暴虐の魔法少女~倒すべき敵がいないのなら魔法少女襲います~ 作:ハヤ0313
「……はっ!」
ガバっと起き上がるとそこは戦闘していたビルの屋上。
……なんだけど。
「ほ、らぁ……ジルコンさぁん……もっとぉ……」
「……はいはい」
デジャブ。めっちゃ既視感ある。
「あわ、あわわわわわわわわ」
あ、これは知らないヤツ。
「えっと……ルビーちゃん」
「ひゃいっ!」
顔を両手で覆ってプルプルしながら私の傍にいたルビーちゃん……あ、変身解いてる……白ちゃんに声をかけてみた。
声が裏返るほどびっくりしてるけど、ソレ絶対指の間から見てたよね。
「……どうなってんのこの状況」
「えええええっと、その……」
まぁ、見れば分かるんだけど。
四つん這いになったヒスイちゃんを、ジルコンちゃん……じゃねーや、晶ちゃんが責め立てている、マジか、変身解けてるぞ。あぁ意識失ったからか。
ちょっと驚愕したけれど、つまりアレは。
「勝利えっちか……」
「はぃ……」
確かにヒスイちゃんはジルコンちゃんを斬り落としたわけだし、その理屈は分からんでもない。いや分からん。
「あんな事があった後によく出来るね……」
「ええっと……それはそれ、これはこれ、だそうです……」
切り替えがスパッとし過ぎぃ。
「はぁ、ぁぁぁ……そこ……いぃ、よぉ……!」
「……はぁ」
そんな私達が呆れている横で、晶ちゃんは溜息をつきながらヒスイちゃんのお尻をつぽつぽしていた。
お尻好きだねぇヒスイちゃん……。
「えーっと、ところで、その、月お姉さん」
「うん?」
……うん?
「んんんんんんんんんんんんんん⁉」
今、今今今今なんつった⁉ バレた⁉ 月お姉さんて! ネロさんじゃなく! 月ってああああああそっか妖精さんの一撃で気絶してたもんね私! あああああああああどうしよどうしよどうしよう⁉ マジヤバマジヤバマジヤバ! どどどどどどどどうすればどうしようもないけどうわあああああああマジでどうすればっ⁉
「ああああああのあのあのあの」
「……ぷっ」
どうにかこうにかして誤魔化そうと思考を巡らせ、巡ってないけど、巡らそうとしてたら白ちゃんが吹き出した。
「あはは、もうっ……月お姉さん慌て過ぎです」
「い、いやだってほら、だって、ねぇ?」
ああああ私の積み重ねてきた出来る年上のお姉さん像が! ただの暴力振るうやべー変態女に成り下がってですね⁉
「あーもう笑っちゃいました、色々問い詰めようと思ったのに、全部どっかいっちゃいましたよ」
目に涙を浮かべながら笑う白ちゃん。かわいい。ってそうじゃない。
「あの……その……」
「月お姉さん……いやネロさん」
「……はい」
ひとしきり笑った後、目元を拭って私に向き直る白ちゃん。
あぁ、うん。もう色々と終わり、かな。
「……暴力は、いけません」
「……うん、そうだね」
何も反論できない正論。
反論してはいけない正論。
「貴女は……子供を、私を助けてくれました」
そんな事もあった。
「なのに、どうして……」
だけど、私は、私である事を辞められない。
「……白ちゃんはさ、好きな食べ物、何?」
「話を逸らさな……!」
「まぁまぁ、いいから」
質問を全く違う質問で返して、勿論白ちゃんは怒る。
けど、重要な事なんだ。
「……イチゴ、です」
あぁ、白ちゃんらしい。なんて可愛げのあるもの。
「それはどうして?」
「……甘くて、美味しいからです」
それは、それ以上分解出来ない、それ以上の事は言えない答え。
「私もさ、それと同じなんだよ」
どうして、に対する回答。
「戦う事が、何よりも楽しくて、心が打ち震える喜びなんだ」
「……っ」
うん。そんな悲しい顔をしないで。
こんな性格破綻者のために、そんな悲しまないで。
「もちろん白ちゃんを、子供を助けたのは私だし、やらなければならない事だった。けれど、それと同時に、暴虐な自分も、間違いなく私なんだよ」
へらへらしてる自分も、逃げ続けている自分も、狂喜している自分も、全て私。
力に溺れている、と言われても否定出来ない。この力があったからこそ、こんな自分に気付けてしまった。
「……そう、ですか」
「うん、そうだよ」
顔を伏せる白ちゃん。
……あぁ、こんな彼女を見たくなかったから、舞ちゃんにバレても今までずっと隠していたのに。
「……ネロさん」
「……何かな」
あぁ、白ちゃんは怒っていい。
日中へらへらしていたくせに、夜はこんな事に溺れていたと、罵っていい。
慕われていると、そう思っていたからこそ、こんな私を断罪していい。
だから、何でも、
「えいっ」
ぺちん。と乾いた音がした。
白ちゃんの右手が、私の頬に当てられていて、少しジンジンして、
「これで、ネロさんは私に負けてしまいました」
優しい断罪。
こんな事されちゃったら、私は、
「だから、私の言う事に従ってもらいます」
もう、何が何でも受け入れるしかない。
たとえそれが、
「……クリスタルの自壊、だよね」
この力を手放す事であっても。
「……いいえ」
……そう、思っていたのに、そう言われてもおかしくないのに、白ちゃんはそうじゃないと首を振る。
「ヒスイちゃん……舞ちゃんから聞きました。これからは悪い事をする子達を懲らしめるんだって」
……あぁ、妖精さんの言っていたアレか。
「だから、これからは暴力をそうそう振るってはいけません」
「……妖精さんからその子達をボッコボコにしろって」
「り、理由なく振るってはいけません」
「……はい」
……なんというか、なんだろうなぁ、白ちゃんは。
「だから、これで今までの事は許します」
……はぁ。こんなの、受け入れる以外の事なんて、出来ない。
……けど、その、なんだ、うん。
「…………えっちな事したのも?」
「そそそそそそそれはその、うぅぅぅぅぅぅゆ、許します!」
え、許された。マジか。
「というかだって……舞ちゃんがアレですもん……」
そう言って、アレな方に目を向け、すっと目を逸らす白ちゃん。
「んぁぁ……んぅぅっ……ねぇジルコンさぁん……」
「……なんですか」
「おまんこもぉ……」
「……まだダメです」
「そんなぁ……ぁ……ふっんぁぁ……」
……まぁ、アレですもんね。
「……あ、話は終わりましたか? ルビー」
「えぇまぁ……そうですね」
そんなアレしてる晶ちゃんから白ちゃんへ声がかかる。
……白ちゃんからジルコンちゃんへの嫌悪感が少し丸くなってる。……まぁ、この状況下なら、そうなるか。晶ちゃん頑張れ。
「では……お姉様」
「うん?」
あれ、話がこっちに振られた。
「ちょっとお願いが……」
……何だろ、というかアレだろうか。また手伝う系のアレだろうか。超疲れるから今はあんまり気が乗らないんだけど。いやまぁ晶ちゃんから救援出されたらもちろん手伝うけど。
という訳で少し警戒しながら二人に近付く。
「なんかこう、エグい形のアナルディルド、作れませんか?」
「なんて事言うの晶ちゃん」
いきなり何て事、あ。
「……ごめん」
「顔バレしてしまいましたし、名前も今更です。大丈夫ですよ」
「いやでも、ごめん……」
「本当に大丈夫ですから」
そう言って微笑んでくれる晶ちゃん。聖母かな。なおその聖母はアナルを今もつぽつぽしている。
というかアナルディルドて。
「……腕とか指が、疲れるんです」
「あー……」
ヒスイちゃん底無しだもんねぇ……。
「なのでこう、エグい感じので楽をしたいな、と」
「んぅ……ちょっとぉ、ちゃんと気持ちよくしてよぉ」
「その貴女をもっと気持ちよくする相談をしているんです」
「じゃあ許すぅ……は、ぁ……」
ヒスイちゃんの平常運転が過ぎる件。
……しっかし、エグい形のディルドなぁ。
「……具体的にどういうのが良い?」
あーでも、いつぞやはドリル状の細ディルド作ったんだっけ。それで良いかな。
「具体的……そうですね。細い棒状で、イボイボが無数についてるようなのとかどうでしょう」
「何それエロい」
晶ちゃんが言ってるって事自体が一番エロい。
……よし、じゃあ作るか。以前は苦労した結界ディルドだけど、今はもうお手の物よ。こう細くしてー角取ってー……イボイボ?……ま、まぁ小さいイボイボを無数に浮き上がらせてー、はい完成。ふっ成長したものよ。
「はいどうぞ、ここにあるから」
「ありがとうございます……ではまず……」
ディルドを受け取った晶ちゃんはまず、それをヒスイちゃんのおまんこから垂れ下がってる愛液に絡める。そうすると、誰の目にもその形が見えるようになった。
「そ、想像以上にエグい形ですね」
「て、提案したのは晶ちゃんだからね?」
私はクライアントの意向に沿っただけです。
「ありがとうございますお姉様。……では、お姉様はお姉様でお楽しみになられてください」
「え゛」
「……?」
え、マジ?アレですか?ルビーちゃん撃墜したの私なんだから敗北えっちして来いって?え、マジで?
「……晶ちゃん的には良いのそれ」
…………なんて、事を、一応、聞いてみる。
「はい、敗者はそうあるべきです」
「ブレねーなこの子」
「でも……」
でも?
「キスしたら、ちょっとだけ、嫉妬します」
何この子可愛い。あっだめ抑えきれない今ちょっとだけちゅって、
「ねぇそんな事より手ぇ止まってんだけどー」
「はいはい……」
あーもう、ヒスイちゃんはこれだから……。
「……あ、そうだヒスイちゃん」
「んあー?」
一応、やるかどうかは置いといて、一応聞かねばなるまい。
「ヒスイちゃん的には、その、白ちゃん、良いの?」
「なんかこーゾクゾクすっからオッケー」
「えぇぇ……」
ヒスイちゃん、舞ちゃんはもうダメかもしれない。気持ちよければ何でもいいんか……。
「じゃあ……頑張ってね晶ちゃん」
「はい、お姉様……ほらヒスイ。コレ、挿れますからね」
「うんっ! ……ぁっ、ぁぁぁぁあっ!」
ズボズボ始まった二人を尻目に、白ちゃんの所へ戻った。
「え、えと、お帰りなさい……?」
「ただいま……」
後ろではアンアンと声が超響いている。
そんな屋上の一角ですが、たいへん気まずい状況です。
どうすんだコレ。白ちゃんと敗北えっちとか切り出せる状況じゃないんだけど。
「…………」
「…………」
そんな中、舞ちゃんを白ちゃんはチラチラと見ている。
……ふむ。
「……気になる?」
「いいいいえいえいえいえそんな事は!」
超気になってるらしい。
「凄いよねーお尻であんなに感じるなんて」
「そっ、そうですね……いえ興味はありませんけどっ!」
だからとりあえず話を振ってみた。
めっちゃ興味持ってんじゃん。今もチラ見が止まらないし。
「おぉ、クリちゃんも同時に刺激してる」
「くりっ⁉」
あわあわしながら親友の痴態を覗き見る白ちゃん。
可愛い顔を真っ赤に染めて、そわそわしていて……ふむ?
「……白ちゃん。ムラムラしてる?」
「はい……っていや違いますからっ!」
めっちゃ肯定してるじゃん。何だこの子、正直で可愛い。
ふむ。
「よし、敗北えっちしよっか白ちゃん」
「ええええええええええ」
えーとか言ってるけどチラ見は止まらなくて、手をワタワタさせながらもチラ見しっぱなしで。
よし、押そう。
「今なら舞ちゃんをオカズにお姉さんが気持ちよくしちゃうぞー?」
「オカっ⁉」
驚きながらも、その視線は私と舞ちゃんを往復していて、興味があるのを隠せていない。
「さっき白ちゃんに勝ったのは私だしー? しかもえっちな事したのも許されたしー?」
「ゆ、許しましたけどぉ……」
もう一歩。
「それに、今回のは敗北えっちというよりは白ちゃんのオナニーのお手伝いだし」
「オナっ……⁉ い、いやでも……」
じゃあもう一歩。
「それに、今したらとぉーっても気持ちいいんじゃないかなー」
「うっ……」
……この子チョロ過ぎないだろうか。大丈夫か。
でも知らん、白ちゃん可愛いから襲いたい。これは無差別な敗北えっちじゃないから大丈夫、きっと妖精さんも許してくれる。晶ちゃんも許してくれたし。
よし、もう一歩。
「……いつぞやのブルブル、気持ちよくなかった?」
「…………」
白ちゃんの後ろに回り、肩に手を置き、真っ赤な耳元で囁く。
「ね……お姉さんに、お手伝い、させて?」
「…………」
その動きは本当に小さいものであったけれど、白ちゃんは間違いなく、こくん、と頷いた。
……いや、あまりにもチョロ過ぎないかなマジで。