドナルドダックと同じ状況じゃぁねぇかっ!? この流れ、まさかこの俺がピエロにっ!!

 

 いや、まてまて、確かに俺(&ジョニーも)の方がおっきな動物だが、しかし俺にはヌシ様人形改Ⅱ「エロバイン」があるっ! そう、ダックのようにはいかねぇ!

 

 俺は下腹部に力を入れる。そして、ジョニーを奮い立たせる。ギンギンにっ! ギンギラギンにさりげなく。

 

 ギンギラギンにさりげなくぅ♪ そいつが俺のぉやりかたぁ♪ っと、俺は心の奥底のリビドーの泉で叫んだ。

 エロ闘争心を奮い立たせるべく。

 

 ふと見ると、ふてぶてしく登場した二匹目のリス公──とりあえずリス公Bと呼ぼうか──が瀕死のリス公A(一匹目のリス公)を介抱していた。二匹でこちらを睨み、なにやらキィキィと言っている。ちくしょうめ、なんだかクラスのいじめっ子をぶちのめしたら、その後ろ盾のガキ大将が出てきやがった感じじゃねぇかっ! まあいい、二匹になろうがこの俺の即席必殺奥義「俺的アリキック+殺人スライディング」でまとめて仕留めてやるっ! 

 

 とも思ったが、ま、まてよ──! リス公Bの野郎が不意に、背後からyの字型の棒っきれにゴムチューブみたいなのが巻き付いたものを取り出して──、ってぇっ! あれパチンコじゃねぇっかぁ!! いわゆるスリングショット! あれでどんぐりを飛ばして攻撃するだとぉっ! ヤロウメェ、あんな猪口才な飛び道具を! たかがドングリ、だがあんなもんで命中させられたら、流石のエロバインもヤベェ。それに、一匹は近接もう一匹は遠距離と波状攻撃を被せられたら、防ぎきれない! ここはもうあれこれ考えている余裕はねぇ! 突撃&速攻で仕留めるしかねぇっ! そもそも二対一だ、戦闘が長引けばそれだけ不利になる。

 

 俺は猛ダッシュで二匹のもとへ突進し、そして俺的アリキック+殺人スライディングをぶちかまそうとした──。

 

 が、俊敏さで優る奴らは素早く回避行動をとる。椅子の上に駆け登ったリス公Bは、手慣れた手つきで自身と同じ大きさもあろうスリングショットにどんぐりを装填して──、うはぁっ! うわわわわぁっ! しかも連続射撃で俺を襲う! 奴らを仕留めるどころか、俺はドングリの砲撃を躱すので精一杯になっていた。

 

 ち、ちくしょうっ! こ、このままではぁ──。

 

 と、その時、突然にウェンディちゃんが椅子から立ち上がったっ!

「そうそうマスター、今夜はマスターの大好きなお酒も用意しておいたのよ」

 というと、彼女はすたすたとカウンターキッチンに行き、木製のアンティーク家具のような洒落た脚立に乗って、上部の棚をごそごそとやり始めた。えぇぇぇーっ!

 

 てか、うぉぉっ! 脚立に乗るウェンディちゃん!! その下から見上げる脚線美もたまらんっ! こんなサービスショットを披露してくれるなんてぇ、どこまで俺を楽しませてくれるんやぁっ! そのおみ足、足首からふくらはぎ、太ももとじっとり舐めるように視線を上げていくとぉ、その先にはヌラヌラと潤んだチョメチョメと、そしてフラワー・オブ・ザ・イヤーをマジで受賞しそうなほどに美しい菊門がぁっ!! バッチリと露わにぃっ!!

 

 ふわぁぁぁぁ──。

 

 思わず俺とエロバインは、戦闘中にも関わらず、足を止めて見とれてしまった──。

 (俺の目線と、そしてエロバインのメインスコープの両方でこの絶景を堪能してしまったぁ──。)

 

 だが、それはリス公Bも同じであったっ!

 

 エロバインが足を止めた、その撃墜する絶好のチャンスをも忘れて、ウェンディちゃんのサービスショットに視線くぎ付け! となっていた。

 

 はっ! 馬鹿めっ! 小動物風情がっ! ってか、俺もやべぇっての!

 

 と、チャンスとばかりに反撃しようとしたその刹那──、そんなエロバイン(≒俺)とリス公Bが対峙する戦場を、一匹の黒い影が、ただならぬ変態オーラをまき散らしながら鋭く横切ったっ! っとぉ、あ、あれはっ! り、リス公A! 

 

 なんと奴は、エロバインではなくウェンディちゃんに向かって疾走していた。(てか、いつの間にあんなに回復しやがった?!)

 

 オイオイオイッ! あの野郎っ! ウェンディちゃんに手を出すとは反則だぞぉっ!! てゆーか、この戦いが彼女にばれるだろうがぁっ!! あのクソリス公めっ!

 

 俺(≒エロバイン)は慌ててそこらに転がっているドングリを拾い、奴めがけて投げるっ! が、しかし当たらないぃぃっ! リス公Aは構わずウェンディちゃんの真下に来たかと思うと、渾身の跳躍っ! ピヨォーンっと彼女の股間に向かってダイブしやがった! な、なんたる跳躍力! 雄のエロ魂のなせる技かぁっ! 俺はもう必死でつい、小学生の頃に編み出した必殺のドッジボール投法「ワンバウンド魔球」のイメージを思い出して、渾身のドングリ遠投──、これが当たらなければ間に合わないぃぃっ! 

 

 ちなみに、必殺ワンバウンド魔球とは、ガキの頃ドッチボールの魔術師と呼ばれたこの俺が、3年の歳月を費やし編み出した男子のみに伝承できる秘奥義で、要は相手チームのスカート姿の女子(特にクラスで人気のカワイ子ちゃん)の足元の少し手前の地面に、わざとワンバウンドするように投げて、そしてバウンドしたボールが丁度そのおみ足をかすめ、スカートをバサリと大胆に捲し上げ、あられもないモロ出しのパンチラを狙うという究極のハレンチ技だ! もちろん、そのカワイ子ちゃんはアウトにはならない。だが、しかしっ! その直後に、その美しきパンチラに動揺し集中力を欠いた相手チームのエース男子を、アウトサイドからすかさず仕留めるのだ! ここがこの技の本懐。ガキながら俺ってば、なかなかのエロ策士ぶりであったのである。ドッチボールにおいて、相手エースさえ仕留めれば、それはもう勝ったも同然である。後はカワイ子ちゃんを最後まで生かしておいて、残りの1人にする。そしてぇ、その後どう料理するかはぁ、あなた次第!! てな寸法だぁ。

 

 なんて解説している場合ではなかったのだが──、あぁぁっ! 渾身の思いを込めたドングリがぁっ! 当たらないぃっ! そうであった──、ワンバウンド魔球は的の少し手前の絶妙な位置に着弾させる技だったぁーっ! 

 

 や、やべぇーっ!

 

 と、その時、リス公Aの背中に見事ドングリが命中し、殺虫剤を食らった蠅のようにタララララァーっと墜落する。

 なにぃっ! ──そのドングリを放ったのは、なんとリス公Bだった! 

 そうか、奴もこの戦いがウェンディちゃんにばれるとヤベェことぐらいはわかってるんだ。なかなかのフェアプレー精神じゃねぇか、小動物の分際で。

 

 だがだが! しかしっ! リス公Aは地面に落ちると同時にすぐさま体勢を立て直し、再びウェンディちゃんの股間に向かってジャンプする! って、こ、こいつっ! 

 

 それから俺(≒エロバイン)もリス公Bも、再びそして何度となくそんなリス公Aをドングリで撃墜するのであるが、ところが奴は全く動じず、落ちても落ちても何度でもウェンディちゃんの股間に向かって、エロ恐るべき渾身の跳躍を見せるのであった! 「キキキィィィッ!」と叫びながら。なんなんだこいつ──。

 

 こ、こいつはもう正気じゃねぇっ! ウェンディちゃんのエロサービスショットで完全に理性を失ってしまいやがったっ! 股間を、チョメチョメを執拗に狙いやがってぇっ! って、いやまて、奴のエロ跳躍の軌道、こ、これはもしや──、そうだ、これは間違いない! リス公Aの野郎、間違いなくウェンディちゃんの、あの可憐な菊門を狙ってやがるっ!!!

 

 こ、このエロリス野郎めぇっ!! ウェンディちゃんのヌラヌラのチョメチョメだけでなく、菊門にも毒牙を向けやがってぇ、こりゃあれだ、ウェンディちゃんの菊門だけに「アナルと潮吹きの女王」としゃれこもうとしてやがるなぁ! ちくしょうめぇっ! マジで許さんんんっ!!!

 

 ホンマのホンマ、マジで絶対に奴は許さねぇっと心に誓ったのだが、しかし何度撃墜されようとも全くへこたれず菊門めがけて垂直ジャンプするリス公Aに、有効な対抗策を見いだせないでいる俺だった──。

 

 ──のだが、よし! たった今決めたぞ! こうなりゃリス公Aのやつは「アナ」、そしてリス公Bは「ルー」と名付けてやろうじゃねぇかっ!! うむ、二匹揃ってアナとルー「アナ&ルー」だっ! 我ながら、なかなかのコンビ名じゃねぇか?! ええ! 喜べリス公ども、俺が名付け親になってやるぜ! よく見ると、リス公Aつまりアナは誇らしげな大きな前歯が特徴で、そしてリス公Bのルーの方は、大きな前歯が離れていてスキッ歯になっている。分かりやすい見分けポイントだ。ちびっ子たちにも覚えやすいだろうし、こりゃきっと大人気キャラになるだろう。

 

 ってぇ、こんなことで満足している場合じゃないちゅーの、俺っ!! 

 エロしっかりしろぉっ!! っと叱咤の激がリビドーの泉から飛んできそうである。

 

 呆れたように17センチのジョニー&17ミリのジミーが、同時にハリセンでツッコミを入れるがごとくビクンビクンと大きく跳ねやがった──。

 

 

 

 

 

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