※この作品はR-18です。

「精霊と日本一うゎぁーな男の自由すぎる冒険日誌」   作:めがねモエ

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前篇「ウェンディーはピロートークがお好き」の巻、その13

  前篇「ウェンディーはピロートークがお好き」の巻、その13

 

 

 「漢の一生は死ぬまで戦いだ」とは、機動戦士ガンダムUCにおけるスベロア・ジンネマンの言葉だ。

 不肖この俺も、確かにその通りだと思う。俺が今まで生きてきたこの半生を振り返っても、常に戦いの連続であった。拳でもジョニーでも。だが、この本物の漢の言葉通りに生きるのは、並大抵ではない。はたして、漢がその己の全身全霊をかけて全力でもって戦うことが、一生において幾度出来るのであろうか。かの矢吹丈も、あの若さで、その壮絶なるホセ・メンドーサとの戦いの後、真っ白に燃え尽きちまったのだから。

 

 俺が思うに──、

 

 二度あることは三度ある、三度めの正直、ゲームセンターにある数多のアーケードゲームも基本ワンコインでライフは3つまでと相場は決まっている。これはつまり、人にその長い歴史の中で、いわば人類が二足歩行を始めて以来の進化の過程と、綿々と受け継ぐ魂の輪廻において、そのDNAあるいは魂に刻まれた経験則とでも言おうか、戦う漢の本能の囁きとでも言おうか、そんなものが漢にそう感じさせるのかもしれない。ま、大体三回くらいちゃうか? と。

 

 だが、たとえその漢の三度リミットを超えたとしても、漢には引くに引けない時ってもんがあるんだ。

 

 子曰く、四十にして惑わず。とはよく言ったもんだ。これは孔子の言葉だが、アラフォーのこの俺の心の奥底のリビドーの泉にズキュンっと突き刺さる。

 

 そう、俺のリビドーは揺るぎない。

 

 俺の今までの人生で最高の、そして最愛の人、──てか精霊のウェンディ。彼女をめぐるこの戦い、一歩も引くことは出来んっ! 断じてっ!! たとえ真っ白な漢汁を天に向かって無様にぶっ放し、イキ果てようとも。

 

 男ぉ♪ とぉいうものつらいもの♪ 顔ぉで笑ぁってぇ♪ 顔ぉで笑ぁって腹でぇ泣くぅ♪ 腹ぁでぇ泣くぅ♪

 

 っと、俺にとっての永遠のアニキ、フーテンの寅こと車寅次郎アニキの「男はつらいよ」主題歌を心の奥底のリビドーの泉で唄った。

 

 この俺まさに今、顔はドヤ顔気味に余裕の笑みを浮かべつつ戦闘態勢、股間の17センチのジョニーは極楽浄土も悶絶地獄も凌駕するほどの超絶トロットロの快感に身悶え、漢の我慢汁をダラダラと啼くように垂れ流しているのである。

 

 どちらも負けられないっ!

 

 フライングエロバインアサルト(≒俺)は、青白い月明かりに満ちた屋敷の廊下をブゥーンとキモイ羽音を響かせひたと飛んだ。

 

「ティルちゃんよぉ、このフライングブースターは無尽蔵に飛べるのか?」

「んー、基本はそうだけどぉ、なにかの拍子に、あたしの羽の粉が無くなっちゃったりしたらぁ、飛べなくなるかもぉ、かなぁ」

「なぬ、じゃぁ、やっぱあのザクロ弾をこの羽にモロに食らったらヤベェってことだな」

 

 と俺は、その鋭くデカい自慢の前歯をむき出しにして、鬼をも喰らいそうな形相でもって追跡してくる騎馬合体アナ&ルーの奴等に向けて、牽制でバスターアサルトライフルぶっ放しながら言った。

 

「そうそう、そういえばマスタぁーはどこへ向かってるの? 一応マスタぁーの位置はモニター出来てるから、そっちにあたし向かってるけど、でも先に教えてくれれば先回りして敵を迎撃する準備が出来るかもだよ」

「おぉっ! なるほどぉ、ってぇ、大した策略家だなぁ、ティルちゃんってば。てかやっぱホンマにミリっ娘なのか?」

 

 と、なにか先手を打とうかと考えを巡らそうとしたが、その刹那──、

 

「ギィキィキキキキキィィィッ!」というリス公ルーの恐ろしくもキモイ雄叫びによって、すべてかき乱されてしまった。

 

 そしてそのキモイ雄叫びが廊下に響き渡るや否や、どっどど、どどうど、どどうど、どどう、とどこからともなく地響きのような──それは明かに俺達(エロバイン&ティル)にとってヤバイものだと感じさせる奇妙な威圧感を帯びた──不気味な音が背後や、左右からも迫ってきた。

 

「なっ! なんやゃぁっ! ティルっ! 聞こえとるか? この妙な地響き、ってか──、足音か?!」

 

 どっどど、どどうど、どどうど、どどう──。

 

 一層強くなる不気味な響き。 

 

「まっ、マスタぁー大変! 今マスタぁーのいる廊下に向かって四方八方からなにかが接近してくるよぉ──、無数のちっこいなにかがぁ、もううじゃうやいるよぉ! なにこれぇ? 気持ち悪いぃぃっ!」 

「オイッ! 説明になってないだろティルちゃんってば、レーダーで見えてんだろ? 俺があらゆるところに仕掛けた館内精霊盗撮カメラを管制システムに連動させてだ、画像を送ってくれっ!!」

「了解したわマスタぁーって──、あぁ! もうマスタぁーが目視できる距離まできちゃってるよぉぉぉ!」

「なっ!?」

 

 チュウチュウチュウチュウチュウチュウチュウチュウ──。

 

 地響きと共に聞こえてきたのは小さな鳴き声の渦。

 

 俺はそれを、しかとエロバイン(≒俺)のメインカメラで捉えた。──てか、キモォォォォォっ!!

 

 それらは、前方の廊下の分岐通路はもちろん、壁際に設えた装飾品や掛けられた絵画等の裏側、曲がり角に据えられたキャビネットの裏の辺りなど、隙間のありそうなところというところ全部から、まるで土石流のように激しく俺がひたと飛行する中央廊下になだれ込んできた。

 

 灰色の群体、そうそれは無数の灰色ネズミの群れであった。

 

「ゲゲゲゲゲェッ! なんじゃぁこりゃぁっ! ネズミだとぉぉぉっ! なんちゅう群れやぁっ!! つーか、この屋敷にこんなに鼠がおったんかいっ!?」

「マスタぁー、チョー気持ち悪いぉぉぉ!」

 

 それは明らかにリス公どもの援軍であった。

 

 土石流のようであったネズミの群れは、みるみるリス公アナ&ルー合体騎馬の後ろに、まるで付き従うかのように綺麗に隊列をなし始めた。そこには幾度も訓練を重ねたであろう手際のよさと、奴等の誇りとでも言おうか、権威と気高さすらをも感じさせる気概があった。いわば練度の高い軍隊のそれであった。

 

「くそったれめぇっ! リス公どもめ、トンデモねぇ援軍よびやがってぇ──、よし、ティルちゃんよぉっ! ここで発芽玄米弾の威力を確認するぜぇっ!! 照準システムを完全手動に切り替える、エロバインの飛行をそっちから遠隔でやってくれねぇか、射撃に集中してぇんだ」

「了解したわ、マスタぁー」

 

 エロバイン(≒俺)は空中でくるりと仰向けに反転し、いわば背面飛行になり、そして後方のリス公アナ&ルー合体騎馬に照準を合わせた。

 

 トリガーは引くんじゃない、絞るんだ──。

「…」

 狙うんじゃない、銃を持った手で指さすつもりで──。

「…」

 

 かの士郎正宗氏のデビュー作にして、伝説のSF漫画「アップルシード」でのブリアレオスの言葉が俺の脳裏に響く。

 

 ここで決められるかっ──、と緊迫した場面に、さもお約束のように水を差すティルちゃん。

「マスタぁー!! まって、ネズミの大群の中から、一匹だけ、その、ヘンなのが来るよぉぉ──」

「はぁぁん? ったくもうティルちゃんってば──、ヘンなのって、なんやのんっ!」

「その、あの、一匹だけ──、一匹だけ通常の3倍のスピードで接近するネズミがいるよぉっ!」

「なっ、なぬぅ?! 一匹だけ通常の3倍のスピードで接近やてぇぇぇっ!! なんちゅーっ──」

 と、リス公アナ&ルーの後方、ネズミ軍団の方をよく見ると──、その灰色ネズ公の隊列から明らかに一匹だけ突出して突き進んで来る──灰色一色に染まった大群の中にあって一匹だけ異様に赤毛を帯びた──赤黒い毛並みのネズ公が見えたっ!! てか、なんちゅーお約束なぁぁぁっ!!

「ティルちゃん、奴だぁっ! 赤い彗星のシャーだぁっ!! てなワケねぇーだろっ! ったく、こいつから仕留めてやるっ!!」

 

 俺はためらわず赤毛のネズ公をドットサイトにおさめ、そしてぶっ放した──、

 

 タタタンッ、タタタンッ、タタタンッ──。

 

 が、しかし、その赤毛はまるでモハメド・アリのステップのように華麗に舞い、発芽玄米弾を軽々と躱してみせた。まるで、「当たらなければどうということはない」と言わんばかりにっ!!

 

 くっ、糞ったれめぇぇぇっ! どこまでお約束なヤツなんやぁぁぁっ!

 

 俺はあまりにもベタな敵にいささか苛立ちを感じた。

 

 がしかし、でも、それでも俺は、奴に赤い彗星のネズ公、或はシャーネズというニックネームを付けずにはいられなかったのだ。

 これは俺からのせめてもの手向けだ。

 まぁ所詮、てか、ぶっちゃけ、奴はエロバイン(≒俺)とアナ&ルーのラストバトル前の咬ませ犬に過ぎないのだから──。 

 

 うっし、赤い彗星のネズ公はゼッテェーこの廊下で仕留めてやるっ!

 

 俺は再びバスターアサルトライフルを構える。

 

 タァーン、と一発撃つ。そして、サッと華麗に躱す赤ネズ公。流石だな──。その奴の後ろにいた量産型──、ではなく、普通の灰色鼠が一匹豪快に吹っ飛び、隊列から消えた。この発芽玄米弾の威力は本物だった。

 

「ティルちゃんよ、この発芽玄米弾イケるぜぇっ! これならヤツ、騎馬合体アナ&ルーの奴等も仕留められる」

「やったねマスタぁーっ! えへっ。でも、あのねマスタぁー、まだ説明してなかったけど、重大な注意点があるの。その発芽玄米弾では三点バーストかセミオートのみでお願いね。実は機関部との相性が悪くて、フルオートだとジャムっちゃう恐れがあるの。今後の改修でなんとかクリアーしようとは考えてるんだけどぉ、今のところそれを防ぐ明確な対処方法は分かってないのよねぇ。だからフルオートでは使えないの。いまさらごめんねっ。えへっ。」

「なぁーぬぅっ!? てか、それを先に言ってよってばっ!! ぶっ放しちゃうところだっただろっ!」

「エヘへ、ごめんねマスタぁー。でも、なんでもかんでもマスタぁーが先に突っ走っちゃうから──」

 まぁ、確かにあんまし人の話を聞かねぇ俺も悪いな。しかし軽くテヘペロでそんな重大なことをティルちゃんてば──。

「まっ、でもよっ、この俺様、一発あれば十分だがなぁ──」

 っと、俺が余裕ぶっこいてバスターアサルトライフルを恰好よく構えてポーズを決めたその刹那っ! チュチュチュチュチュゥゥゥーッ! っと耳を劈く雄叫びと共に、赤ネズ公のやつが騎馬合体のルーのやつの肩を踏み台にして──、びょぉぉぉんッ!! っとジャンプ一番、こちらに猛烈な勢いで飛びかかってきやがった。

「うぉあああっ!! あ、赤ネズ公が飛んだぁぁぁっ!!」

 もはやシャーザクなのかガンダムなのか分からないお約束感。

 慌ててライフルを構え直すが、間に合いそうにも無い──、

「マスタぁーっ!!」

 くっ、赤ネズ公っ!! まさかこのエロバインの土手っ腹に蹴りを入れるつもりかっ! やっぱシャーザクかぁっ!! てゆーかぁっ! テメーはなんちゅーお約束に忠実なやつなんだぁーっ!!

 

 かく言うこの俺、実はもちろん奴の狙いは読めていて、俺の下腹部めがけてすっ飛んで来る奴の左脚蹴りを、さながらアパッチ野球軍の正捕手、材木のようにやや不器用にもしっかりと力強くキャッチした。

 

「赤ネズ公っ! お前の狙いはわかってるんだぞっ! このテンプレ野郎がぁっ!」

 と、俺は奴の左脚をガッチリ捉えてそのまま空中でジャイアントスイングをかます。

 2回、3回、4回とブゥン、ブゥン、ブゥンっと回して騎馬合体アナ&ルーめがけて豪快にスロー──。

 

 ブランチャーのように騎馬合体アナ&ルーめがけて飛ぶ赤ネズ公だが、それを片手で軽々と弾き飛ばすリス公ルー。チュチュチュゥゥゥーッ! っと、赤い彗星のネズ公はまさに彗星のごとく飛び去ってしまった。

 

 そのインパクトある、てかお約束の登場とは裏腹に、なんて呆気ない戦線離脱か。

 

 そのふがいなさも相まって、リス公アナ&ルーはさらに激しく怒りの雄叫びをあげるのであった。

 

 さて、戯れ事はここまで。

 

「いよいよ次の戦場に着くぜぇ、ティルちゃんよぉっ!」

「マスタぁー、この方角は──」

 

 次の分岐通路を左に曲がって、外に通じる回廊を通って、そう、そこはスポーツセンターエリア。決戦の場所はこのウェンディちゃんとのラブラブディナーを始める前に彼女と軽く汗を流した、あの体育館だぁっ!!

 

「うっしっ! 体育館に入るぜぇっ!!」

「やっぱりぃ──」

「だが、その前にティルちゃんよ、先回りしてだな、体育館の隅っこにあるアレだ、俺がブルマコスさせた精霊ちゃんとのイチャイチャ体育プレイ用に常設してあるマットと平均台と跳び箱の三点セット知ってるだろ? それをまず、跳び箱に平均台をくっ付けて、さらに踏み台を平均台の反対側の端っこに設置して、つまり跳び箱と踏み台の間に平均台が縦にくるように直線に並べて設置しておいてくれねぇかっ! 俺はこのまま回廊を突っ切って中庭を一、二週して、時間を稼いでから体育館に入るから」

「わかったわ、マスタぁー」

「よしっ! 名付けて『体育には健康エロの危険な香り』作戦! 始めるぜぇっ!」 

「マスタぁー、なにそのヘンテコな作戦名ぇ──」

 

 そして、俺とティルちゃんはアナ&ルーにも負けない阿吽の呼吸で作戦行動に移る。

 

 騎馬合体アナ&ルーの野郎どもと灰色ネズ公軍団はまんまと俺の策略にはまり、エロバイン(≒俺)を追って虎がバターになる絵本のようにぐるぐると中庭を回った。ま、このままバターになって一件落着とはいかねぇが。

 

「マスタぁー、準備出来たよぉ! いつでもオッケーだからね。管制指揮車両は二階に、あたしもそこからM14で配置についたから、いつでも狙撃出来るよ!」

「まじでっ!?」

 てか、狙撃でアナ&ルーを狙うか──、いや、リス公どもは俺が仕留めねば。

「とりあえずティルちゃんは敵の動きを俺に伝えてくれ。かなりの数だから、全方位から一気に攻められたらマズい。場合によっては援護を頼む。だが、アナ&ルーのリス公どもは俺がケリをつける」

「了解! わかったわ!」

 

 そして俺は体育館に突入した。

 

「さぁっ! 来たぜぇ! ここがラストバトルの舞台、つまりリス公ども&ネズ公どもの墓場だぁっ!!」

 

 俺は、深々と静まり返っていた体育館内の空気をかき回すように飛び、そして叫んだ。

 

 館内は煌々と輝く水銀灯の光で満たされ、真夜中だということを忘れさせるほど明るく、それでいて恐ろしいほどの静寂が、どこか秘密めいたある種のいかがわしさ、──男女の秘め事を匂わす淫靡な雰囲気を漂わせていた。

 ここは俺のとっておきのプレイスポットの一つ。

 ここで夜な夜な、ブルマーや各種スポーツウェアをエロ可愛く身に纏った精霊ちゃん達と、淫奔のかぎりを尽くすべくスケベ体育授業を行うのである。この明るく健康的な光に満たされた、広く天井の高いめちゃ開放的な空間でねちっこくやるチョメチョメが最高なのである。

 

 だが、今夜の相手は宿敵リス公アナ&ルー。おまけに灰色ネズミ軍団。

 俺の神聖(性)なるチョメチョメスポットをあの小野獣どもとの戦いで汚すのは忍びないのだが、勝つためには仕方がない。

 

 俺は、ほんの数時間前にウェンディとどっぷりと汗をかきあったスカッシュコートをながめつつ、そして確か今日はすーみーや魎鬼、それにめぇと蘭条もバドミントンで遊んでたっけ──、彼女達の香しい汗とフェロモンの残り香をクンカクンカと鼻孔(≒エロバインの臭覚センサー)で探りつつ、蜜を求めて飛び回るミツバチのように体育館内を廻った。

 

 あぁ、思えば俺の半生、マイハニーを求めてどこまでもどこまでも飛び続ける人生であった──。

 

 なんてぇ、感慨にひたっている場合ではないのだぁっ!

 

 そして、ほどなくまた、どっどど、どどうど、どどうど、どどう、という地響きと共に、チュウチュウチュウチュウチュウチュウという耳障りな鳴き声と、キキキキキキキキキィィィッ! というキモイ雄叫びとが綯交ぜになって体育館にどっと乱れ入ってきた。

 

「さぁっ! 来たなぁっ! 宿敵どもめぇっ! 目に物見せてくれるわぁっ!!」

 

 エロバイン(≒俺)は、ちょうど床に描かれたバスケのセンターサークルの辺りに、ゆっくりと降り立った。

 

 対峙する騎馬合体アナ&ルーとエロバイン(≒俺)。

 

 リス公どもの後ろには、チュウチュウという弱弱しい鳴き声とは裏腹に、どう考えてもまっとうな生き方はしてないであろうヤサグレた目つきの、虎やライオンといった猛獣ですら仕留めかねない凄みをまとった灰色ネズミどもが、決戦の火蓋が切って落とされるのを今か今かと待ち構えている。「ガンバの冒険」に出てくるガンバと仲間たちのような愛嬌なんてありゃしねぇ。もはや「北斗の拳」のジードか、或はマッドマックス怒りのデス・ロードといった感じだ。だがよ、こんな雑魚どもにビビる俺じゃねぇっ!

 

 ほんの少しの間睨み合いが続き──、そしてギギギギィッ! キキキキキキキキキィィィッ! というリス公アナ&ルーの、己の存在を誇示するかのような咆哮で戦いは始まった。

 

「やっちゃるぜいっ!」

 ネズ公の軍勢が、もはや小動物とはとても思えない異様などよめきと共に動き出す。

 エロバイン(≒俺)は素早くバスターアサルトライフルを構え、騎馬合体アナ&ルーに向けてぶっ放した。

 タタタンッ、タタタンッ、タタタンッ──。

 数匹のネズ公どもが自ら肉の盾となり、アナ&ルーを守る。

 チュチュチュゥゥゥーッ、と倒れる雑魚ネズ公ども。

 なっ!? なんちゅー忠誠心っ!

 

 いや、面白くなってきやがったぜぇっ! なぁ相棒17センチのジョニーよぉぉぉっ! っと俺の股間の相棒に語りかけたが──、

 

 奴はもう俺の言葉なんて耳に入らんとばかりに、ウェンディちゃんのチョメチョメを一心不乱に味わっていた──。そして、暴れる鰻はレロンッレロンッとウェンディちゃんの麗しの唇を弄り、熟練炭坑夫の強腰は黙然とただひたすらに己の仕事を実直にこなす。

 

 おいおいおい──。

 

 まぁ、確かにお前達は真面目にチョメチョメに取り組んでいる。

 それは認めるが、ちっとは俺を心配しろよっ!!

 

 ふと俺の嘆きに気がついたのか、「ウェンディちゃんは俺らにまかせろっ!」と言わんばかりにビクッビックンッ、ビクッビックンッと、まるで中二の頃に親が旅行中で不在の、思う存分普段は出来ないような大胆でかつ大掛りなお独りチョメチョメに耽られる夜の、或は妹のケメ子にソレを思いっきり見せつけてやろうかとも企む、その一発目の時のように、世紀のお祭り騒ぎとかと言いたくなるほどのはしゃぎっぷりで跳ねまわるジョニーであった。

 

 

 

 

 

 

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