※この作品はR-18です。

「精霊と日本一うゎぁーな男の自由すぎる冒険日誌」   作:めがねモエ

40 / 47
「ぶらりフルチン途中下車の旅」の巻、その2

    「ぶらりフルチン途中下車の旅」の巻、その2

 

 

「うぅぅ、ごめんなさいぃぃ──、マスタぁー。うぅぅ──」

 泣きじゃくる銀髪の美少女(元鬱々の美少女)精霊ことキレス。

 その美少女の涙は、股間の相棒ジョニーの貰い泣き──ジョニーにとってのそれは我慢汁の滴り──を誘うのに十分な情動をかもした。だがそれは同時に、俺の心をギュギュギュと絞りあげ、抉るような痛みをもたらした。まさに悲劇のヒロインのソレのように、悲痛と美しさを兼ね備えた、まるで──、変態紳士にとって妙な──、愛欲と慈愛の綯交ぜになった複雑極まりない妙なエロ心地を与えた。

 

 なんたる背徳的なエロ美しさやろか──。

 

 てか──、てかそこまでマジ泣きするか、おい。そこまで俺はロボ子を追い詰めてしまったのか!?

 

 しれっとこの俺を”キモ豚”とディスりつつも、この美少女のマジ泣き──。

 

 ロボ子のやつめぇ、最終兵器ともいえる美少女の涙でまさか、一気に変態プレイに持っていかんとするこちらのエロエロイケイケごり押し作戦を木っ端みじんに粉砕し、ジョニーを半勃ちに追い込む、ともすればフニャチンにまで戦意を削いで、百戦錬磨の変態紳士たるこの俺を、イカずの強制賢者タイムに引きずり込むつもりかっ!!!

 

 だが──、

 

 くそったっれめぇ、ここまでロボ子はウブウブっ娘だったのか。乙女のエロ階段のステップをこの俺様が読み違えたというのかっ!? 乙女に泣かれちまったら、マジでどうしようもない。──ま、泣きながらーの、泣き顔からーの”ドSド変態エロ”ってのが好物の変態紳士諸氏も多くおられるだろうが、俺は基本的にラブラブモードが好きなので、涙は嬉し泣きをモットーとしている。

 

 がしかし、どうする俺っ!!

 

 ここからどう攻めるか──。

 

 いや、俺はもう──。

 

 俯き、そしてひっくひっくと肩を震わせるロボ子を、俺はかるく抱き寄せ、そしておつむをいい子いい子と優しく撫ぜた。

「泣くことないやろ。ロボ子。お前はなにも悪くない。なにも悪くないし、駄目でもないし、偽物でもない。お前はこの俺が愛する、愛おしくて愛おしくてたまらない、美しい心を持った銀髪の美少女精霊だよ」

「うぅぅ──」

 いい子いい子しながら、俺は、そうこの変態紳士たる俺としては非常に珍しくどうしようかと迷っていた。ジョニーの漢の我慢汁の涙が砂浜に滴り落ちるのを眺めながら──。

 

 押し込むべきか、退くべきか──、ロボ子はいい娘だ。噓偽りのない、正真正銘清廉な心を持った乙女なのだ。そんな彼女が変態の俺を責めるよりも、むしろそれを受け入れきれない己を責めて泣いているのだ。

そして、彼女のトラウマ。人と上手に接することが出来なかった、本当の自分というものを素直に真っ直ぐに他人に見せられなかった過去。心の奥底では自分の存在を否定していた暗い思春期──。そんなデリケートな心のしこりを抱えたロボ子を──、

 

 俺は、上手に愛せているであろうか。──変態紳士として。

 

 

 そして、こうも思った──。

 

 もう俺は、この変態露出おぴっこプレイをかけた戦い、すでに負けてしまっているのではないかと。

 

 究極奥義たる”乙女の涙”を見せられて、俺の脳裏に一つの台詞が浮かんだ──。

 

 

 ”おまえはもう死んでる”

 

 コレだ。

 

 ──ま、かつてこれほどまでに衝撃的かつ、小中高生男子を虜にした台詞があったであろうか。

 そうこれはご存じ少年漫画「北斗の拳」の、北斗神拳伝承者たる主人公ケンシロウの決め台詞である。

 不肖この俺も、今やレジェンドともいうべきこの世紀末ハードボイルドアクション漫画をリアルタイムで読んでいたわけだが、当時「ハレンチ学園」に心酔していた生粋のエロガキたる俺も、それまでもそして今に至るも、これほどに震撼させられた台詞は無いであろうとつくづく感慨したのだった。流石の17センチのジョニーも縮み上がっちまったほどだ。ま、当時は15センチの亀首ジョニーだが。

 北斗百裂拳をぶちかまされ経絡秘孔を突かれたジードのリーダーが、この台詞の直後に「なにぃ~!?」と言いながらも爆発して死ぬのだが、いわゆるもう勝負は終わっているのにもかかわらずそれに気がつかないワルどものお馬鹿さ、それがハードボイルド世界にあってある種のユーモアを感じさせるのであった。

 

 てかっ! こんなユーモア、やられる方にはたまったもんじゃねぇだろっ!!

 

 だがかなしいがなっ!、今の俺はまさに経絡秘孔を突かれるがごとく、変態紳士の心臓ともいうべき変態そのものを、少女の手厳しい正論のツッコミと、すべてのエロを押し流してしまう”乙女の涙”でもって責めたてられているのであった。そう、銀髪の美少女(元鬱々の美少女)精霊たるキレスに。

 

 こんな”漢の相棒縮み上がり台詞”が脳裏に浮かぶなんて、マジで敗北を俺自身が認めたということか。

 

 銀髪の美少女ことロボ子の”乙女おぴっこ”を諦めるのかっ?! 変態紳士たるこの俺がぁぁっ!!

 

 

 ──ロボ子は元鬱々の美少女であり、やや陰のある俗にいう不幸キャラ、日陰の存在のような精霊だった。そして彼女はその性格ゆえ、俺と出会うまでの特に少女時代、つまり思春期の頃──てか今も少女なのだが、精霊達の年齢や成長等は我々普通の人間とはちと違うらしい──は、まったくもって男子と関わったり、ましてや触れ合った経験などなく、マジで悪い虫(地元のエロ馬鹿やんちゃ野郎ども)の手垢が一切つかなかった、真に純潔かつ純情な美少女としてここまで来たのだった。よくぞこれほどの美少女が、エロ馬鹿やんちゃ野郎どもが多いとされる辺境で、その操を守りぬいたものだ。その存在はこの現代において”奇跡の乙女”と言っていいっ!

 

 そしてだっ! これが最も肝要なのだが、つまりはチョメチョメに対する恥じらいもまた真の乙女、まさに清純派美少女のそれなのだ。ギャルが巷で神聖なるおパンツを売ったり、諭吉を数枚覚悟すれば正真正銘のJKと添い寝や膝枕耳かき、お散歩、さらにはコスプレ撮影ができてしまう?!(注1)、そんな現代社会において、もはや絶滅危惧種ともいえる清純派昭和銀幕スターを彷彿とさせる”奇跡の美少女”のっ! そのまた奇跡の恥じらい”乙女おぴっこ”それを諦めろというのかっ!!!

 

 あぁ、悔しいぃっ! こんな究極の”乙女おぴっこ”諦められるわけがないぃっ!!

 

 ちきしょーめぇぇぇっ!! 俺はどうすれば──。

 

 

 そんな俺は──、ふと心の奥底のリビドーの泉で、静かにこの詩を歌った。アコースティックギターを片手に。

 

 

 教えてぇ♪ くだぁさいぃ♪ この世にぃ♪ 生きとしぃ生けるぅもののぉ♪ すべてのぉ♪ 命にぃ♪ 喜びがぁ♪ あるのぉならばぁ♪ 海はぁイキますか? 山はぁイキにますか? 風はぁどうですか? 空もぉそうですか♪ 教えてぇ♪ くださぁいぃ♪ 

 

 私はぁ♪ 時折ぃ♪ 喜びにぃについてぇ考えます♪ 誰もがぁ等しくぅ♪ 抱いたぁ恋人にぃついてぇ♪ 生きるぅ喜びぃとぉ♪ 思いを寄せるぅ滾りとぉ♪ 恋の病の苦しみぃとぉ♪ フラれるぅ悲しみとぉ♪ 今のぉ♪ 自分とぉ♪ 

 

 答えてぇ♪ くださいぃ♪ この世のぉ♪ ありとぉ♪ あらゆるぅものの♪ すべてのぉ♪ 恋心にぃ♪ 約束がぁ♪ あるのならぁ♪ 春はぁイキますか♪ 秋はぁイキまぁすか♪ 夏はぁ猿のようにぃ♪ 冬はぁコタツでぇ♪ みんなぁ♪ イクのですかぁ♪

 

 僅かなぁ♪ 青春のぉ♪ きらめきぃを信じてぇいいですかぁ♪ 言葉でぇ見えないぃ♪ 望みとぉいったぁものをぉ♪ イク人があればぁ♪ クル人もあってぇ♪ 萎えてゆくジョニーもぉ♪ やがて滾ってくるぅ♪ 生業のぉ中でぇ♪ 

 

 教えてぇ♪ くだぁさいぃ♪ この世にぃ♪ 生きぃとしぃ生けるぅもののぉ♪ すべてのぉ♪ 命にぃ♪ 喜びがぁ♪ あるのぉならばぁ♪ 海はぁイキますか♪ 山はぁイキますか♪ 春はぁイキますか♪ 秋はぁイキまぁすか♪ 愛はぁイキますか♪ 心はぁイキますか♪ 私のぉ大切なぁ故郷でもぉみんな♪ イッてぇ♪ しまいますかぁ♪

 

 俺はマジでどうしようもない状況に追い込まれた時、これを歌う。この詩を歌うとなんだか──、そうなんだか堪え難きを耐え、忍び難きを忍ぶことが出来るような、そんな気がするのだ。熱い何かが俺の中でこみ上げ、そしてただただ黙然と、路傍に佇む地蔵菩薩のように黙然と、耐えられる。そんな気持ちになるのだった。

 

 そう、ご存じ日本フォーク界の至宝ともいうべき天才シンガーソングライター、さだまさし氏の「防人の詩」である。俺流エロの喜びバージョンで歌っているのではあるが。

 

 そうなのだ、生業の中でイク人があればクル人もあるのだ。だから、ここはじっと我慢だ。そして、まずはロボ子にその心の内を全て吐き出させてやるのだ。ロボ子の心の叫びを。その愛を。彼女の思う理想と、そして俺に対する不満やらド変態やらドスケベやら、”キモ豚”と思う様々な感情のあれやこれやを全て。そのうえで俺は、それを全身で受け止めてやるのだ。たとえこのエロ心下心スケベ心が傷だらけになろうとも。全身全霊で。

 

 まずはそれしかない──。

 

 この俺が、ロボ子やその他大勢の精霊ちゃん達にそう求めるように、俺も彼女達の総てを受け入れるのだ。ロボ子がどんなにこの俺をディスろうとも、すべてを甘んじて受け止める。

 

 俺は心の奥底のリビドーの泉でそう固く誓った。そして17センチの相棒ジョニーは己を一段と硬くして、そしてブルンブルンと巨体を振って俺にエールを送った。

 

「ロボ子、俺ばっかりお前に愛を求めて悪かった。許してくれ(やや棒読み)。てか、お前の言う理想の愛ってやつを俺に教えてくれへんか?」

「ま、マスタぁー」

「お前の愛の形を教えてくれ。お前の望むものを。お前が幸せを感じられる愛ってやつを──」

「愛、ですか──」

「そうだ」

「私のような、偽りの──、作りモノの精霊に愛なんて──」

「こらロボ子っ! お前は作りモノじゃないっ!! ってのは些か語弊があるか。確かにお前は超古代テクノロジーやら超古代超魔術やらによって人工的に作られた精霊かもしれない。だけど単なる傀儡じゃないっ! お前には魂があるやろっ! 俺の目を見ろっ!」

 っと、俺は俯くロボ子の顎にそっと人差し指を添えて、クイッと顔を上げさせた。いわゆるイケメンだけが発動特権を持つとされるスキル、必中の胸キュン(≒チョメじゅん)技、”顎クイ”である。ちなみに、仮にスケベなオッサンがこの技を使ったとしても乙女心にヒットはしない。てか逆に、セクハラと通報され自爆する危険な特殊スキルでもある。

 

 だが俺はあえてこの危険なスキルを使った。そうこれは俺の覚悟なのだ。どれほどロボ子にディスられ罵倒され軽蔑のジト目を向けられようとも、耐えて見せるという。ジョニーを萎えさせることなくだっ!

 

「ロボ子、お前の目を見ればわかる。俺のために涙を流してくれる、その潤んだ瞳。お前には、しっかりと愛を感じられる魂があるんだっ! 人を愛する心があるんだよっ!」

「その、うぅぅ、マスター──」

 俺は渾身のおっさんエロジト目で、彼女のその美しいオッドアイを食い入るように、その瞳にフルチンで飛び込まんとばかりに見つめた。

 すると、彼女のその瞳から朝露のように美しい涙の滴がさらりと流れ落ちそうに──、俺はオロオロと”キモ豚”が慌てふためくように人差し指でそっと不器用に拭った。

「もう一度言うよ。今度はお前の愛を聞かせてくれ、ロボ子」

 

「うぅぅ、マスタぁー、わたしは──、私なんかが愛を語るなんて──」

「いいんだよ。愛を語るといっても、そんな大げさでなくていいんだよ。お前の心にキュンっときた、そんな話でいいだよ。お前のラブばな聞かせてくれ。てか、そういやお前の好みってどんな人なんだ? どんな漢に魅かれるんだ?!」

「えっとぉ、その、わたし──、うぅぅ──」

「いわゆるお前の好きな漢のタイプとか、有名人で言うならばぁーなんて感じのことでもいいんだよ。どんな漢に魅かれるんだ? あるいは漢のどういう仕草にグッとくるとか、どんな感じの人が、またどんな関係が理想だとか、そんなことだよ? 見た目の好みとかでもいい。お前にも胸キュンがあるだろ?! うん?」

「うぅぅ、その、えっと、その──、好きな男性といいますか──、私が好んだと心に認識した事といいますか──、その、わたしがシンプルに正直にいいなぁーって思ったことは──」

「そうそうそれっ! それそれっ! 良いなぁーって思った漢とかっ! どんなだ? てか誰だ?」

「その、以前マスターとマスターの部屋で映画のDVDを見てた時のことなんですけど──。な、なんか私なんかがこんなこというの、恥ずかしいな──。うぅぅ──」

「おうおうおうっ! いいじゃねぇーかよぉっ! それやそれっ! 映画? おうおうっ! いいじゃねぇーか、恥ずかしがるなって、てか恥ずかしいとか、かわええやつやのぉっ! なんの映画や?! ん?」

「その──、マスターの世界のボクシングという格闘技の映画で──」

「ほぉっ!? ボクシング!?」

 

 てか、俺が観るボクシング映画って、ジョーか? まさか「あしたのジョー」の矢吹丈か!? まさか力石じゃあるまい。てかマンモス西とか丹下のおっさんやったら笑うけど。

 

「そのボクシング映画に出てくる登場人物で、その主人公ですね。その方が──」

「ほっほぉっ! 主人公っ!」

 

 まてよ、この真面目なロボ子の場合、「がんばれ元気」の可能性も捨てきれんなぁ──。

 

「その主人公が、その、それまで人生に対してこれといって確かなものを見いだせなかった主人公が、自分の人生や自分自身の誇りにかけて、そして寄り添ってくれる恋人の為、──戦うんです」

「ふむふむ──」

「勝敗よりも──、その、持てる総てを出して全力で戦うんです。今までの自分になかった、全力で。その、自分の人生に立ち向かうんです。そして自分自身の存在を確かなものとして証明して見せるんですっ! 自分のため、支えてくれた友人やら周りの仲間のために、そしてなにより恋人のために──、自分は何も見いだせない単なるゴロツキではないとっ!」

「ほぉー」

 てか、熱いなロボ子っ! まさかロボ子がここまで熱く語るとはっ! 俺はそんな、予想をはるかに超越する熱い語りのロボ子に少々ビビった。そしてジョニーはビビッと反応する。

 

「その姿がとても素敵で、わたし──、その、人って、みんなそういうものなんだなって──」

「ほぉお──、お? てか、そういうものって?」

「その主人公も、恋人と出会って、そしてお互いに支え合って、寄り添い合って、始めて人生に対して真剣に向き合うといいいますか、勇気をもって前に進むことが出来るようになったと思うんです。愛ってそんなものだと思うんです。わたし、感動しました。心の底から──。これが人の愛なんだなって。わたし、始めて実感したのかもしれません──」

 

 ロボ子は再び泣いていた。

 

「人はみな努力すれば人生で何かを掴むことが出来る、そんな力を本来持ってるんだって。そしてそれは独りでは出来なくても──、独りではできなくても、支え合って、誰しも大切な人とお互いに支え合って、寄り添い合って生きて、そうやって何かをつかみとり、そして成し遂げるんだって──。愛は人強くさせ、前に進ませるものなんだって」

 

 またその美しいオッドアイを、そしてまたその愛らしい瞼や頬を赤く染めて、ひっくひっくと泣きじゃくっていた。

 

「そうかぁー」

 

 物語の力ってのは凄いな、マジで。人の心を、喜びも悲しみも怒りもそして愛も、それらを誰からもちゃんと教わらず、ちゃんと与えられず育ってしまったロボ子に、そんな人の心の彩を呼び覚まさせ、飾りではない本物の人間愛を体験させるなんて──。

 

「マスターがその映画をわたしに教えてくれて、絶対に面白いから見ようぜっ! って、そう言って私に勧めてくれて──。マスターがその映画を。そして一緒に観てくれたマスターだから──、その──、わたし──」

 

 ロボ子──。

 

「ちなみになんて映画なんだ?」

「あっ、あの、その──、その映画、ほんとうにほんとうに感動したんです、けど、タイトルをちゃんとマスターから聞かされてなくて──、うぅぅ──」

「なっ! ナニ? お前そんなに語っといてタイトルがわからんのか? じゃあ、どんな話かもっと筋とか印象的なシーンとか話してくれよ。あと印象的な対戦相手とか──、そうそう、壮絶な減量シーンとかなかったか?! 豚に乗って走ったりたりとか──、少年鑑別所とか──」

「あ、あの──、そのぉ──、トレーニングで街中を走ったり──」

「てか、ボクシング漫画でそれ普通やろっ! どんな作品でもそんなシーンあるわっ!」

「うぅぅ、あ、あと、大きな神殿みたいな建物の前の階段を駆け上がってガッツポーズしたり──」

 

 階段を駆け上がってガッツポーズ?! ってか、まさかそれって──

 

「あ! あと、印象的なシーンで、生卵をグラスに沢山割って入れて一気に飲むんです!」

「てかっ!!! それロッキー・バルボアじゃねぇっかぁっ!!! ロッキーだよっ! ロッキー! おまっ! ロッキー・バルボアってか、シルベスター・スタローンが好みなのかっ!!! マジでっ!?」

「あ、そう! ロッキーです! マスター、主人公の名前はロッキーです! とても隆々とした逞しい肉体が魅力的な方です! マスター!」

 

 マジかっ?!

 

 てゆーか、ロボ子とあのアカデミー作品賞にも選ばれた名作「ロッキー」を観たっけかな? ま、確かにいい映画だ。まさに漢と女の愛やら、仲間、友人、家族、そして人生、すべてにつながる大きな人間愛を感じられる名作だ。てかロボ子ぉ──、渋い。渋すぎるその好み。流石”奇跡の乙女”一般ピープルの人知の及ばぬ感性してやがるっ! てゆーかっ!! 隆々とした肉体が魅力的て、おま、マッチョ好きかっ!? この透き通るような銀髪の美少女にして、筋骨隆々のムキムキマッチョ好きかぁっ!?

 

「おま、あんなムキムキのマッチョ漢がええんかっ?!」

「はいっ! マスターっ!」

 

 即答かぁぁっ!!

 

 ぬゎんだとぉーっ! ──しっかし、マッチョかぁーっ! しかもスタローンてぇ、濃いなぁ──、このメタボな俺にとって、こりゃ対照的ってか、胸キュンさせるにはかなりハードルが高いぜいっ。

 ま、だが、ここでめげたり中折れしたりする俺じゃねぇぜ。なぁ、ジョニーよ。

 

 と言いつつも、ジョニーどころか、俺も些か鳩豆鉄砲であった。

 

 

「そうかぁ、ロボ子。少々驚いたが、お前の魂の叫び、愛の叫び、俺はしかと聞き届けたぜっ! うっしっ! わかったっ! お前に愛を求める前にや、まず俺がお前への真の愛を示さねばならんなっ!」

「ふぇ? マスター?」

「ま、お前に喉が渇いたとかガキみたいにダダこねる前にな、俺がお前の喉を潤して、そして乙女心も潤してやらんといかんわな(水分とらんとおぴっこ出ないもんね)。せや、そもそもロボ子も喉が渇いてるやろ? 折角の南国リゾートなんやし、こんな綺麗な海を前にしたらアレやろ? イッツッ・ア・トロピカルやっ! 俺が激ウマのトロピカルドリンクをお前にサービスしてやるよってになっ! カクテルなら任せとけぇっ!!」

 俺はニヒッとドヤ顔気味の笑顔をロボ子に贈った。

 

「ふえ? あの、その、どういうことですか?」

「見てろぉ、お前のマスターがな、お前へのほんまもんの愛の深さと強さを見せたるさかいなぁっ!」

「ふえええっ!? ちょ、マスター?! うぅぅ」

 

 俺はその場にロボ子をおいて、ダッと駆けだした。波打ち際から少し内陸側にあるヤシの木の群生に向かって。

 

 そしてそこにだとりつくと、すかさず俺はヤシの木の幹にヒシッとしがみつき登り始めた。高さ7~8メートルはあるであろうそのヤシの木に。俺のだらしないアラフォー我が儘ぼてぼてメタボボディを、ユッサユッサと揺らしながら。

 

 我ながら、自慢の雪見大福のポテ腹が重い。夜のベッドの上でふわふわ低反発クッション替わりに乙女達を乗っけて戯れさせるには持ってこいの自慢の腹だが、やはりロードワークには不利極まりない。元々ベッドの上でその身体能力を遺憾なく発揮するように磨き抜かれたこのメタボボディなのだから。

  

 だが俺は怯まず素手で素足でフルチンで、ただただひたすらに生殖行動を目指す雄のセミのように迷いなく、幹にしがみつきよじ登る。てっぺんのヤシの実を目指して。

 

 だいたい半分ぐらいまで登ったところで、下からロボ子が不安そうにアワアワした声をかけてきた。

 

「ま、ま、ま、マスター! 危ないですよぉ! ヤシの実を採るならわたしが──、遠隔操作ウェポンもありますし、魔力も使えますし、その、マスタぁーっ!、うぅぅ──」

 遠隔操作ウェポン? 武器だと? ロボ子のやつそんなのどこに隠し持ってんだ?! 

「馬鹿やろうっ! ロボ子! お前に採ってもらっちゃぁ意味ねぇーんだよ。いつもお前達精霊に守られてるだけの俺じゃねぇ。てかっ! その気になりゃ俺だってお前を漢として守れるんだよっ! お前は俺の大切なハニーやし、この俺がお前を守らなどうするんだっ! 引っ込み思案で不器用でコミュ障のお前を、誰よりも大切にして、そして守れるのは俺だけだっ!」

「ま、マスター! うぅぅ──」

「俺はなっ! お前のためならなんだって出来るんやでぇっ!」

 っと、言ったそばから──、己のポテ腹の重さに耐え兼ねて、俺はするっと落下した。

 

 ドサァッ!!! っとまるでゾウアザラシが浜辺でダイビング・セントーンを決めたかのような大きな音を立てて、そして文字通り尻餅をついた。

 

「マスターっ!!!」

 健気にも可愛い叫び声をあげて俺に駆け寄り、そして抱き起してくれるロボ子。

 あぁ、ええ娘やぁー。やっぱこれやわぁ。この銀髪の美少女にしてこの優しみ。たまらんわぁ──、と思いつつも、ケツはまさにそのまま自爆ダイビング・セントーンの痛みに襲われた。

 

「ぐぶぶぶぶっ」

 北斗の拳の敵雑魚キャラのように呻き声をあげてしまう俺。マジで痛ぇ。がしかしっ! この痛みこそ、愛の痛みっ! ロボ子を愛しぬく漢の覚悟の痛み。そして、ロボ子やその他精霊達が俺を愛するために恥じらう、乙女心の葛藤の痛みと同じなのだっ! この程度で音を上げてちゃぁ”乙女おぴっこ”には辿り着けない。てか、求めちゃいけないっ! 

 

「ふぇぇん、マスター、怪我はないですか?!」

 と、ロボ子は俺のケツや背中を優しく撫ぜて確かめる。その手つきの優しいこと。慈しみのこもった、赤子を抱きしめるママの優しさのような温かみを感じた。

「大丈夫やっ! てか、こんなもんチャアッラァッ、ヘッチャラァやわっ!」

「もう、マスターッたら、こんなの、駄目ですっ! もういいです、マスター。ヤシの実は私が採りますからっ。怪我しちゃいますよぉ。マスターは無茶ばっかりする人なんですっ」

「なにをゆーとんねんっ! ロボ子っ! 俺が採るんやっ! お前にヤシの実トロピカルジュースを俺がこの手で作ったるんやっ!」

「うぅ、マスターったらぁ──、だめですぅ、うぅぅ」

 またやや涙目になるロボ子。まん丸なオッドアイがうるうると可愛く輝く。

 

 それから俺はロボ子の制止を振り切り、再びヒシッと幹にしがみつき、死にかけのアブラゼミのようにノロノロと鈍い動作でよじ登り始めた。

 

 自慢の雪見大福のポテ腹も擦り傷だらけとなった──。

 

 それから──、もう回数を数えるのをやめてしまって──、はて、何度俺は自爆ダイビング・セントーンを繰り返しただろうか──。

 

 ケツの感覚はもうなかった。

 

 そして、疲労困憊で全身の感覚が麻痺していた。腕はまるでクライミング用ハンマーに変化したようで、力が入らないというか、痛覚はまるでなく、硬直というか、指を鉤状にしてぶん回して引っかけるようになっていた。ただ、何度も幹に登ったせいで所々に窪みが出来ており、それが指をかけるのに助けとなった。ちなみに、変態紳士たるこの俺だから爪は常に深爪である。だがそのディスアドバンテージを補って余りある指先の器用さで、なんとか凌いだのだった。

 

 最後だったろうか──、ロボ子が泣きわめき俺にしがみついて必死に制止したのはよく覚えている。

 

 そして余りにも必死だったため、俺はそれをグイグイと捻じり切り、落とそうと下を向いて──、オッドアイに涙をいっぱいに溢れさせ両手をあげるロボ子の姿が俺の目に飛び込んできた時、初めてハッと気が付いたのだった。そう、俺はてっぺんまで見事登りきり、そしてヤシの実をもいだのだとっ!!!

 

 俺は叫んでいた。

 

「ロボ子ぉぉぉっ!!! 採ったどぉー!!!」

 

 バラエティ番組「いきなり!黄金伝説」での濱口氏のあの魂の叫びを、俺はまさに実体験でもって感じることが出来た。これが、人生においてナニかしらを”獲った”漢の叫びかと──。

 

 そして、その幹に実ってるだけすべてもいで、ロボ子に当たらないように優しく落とした。

 

 それから俺はぐったりと、白い漢汁の最後の一滴までも、お稲荷さんが完全に空っぽになるまでぶっ放しきった17センチの相棒ジョニーのように、厳かにもなわなわピクピクと眠るように体を倒し、そして落下した。

 

 ドッサァァァァッ!!!

 

 その後はしばしロボ子の膝枕で休息をとった──。

 

 もう総てを出し切り、真っ白に燃え尽きる一歩手前まで行ってしまった俺だから、彼女のスベスベ柔ふわな太ももに顔を埋めて、グルグルと喉を鳴らすドラ猫のようにスリスリ&暴れる鰻でレロレロチュパチュパと内ももをやりながら、「キレスぅ、キレスぅ、ロボ子ぉ、ロボ子ぉぉっ」と名前を連呼しチョー甘えっ子したのは、言うまでもない。

 その間も彼女は俺の頭をいい子いい子してくれ続けたのだった。

 

 しばらく浜辺で甘えっ子して──、そして俺はムクッと起き上がった。もちろん17センチの相棒ジョニーもムクッと。

 

「さてっ!! トロピカルドリンク、飲もうぜっ! ロボ子ッ」

 

 俺は、ヤシの実を3つほど砂浜に並べて、それを前に海に向かってドカッと胡坐をかき、横にロボ子も座らせて得意げに言った。

 

「さぁーって、どれから切ろうかなぁ。ロボ子、フルーツの目利きを知ってるか? 柑橘類は基本皮がゴツゴツしてなくて、ツルンとしてるモノがよく果汁を含んでいて搾れるんだ。で、このヤシの実はぁってぇとぉ、えー、実は知らんけど、やっぱ形がよくて瑞々しい色艶したのがええやろ。お前のお茶碗サイズで小振りのぷるっぷるの美乳のようにな」

「ふぇぇん、小さいの少し気にしてるのですぅ──、ふふ、でもなんだかとっても楽しそうです。マスター」 

「うっしっ! こいつに決めたっ!!」 

 

 おや? 切るものがない──、ヤベっ。

 

「切るものですか? マスター」

「!?」

 と言いながらロボ子は手のひらを宙にかざすと、その刹那──、ピカッと閃光を放ちグワンッと──、あのロボ子の腰のあたりをフラフープのように囲んで浮遊している円形の歯車型謎ユニットが姿を現した。

「あっ! それっ! おまっ──」

 なにも語らせないままに、その謎ユニットはヌルヌルと形を変えて、いつの間にか柄に彫刻などを施したお洒落な鉈に変化した。

「おおおおおっ! 鉈だとぉっ!!」

 パシッとそいつを掴んだと思うが早いか、シュウィンッといかにも切れ味良さそうな音を響かせ、クルクルとカッコ可愛く素振りし、ニヒッと、彼女には珍しい口角をグッと上げたお茶目な笑みを俺に向けた。

  

 ロボ子──。なんだかとっても楽しそうなのは、ロボ子の方だよ。

 

「ハイ、マスター。鉈です」

「おっ、おうっ、サンキューな。ってか、おまっ、それどうやってんだっ!? お前そんな技いつでも使えんのかっ? てかその、さっきのってか、お前が普段身体に浮遊させてるユニットって一体何なんだ!?」

 疑問が一気に吹き出した。

「あ、これは、その、あの、どんな武器にも変化させられる外部ユニットです。あ、あの、武器以外でもなんでも変化させられます」

 てか、ロボ子、それ今目の前で見た通りの説明だけで、全くなんなのか根本が分からんし、そもそもユニットってか、その仕組みの説明になっとらんだろ。話ベタめ。

 

「どんなものでもか? 変化させられるって。てか、いつもそんなの持ち歩いて──、てゆーか、どうやって消してるんだ? お前の体から出てくるのか?」

「あ、あの、消しているといいますか、その、分子レベルで構造を変化させて、何にでも変化させられますので、その、見えなくするためには、つまり、木の葉を隠すなら森の中というように、その、これを隠すには、空気中にあるのですから、空気に変えて持ち歩いているんです。つまりは、その──」

「なっ、おまっ、それスゲーじゃねぇっかっ!! 分子構造変えてなんにでも変化させられるだとぉぉっ!! スゲーじゃねぇっかっロボ子っ! おまえ、チョースゲェ、チョーヤベェ機能だぞそれっ!!」

「は、はぁ、そうですか、マスター」 

 

 ったく、こいつ、しれっとそんなマジで神みたいな機能持ちやがって。マジでドラえもん級のチートロボだなおい。バランス崩壊性能甚だしい。てか、ロボット扱いしちった。

 

 ま、しかし、なんにでもってことはぁ、つまりあれだなぁ、色々出来ちゃうなぁ。とりあえずこのチート機能については後でゆっくり聞くとして、とりあえずヤシの実だ。

 

「まぁまぁ、とりあえずはトロピカルや」

 と、俺はヤシの実を縦において、両足で、いわゆる足コキするような感じでヤシの実を挟み、サッと軽く水平に鉈を振り、スパンと上3分の1程度を手際よく切った。

 シュウィンッ、というめちゃクリアーで鋭い音が辺りに響いた。

 

「おおっ、これめちゃスゲェ切れ味」

 その名刀並の切れ味に感動しつつも、なんだか少々ブルった俺。そしてジョニーも。殊の外刃物にめっぽう弱いジョニーである。

 

 んで、ヤシの実の中はいわゆるココナッツジュースがたっぷりと入っていた。

「まずは俺が毒味っと」

 と一口飲む。

「おおおおおおっ! こりゃ、俺の世界の天然ヤシの実ジュースよりめっちゃまいうーっ!! なにより甘いっ! それにほどよい酸味とフルーツ感。これこそっ! よくアニメや漫画でみる天然ヤシの実ジュースを飲んだ感じやわっ!」

 そう、つまり現実のヤシの実ジュースは実際水っぽいのである。 

「マスター、わたしにも──」

「いやいやいや、まてまてまてぇーいっ!! 確かにこのままでも美味いけど、ちょいと気の利いた俺流アレンジがあんねんなぁ。ま、ちょっと待ったりーなロボ子よ」

「うぅぅ──」

 俺は、浜辺から少し森に入った木陰で見つけたミントリーフを取り出した。

「これだけ甘けりゃ絶対にあうよ。こいつをやねぇ──」

 と、得意げに掌に載せたミントリーフをパンッ! と手拍子のように叩いて、そしてココナッツジュースの中にパラパラと入れた。程よくつぶれたミントの葉から涼しげな香りが漂う。

「ほれ、ロボ子、俺の天然ヤシの実ミントジュース。飲んでみろ」

 

 ヤシの実を受け取り、中を覗き込むロボ子。そしてふっと顔を上げて、まさに少女のように無邪気な笑顔を見せた。ロボ子、お前には鬱々のお澄まし美少女顔もええけど、その満面の笑みがやっぱ一番可愛いわ。

 

 ヤシの実を豪快に傾け、そしてグイッと飲むロボ子。その白く美しい喉をくっくっと打たせて、これまた銀髪の美少女の見た目とは裏腹に、豪快にゴクゴクと飲む。 

 

「ぷはぁーっ!! マスターっ!!! 美味しいです! とっても美味しいです。このジュース!」

「おう、そうかっ!!」

「とっても甘くて、甘さとミントの爽やかさが凄くいい相性で。その、わたし──、うぅぅ、なんていいますか、こんなの初めて飲みました! あの、その、わたし、とっても好きですこれ! マスター! うぅぅ」

 またオッドアイをうるうるとさせ涙ぐむロボ子。てか、泣くことないやろ。かわええ奴やなぁ。

「おいおいおい、ロボ子っ!? そんな泣くほど美味いかっ?! まじで?」

「うぅぅ、マスター、わたし、その、あの──、とっても好きです。その──」

 

 それからしばらくの間、このヤシの実ジュースを堪能しながら、ハネムーンよろしくトロピカルなひと時を俺とロボ子は浜辺で過ごしたのだった。

 

 

 そして、しばらく二人でまったりと、寄せては返すエメラルドグリーンの海辺を眺めていたのだが、俺が求めてやまない究極のエロ遊戯は突然に幕を開けた。

 

「マスター、あのぉ、その、わたし、うぅぅ、その──」

「なんや、ロボ子?」

 しかし、ロボ子はいつも唐突やな。

「その、あの、わたし──、マスターの気持ちを受け取りました。マスターの漢としての本気の気持ちです。とっても嬉しかったです。生まれて初めて、こんなに人に大切にされて、私のために──、わたし、その、何度も木から落ちて無様なキモ豚っぽかったですけど、でも私なんかのために傷だらけになっても、マスター、ずっと笑顔で──」

 

 俺は心の奥底のリビドーの泉で、きたぁぁぁぁっ!! と叫んだ。てか、またキモ豚ゆーたなっ、おいっ!

 

「わたし、その──、マスターの望むままに、なんでもします。マスターのために出来ること、頑張りたいんです。その、あの、いわゆる、──エッチなことも。うぅぅ」

 

「ありがとう。ロボ子」

 さりげなく、とてもギンギラギンにさりげなく、キザに言葉少なく答えた俺だが、実は心の奥底のリビドーの泉では、飛び跳ねて飛び跳ねて、泉に飛び込んで、独りダイビングセントーンを繰り返しまくって大はしゃぎであった。究極の”乙女おぴっこ”がぁぁぁっ!! 今まさにっ!!! 外見上あくまでクールにいこうとしたが、17センチの相棒ジョニーはギンギンのフルエレクトで跳ねまくり、もう隠しきれないこのエロの躍動っ!

 

「じゃぁ、飲ませてくれるんだな、キレス。お前のおぴっこをっ!」

 

 銀髪の美少女ことキレスは、コクリと頷いた──。 

 

 すっと立ち上がるロボ子。胡坐をかきつつも潜望鏡のようにジョニーをギンギンにオッ立てているこの俺に向き直り、そして爽やかなグリーンのプリーツスカートのすそを握った。意を決した美少女のその顔は、愛を誓う決意とそして、乙女としてとても信じられない、この世のものとも思えない、てかこんな事をするなんて、こんな事を求められるなんて、そしてチョメチョメの前戯、プレイの一つとしてこんなことがこの世にあるなんて夢にも思わなかった、てゆーかこんなのド変態キモ豚しかやらないだろう、ド変態キモ豚はホントに常軌を逸して怖いくらいエロいっ! ほんっと死んだ方がいいと思いますっ! と言った、そんな彼女にとって究極の破廉恥をこれから愛する人のために、わたしはやるんだっ! というド変態の決意とが入り混じった、まさに愛とエロの葛藤渦巻くエロ可愛い表情でもって、俺を見つめてきた。

 

 あぁぁ、ロボ子、マジでフリーズしそうなその顔っ! 真っ赤やな。その恥じらいマジでかわええッ!

 

 さて、まずはおパンツを。おパンツ様を脱がなければ、おぴっこは出来ないよね。ロボ子。

 

 だが──。どう脱ぐか、脱がせるかっ!!!!

 

 俺はそこで迷った。この神聖なる”乙女おパンツ様”をこの俺が自らの手でゆーっくりとねちっこいオッサンのエロ手つきでもって下ろしていくかっ! 或は、この銀髪の美少女に自らの手で、自分で、その乙女のとっても恥ずかしいおパンツ様を下し脱いでもらうかっ!! 生まれて初めて野外でおパンツ様を人前で脱ぎ、そして野外でノーパン姿になるのだっ! そして、秘部たる乙女の深窓チョメチョメを、この青空のもとで晒すのであるっ!!

 

 これはまさに、乙女の羞恥究極のエロ二択であった。

 

 どうするっ!? 俺っ!!! 

 

 これはもしや永遠に結論が出ないのでは、と俺は悩んだ。まるで悠久の時の中に溶け込むように、瞑想するがごとく考えた。菩提樹のもとで滔々と悟りをひらいたお釈迦様のように。

 

 そして俺が悶悶と、それこそ悶悶とエロ二択について考え、オッサンのべっとりと張り付くようなジト目で、わなわな震えながらエロの断崖絶壁に、エロ清水の舞台に屹立するかのようなロボ子を見つめていると──。

 

 そのロボ子の奴が、さもおもむろに、ふっと少し前かがみになりつつ、プリーツスカートの左右両側を少したくし上げるような感じで両手をその中に入れ、おパンツ様に手をかけたのだった。ちょうど腰に両手をあてるような恰好で。

 

 うぉぉうっ! いいっ!! そのおパンツ今から脱ぎますってな感じっ! めちゃエロ可愛いぃっ!!

 

 俺は決心した。そのままこの銀髪の美少女に、自らの手で脱いで貰おうと。その乙女おパンツ様を。

 

「ロボ子、ゆっくりとだ。ゆっくりとたのむ」

「うぅぅ──」

 

 ロボ子は言われるがまま、ゆっくりと下ろしていった。そして、プリーツスカートの裾からややクシャっとなった純白のおパンツ様がぁっ!! あぁっ! 見えたぁーっ! あぁぁぁっ! するするとぉーっ、眩しく輝く太ももを滑るようにゆっくりと降りていってぇーっ!!!

「キレスっ!! その、その膝のところで一旦ストップだぁっ!! こっちを向いてくれ、そのままの体勢でそのままのおパンツ様で、俺を見つめてくれっ!!」

「うぅぅ、ま、マスタぁー、うぅぅ」

 やや困惑のエロ顔でもって頬を真っ赤にして、恥じらいのジト目を向けるロボ子。

 

 うぉぉぉっ!! なんちゅーエロ可愛い姿やろかぁっ!! 

 

 猛烈なエロ感動と同時に、俺は激しく悔やんだ。そう、超高画質カメラがここにないことを。

 こんなエロシャッターチャンス、滅多にないでぇ。マジで。あぁぁぁっー!

 

「うぅぅ、も、もういいですか、マスター」

 顔から火が出そうなくらい恥ずかしい癖に、至って冷静に話そうとしている所がまたたまらんのぅ。

「おっ、おうっ、ええぞ。続けてくれ」

 

 俺はその場でいつの間にか正座していた。ただジョニーの奴だけが、潜望鏡のようにその首を長ーく伸ばして、ある意味文字通りの(てか、やや違うが)首ったけの様相であった。

 

 そしておパンツ様は、そこからさらにゆっくり丁寧に、やや細く華奢だが柔らかそうなふくらはぎを通り、やがて右脚をぬき、そして左脚をぬき、完全に脱がされたのだった。履いているローファーに少しおパンツが引っかかって、ぎこちなく身体を揺らすところもまたエロカワええっ!! そのやや野暮ったい洗練されてない小娘エロがまたええがなぁ。なぁこれ、ジョニーよぉ。

 

 緑セーラー服姿の銀髪の美少女が、生まれて初めて野外でノーパンになった、今まさにその瞬間だった。

 

「うぅぅ、すーすーします。マスター、うぅぅ」

「なぁにをゆーとんねんロボ子。すーすーどころか、これからそのスカートをたくし上げるねんでぇっ!!!」

「うぅぅ──」

 あぁぁ、たまらんっ! このエロ遊戯。美少女と青空のもとでのエロ遊戯、マジでたまらんっ!!

 

 サッとおパンツを小さく小さく律儀にたたんでポッケにしまおうとするロボ子に、俺はすかさず叫んだ。

 

「ロボ子っ! お前は変態のマナーってやつを知らないかもしれないが、愛する人の前で脱いだ、いわゆる脱ぎたてホカホカおパンツ様はしまうものじゃないんだ。それは相手にプレゼントするものなんだぞ」

「えぇぇぇーっ! そんな、うぅぅ──」

 可愛いオッドアイがまさに鳩豆鉄砲な感じでまん丸くなる。

「それとだ、ロボ子、おまえ”あやとり”って知ってるか?」

 確かダンプリ世界にもあったと思うが──、

「えっ? あ、はい、知ってますよ。あの、輪になった紐を両手で引っかけて色々な形にして取ったり外したりする──、その、子供の頃によくやる遊びですよね」

「そうそう、よし、知ってるなら話は早い。今度は”あやとり”をやって俺に見せてくれ」

「ふぇっ?! あやとりをですか? えっ? でも、その──」

 おろおろと、ノーパン銀髪美少女が戸惑う。

「ロボ子、その脱ぎたてのおパンツ様でやるんだよ。あやとりを。おパンツ様で梯子を作って見せてくれっ!! これこそが変態紳士の流儀、変態のマナーなんだぞっ!」

「えぇぇぇぇぇーっ!!! そ、そんな、うぅぅ──、そんな、うぅぅ」

「分かるだろ? おパンツ様を指にかけて、ちょうどクロッチ部分がよーっく見えるように、グッと広げるように見事な梯子を作ってくれ。これはな、愛の誓いの証しでもあるんだよ。乙女が愛する人のためにする誓いのポーズでもある。チョメチョメのインサート直前にやる”くぱぁ”と同じようなもんだ」

 おれは実にクールに、そして切々と変態紳士の流儀を語ってやった。

 もうこうなりゃ淡々とエロ要求を突き付けて押し切るに限るっ! ロボ子がこのド変態遊戯に疑問を抱いて再び鬱モードにならないうちに。鉄は熱いうちに打てとあるが、変態もそうっ! 変態もエロテンションが熱いうちにこなせっ! だっ!

「そ、そんな、マスター、うぅぅ、恥ずかし過ぎますぅ、やっぱりマスターはド変態すぎますぅ。うぅぅ」

「ロボ子、お前は俺の愛をすべて受け止めてくれるって、さっきそう言っただろ。これは愛なんだよ。愛っ! 俺はとっても嬉しかったんだよ。恥ずかしいかもしれないけど、これは愛の営みなんだ。愛があるからこそできるんだよ。俺は見たいんだ。お前が俺の愛を一心に全身全霊で受け入れてくれて、応えてくれるところを。お前の愛した漢は、この俺は”変態のキモ豚”なんだ。でもお前はそんな俺を、総てを認めて優しく愛してくれるんだ。全力で」

 

 もう”キモ豚”と言われる前に俺が言ってやった。そして、これで彼女の心がほぐれれば、それでいい。彼女のためなら俺は、何万回と俺自身をディスってもいいんだ。

 

「愛だよ、愛っ! ロボ子」

「うぅぅ──」

 

 それからしばらくの間もじもじしていたロボ子であったが、ゴクリと唾を飲み込み、そしておもむろに小さくたたんだおパンツ様を開いて、震える手で、その穴に指をかける。

 

 おぉぉぉっ!! 清純派であり可憐極まりない銀髪の美少女精霊キレスがぁぁっ!! おパンツ様をぉぉっ!! ぐばぁっとぉぉっ!! ひ、広げたぁぁぁった!!!!

 

 恥ずかしさに俯き目を瞑るロボ子に俺は言ったっ!!

「ロボ子っ! 目を逸らさずにしっかりと俺を見てくれっ! 愛を誓う相手をしかと見てくれっ! そして堂々と、お前の一番の笑顔で愛を表現してくれぇぇぇっ!!」

「うぅぅ、ま、ま、マスタぁー──」

 震える声で、そして震える手で広げたおパンツ様。もうオッドアイに涙をいっぱい溜めて、愛とエロとド変態の葛藤と、そして乙女としての気高さ清廉さをも忘れずに堂々と、そのややぎこちなくも可憐極まりない美少女の笑顔でもってやってのけたキレス。

 

 うぉぉぉぉぉぉっ!! 今度は俺があまりのエロ感動に卒倒しそうであった。

 

 それこそがぁぁぁっ! 究極のエロキュート技っ! 真に可憐な乙女に、こと”清純派美少女”にやってもらってこそ至高のっ!! 究極破廉恥技”おパンツであやとり”であるっ!!!

 

 あぁぁぁーっ、ロボ子がぁー、銀髪の美少女(元鬱々の美少女)たる清廉かつ清純で”乙女の結晶”のようなキレスの”おパンツであやとり”ぃぃっ!! そのおパンツ様のとっても恥ずかしい、乙女が絶対に人に見せられない、ましてや好きな人になんて絶対に恥ずかしくて見せられないクロッチ部分をっ!! あやとりの梯子の様にぱぁっと広げて見せつけるその姿っ!! 彼女の戸惑いと恥じらいと、そしてそのエロチシズムをやや理解しかかったような妖艶な顔の火照りと、そんな様々な感情の入り混じったなんともたまんない表情が、エロ可愛くってエロ可愛くって。そのお顔とそのおパンツであやとりのエロコントラストが究極に絶品っ! まさにデラべっぴんっ!! であるっ!

 

「うぅぅ──、マスタぁー、うぅぅ──」

 もう本当にロボ子のやつがフリーズするんじゃないかと思うほど、真っ赤になったのだった。

 

 ただ、染みはほとんどなかった。ちょっと残念なのだが、ここでエロ蜜やらおぴっこやらのシミがバッチリあったら、マジ超絶最高だったのだが──、とはいえそんなシミがあったら、きっとロボ子は恥じらいのキャパオーバーだろう。マジでオーバーヒート、卒倒しかねないね。ま、彼女のエッチなシミを堪能するのはもう少し先に取っておこうかねぇーっと。

 

「ま、ま、ま、マスタァァァー、その、も、もう、もういいですかァァァ? うぅぅぅ──」

 もう、南国の太陽に照らされて美しく輝く涙の滴をポロポロと流しながら、でも必死に耐え抜くように笑顔なので、なにやらちょー嬉し泣きしているみたいなロボ子。

「いや、まだだぁっ!! せっかくのロボ子が決死の思いでやってくれた”おぱんつであやとり”俺としてもきっちり堪能せんとな」

 

 といって、俺はそのクロッチ部分を入念に、それこそオッサンのド変態&ドSのジト目でもって見つめて、そして指でなぞり、シミやら付着物やらを調べ上げた。もちろん匂いも鼻孔におパンツ様を吸い込まんばかりに丹念にクンカクンカと堪能した。

 

 あぁぁ、この乙女の股間の香りぃー、ロボ子の優しい乙女の香りがぁーっ!! たまらんちっ!!

 

 あぅ、でもこれは基本的に乙女の汗のあまーい吟醸香が主体やなぁ。残念ながら、おぴっこのあのツンッとくる香りはほとんど感じられんなぁ──。ちょい惜しい。

 

 

 そのロボ子のエロキュートな痴態と、そして乙女おパンツ様の香りにあてられて、17センチの相棒ジョニーの奴がともすればぶっ放しちまうんじゃねぇかと思うほど、ビクンビクンと大きく跳ね、そしてガクガクと震え、漢の我慢汁を吐き出すのであった。

 

 俺はジョニーの悶絶に耐えつつ、やや前かがみになり、熟練炭坑夫の強腰にパシッと平手で喝をいれた。

 

 ジョニーよっ! おめぇちょびっとヤバくなかったかっ?!

 

「こいつぁ効くぜぇっ、旦那よぉ」とばかりにジョニーはぶるぶると悶えたのだった。

 

 ふぅ──。 

 

 

 

 

 

注1)JKビジネスにおける法律やら条令等の話は詳しくわかりませんが、問題視されているとのことです。そして筆者はその実態について未調査です。つまり聞いたところによるとという意味で書いております。

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。