「精霊と日本一うゎぁーな男の自由すぎる冒険日誌」 作:めがねモエ
後編「初めてのティル、その愛、エロとバカの狭間で」の巻、その5
数々の難問、そして困難、変態アドベンチャーを経て、舞台は整った。
数多の偶然と奇跡に助けられ、いま満を持して望む、ティルとの初夜。
ジミー(≒ジョニー)を慈しむように優しく口に含んではむはむするティルから、俺はゆるりと「ヌシ様人形改」の腰を引いて、ちゅぽんっと離した。可愛くピヨヨンっと跳ねる17ミリのジミー(≒17センチのジョニー)。
それを見ながら、朗らかに微笑むティル。
「ティルよ、もうその17ミリのジミーの滾りをみれば、いかに不細工なヌシ様人形といえど、俺の魂を感じるだろ。それに、ティル自身もたっぷりと感じられそうだろ? いい塩梅に、どうだぁ?」
今度は、はにかむように微笑んだ。
「うん! そうだねぇ。このおちんちん、どう見てもマスタぁーのソレと一緒。それに、ちゃんとほら、先っぽもヌルヌルしてきて、ちゃんと出るんだね。えへへ、マスタぁーってホント凄い! でも、よくこんなの。もしかしてマスタぁー、凄く遠くまで行ってきたの? 妖魔に襲われたりしなかった? 大丈夫だったの?」
ま、変態アドベンチャーをクリアーしては来たのだが、しかしまぁ、散々待たされた挙句、不気味な人形で起こされたというのに、そのことには一切触れずちっとも怒らないなんて──。むしろ俺の身を案じ、かつ労をねぎらうというのかティルよ。優しい娘やねぇ。ほんまええ娘やぁ。
ティルはこんなにちっちゃいのに、俺の全てを包み込むような眼差しをする。母性そのもののように。
そう、ティルは俺の母になってくれる女性だっ!
そんなティルを見ていると、なんだが頭からガブっとやって、その可愛らしい頭や顔をチュッパチャップスの様に、チュパチュパしたい衝動に駆られた。
が、そんな事をすると、きっと流石のティルもドン引きだろう。てか、菊門にブッこんでておいて、今更か。でも、やっぱり上にしろ下にしろ、頭からってのは抵抗あるだろうなぁ。きっと。
ふと──、まだ恥じらいのある相手とのプレイを少しずつハードにしていくには、その時の勢いっていうか、お互いに盛り上がった時の、どさくさ的なノリってのがある程度は必要だなと、しみじみ思う。超ラブラブモードに突入して、もう身も心も通じ会ったと感じた時の空気感というか、そんなエロの信頼関係が築けた時こそ、次のステップに移行みたいな──。やっぱこれが定石。いかんいかん、ティルに無茶を強要しすぎだぞ、俺っ!
俺とジョニー&ジミーは、さりげなく黙然と、自戒の念を噛みしめた。
「でも、あのねぇ、マスタぁー。やっぱりこの人形、ちょっと顔が怖いかなぁ、なんてぇ……」
少し困った顔のティル。なにやら気まずそうである。俺のやる気満々なジミー(≒ジョニー)に気を使っているのか。確かに顔は大事だよなぁ。不細工だと、やっぱ濡れるものも濡れないか。女の子だもんねっ!
ではよし、もう一度、驚異のパワー、精霊石で──。
俺はいま一度、精霊石の小さなかけらを、少し唾つけて念を込めて「ヌシ様人形」の顔に塗り込んだ。
「可愛くなぁ~れ、可愛くなぁ~れ、ほら、ティルも一緒に唱えるんだ。可愛くなぁ~れ」
「えぇ! うん、可愛くなぁ~れ、可愛くなぁ~れ」
「ほら、ティル、もっとしっかり念を送るんだ。ティルが望むような可愛い感じにっ! ほら、可愛くなぁ~れ」
「可愛くなぁ~れ」
「可愛くなぁ~れぇっ!」
そうやって二人で、ロリっ娘が唱えれば無敵と謳われる万能呪文を唱えていると──。
こころなしか、「ポン」っと音が出たようにも感じたが──。
「おお!」
「あれまぁ!」
なんと「ヌシ様人形」の顔が、なんだか微妙に少女漫画チックな、イケメンキャラ風にデフォルメされた俺らしき顔に、ポンと変化しやがったっ! ってか、これがティルの好み? なのか? 案外、キラキラ乙女チックな少女漫画、好きなの? ティルちゃんってば。
「きゃぁっ! か、可愛いっ! ま、マスタぁーっていうか、それ以上かもっ!」
って、オイ! ティル、それ以上ってどういうことだっ!
まぁ、何ともこれまた微妙な気分だが、ともあれティルが喜んでいるなら、ええかぁ。
しかも、ここで特筆すべきは、口や鼻、つまり唇や舌、味覚や臭覚まで俺の感覚と連動しているという事実。
こりゃ、やべぇっ! マジ、やべぇっ! マジで直にティルを味わえるのだっ! それ、やべぇぇっ!
もうこれで、ホンマのホンマ、パーフェクトに舞台は整ったっ!
そんな、さぁこれからだっ! ってな時にふとティルが、ある素朴な疑問を俺に投げかけたのだった。
「あれ、ところで、マスタぁー。そうそう、あのね、マスタぁーの、その、頭に巻いてるモノってぇ、なに?」
「えっ?」
──あたま、え? ──あっ!
あああああっ! やっ、やっ、やべぇぇぇっ!
こりゃ、やべぇっ! こ、これは、そう、テッ、テッテの褌! テッテの褌、鉢巻がわりに頭に巻いてハッスルしてたの忘れてたぁぁぁっ! しかもテッテのエッチなシミ付きのやつぅぅぅ!
その刹那、俺の背筋に超絶強スキル、アイシクルバースト級の冷気が走り、全身が凍りつくと同時に漢の油汗汁がぶわぁっとこれまた全身から吹き出した。
当然、逃げ足の早いジョニーは、まるで凍死したイソギンチャクのようにキュキュッと縮み上がっていた。
マジ、やべぇっ! こりゃ、こりゃやべぇぞぉっ!
「そ、そそそ、その、これは、その、なんだ、あっ、アレ、あれ? えー、あれだっ! えー、あれだよあれ、そう、──こ、これは、──は、鉢巻だっ!」
袋小路に陥った俺は、結局アホズラでそのままを口走っていた。ていうか、それしか浮かばなかった。
ってか、いやまて、ビビることはない。そうだ、そのままだ。そのままを言えばいいんだ。バレない。絶対バレない。だって、同じ布きれ一枚。たった一枚。同じようにただ単に長いだけの、布きれなのだ。そうだっ! そうと言って押し通せば、いいんですっ! 何も臆することはないっ! てか、もう、それしかないっ!
「え? 鉢巻? なんで? そんなのしてるの?」
キョトンとした目のティル。
その目、よしっ! 何もわかっちゃいない様子だっ! こりゃい行けるぞっ!
「ティルよ、当たり前だろ。今宵はティルとのとっておきの夜なんだぞっ! 気合を入れないでどうするっ! 気合のためのハッスル鉢巻きなんだよっ!」
「あっ、そうなんだ。マスタぁーはそこまで気合を。でも、なんかお祭りみたいで変だよ。こういうのって、その、もっとムードがあるものでしょ。なんだか可笑しくなって笑っちゃうよぉ」
「あはは、そうだね。あはは」
ぶふうぅぅぅー。
俺はもう、かつて地下鉄で痴漢容疑が晴れて、胸を撫で下ろした時に匹敵するほど、深く重い一息を吐いた。ドバぁっと。──ちなみに、それは本当に無実である。俺は変態ではあっても紳士っ! 赤の他人に迷惑のかかる変態は決してしない主義なのだ。
いやしかし、テッテが褌娘で良かったぁっ! ナイステッテ、ナイス褌っ!
これがもし、パンティだったら──まあ、俺なら絶対頭に被ってハッスルだろうし──もうどうなっていることか、かなんて想像するに容易い。すべてが水泡に帰すどころか、「男根一本釣り」の刑確定だったな。
褌なら、エッチなシミも猥褻フレグランスも、「俺ってば、いっぱい汗かいちゃったぁ」って言えばほぼ誤魔化せるし。ああ、よかったぁ。
しかし、こう考えると、この褌鉢巻、中々いいなぁ。実に気に入ったぞっ! んで、気合を入れるなら、やっぱ日の丸だよなぁ──。ニッポンチャチャチャ、テッテチャチャチャッ! ティルもツンツンツンっ! てねぇ。
と、そんな浮かれている俺の脳裏に、ふと、変態インスピレーションがスパークしやがったっ!
日の丸? ──あれ、まてよ、──日の丸っ! 日の丸のシミっ!
やっ、やべぇぇっ! 日の丸といえば、赤! 紅! つまり紅色いシミってば、そう女の子の日っ! 乙女の日だぁっ! つまりテッテが乙女の日に、わざとあの紅色のシミを付けてもらってぇ──、こ、こりゃぁ、まさに乙女の日の日の丸!
乙女の日の丸鉢巻だぁっ!
素晴らしき変態アイテムが誕生してしまった瞬間であった。
ま、余談だけど乙女の日ってのは、お月様の日ともいうが、まぁいいか。
よおおおっしッ! 今度の小隊戦はこれだっ! これっきゃないっ! この乙女の日の丸鉢巻を締めての出陣。もちろんテッテを連れてね。小隊戦は他に28人も精霊を引き連れて行くんだ。なんて素敵な間接的エロ露出プレイになるだろうかぁ。 素晴らしいぞ。戦闘中でもきっとテッテのやつ、俺をチラチラ見てくるぞぉ。頬を赤らめながら。きゃは!
って、まあ、ただ問題は二つ。まずテッテが乙女の日の丸を作ってくれるか、それに、間接露出プレイを許してくれるか──。うーん。そもそもこんなこと言ったら、テッテがどんな顔することやら。ま、その顔も見てみたいが──。でも、きっと最初は嫌がるだろうけど、粘り強く説得すればなんだかんだ許してくれるのが、テッテだからなぁ。よし、絶対やってやるぞっ!
ああ、あのクールで大人しいテッテの羞恥のエロ顔っ! 皆にばれない様に密かに恥じらいながらの懸命な戦闘姿。マジ、見てみたいっ! マジ、マジやりてぇっ!
あれ、まてよ、このテッテの乙女の日の丸鉢巻。登録商標してアイテムとして売り出せば──。おおっ! こりゃぁっ! こんなのダンプリ中探したって、どこにもねぇっ! ぜってぇ無いぜっ! こんな貴重な変態コレクターズアイテム、ほかにねえじゃねぇかっ! こりゃ、売れるっ! ぜってぇー売れるっ! 売れること、間違いないっ! ダンプリ界広しといえど、こんなアイテムを考案するマスターはきっと俺だけだぜぇっ!
ただ、名前が「乙女の日の丸」だと露骨過ぎるからぁ──。
よし、アイテム名は「乙女のライジングサン」だ!
特効化アイテム「乙女のライジングサン」、鉢巻としてひとたび頭に巻くと、勃起力、持続力共に通常の3倍。褌として締めると、軽く3日間完徹可能っ! ってね。(但し、使用感には個人差があります)的なねぇ。
いいっ! これいいわぁ──。
と、一人で妄想の大暴走をしてしまった俺。
「あれ? ねえ、マスタぁー。どうしたの? 一人でさっきから黙ってニヤニヤして。宇宙と交信でもしてるの?」
あっ! やべぇ。
「あ、ティル、ごめんごめん。色々と今後の、その、考え事を──」
まずいまずい、俺としたことが、ティルとのとっておきの初夜だというのに、なにアホな妄想しとんねんっ!
しっかりしろ俺! おれの大切な人は、目の前なんだぞっ!
俺は両手で両頬をパーンと張って、気合を入れ直した。そしてジョニーをブルンブルンと、野球でいう打席前のルーチンのように、軽く腰を入れてスイングした。
いささか脱線が過ぎた。マジで。ジョニーの他、読者にも呆れられる。
もうよそ見は無しだっ!
俺はティルを真剣なエロ眼差しでもって見つめた。